有価証券報告書-第49期(2023/03/01-2024/02/29)
3.重要性がある会計方針
(1) 連結の基礎
① 子会社
当社は直接・間接に支配している会社を連結子会社としております。したがって、当社グループが議決権の過半数を所有する会社については原則として連結子会社としております。ただし、当社グループが議決権の過半数を所有していない場合でも、意思決定機関を実質的に支配していると判断した場合には、当該会社を連結子会社としております。
子会社については、当社グループが支配を獲得した日を取得日とし、その日より当社グループが支配を喪失する日まで連結しております。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っております。
当社グループ間の内部取引及び債権債務消去、並びに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
支配の喪失に至らない、子会社に対する持分の変動は、資本取引として会計処理しております。親会社持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する相対的な持分の変動を反映するよう修正しております。非支配持分の金額と支払対価又は受領した対価の差額は、資本に直接認識し、親会社持分に配分しております。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得及び損失を純損益で認識しております。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループがその財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。保有する議決権が20%未満であっても、財務及び営業又は事業の方針の決定に重要な影響力を行使しうる会社も関連会社に含めております。反対に、議決権の20%以上を保有している場合でも、当社グループが重要な影響力を保持しないと判断した場合には持分法を適用しておりません。
関連会社については、当社グループが重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法によって処理しております。
③ 共同支配の取決め
共同支配の取決めとは、複数の当事者が共同支配を有する契約上の取決めをいいます。当社グループはその共同支配の取決めへの関与を、当該取決めの当事者の権利及び義務に応じて、共同支配事業(取決めに関連して当社グループが資産への権利を有し、負債への義務を負う場合)と共同支配企業(当社グループが取決めの純資産に対する権利のみを有する場合)に分類しております。当社グループが有する共同支配事業については、その持分に係る資産、負債、収益及び費用を認識し、共同支配企業については、持分法によって処理しております。
④ 報告日
連結財務諸表には、現地法制度上又は他の株主との関係等により決算日を連結決算日と同じ日とすることが実務上不可能であるために、決算日が異なる子会社の財務諸表及び持分法適用会社に対する投資が含まれております。当該子会社及び持分法適用会社の決算日は主に12月31日であり、連結決算日の間に生じた重要な取引又は事象の影響については調整を行っております。
株式会社ローソン銀行の決算日は3月31日であり、連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
(2) 企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理しております。支配獲得時に引き渡した対価は、当社グループが移転した資産、取得企業に発生した被取得企業の従前の所有者に対する負債及び当社グループが発行した資本性金融商品の取得日の公正価値の合計で測定しております。非支配持分は、公正価値で測定しております。なお、取得関連コストは発生時において純損益に認識しております。
のれんは、移転した対価と非支配持分として認識された金額の総額が識別可能取得資産及び引受負債の純額を超過した額として測定しております。
移転した対価と非支配持分として認識された金額の総額が、識別可能取得資産及び引受負債の純額を下回る場合、その差額は純損益として認識しております。
企業結合が段階的に行われた場合、被取得企業に対する支配獲得前に保有していた持分を取得日に公正価値で再評価し、その段階差額は純損益として認識しております。取得日以前にその他の包括利益に計上されていた被取得企業の持分の金額は、取得企業がその持分を処分した場合と同じ方法で会計処理しております。
企業結合が生じた期の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、暫定的な金額で会計処理を行い、取得日から1年以内の測定期間において、暫定的な金額の修正を行っております。
(3) 外貨換算
財務諸表の外貨建項目については取引日の為替レートにより換算を行っており、貨幣性項目については決算日において同日の為替レートで換算替えを行っております。公正価値で測定された非貨幣性項目は、公正価値を算定した日の為替レートで換算替えを行っております。取得原価で測定された非貨幣性項目は、換算替えを行っておりません。貨幣性項目の換算替えにより生じる差額は、連結損益計算書の「その他の収益」又は「その他の費用」に計上しております。
海外子会社や関連会社等の在外営業活動体の資産及び負債は、それぞれの決算日の為替レートにより、収益及び費用は、著しい変動のない限り期中平均レートにより円貨に換算しております。換算により生じる為替換算差額については、税効果考慮後の金額をその他の包括利益に計上し、「その他の資本の構成要素」に認識されます。
在外営業活動体を処分し支配を喪失した際には、為替換算差額の累積額は純損益に振り替えております。子会社に対する支配の喪失に至らない一部処分の場合には、為替換算差額の累積額の持分割合は非支配持分に再度配分されますが、純損益は認識しません。その他の重要な影響力又は共同支配を喪失するような一部処分の場合には、為替換算差額の処分比率に応じた額を純損益に組み替えます。
在外営業活動体の取得により生じたのれん及び公正価値修正は、報告期間末時点で当該活動体の資産及び負債として換算替えを行い、換算差額は「その他の資本の構成要素」に認識し資本に累積されます。
(4) 金融商品
① 金融資産
ⅰ 分類
当社グループは、金融資産を償却原価で測定される金融資産、その他の包括利益又は純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
償却原価で測定される金融資産
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合、償却原価で測定される金融資産に分類し、それ以外のものを公正価値で測定される金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
公正価値で測定される金融資産
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産のうち、以下の要件をともに満たす負債性金融商品についてはその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下、「FVTOCI金融資産」という。)に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却による回収の両方を目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産のうち、上記以外の金融資産については公正価値で測定し、その変動を純損益に計上する金融資産(以下、「FVTPL金融資産」という。)に分類しております。ただし、売買目的で保有していない資本性金融商品への投資については、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益で認識する資本性金融資産(以下、「FVTOCI金融資産」という。)として指定することを選択しております。売買目的で保有する場合とは以下の場合を指します。
・主として短期的に売却を行う目的で取得したか又は発生した
・当初認識時において、まとめて管理され、かつ、最近における実際の短期的な利益獲得のパターンの証拠がある識別された金融商品のポートフォリオの一部である
・デリバティブである(金融保証契約又は指定された有効なヘッジ手段であるデリバティブを除く)
ⅱ 当初認識及び事後測定
当社グループは、当初認識においてその分類を決定しております。金融資産の当初認識は、営業債権及びその他の債権では取引日に、その他の全ての金融資産は当社グループが当該金融商品の契約当事者となった取引日であります。
償却原価で測定される金融資産は、公正価値に当該金融資産の取得に直接起因する取引コストを加算した金額で当初認識しております。ただし、重要な金融要素を含まない営業債権は取引価格で当初認識しております。当初認識後は実効金利法を適用した償却原価により測定しております。
FVTOCI金融資産のうち、資本性金融資産に係る公正価値の変動は、当該資産の認識を中止した場合にその他の包括利益から直接利益剰余金に振り替え、純損益では認識しておりません。FVTOCIの資本性金融資産に係る受取配当金については、配当を受領する権利が確立された時点で金融収益の一部として純損益に認識しております。
FVTOCI金融資産のうち、負債性金融資産に係る公正価値の変動は、当該資産の認識を中止した場合に純損益に認識しております。
FVTPL金融資産については、公正価値で測定し、その変動を原則として純損益として認識しております。
ⅲ 減損
当社グループは、償却原価で測定される金融資産及びFVTOCI金融資産のうち負債性金融商品について、予想信用損失を見積り、損失評価引当金を認識及び測定しております。報告日時点で、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を報告日後12か月以内に生じる債務不履行から生じる予想信用損失に基づいて算定しております。一方で、報告日時点で、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降著しく増大している場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を金融商品の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(全期間の予想信用損失)に基づいて算定しております。
金融商品の信用リスクの著しい増大の有無については、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと判断しております。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額を現在価値として測定しております。
信用減損の証拠については、発行者又は債務者の重大な財政的困難や期日経過を含む契約違反等の事象を用いて判断しております。これらの事象が一つ又は複数の事象が発生している場合には、信用減損が生じた金融資産として個別的評価を行い、主に過去の貸倒実績や将来の回収可能額等に基づき予想信用損失を測定しております。信用減損が生じていない金融資産については、主に過去の貸倒実績に必要に応じて現在及び将来の経済状況を踏まえて調整した引当率等に基づく集合的評価により予想信用損失を測定しております。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増大の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で損失評価引当金を算定しております。
なお、当社グループは、債権の回収可能性がほとんどないと判断した場合には、予想信用損失額を債権から直接償却して債権の認識を中止しております。
金融資産に係る損失評価引当金の繰入額は、純損益で認識しております。損失評価引当金を減額する事象が生じた場合は、損失評価引当金戻入額を純損益で認識しております。
ⅳ 認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、ほとんどすべてのリスクと経済価値が移転した時のみ、金融資産の認識を中止しております。当社グループがリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、当社グループは資産に対する留保持分及び関連して支払う可能性がある負債を認識しております。
② 金融負債
ⅰ 分類
当社グループは、金融負債について、償却原価で測定される金融負債に分類しております。
ⅱ 当初認識及び事後測定
金融負債は、当社グループがその金融商品の契約当事者となる取引日に認識しております。金融負債は、公正価値から直接取引コストを控除して当初認識しております。
当初認識後は、実効金利法を用いて償却原価で測定しております。実効金利は、当該金融負債の予想残存期間(場合によってはそれより短い期間)を通じての、将来の現金支払額の見積額を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率であります。なお、当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定される金融負債として取消不能の指定を行ったものはありません。
ⅲ 認識の中止
当社グループは、契約上の義務が免責、取消又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しております。
③ 金融資産及び金融負債の相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する強制可能な法的権利を現時点で有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合に、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
④ 資本
ⅰ 普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発行コスト(税効果考慮後)は「資本剰余金」から控除しております。
ⅱ 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引コストを含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として認識しております。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物とは、手許現金、随時引出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値変動リスクが僅少なリスクしか負わない3か月以内に満期日が到来する短期投資であります。
(6) 棚卸資産
棚卸資産の取得原価には、購入原価、加工費、及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべての原価を含んでおります。
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しております。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、見積販売コストを控除した額であります。
取得原価は、主として売価還元法又は総平均法を用いて測定しております。売価還元法については、その適用結果が原価と近似するように、利益率を算出するための棚卸資産のグルーピングを見直しております。
(7) 有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産の測定においては、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。取得原価には、資産の取得に直接付随する支出と、解体、除去及び設置していた場所の原状回復コスト、並びに資産計上すべき借入コストが含まれております。
② 減価償却
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上しております。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 10年~34年
工具、器具及び備品 5年~8年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各報告期間末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
③ 認識の中止
有形固定資産は、処分時、若しくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しております。有形固定資産項目の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産項目の認識中止時に純損益に含めております。
(8) 投資不動産
投資不動産は、賃貸収入又はキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産であります。投資不動産には、当社グループが所有する不動産とともに、使用権資産として保有している不動産が含まれております。
投資不動産は原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
土地及び使用権資産以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数(10年~34年)にわたって、定額法により算定しております。また、使用権資産の減価償却費は、耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法により算定しております。
(9) のれん及び無形資産
① のれん
当初認識時におけるのれんの測定については「(2)企業結合」に記載しております。
当初認識後においては、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
のれんは償却を行わず、事業を行う地域及び事業の種類に基づいて識別された資金生成単位に配分し、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。のれんの減損損失は連結損益計算書において純損益として認識され、その後の戻入れは行っておりません。
② 無形資産
無形資産の測定においては、原価モデルを採用し、無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
個別に取得した無形資産は、当初認識に際し取得原価で測定し、企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在の公正価値で測定しております。なお、内部創出の無形資産については、資産化要件を満たす開発コストを除き、その支出額はすべて発生した期の費用として計上しております。
無形資産は、耐用年数を確定できない無形資産を除き、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。主要な無形資産の見積り耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウエア 5年
・商標権 主として20年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各報告期間末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(10) リース
① 借手側
リースは、リース開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。
リース負債はリース期間における将来支払リース料の現在価値で、使用権資産はリース負債の当初測定額に前払リース料等を調整した金額で当初測定を行っております。
使用権資産の認識後の測定については、原価モデルを採用しております。使用権資産は連結財政状態計算書上、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
使用権資産は、耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたり定額法で減価償却を行っております。
リース期間は、リースの解約不能期間にリースを延長するオプションを行使すること、又は、リースを解約するオプションを行使しないことが合理的に確実な期間を加味したものとして決定しております。
また、リース負債の当初測定においては、リースの計算利子率が容易に算定できる場合には当該利子率を、容易に算定できない場合には追加借入利子率を割引率として使用しております。
当初認識後は、使用権資産の見積耐用年数、又は、リース期間の変化やリース料の改定等が発生した場合は、リース料の変動を反映するようにリース負債を見直しの上、リース負債の見直しの金額を使用権資産の帳簿価額の修正として認識しております。なお、使用権資産の減損については、「(11)非金融資産の減損」のとおりであります。
リース期間が12か月以内の短期リースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、当該リースに基づくリース料は、リース期間にわたり定額法により費用計上する免除規定を適用しております。また、契約の構成部分については、不動産の原資産のクラスについて、非リース構成部分をリース構成部分と区別せずに、各リース構成部分及び関連する非リース構成部分を単一のリース構成部分として会計処理する実務上の便法を適用しております。
② 貸手側
契約上、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを借手に移転する場合には、ファイナンス・リースに分類した上で、借手からの受取額を正味リース投資未回収額に等しい金額で「営業債権及びその他の債権」に含めて計上し、リース期間にわたり、金融収益をリース投資未回収総額に対して合理的な基礎で配分し認識しております。
ファイナンス・リース以外のリースは、オペレーティング・リースに分類し、受取リース料をリース期間にわたり均等に認識しております。
(11) 非金融資産の減損
① 減損の判定
棚卸資産及び繰延税金資産等を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、各報告日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。帳簿価額が回収できない状況を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の兆候があるものとして、当該資産の回収可能価額を見積もっております。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、回収可能価額を毎期同じ時期に見積もっております。
減損の判定は、資産、資金生成単位又はそのグループごとに実施しております。資産、資金生成単位又はそのグループの帳簿価額が回収可能価額を上回った場合に、減損損失を純損失として認識しております。
資産、資金生成単位又はそのグループの回収可能価額は、使用価値と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを資産又は資金生成単位の固有のリスクを反映した税効果考慮前の割引率を用いて現在価値に割り引いて算出しております。
② 資金生成単位
複数の資産が一体となってキャッシュ・インフローを生み出している場合には、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の単位を資金生成単位としております。
のれんを含む資金生成単位については、のれんが内部報告目的で管理される最小の単位で設定しており、事業セグメントより小さな単位となっております。資金生成単位に関連して減損損失を認識した場合、まず当該資金生成単位に含まれるのれんの帳簿価額を減額し、残額がある場合には資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しております。
③ 減損損失の戻入
過去に認識した減損は、減損の戻入の兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合に回収可能価額まで戻し入れております。ただし、のれんに関連する減損は戻し入れておりません。なお、減損損失の戻入額は、過去の期間において減損損失を認識しなかった場合の減損損失戻入時点における帳簿価額を上限としております。
(12) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的又は推定的債務を負っており、当該債務を決済する必要が生じる可能性が高く、かつ債務の金額が信頼性をもって見積ることができる場合に認識しております。引当金として認識する金額は、当該債務をとりまくリスクや不確実性を考慮した最前の見積りによるものであり、時間価値に重要性がある場合には割引計算を行って算出しております。また、時の経過による割引の振り戻しによる負債の増加は金融費用に計上しております。
資産除去債務
主に原状回復義務がある店舗等の不動産賃貸借契約について、原状回復費用の見込額を資産除去債務として計上しております。使用見込期間を取得から主に20年と見積り、割引率は主に1.1~1.5%を使用して計算しております。
(13) 従業員給付
① 退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を採用しております。
ⅰ 確定給付型制度
確定給付型制度に関連する債務は、当該制度に係る給付債務から制度資産の公正価値を差し引いた純額として、連結財政状態計算書に計上しております。給付債務は、制度ごとに、将来における見積給付額のうち従業員が既に提供したサービスの対価に相当する額の割引現在価値として算定しております。給付債務及び制度資産は、毎期再測定しており、給付債務の算定に当たっては年金数理人を用いております。
年金制度の改定による従業員の過去勤務に係る給付債務の増減は、純損益で認識しております。
確定給付型制度の給付債務及び制度資産についての再測定による債務の増減は、その他の包括利益で認識し、「その他の資本の構成要素」への累積額は即時に「利益剰余金」に振り替えております。
ⅱ 確定拠出型制度
確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を退職後給付の原資として拠出し、その拠出額以上の債務を負わない退職後給付制度であります。確定型拠出型年金制度の拠出債務は、従業員がサービスを提供した期間に費用として純損益で認識しております。
② その他の従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、従業員が関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。
賞与については、それらの支払を行う現在の法的債務もしくは推定的債務を負っており、かつ、その金額を信頼性をもって見積ることができる場合、支払われると見積られる額を負債として認識しております。
有給休暇債務は、累積型有給休暇制度に係る法的債務又は推定的債務を有し、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積もられる額を負債として認識しております。
(14) 株式報酬
当社は、当社の取締役に対して、当社株式を購入する権利を行使できるストック・オプションを付与しております。ストック・オプションは権利付与日の公正価値に基づき算定しており、対価としてサービスを受け取る期間にわたって定額法で費用計上し、対応する金額を資本として計上しております。ストック・オプションの公正価値は、ブラック・ショールズ式を基礎に算定しております。
(15) 収益
① 収益の認識方法
当社グループでは、顧客との契約について、以下のステップを適用することにより収益を認識しております。
(IFRS第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」という。)に基づく受取リース料等、IFRS第9号「金融商品」(以下、「IFRS第9号」という。)に基づく利息及び配当収益等を除く。)
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
取引の対価は履行義務を充足してから主に1か月以内に受領しているため、実務上の便法を使用し、重要な金融要素の調整は行っておりません。
② 当社グループの主な事業における収益の認識
当社グループは、国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業、エンタテインメント関連事業、金融関連事業及び海外事業を主な事業内容としております。
ⅰ 国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業及び海外事業のうち、フランチャイズ(FC)加盟店に対する収益
当社グループは国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業及び海外事業のFC加盟店に対して、開店準備作業、運営ノウハウや商標等のライセンスの供与、研修や会計事務代行等の役務提供、販売用什器、看板及び情報システム等の貸与といった契約上の義務を負っておりますが、これらの活動は相互に密接に関連しており、分離して別個のサービスとして履行することができないことから、リース取引を除き、単一の履行義務であると判断しております。この履行義務は時の経過及びサービスの提供に従って充足されると考えられますが、ロイヤリティ収入は取引価格が店舗の営業総利益ベースの変動ロイヤリティであるため、契約期間にわたり、当該営業総利益が発生するにつれて収益を認識しております。
ⅱ 国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業、エンタテインメント関連事業、金融関連事業及び海外事業の収益
当社グループでは、国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業及び海外事業の直営店で一般消費財を、エンタテインメント関連事業では、音楽・映像ソフトやコンサートチケットの販売をしております。これらの物品の販売による収益は、商品を顧客に引き渡した時点で支配が移転したものと判断し、収益を認識しております。
また、国内コンビニエンスストア事業の一部の子会社では、原材料又は商品の卸売販売等をしております。これらの物品の販売による収益は、商品を顧客に引き渡し、顧客による検品が完了した時点で支配が移転されたと判断し収益を認識しております。
エンタテインメント関連事業では、複合型映画館の運営を行っており、映画の提供を行った時点で支配が移転したものと判断し、収益を認識しております。
金融関連事業では、ATMを通じて、提携金融機関のキャッシュ・カードによる取引やFC加盟店オーナーに対する売上入金サービス等を提供しております。
当社グループは、履行義務の識別にあたっては、本人か代理人かの検討を行い、自らの約束の性質が、特定された財又はサービスを自ら提供する履行義務である場合には、本人として収益を対価の総額で、他の当事者によって提供されるように手配する履行義務である場合には、代理人として収益を手数料又は報酬の額若しくは対価の純額で連結損益計算書に表示しております。
本人と判断する指標としては、以下の3点を考慮しております。
・当社グループが、特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有している。
・特定された財又はサービスが顧客に移転される前、又は顧客への支配の移転の後に、当社グループが在庫リスクを有している。
・特定された財又はサービスの価格の設定において、当社グループに裁量権がある。
収益は、取引価格から、値引き、割戻し及びリベート等の顧客に支払われる対価を控除した金額で測定しております。
顧客に対して追加的な財又はサービスを取得するオプションを付与し、重要な権利を提供している場合には、これを別個の履行義務として取引価格を配分し、その将来の財又はサービスの移転時又はオプションの消滅時に収益を認識しております。
(16) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、補助金を受け取る合理的な保証があるまで認識しておりません。政府補助金は、補助金により補償が意図される関連コストが費用として認識される期間にわたって、規則的に純損益に認識しております。
当社グループが非流動資産を購入、建設又はその他の方法で取得しなければならないことを主要な条件とする政府補助金については、連結財政状態計算書において関連する資産の取得原価を減額することで認識し、耐用年数にわたって規則的かつ合理的な基準により純損益に振り替えております。
(17) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関するもの、及び直接資本の部又はその他の包括利益に認識する項目を除き、純損益に認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定されます。税額の算定にあたっては、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる損益を獲得する国において、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定されている税率及び税法に従っております。
繰延税金は、会計上と税務上の資産及び負債の差額である一時差異に対して認識しております。
繰延税金資産及び負債は、資産負債法により、会計上の資産及び負債の帳簿価額と税務上の資産及び負債金額との一時差異に対して計上しております。なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんから生じる一時差異
・企業結合でない取引で、かつ取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えない取引における資産又は負債の当初認識から生じる一時差異
・子会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、連結会計年度末日に制定又は実質的に制定されている法律に基づき、一時差異が解消される際に適用されると予測される税率を用いて測定しております。
繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限り認識しております。繰延税金資産の回収可能性は毎連結会計年度末日に見直し、税務便益の実現が見込めないと判断される分について減額しております。
当社及び国内の100%出資子会社は、グループ通算制度を適用しております。
(18) 1株当たり利益
基本的1株当たり利益は、親会社の普通株主に帰属する損益を、連結会計年度中の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しております。
(19) 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
継続的使用ではなく、主に売却取引により帳簿価額が回収される非流動資産又は処分グループは、売却目的保有に分類しております。売却目的保有に分類するためには、現状で直ちに売却することが可能であり、かつ、売却の可能性が非常に高いことを条件としており、当社グループの経営者が売却計画の実行を確約し、原則として1年以内に売却が完了する予定である場合に限っております。売却目的保有に分類した後は、帳簿価額又は売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、減価償却又は償却を行っておりません。
非継続事業には、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、グループの独立の主要な事業分野若しくは地域を構成し、その独立の主要な事業分野若しくは地域の処分の計画がある場合に認識しております。
(会計方針の変更に関する注記)
IAS第12号「法人所得税」
単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金
当社グループは、当連結会計年度の期首よりIAS12号「法人所得税」の改訂(単一取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金の会計処理の明確化)を適用しております。なお、当社グループの連結財務諸表への重要な影響はありません。
国際的な税制改革-第2の柱モデルルール
第2の柱モデルルールについては関連する繰延税金資産及び繰延税金負債の認識及び開示を不要とする一時的な例外規定が設けられており、当社グループは当該例外規定を遡及して適用しているため、第2の柱モデルルールに関連する繰延税金資産及び繰延税金負債は認識しておりません。
当社グループでは、第2の柱モデルルールに基づき翌年度(2024年度)にIncome Inclusion Rule(以下、IIR)の適用が開始されるグループ会社はありません。2025年度以降は、日本法令に基づき最終親会社である当社が当社グループ全社を対象として日本においてIIRによる申告・納税、GloBE情報申告を行います。
なお、Undertaxed Payment Rule(以下、UTPR)については、2024年度において当社グループの会社が所在する国での適用は無く、2025年度以降は当社による全社を対象としたIIRに基づく申告・納税が可能であるため、UTPRによる申告・納税は想定しておりません。
(1) 連結の基礎
① 子会社
当社は直接・間接に支配している会社を連結子会社としております。したがって、当社グループが議決権の過半数を所有する会社については原則として連結子会社としております。ただし、当社グループが議決権の過半数を所有していない場合でも、意思決定機関を実質的に支配していると判断した場合には、当該会社を連結子会社としております。
子会社については、当社グループが支配を獲得した日を取得日とし、その日より当社グループが支配を喪失する日まで連結しております。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っております。
当社グループ間の内部取引及び債権債務消去、並びに当社グループ間の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
支配の喪失に至らない、子会社に対する持分の変動は、資本取引として会計処理しております。親会社持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する相対的な持分の変動を反映するよう修正しております。非支配持分の金額と支払対価又は受領した対価の差額は、資本に直接認識し、親会社持分に配分しております。
支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得及び損失を純損益で認識しております。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループがその財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。保有する議決権が20%未満であっても、財務及び営業又は事業の方針の決定に重要な影響力を行使しうる会社も関連会社に含めております。反対に、議決権の20%以上を保有している場合でも、当社グループが重要な影響力を保持しないと判断した場合には持分法を適用しておりません。
関連会社については、当社グループが重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法によって処理しております。
③ 共同支配の取決め
共同支配の取決めとは、複数の当事者が共同支配を有する契約上の取決めをいいます。当社グループはその共同支配の取決めへの関与を、当該取決めの当事者の権利及び義務に応じて、共同支配事業(取決めに関連して当社グループが資産への権利を有し、負債への義務を負う場合)と共同支配企業(当社グループが取決めの純資産に対する権利のみを有する場合)に分類しております。当社グループが有する共同支配事業については、その持分に係る資産、負債、収益及び費用を認識し、共同支配企業については、持分法によって処理しております。
④ 報告日
連結財務諸表には、現地法制度上又は他の株主との関係等により決算日を連結決算日と同じ日とすることが実務上不可能であるために、決算日が異なる子会社の財務諸表及び持分法適用会社に対する投資が含まれております。当該子会社及び持分法適用会社の決算日は主に12月31日であり、連結決算日の間に生じた重要な取引又は事象の影響については調整を行っております。
株式会社ローソン銀行の決算日は3月31日であり、連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
(2) 企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理しております。支配獲得時に引き渡した対価は、当社グループが移転した資産、取得企業に発生した被取得企業の従前の所有者に対する負債及び当社グループが発行した資本性金融商品の取得日の公正価値の合計で測定しております。非支配持分は、公正価値で測定しております。なお、取得関連コストは発生時において純損益に認識しております。
のれんは、移転した対価と非支配持分として認識された金額の総額が識別可能取得資産及び引受負債の純額を超過した額として測定しております。
移転した対価と非支配持分として認識された金額の総額が、識別可能取得資産及び引受負債の純額を下回る場合、その差額は純損益として認識しております。
企業結合が段階的に行われた場合、被取得企業に対する支配獲得前に保有していた持分を取得日に公正価値で再評価し、その段階差額は純損益として認識しております。取得日以前にその他の包括利益に計上されていた被取得企業の持分の金額は、取得企業がその持分を処分した場合と同じ方法で会計処理しております。
企業結合が生じた期の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、暫定的な金額で会計処理を行い、取得日から1年以内の測定期間において、暫定的な金額の修正を行っております。
(3) 外貨換算
財務諸表の外貨建項目については取引日の為替レートにより換算を行っており、貨幣性項目については決算日において同日の為替レートで換算替えを行っております。公正価値で測定された非貨幣性項目は、公正価値を算定した日の為替レートで換算替えを行っております。取得原価で測定された非貨幣性項目は、換算替えを行っておりません。貨幣性項目の換算替えにより生じる差額は、連結損益計算書の「その他の収益」又は「その他の費用」に計上しております。
海外子会社や関連会社等の在外営業活動体の資産及び負債は、それぞれの決算日の為替レートにより、収益及び費用は、著しい変動のない限り期中平均レートにより円貨に換算しております。換算により生じる為替換算差額については、税効果考慮後の金額をその他の包括利益に計上し、「その他の資本の構成要素」に認識されます。
在外営業活動体を処分し支配を喪失した際には、為替換算差額の累積額は純損益に振り替えております。子会社に対する支配の喪失に至らない一部処分の場合には、為替換算差額の累積額の持分割合は非支配持分に再度配分されますが、純損益は認識しません。その他の重要な影響力又は共同支配を喪失するような一部処分の場合には、為替換算差額の処分比率に応じた額を純損益に組み替えます。
在外営業活動体の取得により生じたのれん及び公正価値修正は、報告期間末時点で当該活動体の資産及び負債として換算替えを行い、換算差額は「その他の資本の構成要素」に認識し資本に累積されます。
(4) 金融商品
① 金融資産
ⅰ 分類
当社グループは、金融資産を償却原価で測定される金融資産、その他の包括利益又は純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
償却原価で測定される金融資産
金融資産は、以下の要件をともに満たす場合、償却原価で測定される金融資産に分類し、それ以外のものを公正価値で測定される金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
公正価値で測定される金融資産
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産のうち、以下の要件をともに満たす負債性金融商品についてはその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下、「FVTOCI金融資産」という。)に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却による回収の両方を目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産のうち、上記以外の金融資産については公正価値で測定し、その変動を純損益に計上する金融資産(以下、「FVTPL金融資産」という。)に分類しております。ただし、売買目的で保有していない資本性金融商品への投資については、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益で認識する資本性金融資産(以下、「FVTOCI金融資産」という。)として指定することを選択しております。売買目的で保有する場合とは以下の場合を指します。
・主として短期的に売却を行う目的で取得したか又は発生した
・当初認識時において、まとめて管理され、かつ、最近における実際の短期的な利益獲得のパターンの証拠がある識別された金融商品のポートフォリオの一部である
・デリバティブである(金融保証契約又は指定された有効なヘッジ手段であるデリバティブを除く)
ⅱ 当初認識及び事後測定
当社グループは、当初認識においてその分類を決定しております。金融資産の当初認識は、営業債権及びその他の債権では取引日に、その他の全ての金融資産は当社グループが当該金融商品の契約当事者となった取引日であります。
償却原価で測定される金融資産は、公正価値に当該金融資産の取得に直接起因する取引コストを加算した金額で当初認識しております。ただし、重要な金融要素を含まない営業債権は取引価格で当初認識しております。当初認識後は実効金利法を適用した償却原価により測定しております。
FVTOCI金融資産のうち、資本性金融資産に係る公正価値の変動は、当該資産の認識を中止した場合にその他の包括利益から直接利益剰余金に振り替え、純損益では認識しておりません。FVTOCIの資本性金融資産に係る受取配当金については、配当を受領する権利が確立された時点で金融収益の一部として純損益に認識しております。
FVTOCI金融資産のうち、負債性金融資産に係る公正価値の変動は、当該資産の認識を中止した場合に純損益に認識しております。
FVTPL金融資産については、公正価値で測定し、その変動を原則として純損益として認識しております。
ⅲ 減損
当社グループは、償却原価で測定される金融資産及びFVTOCI金融資産のうち負債性金融商品について、予想信用損失を見積り、損失評価引当金を認識及び測定しております。報告日時点で、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を報告日後12か月以内に生じる債務不履行から生じる予想信用損失に基づいて算定しております。一方で、報告日時点で、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降著しく増大している場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を金融商品の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(全期間の予想信用損失)に基づいて算定しております。
金融商品の信用リスクの著しい増大の有無については、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと判断しております。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額を現在価値として測定しております。
信用減損の証拠については、発行者又は債務者の重大な財政的困難や期日経過を含む契約違反等の事象を用いて判断しております。これらの事象が一つ又は複数の事象が発生している場合には、信用減損が生じた金融資産として個別的評価を行い、主に過去の貸倒実績や将来の回収可能額等に基づき予想信用損失を測定しております。信用減損が生じていない金融資産については、主に過去の貸倒実績に必要に応じて現在及び将来の経済状況を踏まえて調整した引当率等に基づく集合的評価により予想信用損失を測定しております。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増大の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で損失評価引当金を算定しております。
なお、当社グループは、債権の回収可能性がほとんどないと判断した場合には、予想信用損失額を債権から直接償却して債権の認識を中止しております。
金融資産に係る損失評価引当金の繰入額は、純損益で認識しております。損失評価引当金を減額する事象が生じた場合は、損失評価引当金戻入額を純損益で認識しております。
ⅳ 認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、ほとんどすべてのリスクと経済価値が移転した時のみ、金融資産の認識を中止しております。当社グループがリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、当社グループは資産に対する留保持分及び関連して支払う可能性がある負債を認識しております。
② 金融負債
ⅰ 分類
当社グループは、金融負債について、償却原価で測定される金融負債に分類しております。
ⅱ 当初認識及び事後測定
金融負債は、当社グループがその金融商品の契約当事者となる取引日に認識しております。金融負債は、公正価値から直接取引コストを控除して当初認識しております。
当初認識後は、実効金利法を用いて償却原価で測定しております。実効金利は、当該金融負債の予想残存期間(場合によってはそれより短い期間)を通じての、将来の現金支払額の見積額を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率であります。なお、当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定される金融負債として取消不能の指定を行ったものはありません。
ⅲ 認識の中止
当社グループは、契約上の義務が免責、取消又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しております。
③ 金融資産及び金融負債の相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する強制可能な法的権利を現時点で有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合に、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
④ 資本
ⅰ 普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発行コスト(税効果考慮後)は「資本剰余金」から控除しております。
ⅱ 自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引コストを含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として認識しております。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物とは、手許現金、随時引出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値変動リスクが僅少なリスクしか負わない3か月以内に満期日が到来する短期投資であります。
(6) 棚卸資産
棚卸資産の取得原価には、購入原価、加工費、及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべての原価を含んでおります。
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しております。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、見積販売コストを控除した額であります。
取得原価は、主として売価還元法又は総平均法を用いて測定しております。売価還元法については、その適用結果が原価と近似するように、利益率を算出するための棚卸資産のグルーピングを見直しております。
(7) 有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産の測定においては、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。取得原価には、資産の取得に直接付随する支出と、解体、除去及び設置していた場所の原状回復コスト、並びに資産計上すべき借入コストが含まれております。
② 減価償却
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上しております。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 10年~34年
工具、器具及び備品 5年~8年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各報告期間末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
③ 認識の中止
有形固定資産は、処分時、若しくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しております。有形固定資産項目の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産項目の認識中止時に純損益に含めております。
(8) 投資不動産
投資不動産は、賃貸収入又はキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産であります。投資不動産には、当社グループが所有する不動産とともに、使用権資産として保有している不動産が含まれております。
投資不動産は原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
土地及び使用権資産以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数(10年~34年)にわたって、定額法により算定しております。また、使用権資産の減価償却費は、耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法により算定しております。
(9) のれん及び無形資産
① のれん
当初認識時におけるのれんの測定については「(2)企業結合」に記載しております。
当初認識後においては、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
のれんは償却を行わず、事業を行う地域及び事業の種類に基づいて識別された資金生成単位に配分し、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。のれんの減損損失は連結損益計算書において純損益として認識され、その後の戻入れは行っておりません。
② 無形資産
無形資産の測定においては、原価モデルを採用し、無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
個別に取得した無形資産は、当初認識に際し取得原価で測定し、企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在の公正価値で測定しております。なお、内部創出の無形資産については、資産化要件を満たす開発コストを除き、その支出額はすべて発生した期の費用として計上しております。
無形資産は、耐用年数を確定できない無形資産を除き、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。主要な無形資産の見積り耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウエア 5年
・商標権 主として20年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各報告期間末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(10) リース
① 借手側
リースは、リース開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。
リース負債はリース期間における将来支払リース料の現在価値で、使用権資産はリース負債の当初測定額に前払リース料等を調整した金額で当初測定を行っております。
使用権資産の認識後の測定については、原価モデルを採用しております。使用権資産は連結財政状態計算書上、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
使用権資産は、耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたり定額法で減価償却を行っております。
リース期間は、リースの解約不能期間にリースを延長するオプションを行使すること、又は、リースを解約するオプションを行使しないことが合理的に確実な期間を加味したものとして決定しております。
また、リース負債の当初測定においては、リースの計算利子率が容易に算定できる場合には当該利子率を、容易に算定できない場合には追加借入利子率を割引率として使用しております。
当初認識後は、使用権資産の見積耐用年数、又は、リース期間の変化やリース料の改定等が発生した場合は、リース料の変動を反映するようにリース負債を見直しの上、リース負債の見直しの金額を使用権資産の帳簿価額の修正として認識しております。なお、使用権資産の減損については、「(11)非金融資産の減損」のとおりであります。
リース期間が12か月以内の短期リースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、当該リースに基づくリース料は、リース期間にわたり定額法により費用計上する免除規定を適用しております。また、契約の構成部分については、不動産の原資産のクラスについて、非リース構成部分をリース構成部分と区別せずに、各リース構成部分及び関連する非リース構成部分を単一のリース構成部分として会計処理する実務上の便法を適用しております。
② 貸手側
契約上、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを借手に移転する場合には、ファイナンス・リースに分類した上で、借手からの受取額を正味リース投資未回収額に等しい金額で「営業債権及びその他の債権」に含めて計上し、リース期間にわたり、金融収益をリース投資未回収総額に対して合理的な基礎で配分し認識しております。
ファイナンス・リース以外のリースは、オペレーティング・リースに分類し、受取リース料をリース期間にわたり均等に認識しております。
(11) 非金融資産の減損
① 減損の判定
棚卸資産及び繰延税金資産等を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、各報告日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。帳簿価額が回収できない状況を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の兆候があるものとして、当該資産の回収可能価額を見積もっております。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、回収可能価額を毎期同じ時期に見積もっております。
減損の判定は、資産、資金生成単位又はそのグループごとに実施しております。資産、資金生成単位又はそのグループの帳簿価額が回収可能価額を上回った場合に、減損損失を純損失として認識しております。
資産、資金生成単位又はそのグループの回収可能価額は、使用価値と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを資産又は資金生成単位の固有のリスクを反映した税効果考慮前の割引率を用いて現在価値に割り引いて算出しております。
② 資金生成単位
複数の資産が一体となってキャッシュ・インフローを生み出している場合には、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の単位を資金生成単位としております。
のれんを含む資金生成単位については、のれんが内部報告目的で管理される最小の単位で設定しており、事業セグメントより小さな単位となっております。資金生成単位に関連して減損損失を認識した場合、まず当該資金生成単位に含まれるのれんの帳簿価額を減額し、残額がある場合には資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しております。
③ 減損損失の戻入
過去に認識した減損は、減損の戻入の兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合に回収可能価額まで戻し入れております。ただし、のれんに関連する減損は戻し入れておりません。なお、減損損失の戻入額は、過去の期間において減損損失を認識しなかった場合の減損損失戻入時点における帳簿価額を上限としております。
(12) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的又は推定的債務を負っており、当該債務を決済する必要が生じる可能性が高く、かつ債務の金額が信頼性をもって見積ることができる場合に認識しております。引当金として認識する金額は、当該債務をとりまくリスクや不確実性を考慮した最前の見積りによるものであり、時間価値に重要性がある場合には割引計算を行って算出しております。また、時の経過による割引の振り戻しによる負債の増加は金融費用に計上しております。
資産除去債務
主に原状回復義務がある店舗等の不動産賃貸借契約について、原状回復費用の見込額を資産除去債務として計上しております。使用見込期間を取得から主に20年と見積り、割引率は主に1.1~1.5%を使用して計算しております。
(13) 従業員給付
① 退職後給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を採用しております。
ⅰ 確定給付型制度
確定給付型制度に関連する債務は、当該制度に係る給付債務から制度資産の公正価値を差し引いた純額として、連結財政状態計算書に計上しております。給付債務は、制度ごとに、将来における見積給付額のうち従業員が既に提供したサービスの対価に相当する額の割引現在価値として算定しております。給付債務及び制度資産は、毎期再測定しており、給付債務の算定に当たっては年金数理人を用いております。
年金制度の改定による従業員の過去勤務に係る給付債務の増減は、純損益で認識しております。
確定給付型制度の給付債務及び制度資産についての再測定による債務の増減は、その他の包括利益で認識し、「その他の資本の構成要素」への累積額は即時に「利益剰余金」に振り替えております。
ⅱ 確定拠出型制度
確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を退職後給付の原資として拠出し、その拠出額以上の債務を負わない退職後給付制度であります。確定型拠出型年金制度の拠出債務は、従業員がサービスを提供した期間に費用として純損益で認識しております。
② その他の従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、従業員が関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。
賞与については、それらの支払を行う現在の法的債務もしくは推定的債務を負っており、かつ、その金額を信頼性をもって見積ることができる場合、支払われると見積られる額を負債として認識しております。
有給休暇債務は、累積型有給休暇制度に係る法的債務又は推定的債務を有し、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積もられる額を負債として認識しております。
(14) 株式報酬
当社は、当社の取締役に対して、当社株式を購入する権利を行使できるストック・オプションを付与しております。ストック・オプションは権利付与日の公正価値に基づき算定しており、対価としてサービスを受け取る期間にわたって定額法で費用計上し、対応する金額を資本として計上しております。ストック・オプションの公正価値は、ブラック・ショールズ式を基礎に算定しております。
(15) 収益
① 収益の認識方法
当社グループでは、顧客との契約について、以下のステップを適用することにより収益を認識しております。
(IFRS第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」という。)に基づく受取リース料等、IFRS第9号「金融商品」(以下、「IFRS第9号」という。)に基づく利息及び配当収益等を除く。)
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
取引の対価は履行義務を充足してから主に1か月以内に受領しているため、実務上の便法を使用し、重要な金融要素の調整は行っておりません。
② 当社グループの主な事業における収益の認識
当社グループは、国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業、エンタテインメント関連事業、金融関連事業及び海外事業を主な事業内容としております。
ⅰ 国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業及び海外事業のうち、フランチャイズ(FC)加盟店に対する収益
当社グループは国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業及び海外事業のFC加盟店に対して、開店準備作業、運営ノウハウや商標等のライセンスの供与、研修や会計事務代行等の役務提供、販売用什器、看板及び情報システム等の貸与といった契約上の義務を負っておりますが、これらの活動は相互に密接に関連しており、分離して別個のサービスとして履行することができないことから、リース取引を除き、単一の履行義務であると判断しております。この履行義務は時の経過及びサービスの提供に従って充足されると考えられますが、ロイヤリティ収入は取引価格が店舗の営業総利益ベースの変動ロイヤリティであるため、契約期間にわたり、当該営業総利益が発生するにつれて収益を認識しております。
ⅱ 国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業、エンタテインメント関連事業、金融関連事業及び海外事業の収益
当社グループでは、国内コンビニエンスストア事業、成城石井事業及び海外事業の直営店で一般消費財を、エンタテインメント関連事業では、音楽・映像ソフトやコンサートチケットの販売をしております。これらの物品の販売による収益は、商品を顧客に引き渡した時点で支配が移転したものと判断し、収益を認識しております。
また、国内コンビニエンスストア事業の一部の子会社では、原材料又は商品の卸売販売等をしております。これらの物品の販売による収益は、商品を顧客に引き渡し、顧客による検品が完了した時点で支配が移転されたと判断し収益を認識しております。
エンタテインメント関連事業では、複合型映画館の運営を行っており、映画の提供を行った時点で支配が移転したものと判断し、収益を認識しております。
金融関連事業では、ATMを通じて、提携金融機関のキャッシュ・カードによる取引やFC加盟店オーナーに対する売上入金サービス等を提供しております。
当社グループは、履行義務の識別にあたっては、本人か代理人かの検討を行い、自らの約束の性質が、特定された財又はサービスを自ら提供する履行義務である場合には、本人として収益を対価の総額で、他の当事者によって提供されるように手配する履行義務である場合には、代理人として収益を手数料又は報酬の額若しくは対価の純額で連結損益計算書に表示しております。
本人と判断する指標としては、以下の3点を考慮しております。
・当社グループが、特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有している。
・特定された財又はサービスが顧客に移転される前、又は顧客への支配の移転の後に、当社グループが在庫リスクを有している。
・特定された財又はサービスの価格の設定において、当社グループに裁量権がある。
収益は、取引価格から、値引き、割戻し及びリベート等の顧客に支払われる対価を控除した金額で測定しております。
顧客に対して追加的な財又はサービスを取得するオプションを付与し、重要な権利を提供している場合には、これを別個の履行義務として取引価格を配分し、その将来の財又はサービスの移転時又はオプションの消滅時に収益を認識しております。
(16) 政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、補助金を受け取る合理的な保証があるまで認識しておりません。政府補助金は、補助金により補償が意図される関連コストが費用として認識される期間にわたって、規則的に純損益に認識しております。
当社グループが非流動資産を購入、建設又はその他の方法で取得しなければならないことを主要な条件とする政府補助金については、連結財政状態計算書において関連する資産の取得原価を減額することで認識し、耐用年数にわたって規則的かつ合理的な基準により純損益に振り替えております。
(17) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関するもの、及び直接資本の部又はその他の包括利益に認識する項目を除き、純損益に認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定されます。税額の算定にあたっては、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる損益を獲得する国において、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定されている税率及び税法に従っております。
繰延税金は、会計上と税務上の資産及び負債の差額である一時差異に対して認識しております。
繰延税金資産及び負債は、資産負債法により、会計上の資産及び負債の帳簿価額と税務上の資産及び負債金額との一時差異に対して計上しております。なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんから生じる一時差異
・企業結合でない取引で、かつ取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えない取引における資産又は負債の当初認識から生じる一時差異
・子会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、連結会計年度末日に制定又は実質的に制定されている法律に基づき、一時差異が解消される際に適用されると予測される税率を用いて測定しております。
繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限り認識しております。繰延税金資産の回収可能性は毎連結会計年度末日に見直し、税務便益の実現が見込めないと判断される分について減額しております。
当社及び国内の100%出資子会社は、グループ通算制度を適用しております。
(18) 1株当たり利益
基本的1株当たり利益は、親会社の普通株主に帰属する損益を、連結会計年度中の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しております。
(19) 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
継続的使用ではなく、主に売却取引により帳簿価額が回収される非流動資産又は処分グループは、売却目的保有に分類しております。売却目的保有に分類するためには、現状で直ちに売却することが可能であり、かつ、売却の可能性が非常に高いことを条件としており、当社グループの経営者が売却計画の実行を確約し、原則として1年以内に売却が完了する予定である場合に限っております。売却目的保有に分類した後は、帳簿価額又は売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、減価償却又は償却を行っておりません。
非継続事業には、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、グループの独立の主要な事業分野若しくは地域を構成し、その独立の主要な事業分野若しくは地域の処分の計画がある場合に認識しております。
(会計方針の変更に関する注記)
IAS第12号「法人所得税」
単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金
当社グループは、当連結会計年度の期首よりIAS12号「法人所得税」の改訂(単一取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金の会計処理の明確化)を適用しております。なお、当社グループの連結財務諸表への重要な影響はありません。
国際的な税制改革-第2の柱モデルルール
第2の柱モデルルールについては関連する繰延税金資産及び繰延税金負債の認識及び開示を不要とする一時的な例外規定が設けられており、当社グループは当該例外規定を遡及して適用しているため、第2の柱モデルルールに関連する繰延税金資産及び繰延税金負債は認識しておりません。
当社グループでは、第2の柱モデルルールに基づき翌年度(2024年度)にIncome Inclusion Rule(以下、IIR)の適用が開始されるグループ会社はありません。2025年度以降は、日本法令に基づき最終親会社である当社が当社グループ全社を対象として日本においてIIRによる申告・納税、GloBE情報申告を行います。
なお、Undertaxed Payment Rule(以下、UTPR)については、2024年度において当社グループの会社が所在する国での適用は無く、2025年度以降は当社による全社を対象としたIIRに基づく申告・納税が可能であるため、UTPRによる申告・納税は想定しておりません。