モンゴルの銀行業界につきましては、モンゴル政府が実施した低金利融資や延滞している融資の返済期限延長等の景気対策の結果、金融セクターの融資残高は前期比で6.8%増加しました。また、延滞債権残高は20.3%増加、不良債権残高は2.6%減少となりました。
このような環境の中、モンゴルにおいて最大級の商業銀行であるハーン銀行につきましては、大口企業向け融資や中小企業向け融資、また、モンゴル国のデジタル化の方針に従い個人向けのデジタルバンキングサービスを中心に積極的に展開してまいりました。当期は、モンゴル政府が実施した低金利融資の景気対策により個人向けや農牧業向けの融資が大きく増加したことから資金運用収益が増加するとともに、第3四半期まで預金残高が減少傾向にあったことや預金金利が低水準で推移したことにより資金調達費用が大きく減少し、加えてデジタルバンキングサービスの推進による手数料収入が増加したことから、大幅な増収増益となりました。
結果として、現地通貨ベースでは、預金残高は前期比で4.0%増加、融資残高は12.3%増加、資金運用収益は18.1%増加、当期純利益は53.9%増加いたしました。また、融資残高の内訳としましては、法人向け融資は前期比で8.1%増加、個人向け融資は33.7%増加、農牧業向け融資は18.9%増加いたしました。
2023/06/29 16:08