有価証券報告書-第83期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/27 15:41
【資料】
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【項目】
115項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「顧客中心主義」の経営理念のもと、「業界最低水準の手数料で業界最高水準のサービス」の提供を通じ、更なる成長・企業価値の向上を実現していくことを目指しております。そのために、いかにして変化する顧客ニーズに応え、収益源の多様化を図っていくかが課題となっております。今後も、取扱商品の拡大・サービスの向上等により、既存の事業を一層拡充するとともに、新規事業分野への参入も検討していくことで、収益源の多様化を目指してまいります。
(2) 経営環境
2024年度において、個人の株式取引におけるインターネット経由の割合は9割以上に達しております(2025年3月31日当社推計)。政府の掲げる「資産所得倍増プラン」のもと、2024年1月より新NISA制度が開始されたことにより、個人投資家の市場参加が活性化し、特に若年層を中心に口座数や取引が拡大しました。個人の資産形成の促進に向けた制度が充実するなど、当社の主要業務である、個人投資家向けインターネット取引を取り巻く外部環境は中長期的にみて良好であると考えております。一方で、当社の業績は、株式等の市況や、国内外の経済状況、地政学的なイベントなどによるリスクが常に存在します。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
① 収益源の多様化
当社は、インターネットコースのお客さまを対象として、オンラインの国内株式売買手数料を無料化する「ゼロ革命」を2023年9月より実施しました。2025年3月期における「ゼロ革命」による当社の逸失収益は380億円と試算しており、株式売買委託手数料に依存しない事業基盤を構築し、よりバランスの取れた収益体質を実現するべく、積極的に取扱商品の拡充や新規サービスの提供を行い、個人向け業務だけでなく、引受・募集業務や機関投資家営業等の法人向け業務の拡大にも注力してまいります。
また、今後、当社が展開する事業分野とのシナジー効果が期待できる分野においてM&A(企業の合併・買収)を行うことにより、業容拡大を進める可能性もあります。
② 金融・IT技術を活用した新規サービスの提供
当社は、個人投資家向けにインターネット経由で金融商品・サービスを提供することによって主たる収益を獲得しております。金融・ITの技術は絶えず進化を続けており、AI、IoT、ビッグデータ、ロボティクスのほか、FinTechの中核技術であるブロックチェーン等の分野での新技術開発が進展しているなか、これらの技術革新に遅れをとることなく、いち早く適応していくことが課題となっております。そのために、最新の技術動向を注視し、スマートフォン等を含む様々なサービスチャネルで新しい技術を活用したサービスを開発・提供し、競合他社との差別化、顧客の利便性向上に努めてまいります。
③ 経営管理態勢の強化
顧客基盤及び総資産の拡大、業務多様化、コンプライアンスに対する社会的な意識の高まり、ボラタイルな市場環境等により、当社グループが抱える経営管理上のリスクは常に変化しており、それらリスクへの対応が課題となっております。今後の事業展開と合わせ、自律的に管理態勢高度化への対応を実施してまいります。
システム面では、当社のビジネスの生命線であるシステムの安全性をいかにして確保するかが課題となっており、開発リスクの極小化、障害の未然防止策・発生時の拡大防止策の高度化を進めるとともに、利便性の高いサービスを提供することを第一に、将来のビジネスモデル実現に相応しいシステムの検討を進めてまいります。
リスク管理面では、当社グループの業容拡大に合わせたリスク管理態勢の構築や近年増加傾向にあるインターネット金融犯罪・サイバー攻撃への対策が課題となっており、保有資産に即した信用リスク・金利リスク・流動性リスク等の管理態勢の強化、高度化を進めるとともに、CSIRT専任部門を通じたセキュリティ対策の強化、顧客保護対策を一層進めてまいります。
コンプライアンス面では、口座数及び約定件数の増加等の業容拡大や新しい金融商品・サービスの導入等に加えて、益々高まる社会的要請にいかにして対応していくかが課題となっており、社内規程や社員研修等の管理態勢のより一層の充実を図ることで、コンプライアンス態勢の高度化に努めてまいります。
中長期的な経営戦略
SBIグループは、1999年の創業以来、日本国内においてインターネットをメインチャネルとし、証券・銀行・保険をコア事業とする金融サービス事業において企業生態系の構築を進め、現在世界的に見ても極めてユニークな総合金融グループとなっています。また、創業時から、国内外において次世代の成長産業への集中投資やアジア地域を中心とした成長著しい国々への投資を積極的に行い、国内外のベンチャー企業等の育成にも取り組んできました。
近年、金融業界だけでなく様々な業界において、AIやブロックチェーン・分散型台帳技術(DLT)を中心にそれらと親和性の高いビッグデータ、IoT、ロボティクス等のデジタルテクノロジーの導入が急速に進んでいます。そうした中、今後も引き続きこれらの先進技術における有望な企業への投資や提携を積極的に進めると共に、SBIグループの各金融サービスでこれらの先進技術を活用した新サービスの開発や新たな金融ビジネスの創造に向けた取り組みを強化し、企業生態系の組織優位性を最大限に発揮する事業展開によって、飛躍的な成長を図ることが重要であると考えています。
SBIグループは、こうした「顧客中心主義」の徹底と「企業生態系」という仕組みの優位性を活用することに加え、革新的技術への信奉のもとアナログからデジタルという時代の流れに乗じて、デジタルテクノロジーを導入した新たな戦略を駆使することで、創業20周年(2019年3月期)から25周年(2024年3月期)の5年間で、顧客基盤は約2倍となる5,000万件を突破し、税引前利益も約1.7倍となる1,400億円を達成するなど著しい飛躍を遂げました。
SBIグループは、次のマイルストーンとなる創業30周年(2029年3月期)に目指す姿として、以下をKey Indicatorsとする新中期ビジョンを策定しました。その達成に向けて、SBIグループが今日までに築き上げてきた顧客基盤、事業資産、資金調達力等の一層の拡大と進化させた生態系を徹底的に活用し、更なる営業基盤の拡大を図ることで、飛躍的成長の実現を目指します。
創業30周年(2029年3月期)に目指す姿
〈新中期ビジョンのKey Indicators〉
・グループ顧客基盤 1億件
・連結税引前利益 5,000億円
・連結税引前利益に占める海外事業の割合 30%
・ROE 15%
新中期ビジョンの達成に向けた証券分野での施策
グループ証券口座数3,000万を早期に達成
当社は、顧客中心主義を体現する「ゼロ革命」(オンラインでの国内株式売買手数料等の無料化)を2023年9月30日注文受付分より開始し、証券口座数は短期間で著増しました。また、収益源の多様化・強靭化を図る取り組みは、ゼロ革命によって発生した逸失利益を相殺して余りあるものとなり、企業生態系の更なる拡大と収益基盤の強化に繋がりました。また、その効果は当企業グループの企業生態系という仕組みを通じて、他のグループ会社の顧客基盤拡大やサービスの認知拡大にも繋がり、グループ全体の成長を支える原動力となっています。
本ビジョンにおいては、「証券口座数3,000万件の早期達成」を主要な定量目標の1つと定め、達成に向けては、このようにグループ全体に波及する証券顧客基盤の拡大が不可欠であることから、優良な顧客基盤を有する企業とのオープン・アライアンスの推進や、投資初心者や未経験者の多い若年層向けのアプローチを強化することで、新規顧客層の開拓に注力します。他にも、デジタルアセットなど次世代金融商品の取り扱いに係る対応力の向上も、今後の重要課題として位置づけております。
地域金融機関との連携を深めるとともに、セキュリティ・トークン(ST)などの新たな商品のほか、SBIラップ、iDeCo(個人型確定拠出年金)等のストック型ビジネスの拡大を通じて、収益基盤の一層の安定化を図ってまいります。また、最適な投資環境を提供するために、高度なセキュリティ管理体制の強化を継続し、システムの安定性及びユーザーエクスペリエンス(UX)の最適化に努めております。当社は今後も、「業界最低水準の手数料で業界最高水準のサービス」の提供を基本方針とし、顧客中心主義に立脚した経営のもと、環境変化に柔軟かつ機動的に対応しながら、持続的な企業価値の向上を図り、可能な限り早期にグループ証券口座数3,000万の達成を目指します。

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