タクシー部門では、第3四半期まで増加傾向にあった稼動台当りの売上高について、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により低下し、前期比で1.4%減少した上に、乗務員不足の影響による車両の稼働率が3.0%低下したことから、全タクシー子会社6社の売上高は前期比7.5%減の8,987百万円となりました。乗務員不足の課題解決の施策としては、引き続き新卒乗務員や女性乗務員の積極採用に取り組んでおります。営業面では、配車アプリによる事前確定運賃サービスを開始いたしました。このサービスは、乗車前に目的地までの運賃が確定するため、お客様の利便性が更に向上し、配車件数の増加に寄与しております。また、需要予測システムを全車両に搭載し運用開始いたしました。このシステムは乗客の多い場所を乗務員に知らせるため新人乗務員等の営業能力向上に繋がっております。また、後部座席タブレット端末やIPタブレット端末の導入並びに各種電子マネー会社との契約を推し進め、様々な電子マネー決済手段に対応できるサービスの提供範囲を更に拡大いたしました。新たな事業展開としては、訪日外国人のお客様対応を目的とした多言語音声翻訳システム実証実験や、上海大衆グループとの提携による観光タクシーや空港送迎タクシーサービスを開始しております。引き続き、交通事業者としてモビリティのサービス化(MaaS)や自動運転分野の実証実験へ積極的に参画し、異業種との連携や地方自治体との意見交換を深めることで、新たな移動サービスの提供の実現に努めてまいります。輸送の安全確保面では、継続して乗務員教育を徹底したことや先進安全機能が搭載されたトヨタJPN-TAXI車両の導入を推進したことにより、追突事故等の有責事故件数が減少いたしました。加えて車両のドア形状がスライドドアであるため、お客様の乗降時の自転車等との接触事故件数も減少いたしました。
ハイヤー部門では、福祉輸送得意先の送迎車両台数が増加したことから、売上高は前期比2.4%増の2,710百万円となりました。経費面では、新規入社乗務員募集費や採用乗務員研修費、同業他社との価格競争に対処するための営業費用が増加いたしましたが、既存得意先に対して新たな料金体系を提案することにより、利益率の改善・向上に努めてまいりました。営業面では、新規得意先の開拓に加えて、過去の売上高資料分析から休眠得意先を掘り起こし、積極的に再訪問をすることで顧客基盤の充実・拡大に努めた結果、新規顧客や官公庁案件を獲得することができました。福祉輸送部門においては、サービスの向上と輸送の効率化等を図るため、児童送迎の配車予約や保護者へ車両到着の通知を送信できる福祉児童送迎配車アプリ「togethere」を構築・導入し、港区地区の対応車両全車運用を開始いたしました。また、乗務員不足の課題解決のため、乗務員未経験者に対する教育体制を構築するとともに、給与補償期間を延長することにいたしました。
タクシー部門とハイヤー部門等の旅客自動車運送事業売上高は前期比5.2%減の11,945百万円となり、第4四半期に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大による個人消費や外需の減少により営業損失は81百万円(前期は107百万円の営業利益)となりました。旅客自動車運送部門の最重要課題である乗務員確保、高齢化社会の到来に伴い多様化する生活サポート・福祉関連ニーズの高まりに応えるため、大和グループの総力を挙げ、「安心・安全、おもてなし」の更なる向上に努めてまいります。
2020/07/17 15:41