有価証券報告書-第100期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 11:39
【資料】
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【項目】
123項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いたものの、中国を始めとする新興国経済の減速、英国のEU離脱問題および米国新政権の政策動向等の影響が懸念され、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの事業環境につきましては、国内の石油製品需要が長期的に減少すると見込まれているほか、乗務員不足の問題も継続しており、依然として厳しい状況におかれております。
このような状況のもと、当社グループは、安定的な収益を確保すべく、安全の徹底と質の高いサービスの提供に努めるとともに、将来に向けた収益基盤の拡大を目指し、LNG(液化天然ガス)輸送業務および化成品における海外輸送業務について、積極的な営業活動を展開いたしました。また、新たなエネルギーとして供給インフラの整備が進みつつある水素についても、輸送の拡大を図りました。
この結果、当連結会計年度における売上高は、30,960百万円(前年同期比0.1%増)となりました。また、燃料油価格の低下に伴う経費の減少もあり、営業利益は1,150百万円(同15.7%増)、経常利益は1,467百万円(同13.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,014百万円(同28.9%増)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
(石油輸送事業)
石油輸送事業につきましては、寒波の到来に伴う需要の増加がみられたものの、製油所の定期修理等に伴う影響を受け、売上高は減少いたしました。
この結果、当事業における売上高は14,892百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
(高圧ガス輸送事業)
高圧ガス輸送事業につきましては、主力のLNG輸送において、既存輸送の一部が減少したものの新規輸送を獲得したことにより、ほぼ前年並みとなり、また、水素輸送の拡大により、売上高は増加いたしました。
この結果、当事業における売上高は8,096百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
(化成品・コンテナ輸送事業)
化成品輸送事業につきましては、国内輸送はほぼ前年並みで推移いたしましたが、海外輸送においては、ISOタンクコンテナの運用個数を増やし、販路拡大に努めた結果、売上高は増加いたしました。
コンテナ輸送事業につきましては、北海道地区において台風による貨物列車の運休が多数発生したことに加え、前期末をもって冷凍コンテナによる輸送事業が一部終了したことに伴い、売上高は減少いたしました。
この結果、当事業における売上高は7,790百万円(前年同期比1.2%増)となりました。
(その他事業)
太陽光発電事業につきましては、前年度の発電設備の増設に加え、稼働状況も順調であったことから、売上高は増加いたしました。
この結果、当事業における売上高は180百万円(前年同期比8.8%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ433百万円増加(前年同期810百万円増加)し、2,311百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、4,115百万円(前年同期4,371百万円増加)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益1,495百万円、減価償却費3,416百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、2,356百万円(前年同期3,098百万円減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,506百万円、有形固定資産売却による収入271百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、1,327百万円(前年同期462百万円減少)となりました。これは主に、ファイナンス・リース債務の返済1,491百万円、配当金の支払330百万円およびセール・アンド・リースバックによる収入535百万円によるものであります。