有価証券報告書-第29期(2025/01/01-2025/12/31)
19. 非金融資産の減損
(1) 有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)(以下「無形資産」)について、四半期ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っています。
当社グループは原則として、個別の資産について回収可能価額を見積っていますが、個別の資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額の見積りを行っています。なお、資金生成単位とは、他の資産又は資産グループからのキャッシュ・イン・フローとは概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生成させるものとして識別される、資産グループの最小単位となっており、当社グループは原則として各社を資金生成単位としています。将来の活用が見込まれていない遊休資産は、個別の資産を資金生成単位としています。
有形固定資産及び無形資産の減損損失は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:百万円)
フィンテックセグメント
(損害保険事業)
フィンテックセグメントにおける損害保険事業において、9,662百万円(有形固定資産1,984百万円、無形資産6,482百万円、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産1,196百万円)の減損損失を計上しています。当該減損損失は、損害保険事業において基幹システムの開発計画の見直しを行ったことに伴い、減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る見込みとなったため認識されたものです。なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しています。当該資金生成単位における将来キャッシュ・フローがマイナスであるため使用価値をゼロとして算定しています。割引率は、割引前将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(単位:百万円)
インターネットサービスセグメント
(倉庫型ネットスーパー事業)
当社は、2023年12月に楽天西友ネットスーパー株式会社を完全子会社化し、当社が楽天西友ネットスーパー株式会社及び倉庫型ネットスーパー事業の運営を継続することになりました。その後、2024年9月にサービス名称を『楽天西友ネットスーパー』から『楽天マート』へと変更し、ブランドイメージを刷新しました。さらに、商品調達プロセスの再構築を進めるとともに、顧客基盤拡大に向けた各種施策を推進する等、多角的な取組を講じました。しかしながら、商品調達プロセスの構築に想定以上の時間を要したことに加え、日本の生鮮食品におけるEC化率は着実に上昇しているものの、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、スーパーマーケット業界における消費者の購買行動の実店舗への回帰傾向といった環境変化も複合的に影響し、当社のネットスーパー事業における顧客獲得実績が当初計画を著しく下回る結果となりました。かかる事業状況を踏まえ、当社は第3四半期連結会計期間に茨木倉庫(関西エリア)からの撤退を決定するに至りました。
上記事象により減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る見込みとなり、インターネットサービスセグメントにおいて27,027百万円(有形固定資産26,166百万円、無形資産861百万円)の減損損失を計上しています。
なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しています。当該資金生成単位における将来キャッシュ・フローがマイナスであるため使用価値をゼロとして算定しています。割引率は、割引前将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、記載を省略しています。
(ロジスティクス事業)
当社はロジスティクス事業の一環として、倉庫スペースの一部を貸し出すサービスを提供しています。
当第4四半期連結会計期間において、当該サービスが提供する一部の倉庫スペースの将来的な荷量の増加ペースが遅れる可能性が高い状況となり、当該サービスの今後の事業成長見通しを下方修正しました。また、昨今、当該倉庫スペースにおける取扱商品サイズの大型化も進んでおり、面積あたりの保管可能な数量から見積もられる収益計画も悪化する可能性が高い状況を考慮した結果、当該固定資産から得られる将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る可能性が高まったため、減損の兆候があると判断しました。
当該減損の兆候を受け減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る見込みとなり、インターネットサービスセグメントにおいて有形固定資産10,024百万円の減損損失を計上しています。
なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値に基づき、無形資産を含めて16,536百万円と評価しています。当該資産グループの使用価値の算定に当たり、キャッシュ・イン・フローを割引率7.10%(税引前)で割り引いています。
モバイルセグメント
(楽天シンフォニー)
当社グループは、楽天シンフォニー株式会社を通じて、4G及び5G向けのインフラ及びプラットフォームソリューションを世界市場に提供しています。
「楽天シンフォニー」の非金融資産の減損を検討するに当たり使用する資金生成単位は、概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生み出す事業単位としています。当該事業単位は、Open RAN事業、クラウド事業、OSS事業、インターネットサービス事業、グローバルサービスデリバリー事業の5事業です。
上記5事業の中でのOpen RAN事業は、ハードウエアの制約がないこと及び価格競争力に優れていることから、Open RAN市場において独自の強みを有しており、今後のアップデートにおいても、このコストメリットを継続的に享受できると考えていました。しかしながら、足元での金利水準の上昇に加え当初想定していたOpen RAN市場全体の伸長が長期化したことにより、ビジネスの立ち上げに当初想定以上の時間を要しました。
よって、資産グループの残存償却年数(3.43年)を考慮した将来期間の利益水準が当初の想定を下回る見込みとなりました。このため、Open RAN事業に関連する資産グループにおいて減損の兆候があると判断し、減損テストを実施しました。
その結果、当該資産グループの回収可能価額が帳簿価額21,647百万円(有形固定資産2,205百万円、無形資産19,442百万円)を下回る見込みとなり、モバイルセグメントにおいて20,497百万円(有形固定資産2,185百万円、無形資産18,312百万円)の減損損失を計上しています。
なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値により測定し、348百万円と評価しています。
使用価値は、経営者によって承認された同事業の事業計画に将来の不確実性を考慮した同事業の非金融資産の平均残存耐用年数に基づいて見積もった将来キャッシュ・フロー見積額を税引前割引率である16.45%で割り引いて算出しています。
なお、クラウド事業及びOSS事業においては、減損の兆候は認められていません。インターネットサービス事業及びグローバルサービスデリバリー事業は、前連結会計年度に減損損失を計上しています。
(2) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損
① のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の残高
(単位:百万円)
(注) 耐用年数を確定できない無形資産は、主に特定基地局開設料です。特定基地局開設料は、周波数の割当てを受けるために当社グループが負担した金額であり、その効果は基地局を維持・運営する限り継続するため、耐用年数を確定できない無形資産と判断しています。
② のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失
当社グループでは、のれんは、減損の兆候の有無に関わらず、年に1度減損テストを実施しています。耐用年数を確定できない無形資産においても償却せず、年に1度減損テストを実施しています。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト実施時期は、関連する事業計画の策定時期を勘案して個別に決定しています。また、四半期ごとに減損の兆候の有無を確認し、減損の兆候がある場合は減損テストを実施しています。
減損テストにおいて、原則として各社を資金生成単位としています。なお、資金生成単位とは、他の資産又は資産グループからのキャッシュ・イン・フローとは概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生成させるものとして識別される、資産グループの最小単位となっています。企業結合のシナジーから便益を得ることが見込まれる資金生成単位あるいは資金生成単位グループに対して、のれんを配分しています。
その結果、インターネットサービスセグメント及びモバイルセグメントでは、各社間におけるシナジーから便益を得ることが見込まれており、それを考慮してのれんを内部管理目的でモニタリングしていることから、資金生成単位グループで減損テストを実施しています。一方、フィンテックセグメントでは、各社特有の事業環境があること等を考慮して、原則として各社を資金生成単位として減損テストを実施しています。
のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値と処分費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としています。前連結会計年度及び当連結会計年度において、のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値の算定に基づいて決定しています。
使用価値の算定に当たっては、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループにおいて経営者によって承認された事業計画に基づき、主に3~5年間の税引前キャッシュ・フロー予測等を使用しています。この事業計画は、インターネットサービスセグメントでは主に流通総額等、フィンテックセグメントでは、口座数・会員数等、モバイルセグメントでは、モバイル事業における顧客1人当たりの平均売上高(ARPU)・新規契約者数・解約率等及び楽天シンフォニー事業におけるOpen RAN市場の成長見通し・市場浸透率を用いて策定しています。事業計画が対象としている期間を超える期間については、継続価値を算定しています。
継続価値の算定には、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの予測成長率を使用しています。また、使用価値の算出に用いた税引前の割引率は、資金生成単位ごとあるいは資金生成単位グループごとに算定しています。
各資金生成単位における事業計画が対象としている期間を超える期間のキャッシュ・フローを予測するために用いられた成長率は、資金生成単位の属する国、産業の状況を勘案して決定した成長率を用いており、資金生成単位が活動する産業の長期平均成長率を超えていません。継続価値の算定に使用した割引率は税引前の数値であり、関連する各資金生成単位事業あるいは資金生成単位グループ特有のリスクを反映しています。割引率は各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの類似企業を基に、市場利子率、資金生成単位となる子会社の規模等を勘案して決定しています。
また、当社グループは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テストにおける、回収可能価額の測定の基礎となる事業計画について、各資金生成単位において過去の実績と比較し、当該事業計画が将来キャッシュ・フロー予測の基礎的な仮定として合理的かどうかを検討しています。
前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日において、回収可能価額の算定に利用している重要な仮定は、以下のとおりです。以下の予測値は、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループを分析する際に使用しているものです。
(注) モバイルセグメントの割引率には、立ち上げ間もない「楽天シンフォニー」事業の業容拡大を計画していることを織り込んでいます。
感応度分析
モバイルセグメントに関するのれんにおいては、回収可能価額は帳簿価額を253,306百万円上回っていますが、仮に割引率が0.8%上昇した場合に回収可能価額と帳簿価額が等しくなる可能性があります。
なお、その他の当社グループがのれん及び耐用年数を確定できない無形資産を配分した各資金生成単位及び資金生成単位グループにおいては、回収可能価額が帳簿価額を大幅に上回っており、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、当該資金生成単位及び資金生成単位グループにおいて、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しています。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
フィンテックセグメントにおける損害保険事業において、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失を1,196百万円計上しています。損害保険事業における減損損失の詳細は、(1) 有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損をご参照ください。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
該当事項はありません。
(1) 有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)(以下「無形資産」)について、四半期ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っています。
当社グループは原則として、個別の資産について回収可能価額を見積っていますが、個別の資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額の見積りを行っています。なお、資金生成単位とは、他の資産又は資産グループからのキャッシュ・イン・フローとは概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生成させるものとして識別される、資産グループの最小単位となっており、当社グループは原則として各社を資金生成単位としています。将来の活用が見込まれていない遊休資産は、個別の資産を資金生成単位としています。
有形固定資産及び無形資産の減損損失は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:百万円)
| インターネットサービス | フィンテック | モバイル | 合計 | |
| 有形固定資産 | 672 | 1,984 | 2,261 | 4,917 |
| 無形資産 | 2,952 | 6,972 | 1,566 | 11,490 |
フィンテックセグメント
(損害保険事業)
フィンテックセグメントにおける損害保険事業において、9,662百万円(有形固定資産1,984百万円、無形資産6,482百万円、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産1,196百万円)の減損損失を計上しています。当該減損損失は、損害保険事業において基幹システムの開発計画の見直しを行ったことに伴い、減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る見込みとなったため認識されたものです。なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しています。当該資金生成単位における将来キャッシュ・フローがマイナスであるため使用価値をゼロとして算定しています。割引率は、割引前将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(単位:百万円)
| インターネットサービス | フィンテック | モバイル | 合計 | |
| 有形固定資産 | 36,824 | 260 | 6,052 | 43,136 |
| 無形資産 | 3,842 | 2,654 | 18,705 | 25,201 |
インターネットサービスセグメント
(倉庫型ネットスーパー事業)
当社は、2023年12月に楽天西友ネットスーパー株式会社を完全子会社化し、当社が楽天西友ネットスーパー株式会社及び倉庫型ネットスーパー事業の運営を継続することになりました。その後、2024年9月にサービス名称を『楽天西友ネットスーパー』から『楽天マート』へと変更し、ブランドイメージを刷新しました。さらに、商品調達プロセスの再構築を進めるとともに、顧客基盤拡大に向けた各種施策を推進する等、多角的な取組を講じました。しかしながら、商品調達プロセスの構築に想定以上の時間を要したことに加え、日本の生鮮食品におけるEC化率は着実に上昇しているものの、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、スーパーマーケット業界における消費者の購買行動の実店舗への回帰傾向といった環境変化も複合的に影響し、当社のネットスーパー事業における顧客獲得実績が当初計画を著しく下回る結果となりました。かかる事業状況を踏まえ、当社は第3四半期連結会計期間に茨木倉庫(関西エリア)からの撤退を決定するに至りました。
上記事象により減損の兆候が認められ、減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る見込みとなり、インターネットサービスセグメントにおいて27,027百万円(有形固定資産26,166百万円、無形資産861百万円)の減損損失を計上しています。
なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値により測定しています。当該資金生成単位における将来キャッシュ・フローがマイナスであるため使用価値をゼロとして算定しています。割引率は、割引前将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、記載を省略しています。
(ロジスティクス事業)
当社はロジスティクス事業の一環として、倉庫スペースの一部を貸し出すサービスを提供しています。
当第4四半期連結会計期間において、当該サービスが提供する一部の倉庫スペースの将来的な荷量の増加ペースが遅れる可能性が高い状況となり、当該サービスの今後の事業成長見通しを下方修正しました。また、昨今、当該倉庫スペースにおける取扱商品サイズの大型化も進んでおり、面積あたりの保管可能な数量から見積もられる収益計画も悪化する可能性が高い状況を考慮した結果、当該固定資産から得られる将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る可能性が高まったため、減損の兆候があると判断しました。
当該減損の兆候を受け減損テストを実施した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る見込みとなり、インターネットサービスセグメントにおいて有形固定資産10,024百万円の減損損失を計上しています。
なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値に基づき、無形資産を含めて16,536百万円と評価しています。当該資産グループの使用価値の算定に当たり、キャッシュ・イン・フローを割引率7.10%(税引前)で割り引いています。
モバイルセグメント
(楽天シンフォニー)
当社グループは、楽天シンフォニー株式会社を通じて、4G及び5G向けのインフラ及びプラットフォームソリューションを世界市場に提供しています。
「楽天シンフォニー」の非金融資産の減損を検討するに当たり使用する資金生成単位は、概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生み出す事業単位としています。当該事業単位は、Open RAN事業、クラウド事業、OSS事業、インターネットサービス事業、グローバルサービスデリバリー事業の5事業です。
上記5事業の中でのOpen RAN事業は、ハードウエアの制約がないこと及び価格競争力に優れていることから、Open RAN市場において独自の強みを有しており、今後のアップデートにおいても、このコストメリットを継続的に享受できると考えていました。しかしながら、足元での金利水準の上昇に加え当初想定していたOpen RAN市場全体の伸長が長期化したことにより、ビジネスの立ち上げに当初想定以上の時間を要しました。
よって、資産グループの残存償却年数(3.43年)を考慮した将来期間の利益水準が当初の想定を下回る見込みとなりました。このため、Open RAN事業に関連する資産グループにおいて減損の兆候があると判断し、減損テストを実施しました。
その結果、当該資産グループの回収可能価額が帳簿価額21,647百万円(有形固定資産2,205百万円、無形資産19,442百万円)を下回る見込みとなり、モバイルセグメントにおいて20,497百万円(有形固定資産2,185百万円、無形資産18,312百万円)の減損損失を計上しています。
なお、当該資産グループの回収可能価額は使用価値により測定し、348百万円と評価しています。
使用価値は、経営者によって承認された同事業の事業計画に将来の不確実性を考慮した同事業の非金融資産の平均残存耐用年数に基づいて見積もった将来キャッシュ・フロー見積額を税引前割引率である16.45%で割り引いて算出しています。
なお、クラウド事業及びOSS事業においては、減損の兆候は認められていません。インターネットサービス事業及びグローバルサービスデリバリー事業は、前連結会計年度に減損損失を計上しています。
(2) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損
① のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の残高
(単位:百万円)
| 事業セグメント | 資金生成単位あるいは資金生成単位グループ | 前連結会計年度(2024年12月31日) | 当連結会計年度(2025年12月31日) | ||
| のれん | 耐用年数を確定できない無形資産 | のれん | 耐用年数を確定できない無形資産 | ||
| インターネットサービス | インターネットサービスセグメント | 375,373 | 1,189 | 375,067 | 1,241 |
| フィンテック | 楽天銀行(株) | 32,886 | 0 | 32,886 | 0 |
| その他 | 21,084 | 6 | 21,077 | 6 | |
| 小計 | 53,970 | 6 | 53,963 | 6 | |
| モバイル | モバイルセグメント | 218,111 | 73,259 | 218,183 | 76,066 |
| 合計 | 647,454 | 74,454 | 647,213 | 77,313 | |
(注) 耐用年数を確定できない無形資産は、主に特定基地局開設料です。特定基地局開設料は、周波数の割当てを受けるために当社グループが負担した金額であり、その効果は基地局を維持・運営する限り継続するため、耐用年数を確定できない無形資産と判断しています。
② のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失
当社グループでは、のれんは、減損の兆候の有無に関わらず、年に1度減損テストを実施しています。耐用年数を確定できない無形資産においても償却せず、年に1度減損テストを実施しています。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト実施時期は、関連する事業計画の策定時期を勘案して個別に決定しています。また、四半期ごとに減損の兆候の有無を確認し、減損の兆候がある場合は減損テストを実施しています。
減損テストにおいて、原則として各社を資金生成単位としています。なお、資金生成単位とは、他の資産又は資産グループからのキャッシュ・イン・フローとは概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生成させるものとして識別される、資産グループの最小単位となっています。企業結合のシナジーから便益を得ることが見込まれる資金生成単位あるいは資金生成単位グループに対して、のれんを配分しています。
その結果、インターネットサービスセグメント及びモバイルセグメントでは、各社間におけるシナジーから便益を得ることが見込まれており、それを考慮してのれんを内部管理目的でモニタリングしていることから、資金生成単位グループで減損テストを実施しています。一方、フィンテックセグメントでは、各社特有の事業環境があること等を考慮して、原則として各社を資金生成単位として減損テストを実施しています。
のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値と処分費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としています。前連結会計年度及び当連結会計年度において、のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値の算定に基づいて決定しています。
使用価値の算定に当たっては、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループにおいて経営者によって承認された事業計画に基づき、主に3~5年間の税引前キャッシュ・フロー予測等を使用しています。この事業計画は、インターネットサービスセグメントでは主に流通総額等、フィンテックセグメントでは、口座数・会員数等、モバイルセグメントでは、モバイル事業における顧客1人当たりの平均売上高(ARPU)・新規契約者数・解約率等及び楽天シンフォニー事業におけるOpen RAN市場の成長見通し・市場浸透率を用いて策定しています。事業計画が対象としている期間を超える期間については、継続価値を算定しています。
継続価値の算定には、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの予測成長率を使用しています。また、使用価値の算出に用いた税引前の割引率は、資金生成単位ごとあるいは資金生成単位グループごとに算定しています。
各資金生成単位における事業計画が対象としている期間を超える期間のキャッシュ・フローを予測するために用いられた成長率は、資金生成単位の属する国、産業の状況を勘案して決定した成長率を用いており、資金生成単位が活動する産業の長期平均成長率を超えていません。継続価値の算定に使用した割引率は税引前の数値であり、関連する各資金生成単位事業あるいは資金生成単位グループ特有のリスクを反映しています。割引率は各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの類似企業を基に、市場利子率、資金生成単位となる子会社の規模等を勘案して決定しています。
また、当社グループは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テストにおける、回収可能価額の測定の基礎となる事業計画について、各資金生成単位において過去の実績と比較し、当該事業計画が将来キャッシュ・フロー予測の基礎的な仮定として合理的かどうかを検討しています。
前連結会計年度末日及び当連結会計年度末日において、回収可能価額の算定に利用している重要な仮定は、以下のとおりです。以下の予測値は、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループを分析する際に使用しているものです。
| 事業セグメント | 資金生成単位あるいは資金生成単位グループ | 前連結会計年度 (2024年12月31日) | 当連結会計年度 (2025年12月31日) | ||
| 継続価値を算定するのに使用した成長率 | 割引率 | 継続価値を算定するのに使用した成長率 | 割引率 | ||
| インターネットサービス | インターネットサービスセグメント | 2.02% | 5.1% | 2.00% | 6.8% |
| フィンテック | 楽天銀行(株) | 2.02% | 3.2% | 2.00% | 4.3% |
| その他 | 2.02% | 3.5%~8.6% | 2.00% | 4.5%~10.9% | |
| モバイル(注) | モバイルセグメント | 2.02% | 8.9% | 2.00% | 10.5% |
(注) モバイルセグメントの割引率には、立ち上げ間もない「楽天シンフォニー」事業の業容拡大を計画していることを織り込んでいます。
感応度分析
モバイルセグメントに関するのれんにおいては、回収可能価額は帳簿価額を253,306百万円上回っていますが、仮に割引率が0.8%上昇した場合に回収可能価額と帳簿価額が等しくなる可能性があります。
なお、その他の当社グループがのれん及び耐用年数を確定できない無形資産を配分した各資金生成単位及び資金生成単位グループにおいては、回収可能価額が帳簿価額を大幅に上回っており、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、当該資金生成単位及び資金生成単位グループにおいて、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しています。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
フィンテックセグメントにおける損害保険事業において、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失を1,196百万円計上しています。損害保険事業における減損損失の詳細は、(1) 有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損をご参照ください。
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
該当事項はありません。