有価証券報告書-第40期(2025/05/01-2026/04/30)

【提出】
2026/07/31 15:51
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146項目

有報資料

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況、株価等に影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスク事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 特定取引先への依存について
当社グループのおかれた経営環境は、移動体通信機器市場の成熟・競争激化により一段と厳しさを増しており、主要な事業である移動体通信関連事業の手数料収入等が、ソフトバンク株式会社及びKDDI株式会社の2社に依存しております。そのため、各通信事業者の経営施策によっては、予定した収益をあげられない可能性があります。
② 通信事業者からの受取手数料について
当社グループは、通信事業者が提供する移動体通信サービスへの加入契約の取次等を行うことにより、当該サービスを提供する事業者から契約取次の対価として手数料を収受しております。手数料収入の金額、支払対象期間、支払対象サービス、通話料金に対する割合等は、各通信事業者との契約内容及び条件等に基づいております。
今後、通信事業者の事業方針の変更等により、大幅な取引条件の変更が生じた場合には当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③ 出店計画について
ソフトバンクショップ、auショップ、ワイモバイルショップ及びUQモバイルショップの出店は、ソフトバンク株式会社及びKDDI株式会社の戦略に基づいて決定しております。出店の開設場所、規模、運営形態については、協議の上決定されることとなり、各通信事業者の戦略及び方針によっては、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。
④ 代理店契約について
当社グループは、ソフトバンク株式会社及びKDDI株式会社と代理店契約を締結しております。この代理店契約は、1年毎の自動更新であり、受託業務の実績が一定期間を通じて著しく不振である等の理由により中途解約も可能であることから、契約を解除されるリスクがあります。
⑤ 携帯番号継続利用制度について
2006年10月24日から実施された携帯番号継続利用制度(MNP=モバイル・ナンバー・ポータビリティ)により、各通信事業者間の乗り換えが比較的容易となりましたが、当社はソフトバンク株式会社及びKDDI株式会社の2社が主力であるため、他の通信事業者への転出が高まった際は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 個人情報保護について
当社グループは、移動体通信関連事業、不動産事業、リゾート事業の各事業活動で個人情報を取り扱っております。不測の事態等により個人情報が流出等した場合、当社グループの信頼性の失墜や損害賠償請求等により業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 固定資産の減損について
当社グループは、有形固定資産や無形固定資産等の固定資産を保有しております。これらの資産については減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうかを検証しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかし、将来の環境変化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、減損処理により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 不動産事業について
以下に揚げる事由により、予定した収益をあげられない可能性があります。
・景気について、当社想定外の経済情勢の変動。
・金利について、当社想定外の急激な金利上昇。
・季節について、物件引渡し時期の集中による四半期毎収益ボリュームの偏り。
・「金融商品取引法」及び不動産法制等について「建築基準法」「都市計画法」等の大幅な変更。
⑨ リゾート事業について
以下に揚げる事由により、予定した収益をあげられない可能性があります。
・景気について、当社想定外の経済情勢の変動。
・金利について、当社想定外の急激な金利上昇。
・季節について、当社想定外の気候の変化。
⑩ 移動体通信関連事業の法的規制について
移動体通信関連事業においては、電気通信事業法等の法令順守だけでなく、監督官庁である総務省関連の自主規制ガイドライン等遵守すべき事項が多岐にわたります。これらに抵触した場合には、当社グループに対する信頼性の失墜、損害賠償請求等により、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 過年度決算訂正への影響について
当社グループは、過去の不適切な会計処理・開示について、第三者委員会による調査、外部監査人による訂正監査を受け、過年度における有価証券報告書等の訂正報告書を提出いたしました。これにより、今後、当社グループは開示規制違反に係る課徴金の納付命令等の措置を受けるなど法令・規則等に従った対応を図る必要が生じる可能性があります。また、不適切会計に関連し、株主等から訴訟を受ける可能性があります。
⑫ 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループでは、手元資金を上回る多額な有利子負債を有しており、当連結会計年度末の当社グループの流動比率(=流動資産/流動負債)は、52.2%となっております。このような財務状況の中、当連結会計年度において、当社の子会社における不適切会計について過年度の決算訂正を行ったものの当社の有価証券報告書等に対する会計監査人の監査報告書の意見が不表明となったことに起因して、取引金融機関との間の借入契約のコベナンツに抵触した上、2025年11月22日付けで、株式会社東京証券取引所により、当社株式は特別注意銘柄に指定され、当社株式の上場廃止リスクが生じております。また、当社グループは、2025年8月以降、取引金融機関に対して、元本の返済が困難となり返済猶予を依頼する状況に陥っておりました。
かかる状況下において、一刻も早く上記会計不祥事に起因する一連の混乱に終止符を打ち、当社グループのガバナンス体制を改善するとともに、金融機関に対する有利子負債の返済計画を新たに策定するなどの施策を通じて当社の経営体制と財務状態を安定化させるため、当社は、再建計画を策定し上場を維持しながら会社更生法に基づく更生手続により事業再生を図ることとし、2026年5月8日開催の取締役会において、東京地方裁判所に対し会社更生手続開始の申立てを行うことを決議し、同日、同裁判所にその申立てを行い(東京地方裁判所令和8年(ミ)第4号)、同日、同裁判所より会社更生手続開始決定がされました。詳細については「重要な後発事象」をご参照お願い申し上げます。
このような状況により、当社グループには、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
当社グループでは、これらの状況を早期に解消し、事業価値の毀損を防止しつつ、安定的な再建を図るため、再建計画を策定し上場を維持しながら、会社更生法に基づく更生手続を利用することにより、事業の再建を目指してまいります。会社更生法の下では、裁判所が選任した管財人に会社の事業経営権及び会社財産の管理処分権が専属するものとされております。したがって、当社は裁判所による監督と調査委員による調査の下で、管財人体制により再建を図り、内部管理体制の改善をはじめとする諸課題に対処してまいります。
⑬ 特別注意銘柄の指定について
当社は、2025年11月21日に、株式会社東京証券取引所より、当社株式を2025年11月22日を以って特別注意銘柄に指定し、上場契約違約金の徴求を行う旨についての通知を受けております。
特別注意銘柄指定の理由
株式会社東京証券取引所から以下の指摘を受けています。
・上場会社の財務諸表等に添付される監査報告書等において意見不表明等が記載され、内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められるため(有価証券上場規程第503条第1項第2号b及びc)
・適時開示の規定に違反し、内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められるため(有価証券上場規程第503条第1項第3号)
株式会社トーシンホールディングス(以下「同社」という。)は、2025年8月29日に同社における不適切な会計処理に関する第三者委員会の調査報告書を受領した旨を開示し、同年10月31日に過年度の決算内容の訂正(以下「今回訂正」という。)を開示しました。
これらにより、同社グループにおいて、移動体通信関連事業の代理店精算(同社子会社から代理店への端末販売等の売上高と販売手数料等の支払高との精算)における売上高の過大計上や棚卸資産の過大計上などの不適切な会計処理が全社的に行われていたことが明らかになりました。当該不適切な会計処理は元経理担当取締役が深く関与し、一部については元代表取締役会長の重要な関与も認められました。
その結果、同社は、2020年4月期第1四半期から2025年4月期第3四半期までの決算短信等において、上場規則に違反して虚偽と認められる開示を行い、それに伴う決算内容の訂正により、2023年4月期の営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益の赤字を黒字に記載していたなど、決算内容を大幅に偽っていたことなどが判明しました。
今回訂正が行われた背景として、同社は2025年2月14日に過年度の決算内容の訂正(以下「前回訂正」という。)を開示していますが、前回訂正に先立つ第三者委員会による調査(以下「前回調査」という。)において明らかとなった元代表取締役会長の影響力と結果重視の企業風土の存在、会社全体のコンプライアンス意識の不足、取締役会及び監査役会の実効性欠如などに加えて、本件では主に以下の点が原因として認められました。
・自身の関与が認められた不適切な会計処理に関しても元代表取締役会長から自らの責任を自覚する発言がみられないなど、上場会社のトップとして要求される倫理観・誠実性を欠いた姿勢及び言動をとる元代表取締役会長の下で、同社グループはガバナンスの機能不全に陥っていたこと
・決算財務報告プロセスに係る内部統制には仕訳の承認統制及び職務分掌に重大な整備・運用上の不備が認められるほか、業務プロセスに係る内部統制についても整備・運用上の不備が散見され、全社的な内部統制においても重大な課題があるなど、内部統制について機能不全に陥っていたこと
・前回調査の実施中及び調査後においても不適切な行為が行われており、前回調査を受けたコンプライアンス意識の改善の姿勢がみられないこと
また、同社が提出した2020年4月期から2024年4月期までの訂正後の有価証券報告書及び四半期報告書並びに2025年4月期の有価証券報告書、訂正後の半期報告書及び四半期決算短信に添付された監査報告書又は期中(四半期)レビュー報告書には、「意見を表明しない」又は「結論の表明をしない」旨が記載されました。
これらの開示及び提出等により、以下の事項が明らかになりました。
・意見不表明等に係る期間が6事業年度と長期に及ぶこと
・同社は2025年4月期有価証券報告書の延長後の提出期限までに本件訂正処理の正確性・網羅性について自主的な検証を完了させることができなかったこと
・第三者委員会から経営トップの倫理観・誠実性を欠いた姿勢や言動について指摘を受けた元代表取締役会長の処遇を含めた再発防止策の策定と実行が2025年4月期有価証券報告書の延長後の提出期限までに未了であったこと
・上記の他、第三者委員会の調査報告書においても、同社の内部管理体制やガバナンスについて多岐にわたる問題点が指摘されていること
以上のとおり、本件は、元代表取締役会長の倫理観・誠実性の欠如などにより、同社は全社的なガバナンスの機能不全に陥り、長期間にわたり複数の不適切会計が行われた結果、 投資者の投資判断に深刻な影響を与える虚偽と認められる開示が行われたものであり、また、投資者が適切な投資判断を行うにあたっての前提となる有価証券報告書等の財務諸表等に添付される監査報告書等の監査意見等が意見不表明等 となったものであり、 同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特別注意銘柄に指定することとします。
また、本件は、上記背景のもと投資判断情報として重要性の高い決算情報について長期間にわたり誤った情報を公表し続けたものであり、当取引所市場に対する株主及び投資者の信頼を毀損したと認められることから、同社に対して、上場契約違約金の支払いを求めることとします。
なお、同社からは2025年5月16日に改善報告書の提出を受けていますが、同社は今後、特別注意銘柄として改めて内部管理体制等を改善することが求められることから、当該改善報告書に記載された改善措置の実施状況及び運用状況を記載した報告書(改善状況報告書)の提出は不要とします。
・特別注意銘柄指定日
2025年11月22日(土)
・特別注意銘柄指定期間
2025年11月22日から原則1年間とし、1年後に当社から内部管理体制確認書を提出、株式会社東京証券取引所が内部管理体制等の審査を行い、内部管理体制に問題があると認められない場合には指定が解除になります。一方で、内部管理体制に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。
ただし、指定から1年経過後の審査において、内部管理体制等が適切に整備されていると認められるものの、適切に運用されていると認められない場合(適切に運用される見込みがある場合に限ります。)には、特別注意銘柄の指定を継続し、当該指定の継続を決定した日の属する事業年度(当該指定の継続を決定した日から当該事業年度の末日までの期間が3か月に満たない場合は当該事業年度の翌事業年度)の末日以降の審査までに、内部管理体制等の運用状況の改善を求められ、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認める場合にはその指定が解除されます。一方で、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められない場合には上場廃止となります。
なお、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認めるものの、経過観察の対象銘柄に該当する場合には、最長3事業年度指定が継続され、その間同審査が行われます。

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