有価証券報告書-第28期(2022/04/01-2023/03/31)
(2)戦略
当社はTCFD提言に基づき、全社を対象として気候変動リスク・機会による事業インパクト、対応策の検討に向けたシナリオ分析を行い、1.5℃~2℃及び4℃の気温上昇時の世界を想定し、2020年度より将来までの間に事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価しました。
その結果、リスクとしては、電力価格の上昇に伴う環境価値証書価格の大幅拡大が懸念され、価格影響額を試算した結果、以下のとおりコスト上昇の可能性があることがわかりました。
(2020年実績、2030年見込み)
※1 Jクレジット価格の推移データを参考に、1.5℃~2℃では2020年10月の日本政府の脱炭素宣言~現在までのJクレジット価格の推移率を使用し、2030年のJクレジットの価格を算出。
※2 事業拡大に伴う増加分も加味。
機会としては、脱炭素・サステナビリティのニーズ拡大に伴う脱炭素DX支援・CSV経営・CSV型プロモーション実行支援等の拡大等が見込まれることがわかりました。
当社は今後一層、環境方針・環境行動指針に従い、自社のみならず取引先、生活者と共に、人々の幸せや環境・社会と調和した脱炭素型で持続可能な経済モデル、ライフスタイルへと変革することで、世界の人々に心の豊かさを広げ、社会をより良くすることに貢献してまいります。
・リスク
※財務影響度 小:1,000万円以内 中:1億円以内 大:10億円以内 甚大:10億円超
・機会
当社はTCFD提言に基づき、全社を対象として気候変動リスク・機会による事業インパクト、対応策の検討に向けたシナリオ分析を行い、1.5℃~2℃及び4℃の気温上昇時の世界を想定し、2020年度より将来までの間に事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価しました。
その結果、リスクとしては、電力価格の上昇に伴う環境価値証書価格の大幅拡大が懸念され、価格影響額を試算した結果、以下のとおりコスト上昇の可能性があることがわかりました。
(2020年実績、2030年見込み)
| リスク | 1.5℃~2℃ 財務インパクト | 計算式 |
| 環境価値証書価格 | 約1億円のコスト | 1tCO2あたりのJクレジット価格×調達量(※1)(※2) |
※1 Jクレジット価格の推移データを参考に、1.5℃~2℃では2020年10月の日本政府の脱炭素宣言~現在までのJクレジット価格の推移率を使用し、2030年のJクレジットの価格を算出。
※2 事業拡大に伴う増加分も加味。
機会としては、脱炭素・サステナビリティのニーズ拡大に伴う脱炭素DX支援・CSV経営・CSV型プロモーション実行支援等の拡大等が見込まれることがわかりました。
当社は今後一層、環境方針・環境行動指針に従い、自社のみならず取引先、生活者と共に、人々の幸せや環境・社会と調和した脱炭素型で持続可能な経済モデル、ライフスタイルへと変革することで、世界の人々に心の豊かさを広げ、社会をより良くすることに貢献してまいります。
| 1.5℃の世界観(2030年) | 4℃の世界観(2050年) |
| 気候変動に関する積極的な国内政策・法規制が進み、カーボンプライシングの導入、温室効果ガス排出量開示の義務化、再エネ設備投資への優遇等が行われ、企業や投資家の温室効果ガス排出量削減や再生可能エネルギーの導入、省エネへのニーズが高まると想定。同時に、脱炭素DX支援・CSV経営・CSV型プロモーション実行支援等の拡大が見込まれる世界観を想定。 | 気候変動に関する国内政策・法規制が進まず、不可逆的な環境変化が頻発。物理的なサプライチェーンへの影響が顕著に現れると想定。脱炭素DX支援・CSV経営・CSVプロモーション実行支援に関しては底堅いニーズがあり続けると想定。 |
・リスク
| 区分 | 想定される事象 | 当社へのリスク | 対策 |
| 現在の規制 | (1)カーボンプライシングメカニズム (2)排出量報告義務の強化 (3)既存の製品およびサービスに対する命令および規制 | 温室効果ガス排出量0を既に達成しているため、現在の規制に関する当社への影響は小さい旨の判断を行いました。 | ― |
| 新たな規制 | (1)カーボンプライシングメカニズム (2)排出量報告義務の強化 (3)既存の製品およびサービスに対する命令および規制 (4)日本の温室効果ガス削減目標の引き上げ (5)省エネ政策の強化 | 温室効果ガス排出量0を既に達成しているため、(1)~(4)に関する当社への影響は小さい旨の判断を行いました。 (5)により省エネを実施するためのコストが発生し、当社へ小規模のリスクがあると考えられます。 | (5)将来的な省エネ規制を見据えた省エネ対応を推進。 |
| 法的リスク | 訴訟リスク | 当社の事業はネットビジネス支援事業であり、気候変動に影響を及ぼす製品等の製造・販売を行っておりません。また、デジタルおよびインターネットビジネス業は気候変動への影響は比較的小さいと考えられ、サステナビリティ推進委員会において当社の事業運営に伴う訴訟リスクは小さいため、関連しない旨の判断を行いました。 | ― |
| 技術リスク | (1)既存の製品・サービスを排出量の少ないものに置換 (2)新技術への投資失敗 (3)低排出技術への移行 | 当社の事業はネットビジネス支援事業であり、気候変動に影響を及ぼす製品等の製造・販売を行っていないため、低炭素でエネルギー効率の高い事業への移行を支援する技術に関連するリスクへの影響はない旨の判断を行いました。 | ― |
| 市場リスク | (1)電力調達の不確実性 (2)電力の環境価値証書の価格高騰 (3)非財務情報開示の拡大 | (1)電力市場の価格リスク(再エネ高騰、販売量の不安定) (2)証書の調達コストが上がり、当社の財務計画に中規模のリスクがあると考えられます。 (3)非財務情報開示の拡大により、投資家等市場参加者からの対応要求が拡大し、当社の財務・経営計画に変更が生じるリスクが考えられるものの、当社は定款第2条および『Members Story』において気候変動・人口減少等の社会課題への取り組みを明記し取り組みを進めており、当社の事業運営に伴う評判リスクは小さいため、関連しない旨の判断を行いました。 | (1)(2)省エネ施策を強化し、調達するクレジット量を削減させる。再エネを自家発電・自家消費する。 |
| 評判リスク | (1)消費者の嗜好の移り変わり (2)セクターの非難 (3)ステークホルダーからの懸念または否定的なステークホルダーからのフィードバック | 当社の事業はネットビジネス支援事業であり、気候変動に影響を及ぼす製品等の製造・販売を行っておりません。また、デジタルおよびインターネットビジネス業は気候変動への影響が比較的小さいと考えられるため、サステナビリティ推進委員会において当社の事業運営に伴う評判リスクは小さいため、関連しない旨の判断を行いました。 | ― |
| 緊急性の 物理リスク | (1)台風や洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇 (2)山火事の可能性と重大性の上昇 | (1)当社の事業所のハザードマップの状況等から、長期間におよぶ事業所の浸水等のリスクは低いと考えられますが、豪雨、洪水により事務所・発電所や従業員が影響を受け業務遂行に支障をきたした場合、当社に中規模のリスクが考えられます。 また、自然災害時の従業員の安否確認や事業所等の災害対応、また保険料の上昇により当社へコスト増加の影響が考えられます。 (2)当社のオフィスは山間部から離れているため、関連するリスクへの影響はない旨の判断を行いました。 | (1)災害発生時の対応計画策定、浸水対策 |
| 慢性の物理 リスク | (1)降水パターンの変化や気象パターンの極端な変動 (2)平均気温上昇 (3)海面上昇 | (1)(2)(3)慢性的な物理リスクの一例として、酷暑日の増加による電力需要のひっ迫に伴う空調費用の上昇リスクが考えられます。 海面上昇により沿岸部の事業所、発電所、従業員の住宅が影響を受け業務遂行に支障をきたし、中規模のリスクが考えられます。 | (1)(2)(3)データセンターの利用 自社発電等の各種施策の利用検討により安定供給を確保、省エネ施策の実施。 災害発生時の対応計画策定、浸水対策 災害発生時のBCP対応計画策定 |
| その他リスク | (1)水資源・食料・エネルギー資源の競合、景気減退、地政学的な紛争拡大 (2)人々の健康被害の増加 | (1)水資源・食料・エネルギー資源の競合等により地政学的な紛争が発生・拡大し、世界経済の景気減退により当社の財務計画に中~大程度のリスクがあると考えられます。 (2)平均気温の上昇により、社員の熱中症、マラリア等熱帯地方の感染症の拡大、就業環境の悪化、在宅勤務の長期化等、複合的な要因による精神疾患者の増加、労働意欲の低下といったリスクが考えられますが、健康経営の推進、拡大、社員への適切な就業環境の提供によりリスクは抑えられると考えられ、関連しない旨の判断を行いました。 | ― |
※財務影響度 小:1,000万円以内 中:1億円以内 大:10億円以内 甚大:10億円超
・機会
| 区分 | 想定される事象 | 機会 |
| 市場 | サステナビリティ関連サービスのニーズ増加 | 企業にサステナビリティや社会課題の解決といった社会的価値の提供が求められることで、脱炭素DX支援、CSV経営、CSV型プロモーション実行支援のニーズが高まる可能性があります。 |
| 技術 | 再エネ・省エネ技術の普及 | 再エネの価格低下により自社の再エネ調達費用が削減でき、当社のコスト削減につながる可能性があります。 省エネ技術の価格低下により、自社の省エネ対策にかかるコストが低下し、当社のコスト削減につながる可能性があります。 |
| 評判 | 顧客の評判変化 | 顧客がサプライチェーン全体での温室効果ガス削減を求める場合、温室効果ガス排出量が0である当社と取引するインセンティブが働くと考えられます。 |
| 投資家の評判変化 | 投資家が気候変動のリスクを投資判断時に考慮する場合、温室効果ガス排出量が0である当社に投資するインセンティブが働くと考えられます。 | |
| 物理的リスク (慢性) | 平均気温の上昇 | 冬季の電力使用量が減少し、当社のコスト削減につながる可能性があります。 |