訂正四半期報告書-第24期第3四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)

【提出】
2022/11/16 15:02
【資料】
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【項目】
33項目

事業等のリスク

(1) 事業等のリスク
当第3四半期連結累計期間開始日以降、本第3四半期報告書提出日までの間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更があった事項は、以下のとおりです。以下の見出し及び本文中に付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。
(14)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向け予防ワクチン開発プロジェクトのリスク
当社は、2020年3月に当社の保有するDNAプラスミドの技術を用いた新型コロナウイルス(武漢型)に対するワクチン(以下、「初期のワクチン」という。)の開発を決定し、同月より初期のワクチンの非臨床試験を開始し、第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験、第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験と開発を進めてまいりました。しかしながら、2021年11月に初期のワクチンでは期待どおりの効果を上げることが難しいとの判断に至りました。
また、当社は、2021年8月より、初期のワクチンの薬剤濃度を上げた高用量製剤(以下、「高用量製剤」という。)を用いた第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験も併せて進め、投与を完了し、データの整理、分析を行っております。
この高用量製剤の最終的な臨床試験結果の確定には今後数か月が必要ですが、高用量製剤の臨床試験の速報データにより、当初開発した初期のワクチンよりも免疫原性は増強したものの、期待する水準には至らないことが判明いたしました。これに伴い、新型コロナウイルス(武漢型)に対する高用量製剤を含む初期のワクチンの開発を中止することを決定いたしました。
しかしながら、初期のワクチン開発において、DNAワクチンの安全性が確認できたことから、2022年9月、新型コロナウイルスの変異株(オミクロンBA.5等)にも有効な改良型DNAワクチン及びその経鼻投与製剤(以下、「経鼻投与型ワクチン」という。)の研究開始を決定いたしました。
経鼻投与型ワクチンの開発計画には、次のようなリスクが想定されます。すなわち、初期のワクチン開発は上記のとおり、既に第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験まで完了しておりました。一方、経鼻投与型ワクチンは、現時点では非臨床の研究段階にあります。このため、製品化までの研究開発期間が初期のワクチンよりも長くなることが見込まれ、その結果、研究開発が完了した時点で、新型コロナウイルス感染症の感染が収束しているなど、ワクチンへの需要が予想と異なるリスクがあります。
また、現時点ではオミクロン株の最新変異株が感染の主流となっておりますが、今後、より感染力が強く、致死率が高い変異株が出現した場合は、それに対応したワクチン開発へと方針の見直しを迫られ、研究開発期間のより一層の長期化を来す可能性があります。
さらに、研究の結果によっては、期待した有効性を確認出来ない、あるいは、安全性に関して許容出来ない等の問題が生じた場合、臨床試験に進まず研究開発を中止するリスクがあります。
これらのリスクが今後の事業戦略、財政状態、経営成績及び当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 継続企業の前提に関する重要事象等
医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、創薬ベンチャーである当社グループにおいては、継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあります。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
しかしながら、「第2 事業の状況 2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(5)事業のリスクに記載した重要事象等についての分析及び改善するための対応方法」に記載のとおり、当該重要事象等を改善するための対応策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。