- #1 事業の内容
a.スマートモバイルコミュニケーションズ株式会社
スマートモバイルコミュニケーションズ株式会社(当連結会計年度末現在、資本金10,000千円、以下「SMC」)は、2007年に設立され、2019年8月15日付で簡易株式交換の方法により当社の完全子会社となりました。同社は、主にMVNO事業やMVNE事業の運営のほか、モバイルWiFiルーターや通信機能付きAIドライブレコーダー、また光コラボレーションサービス等を提供しております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
2026/03/30 12:22- #2 注記事項-報告企業、連結財務諸表(IFRS)(連結)
「ストックビジネス事業」においては、各種通信サービスのプラン設計や一連のバックオフィス業務まで幅広く対応するMVNOサービスをはじめ、IoTモニタリングサービスやクラウドサービスの提供などを行っております。
「システム開発事業」においては、当社が強みとする「組込み開発力」に加えて、多数の顧客向けシステム・クラウド開発から得られた知見やノウハウ、またMVNO事業者として保有する通信技術等を組み合わせた組込み&エッジからクラウドまでのワンストップ開発を可能とする開発対応力をベースとして、顧客仕様の受託開発・SES・サポートサービス等を提供しております。
詳細は、注記「5.セグメント情報」に記載しております。
2026/03/30 12:22- #3 注記事項-後発事象、連結財務諸表(IFRS)(連結)
1. 本株式交換の目的及び理由
当社は、1986年の創業以来主にソフトウエア、アプリケーション等の組込み開発を中心として事業を展開してまいりました。過去には自社開発したフィーチャーフォン向けJavaプラットフォームが米国Motorola社等多数の大手携帯電話メーカーに採用されたことにより高い収益性を上げることができ、その成果を原動力として2003年には東京証券取引所マザーズ市場(現:東京証券取引所グロース市場)に上場する等、成長を継続してまいりました。その後、世界的にスマートフォンの普及に伴うフィーチャーフォン市場の縮小により業績が転換期を迎えることとなり、ビジネスモデルの再構築に時間を要した結果、売上が減少し利益面でも厳しい状況が続きました。また、2015年12月期から2022年12月期第3四半期まで当社の財務諸表等に「継続企業の前提に関する注記」が付される等、長期に渡りビジネス面及び業績面において低迷した状態が継続しておりました。そのような中、2017年に合弁会社設立を通じて協業関係にあった株式会社光通信(以下「光通信社」)より、当時光通信社の完全子会社でありMVNO・MVNE(MVNO:自社ではネットワークを持たず、携帯電話事業者から回線を借り受けて格安回線サービスを提供する事業者、MVNE:携帯電話事業者とMVNO事業者の間を取り持ち、携帯電話事業者との回線契約交渉や、MVNO事業者における課金システムの構築・運用などのコンサルティングをする事業者)等の通信事業サービスを提供していたスマートモバイルコミュニケーションズ株式会社(以下「SMC社」)の譲受を打診され、2019年に株式交換の方法により完全子会社化しました。SMC社は月額利用料等のストック収益をベースに高い収益性を保持している安定した企業であり、このSMC社をグループ化したことにより、ストック収益による安定的な業績の底上げとシステム開発力を自社サービスに循環させるビジネスモデルを確立し、著しい業績向上を実現してきました。
そのうえで当社では、更なる成長を実現するため、2023年2月に「テクノロジーの力で「ワクワク」の共有と価値創造」という新たな経営理念を、2024年8月に「ICTと最新テクノロジーの融合による豊かな生活体験の創出」という事業ビジョンを策定しました。現在は、事業ビジョン達成に向けた事業ロードマップのもと、従来より提供するシステム開発及び通信サービス事業に加えて、情報プラットフォーム事業の立ち上げにつながるサービスの開発を進めております。一方で、SMC社のMVNE/MVNOビジネスにおける特定顧客への依存度が高い状況であったことから、ここ数年は売上が横ばいで推移する等、成長性の面では課題が残る状況が続いておりました。収益性に関しても黒字を継続しているものの、さらなる上積みを図るためにはビジネスモデルの拡張が必要であるという認識のもと、2024年12月期においては光回線・インターネットプロバイダーサービスを提供し安定的なストック収益を生み出す株式会社H2をM&Aにより完全子会社化する等の積極的な取り組みを実施してまいりましたが、同年においてSMC社の大口顧客による過去の保有回線における不適切な取り扱いによる回線の解約件数増加が発生し、その結果株式会社H2を取得したにも関わらず売上収益及び事業利益いずれも前年を下回る見通しとなりました。こうした状況下、事業ポートフォリオの更なる強化および成長に向けた取り組みが重要であるという認識を一層強めることとなりました。また、当社が上場する東京証券取引所グロース市場における上場後10年を経過した企業に適用される時価総額40億円の上場維持基準に対して2024年度に不適合となり、2026年1月16日現在においても基準を下回る状況が続いていることから、企業価値及び株主価値の向上に向けた取り組みの重要性が高まっております。このように、当社グループは黒字化達成以降、理念策定、事業ビジョン策定、ロードマップ遂行、新サービス創出、既存事業の拡張など、成長に向けた取り組みを段階的に進めてきましたが、これらの取り組みをさらに加速させ、中長期的な企業価値向上の実現スピードを高めるためには、販売リソースの強化とビジネスモデルの拡張が不可欠であるとの認識に至りました。
2026/03/30 12:22- #4 注記事項-減損損失、連結財務諸表(IFRS)(連結)
なお、回収可能価額は、事業計画と成長率を基礎とした将来キャッシュ・フローを基に算定した使用価値で測定しております。
(MVNO事業に係る減損損失)
スマートモバイルコミュニケーションズ株式会社が提供するMVNE/MVNOサービスの契約ユーザー数減少などを起因として、MVNO事業に係る資金生成単位における資産グループの回収可能価額を測定した結果、減損損失113,777千円をその他費用に計上しております。減損損失の内訳は、のれん113,777千円であります。
2026/03/30 12:22- #5 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
「ストックビジネス事業」においては、現在当社グループの柱となっているMVNOサービスにおいて市場上位レイヤーの契約者数を保有している強みに加えて、各種通信サービスのプラン設計や一連のバックオフィス業務まで幅広く対応可能なこと、また当社の開発力を活かしたサービス向上やラインナップの拡充などが行えること等、これら当社グループの強みを積極的に活かしたビジネス展開を図ることで収益基盤の安定化と収益の拡大を図ってまいります。また、事業規模の拡大やストック売上の増加につながるような他社との提携やM&A等についても積極的に検討してまいります。
また、「システム開発事業」においては、創業以来30年以上に渡り培ってきた「組込み」に関する経験や技術に加え、この「組込み開発力」や多数の顧客向けシステム・クラウド開発から得られた知見やノウハウ、またMVNO事業者として保有する通信技術等を有しており、これらを組み合わせた組込み&エッジからクラウドまでのワンストップ開発を可能とする対応力を生かして顧客のニーズを実現することで、顧客基盤の構築や事業の柔軟性向上を図るとともに、エンジニア稼働率の適正化等に取り組むことで、粗利益の増加等の収益性の向上について取り組んでまいります。
(4)経営環境及び対処すべき課題等
2026/03/30 12:22- #6 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
セグメントの業績は以下のとおりです。
<ストックビジネス事業>ストックビジネス事業においては、新サービスであるリテールメディアプラットフォーム「BRIDGE AD」の提供を開始し、国内大手小売業者の店舗において同プラットフォームを活用した広告配信を開始しました。また、本年11月には、販促活動の強化と顧客理解の深化を目的とした新ラインナップ「BA Boost」及び「BA Insight」の展開を開始しました。今後も様々な顧客ニーズを踏まえてラインナップ拡充に取り組んでいく予定です。また、2023年12月4日付適時開示「ジャスミー株式会社との業務提携契約の締結及び新たな事業(前払式支払手段発行業)の開始に関するお知らせ」でお知らせした、新事業の第三者型前払式支払手段について、関東財務局より2026年1月20日付で「前払式支払手段(第三者型)発行者」として登録(登録番号:関東財務局長第00792号)が完了したことについて通知を受領しました。当社ではすでに2025年9月に業務提携先であるジャスミ―株式会社との協業により、アプリックス初の電子マネーサービスである「さガッツ!マネー」の提供を開始しておりますが、今回「前払式支払手段(第三者型)発行者」として登録されたことにより、ポイント有効期限に制限がない等、より多様で柔軟な形の電子マネーサービスの提供が可能となったことから、今後はこうした制度対応を活かし自治体や企業のお客様に対して、ニーズに応じた電子マネーサービスの提案を進めていく予定です。さらに、当社の営業体制について、2025年10月に新たに営業部門担当執行役員を採用・選任するとともに、2026年1月には当社グループ内製品・サービスの横断的営業活動推進を目的とした部署の新設と、新たに当該新設部署担当執行役員の採用・選任を行う等、営業体制の拡充に努めました。加えて、連結子会社であるスマートモバイルコミュニケーションズ株式会社(以下「SMC」)が提供する通信機能付きAIドライブレコーダー「AORINO」、及び法人向けサービス「AORINO Biz」について、本年より提供を開始したアルコール検知器連携アプリ「FUUDA」(フーダ)を付帯商材として、取次店や販売代理店、OEM先等の販売パートナーと連携しながら営業活動を強化しました。その他、SMCにおける音声・通信サービスの提供のほか、クラウドSIMを用いたモバイルWiFiルーター「THE WiFi」の拡販に注力するとともに、顧客が満足して継続利用できるよう通信環境やサポート等のサービス品質の向上に取り組みました。これらに加えて、2025年12月にはMVNO事業の終了・縮小を検討する事業者から事業を引き継ぐサービス「まかせるMVNO」をベースとしたロールアップM&Aの全国展開を開始しました。
<システム開発事業>システム開発事業においては、ロケーションビーコン「MyBeaconシリーズ」の拡販に努めたほか、Bluetooth Low Energy通信機能を搭載するハードウェアの試作開発支援等、組込み開発技術を生かしたシステム開発を行いました。また、クラウド関連システムの開発や顧客のニーズに応じたフロントエンドシステムやバックエンドシステムの開発支援やテクニカルサポート等を行いました。
2026/03/30 12:22