当社は、持分法適用関連会社であった㈱クロスウェイブ コミュニケーションズ(以下、「クロスウェイブ」といいます。)へ多額の投融資を行っておりましたが、平成15年8月のクロスウェイブの会社更生手続き開始の申立により、平成16年3月期までに、この投融資全額が損失となりました。当社グループは、平成15年3月期及び平成16年3月期にて、クロスウェイブに関する持分法損失、投資及び預託金(拘束預金)ならびに貸付金に対する評価損失、貸倒損失として、それぞれ12,667百万円及び1,720百万円を計上いたしました。
当社は、平成22年9月に、主としてWANサービス等を提供するIIJグローバルを、AT&TジャパンLLCより9,170百万円にて取得し、当社の完全子会社といたしました。平成28年3月期及び平成29年3月期の連結業績におけるIIJグローバルに係る営業収益はそれぞれ26,236百万円及び28,012百万円であり、営業利益はそれぞれ730百万円及び590百万円でありました。平成29年3月期末におけるIIJグローバルに係る償却対象及び非償却対象の無形固定資産の残高は合計で3,981百万円であり、同社が、想定どおりに売上あるいは利益を達成できず将来に渡り当該無形固定資産に見合う価値がないと判断する場合には、当該無形固定資産について評価損失を計上する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
平成19年7月に設立した連結子会社㈱トラストネットワークスは、銀行ATM及びそのネットワークシステムを構築、運営のうえATM利用に係る手数料収入を得るATM運営事業を推進しております。当社は、本書提出日現在において、同社に対して累計2,575百万円を出資(出資比率:79.5%)しております。平成28年3月期及び平成29年3月期におけるATM運営事業セグメントの売上高はそれぞれ3,889百万円及び4,050百万円であり、営業利益はそれぞれ1,149百万円及び1,438百万円でありました。同社が、想定どおりにATM機器の設置を進めることができない場合、顧客の消費意欲減退によりATM利用回数が想定を大幅に下回る場合、利用者の減少が生じる場合、想定外の費用が生じる場合、関係各所との良好な関係を維持できない場合等には、同社事業の継続が困難となる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
2017/06/30 15:22このような市場環境のなか、当社グループは、当期において、インターネットに係わる技術力と優良法人顧客基盤を基に、信頼性及び付加価値の高いサービスを開発し提供のうえ、企業の情報ネットワークシステムに関連するアウトソーシング需要を取り込むとの従来からの戦略を継続して推進いたしました。クラウドコンピューティング関連サービスでは、前下半期に提供開始した「IIJ GIOインフラストラクチャーP2(*)」にて企業の基幹システムのクラウド化等の案件が積み上がり、また、都道府県及び市町村のインターネット接続環境をフルアウトソースする自治体情報セキュリティクラウド(*)案件を複数受注いたしました。当期のクラウドコンピューティング関連サービス売上高は、前期の140.9億円から156.6億円へと増加し、今後の一層の規模拡大を期待しております。セキュリティ関連サービスでは、標的型攻撃に対応するサンドボックス(*)や「DDoSプロテクションサービス(*)」の需要が強く、既存セキュリティサービスの売上積み上げも併せ、増収率は10.9%となりました。また、トラフィックログ等の独自脅威情報を活用する「IIJ C-SOCサービス(*)」を開発のうえ提供開始し、更なる優位性を発揮してまいります。モバイル関連サービスでは、個人向け分野でMVNE(*)や全国郵便局等の販売チャネルの拡充に努め、当期末のモバイルサービス提供回線総数は185.6万回線(前期末より62.8万回線増加)となり、売上高は前期の155.9億円から267.0億円へと大幅に増加いたしました。また、フルMVNO(*)のサービス開始(平成29年度第4四半期予定)への準備を進め、これにて、IoT案件等の法人需要を一層取り込み、ネットワーク稼動効率の向上等のスケールメリットの発揮を展望してまいります。その他のインターネット接続サービス、アウトソーシングサービス、WANサービス及びシステムインテグレーションでも、企業のネットワークシステム関連の需要は根強く、売上高は堅調に推移いたしました。配信事業では、当第3四半期に民放15社との合弁会社JOCDN㈱(持分法適用関連会社)を設立し、放送事業者やコンテンツ事業者の動画配信向けに高品質で安定したCDN(*)サービスを提供してまいります。国際事業では、既存各拠点の事業遂行に加え、タイ及びベトナムで現地有力企業とのクラウドコンピューティングサービスの協業を開始いたしました。ラオスへのコンテナ型データセンターの輸出案件もあり、国際事業の売上高は63.9億円(前期 52.6億円)、営業赤字は1.8億円(前期 5.4億円)となり、平成29年度での黒字化を展望しております。
当連結会計年度の業績全般といたしましては、売上高は、モバイル関連サービス及びクラウドコンピューティング関連サービスの牽引等により、前年同期比12.2%増と強い増収基調が継続しました。一方、営業利益は、「IIJ GIOインフラストラクチャーP2」「IIJ Omnibusサービス(*)」のサービス開始等により費用が先行増加するなか、案件大口化等に伴い売上計上までのリードタイムが長期化し、また、システムインテグレーションにて不採算案件及び販売稼動の低下等があり売上総利益率が低下し、販売管理費の増加を売上総利益の増加で吸収しきれず、減益との結果となりました。
当連結会計年度におけるネットワークサービス売上高は、法人及び個人向けモバイル関連サービス売上の大幅増加やセキュリティ需要増等に伴うアウトソーシングサービス売上の増加等があり、前年同期比17.3%増の92,996百万円(前年同期 79,296百万円)となり、売上原価は、モバイル関連サービスの提供回線増加に伴う接続料の増加等があり、前年同期比18.9%増の76,387百万円(前年同期 64,239百万円)となり、売上総利益は前年同期比10.3%増の16,609百万円(前年同期 15,056百万円)となりました。システムインテグレーション売上高は、システム構築案件の増加やクラウドコンピューティング関連サービスを含むシステム運用保守の増加等があり、前年同期比6.6%増の57,749百万円(前年同期 54,188百万円)となり、売上原価は、外注人件費の増加等があり、前年同期比10.3%増の50,992百万円(前年同期 46,226百万円)となり、売上総利益は前年同期比15.2%減の6,756百万円(前年同期 7,963百万円)となりました。機器売上高は、前年同期比8.6%減の2,994百万円(前年同期 3,275百万円)、売上原価は、前年同期比7.9%減の2,735百万円(前年同期2,969百万円)、売上総利益は前年同期比15.4%減の260百万円(前年同期 306百万円)となりました。ATM運営事業売上高は、前年同期比4.1%増の4,050百万円(前年同期3,889百万円)、売上原価は、前年同期比5.1%減の2,428百万円(前年同期 2,559百万円)、売上総利益は前年同期比22.0%増の1,622百万円(前年同期 1,330百万円)となりました。これらより、売上高総額は前年同期比12.2%増の157,789百万円(前年同期140,648百万円)、売上原価総額は、前年同期比14.3%増の132,542百万円(前年同期 115,993百万円)、売上総利益総額は前年同期比2.4%増の25,247百万円(前年同期 24,655百万円)となり、売上総利益率は前年同期比1.5ポイント減少し16.0%となりました。販売管理費は、モバイル関連サービスに係る販売関連手数料、広告宣伝費及び地代家賃の増加等があり、前年同期比8.6%増の20,113百万円(前年同期 18,515百円)となりました。これらより、当連結会計年度における営業利益は、前年同期比16.4%減の5,134百万円(前年同期 6,140百万円)となりました。当連結会計年度における税引前当期純利益(法人税等及び持分法による投資損益調整前当期純利益)は、前年同期比12.4%減の5,427百万円(前年同期 6,193百万円)となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比21.6%減の3,167百万円(前年同期 4,038百万円)となりました。
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