有価証券報告書-第17期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/30 14:51
【資料】
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【項目】
95項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
経営方針
モルガン・スタンレー・グループの経営方針及び意思決定の基盤は、5つの企業指針に基づく健全で、かつ説明責任を尽くす企業文化にあります。かかる企業指針とは、(ⅰ)常に品位と誠実性を持って正しく行動し、(ⅱ)顧客の利益を第一にし、(ⅲ)顧客及びその他の関係者の利益のために卓越したアイデアで主導し、(ⅳ)ダイバーシティ&インクルージョンにコミットし、当社の社員とその職務行動が偏見やバイアスなく地域社会すべての個々人に対して反映されるよう努め、(ⅴ)必要とする人々のために当社が帰属するコミュニティに還元する、というものです。
日本においても同様の理念の下、日本独自の慣習やビジネスの伝統を尊重しながら、モルガン・スタンレー・グループのグローバル・ネットワークと豊富な経験を最大限に活用することで、最善のサービスを提供できるよう努めております。さらにモルガン・スタンレーと三菱UFJフィナンシャル・グループによる日本における証券合弁事業は、本年(2022年)、発足から13年目を迎えました。当社は、合弁事業のもう一つの柱である三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社と様々な角度からさらに緊密な連携を図ることにより、より強固な業務基盤を構築し、日本の証券業界における真に傑出した勢力となることを目指し、顧客の長期的な目標達成の実現と日本経済の活性化の一助となるべく全力を傾注していく所存です。
また、金融規制等への対応も引き続き取り組んでまいります。日本においても金融機関に対する規制には今後もさらなる変更があるとみられますが、かかる変更による将来の特定の期間における当社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへの影響について正確に予測することは困難となっており、当社においても、注意深く対応を進めてまいります。
加えて、当社は、才能溢れる多様な人材を惹きつけ、つなぎとめることを重要な経営方針としています。当社は、従業員に対して家庭や個人的利益とのバランスをとりつつプロフェッショナルにやりがいを持って働ける環境を提供することで、成熟した、長期的視野に基づく、協調的な文化を発展及び維持できるとともに、これにより、健全な意思決定の実現、当社のレピュテーションの維持、さらには市場における高い競争力の保持が可能になると信じています。
経営環境
金融業界の経営環境は、景気循環の状況、並びに、技術の発展の速度、人口構成の変化及び地政学的な変化等を含むより長期的な社会の傾向の双方に引き続き影響を受けています。
2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行(パンデミック)を受け、より広範に経済が混乱したにもかかわらず、資本市場における活動は比較的力強く推移しました。堅固な資本市場活動は2021年の着実な業績に貢献しましたが、当社の営む事業特有のシクリカリティに鑑み、潜在的な市場環境の悪化に対処するため継続的な注意が必要であると考えています。
その観点から2022年に入り、これまでのところ日本を含むすべての主要株式、通貨、債券市場におけるボラティリティを高めるきっかけとなっているグローバルなインフレ率の上昇と海外市場における金利の上昇について、当社は注意深く監視しています。さらに、ウクライナとロシアに関連する最近の地政学的混乱は、市場の不確実性を増大させています。
長期的な社会の傾向は、長い目で見れば経営環境に機会と課題の両方をもたらします。特に情報処理速度、自動化及び機械学習に関する技術の急速な進歩は、生産性の向上及び製品の刷新につながる可能性があると同時に、新しい革新的なビジネスモデルの機会を提供します。同様に、環境、社会及びガバナンス(ESG)の緊急課題、例えば日本のカーボン・ニュートラルにむけた長期計画は、顧客企業の行動や優先事項に影響を与え始めています。高齢化に伴う人口構成の変化、また十分にサービスが提供されていない市場における個人資産の増加は、新たなビジネスの機会につながる可能性があります。しかし同時に、長期的な成長の見通しの低下を伴う場合もあります。
総合的に考慮すると、当社は、当社のビジネスモデルが、こうした長期的な経営環境の特徴に対応可能な安定したものであると考えています。
各部門の課題、取組みは以下のとおりです。
●株式統括本部
従来の電話等による発注方法から電子取引への移行が進行していく中で、手数料率が低下したほか、金融機関に対する規制の強化を受け、バランス・シートや資本に配慮した効率的な業務運営がより求められています。また、顧客の要望と取引に関するルールや規制が多様化していく中で、注文執行とリスク管理におけるテクノロジーへの依存度が高まっており、そのインフラの安定性と正確性の確保がさらに重要になってきていると考えます。短期的には新型コロナウイルス感染症や地政学的混乱により市場の変動率や取引高が激しく上下する環境が続く可能性があり、ビジネスモデルの見直しを継続し短期的な市場環境の変動に影響を受けにくい業務運営を目指します。長期的にはテクノロジーへの投資を通じ競合相手より優れた株式取引サービスの実現を目指します。
●債券統括本部
株主資本利益率や税引前利益に対する意識が高まる中、債券統括本部では収益機会の最大化及び効率的なコスト管理の徹底が主な課題であると考えます。同時に、国内外の規制動向に関する迅速な対応も求められており、バランス・シートの効率的運用のため、リスクの最適化を考慮に入れた戦略の構築を目指しています。また、関連業務のマーケットシェアを意識し、今後成長が見込まれる金融商品の強化を図ってまいります。新型コロナウイルス感染症や昨今の世界情勢の影響により、市場変動や流動性低下が生じる可能性がありますが、こうした市場混乱時にも安定したマーケットメイク業務が継続できるよう、BCPや自動化などの体制整備に取り組んでおります。
●資本市場統括本部
グローバルの市場環境により資本市場全体の規模や収益性は左右されますが、今後も豊富な株式・債券の引受実績を背景に、グループ内の連携をさらに強化しながら競争力を堅持することを目指しています。金融機関に対する規制への対応として、インサイダー取引のリスクにかかる法人関係情報の管理を重要課題として取り組んでおります。また、ファイアーウォール規制について、顧客に関する非公開情報の共有制限はMUFGとの合弁事業における重要課題でもあるため、昨今の当局による規制緩和に係る実務対応について検討を重ねています。新型コロナウイルス感染症や地政学的緊張の高まりは本邦企業の資金調達戦略に少なからず影響を及ぼしていますが、今後の更なる資金調達案件の受注を目指し、資本市場統括本部ではリスク管理を維持しながら営業体制の強化を図っています。

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