有価証券報告書-第45期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/26 11:20
【資料】
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【項目】
107項目
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)経営方針、経営戦略等
当社は、医薬品、医療器具、食品、化学品等の安全性や有効性を研究する業務を主として行っております。近年において医食に対する安全性への要求は益々高まり、加えてにiPS細胞を始めとする医療分野における革新的な展開は目覚しいものがあり、当社が果たす社会的役割は一段と大きなものになっております。
このような社会的環境において、当社は、「人類の永遠の平和共存を願い、生命科学の探求を通じて明日の医療を実現すると共に、地球環境の維持向上に貢献する。」ことを基本理念としております。
そのために私達は、常に次の事項を自らに課しております。
1.常に社会を見据え、私達がやるべき事、私達にしかやれない事、に取り組みます。
2.研究する心、創造する心、を忘れません。
3.人を信頼し、人から信頼されるよう常に務めます。
当社では現在の市場環境に対応しつつ、基本理念を実現するため、2019年度(2020年3月期)を初年度とする「中期経営計画(2019年度-2021年度)」(以下、「中期経営計画」といいます。)を策定しております。中期経営計画では、以下の点に重点的に取り組んでまいります。
① 健全かつ地道な事業拡大
キャパシティーや試験機能の拡充に向けた投資・増員と、国内外での営業活動の拡大を計画的に実行し、着実な売上と収益の向上を目標に取り組みます。
併せて事業提携先との関係強化を進めると共に海外CRO 代理店業務の拡大を図り、より業界や技術面において広範囲かつ深みのあるサービスを網羅できるよう総合的かつグローバルな体制構築を目指します。
② 信頼性の遵守、サービスの向上、改善活動の継続
これらはどの時代もどの様な環境下にあっても、当社事業の根幹を成す永遠の課題です。
外部環境の変化にも囚われる事なく、経営方針、教育活動、日々のコミュニケーション、改善活動などあらゆる事業活動を通じて維持向上に取り組みます。
③ 更なる研究開発型企業へ
今まで取り組んできた様々な試験法の開発を通じて、再生医療や遺伝子治療など新たな領域の評価技術に対する研究開発に取り組み、常に先を見据えた研究開発企業となるべく、アカデミアとの関係強化を図って参ります。
④ 環境事業の拡大
弊社の環境事業は、一定割合の空気を循環しながら再利用する事によりエネルギーコストを大幅に軽減するというコンセプトのもと、独自の湿式空調及び乾式空調を製造販売し、技術を蓄積して来ました。国内においては過去20年以上に渡り100件以上の納入・使用実績があり、納入業界も多岐に渡っています。
近年、電気や重油などエネルギーコストは日本のみならずアジア各国でも高騰しており、弊社の空調コンセプトが受け入れられやすい土壌は形成されているものと見ています。
今後、国内外の協力網を構築すると共に、価格の低廉化を図り、販売市場の拡大を図ります。
⑤ より働きやすい企業へ
「働き方改革」への適応を図ると共に、社員教育、キャリアプランなど個々の社員への対応やサービスの充実など処遇向上に努めます。併せて積極的な研究活動や学会活動、地域の学校で薬や生命に関する授業を行うなど、社会貢献と社員のやりがいに繋がる社外活動も行って参ります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社における中期経営計画では、売上高、経常利益、当期純利益を重要な経営指標として用いておりますが、中期経営計画最終年度にあたる、2021年度(2022年3月期)は、売上高3,234百万円、経常利益139百万円、当期純利益119百万円を目標としております。
(3)経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題
当社の主要顧客である製薬会社は、薬価改定による国内売上高の成長鈍化が見られるものの、緩やかな回復基調にあり、研究開発は総じて増加していることから、当事業年度の事業環境は比較的安定しておりました。
製薬会社の主要な新薬品目の面では、従前の低分子医薬品からバイオ医薬品やワクチン等へとシフトしつつあります。また、iPS細胞技術を用いた再生医療の研究が、大学等研究機関において国家的プロジェクトとしてスタートしております。そこで当社といたしましては、既存の試験分野に加え新たな試験領域の開発が必要と認識し、バイオ医薬品分野への取り組みを実施しております。
いち早く進めてきた大学との共同研究における移植免疫寛容型カニクイザルの開発成功に学び、国が推進する各種の先端医療技術に関する開発プロジェクトへの積極的な参加をめざしておりましたところ、国立研究開発法人日本医療開発機構(AMED)の支援のもと、国立大学法人信州大学が推進する「遺伝子・細胞治療研究開発基盤事業(遺伝子改変T細胞(CAR-T細胞)の医薬品化に向けた研究基盤整備)」のための研究拠点が当社施設内に設けられました。今後AMED並びに国立大学法人信州大学のもと安全性評価方法の確立に協力・貢献し、アカデミアや企業等からの試験受託にもつなげてまいります。
また、日本には無い特色ある試験系を持つ海外CRO4社との代理店業務の開始は、既存の製薬分野以外にも市場開拓が可能と見込んでおります。このように新たなビジネスシーズを育て、業容を拡充させるとともに医療の発展に寄与してまいります。
環境事業については、多くの研究施設が更新時期を迎え内装等の改修や併せて脱臭装置の新設等の検討が行われ活況であることから、これらの大型案件は理化学機器販売会社等との連携を強化し、長年の動物飼育器材取扱で培ったノウハウを生かして取込みを図ってまいります。
このような状況において、高い成長性を確保するためには、以下のような課題があると認識しております。
① 営業活動の強化
製薬会社の新薬開発手法の多様性とスピード化及びCRO間の競合に対応できる顧客密着型の営業体制構築を目指しております。営業拠点を一元化することで顧客への踏み込みを強化し、顧客ニーズを把握することで受注拡大を図るとともに、営業顧問による営業担当者の教育も継続して実践してまいります。なお、海外製薬会社につきましては、今までに構築した営業網を活用しながら、当社の特色ある試験サービスを中心に営業活動を行ってまいります。
② 人材の育成
当社の事業継続及び拡大にあたっては、顧客から評価されるより質の高いサービスの提供に努め、他社との差別化を図る必要があります。これを実現するためには、医学・薬学・獣医学などの専門的な知識・技術を有する人材のほか、IT技術やマネジメントに優れた人材が不可欠であり、こうした人材を育成するための教育研修を重要課題として継続して取り組んでまいります。また、海外の製薬会社からの受託増加のための人材の配置・育成にも努めてまいります。
③ 防災対策への取り組み
2011年3月に発生した「東日本大震災」を契機に、自然災害に際して直接的な被害に加え二次災害の影響に対する危機管理対策を進め、緊急時の事業継続体制の確立に取り組んでまいりました。この結果、動物飼育施設の転倒防止装置の設置、非常用発電機の増設及び井戸掘削による水源確保等、当初目的を達成しております。引き続き、災害が発生した場合に人的・物的被害を最小にするための防止策の検討、ライフラインの確保等の総合的な取り組みを行ってまいります。

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