有価証券報告書-第33期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

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2018/03/29 11:47
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有報資料

当社グループは、当社の事業である「システム開発事業」と連結子会社の事業である「医療コンサルティング事業」を報告セグメントとしております。
(1)業績
当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が主に事業を展開しております医療業界におきましては、前年の診療報酬改定率が全体で1.03%の引き下げとなり医療業界全体で投資意欲が減退したことから、システム導入規模の縮小や延期、リプレイス期間の延長が多くみられました。しかしながら、画像や各種検査データ、文書の管理及び情報共有に資する高い利便性と安全性を有する医療情報システムの需要は依然として高く、政府が推進する地域包括ケアシステムの構築を見据えた医療・介護・ヘルスケアデータの集積とAI技術による利活用に向けた情報システムの普及にも期待が集まっております。
このような環境の中、当社では、医療用データマネジメントシステムClaio(クライオ)や院内ドキュメント作成/データ管理システムDocuMaker(ドキュメーカー)、放射線部門システムまでを含めた統合ソリューションをワンストップかつリーズナブルに提供できることを強みに、大学病院をはじめとする大規模病院や地域中核病院等への販売・導入に注力するとともに、中小規模病院に対しては、放射線システムから部門システムまで必要なシステムのすべてをパッケージしたワンストップソリューションの販売活動に積極的に取り組みました。また、新たな代理店の開拓や既存代理店の取り扱い製品の拡大にも鋭意取り組み、病院案件86件及び診療所案件88件の新規・追加導入を行いました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高3,311,714千円、営業利益546,498千円、経常利益547,620千円、親会社株主に帰属する当期純利益は366,628千円となりました。なお、当社は平成29年2月14日付で連結子会社イーグルマトリックスコンサルティング株式会社を設立し、当連結会計年度から連結財務諸表を作成しているため前年同期比は記載しておりません。
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
当社の事業である「システム開発事業」と連結子会社の事業である「医療コンサルティング事業」を報告セグメントとしており、第1四半期に連結子会社を設立しましたので「医療コンサルティング事業」の前年同期比は記載しておりません。
当連結会計年度における売上の構成は下表のとおりであります。
当社はシステムメーカーとして、ソフトウエアの開発及び販売に主眼をおいております。したがって、ハードウエアの取扱いはソフトウエアの販売に付随して行われるものであり、ハードウエアのみの販売は原則として行っておりません。なお、サポート等の販売額は、電子カルテREMORAのライセンス料を含んでおります。
販売・サービス種類別販売額(千円)構成比(%)前年同期比(%)
システム開発事業
ソフトウエア
(うち代理店販売額)
2,066,668
(510,805)
62.491.8
ハードウエア
(うち代理店販売額)
235,751
(9,323)
7.1123.5
サポート等982,27929.7116.2
医療コンサルティング事業27,0150.8-
合計3,311,714100.0-

<システム開発事業>システム開発事業の業績は、売上高3,284,698千円(前年同期比0.1%減)、セグメント利益(営業利益)595,356千円(同17.8%減)となりました。
医療分野においては、当社の製品力が評価を受け他社システムから当社システムへの乗り換えが数多く発生しました。短期的に見たとき乗り換えに掛かる「旧システムから当社システムへの診療データの移行」に係る費用が増加したことや、非医療分野も含め高スキルの人材確保等による人件費、新事業分野での製品開発・販売拡大への施策など製品競争力のさらなる強化に資する先行投資のための費用が増加したため、売上高は前年と同水準を確保しましたが、利益は前年を下回りました。
当連結会計年度においては国立大学病院の導入シェアが80%を超え、既存ユーザーの更新案件も含めて引き続き安定した導入シェアを保っております。国公立大学病院に続き私立大学病院への導入も進んでおり、医療業界全体が厳しい市場環境で推移する中においても、電子カルテと並ぶ中核システムとして、診療に欠かすことのできない重要な役割を担っております。当初引き合いを受けた製品に加えて導入の範囲を拡大するケースも増え、既に当社の放射線ソリューションを導入している医療機関へのクロスセル導入や診療所へのDocuMakerの新規・追加導入も増加しました。1製品としての価値だけでなく、当社1社でトータルソリューションを提供できることによる利便性の向上やコストメリットが高く評価されています。また、新たに中小規模病院向けパッケージとして月額利用サービスの取り扱いを開始しました。医療機関においては多額の初期費用をかけることなくハイスペックの製品を利用することが可能となり、当社においてはさらなるストック収益基盤を拡大するだけでなく、売上の季節偏重を軽減し得ることから、今後のさらなる販売拡大に積極的に取り組んでまいります。
加えて、平成28年4月の診療報酬改定を受け、患者紹介における診療情報提供書や検査結果、画像などの電子的な提供及び送受に対する加算の算定を実現するソリューションの開発に取り組んでおります。患者紹介に必要となる文書や画像は、当社ソリューションで統合管理されてきたものであり、ここに紹介データ管理システムMoveByや、C-Scan、DocuMakerなどの文書システムの技術を組み合わせることで、スムーズな患者紹介の仕組みを構築することが可能となります。既にいくつかの地域中核病院と協議を行っており、新たな地域連携基盤の構築に向けて取り組みを行ってまいります。また、汎用画像診断用閲覧システムProRad Web(薬事法承認番号:229ALBZX00002000)の遠隔医療における活用についても取り組みを進めております。当システムは院外でも安全に画像診断が行えることから、夜間・休日の医師の負担軽減に貢献するシステムとして注目が集まっており、今後は医師不足や地域による医療格差の問題を解決する遠隔診療、遠隔診断においても需要が高まっていくものと考えております。
さらに、在宅アセスメントシステムでは、在宅ケアの主業務を担う訪問看護の質の向上と均等化に貢献するだけでなく、データを集めAI分析を行うことで訪問看護計画の自動立案や重症化の予防、治療、ひいては医療費及び介護費の削減を目指します。同システムは、当連結会計年度において既に実際の利用を開始されており、日本訪問看護財団においても当システムを活用した研究事業が進められております。今後は、製品のさらなるブラッシュアップと全国に約10,000施設ある訪問看護ステーションへの普及を進めてまいります。
医療以外の分野においては、文書管理システムDocuMaker Officeの販売に取り組み、公益社団法人や東京大学医学部附属病院のバックオフィス業務向けに導入を行うなど、各業界でのパイロットユーザーの開拓を着実に進めました。DocuMaker Officeは、起案書の作成や収受登録など、紙運用では煩雑だった文書管理をシステム化し業務の効率化を実現した製品で、これまで利用してきた各種書類の作成・管理をユーザー自身で簡単にシステム化することができ、導入にかかる費用と時間を削減することが可能です。東京大学医学部附属病院では既に診療に係る医療文書作成にDocuMakerを利用しており、画面や操作感を踏襲したDocuMaker Officeを導入することで、短期間でスムーズな運用開始を実現しました。この実績もあり、バックオフィスも含めた利用に導入のご希望をいただいております。今後は当初よりターゲットとしてきた非医療領域に加えて、既に多くのユーザーを持つ医療領域にも“逆輸入”を行いDocuMakerOfficeのもつ高い柔軟性を活かした販売を行ってまいります。
<医療コンサルティング事業>医療コンサルティング事業の業績は、売上高27,015千円、セグメント損失(営業損失)48,858千円となりました。
連結子会社イーグルマトリックスコンサルティング株式会社では、当期、患者のバイタルサインや体動をリアルタイムに把握することのできるIoTデバイスと、データを分析するためのAIを利用したアプリケーションの研究開発に注力いたしました。このデバイスは、個人の健康情報やリアルタイムのバイタルデータなどと統合利用することで、予防医療としての疲労管理やパフォーマンスに関する新しい形のソリューションを提供してまいります。また、AI技術を活用したデータ分析やその他の当社サービスとの組み合わせにより、従来医療機関で一元管理してきた診療情報と、今まで誰も集めることのできなかった医療・ヘルスケアデータを統合し、様々な用途へ活用していくことが可能となります。これにより、当社製品の価値をさらに高め、遠隔医療や医療費削減、国民の健康管理、予防医療の推進、業務上の安全管理などの国策にも貢献し得るソリューションとして医療関連施設だけではなく、大手事業会社や保険者等への販売拡大へと繋げてまいります。
また、同社では医療機関の経営に係る部分でのコンサルティングとして経営支援のみならず、病院M&A支援ソリューションなど地域医療の再編に寄与するソリューションも開発提供しております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,301,023千円(前事業年度末比1.5%増)となり、前事業年度末に比べて19,423千円増加しました。各キャッシュ・フローの状況と増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前事業年度に比べ556,745千円減少し、580,488千円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が547,620千円、無形固定資産(市場販売目的のソフトウエア)の償却費289,225千円、未払金の増加75,479千円及びのれん償却額57,603千円に対し、売上債権の増加による減少136,568千円及び法人税等の支払による減少250,141千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ55,918千円増加し、378,674千円となりました。これは主として、無形固定資産(主に市場販売目的のソフトウエア)の取得による支出333,221千円、定期預金の預入による支出156,000千円に対し、定期預金の払戻による収入156,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前事業年度に比べ194,281千円減少し、182,476千円となりました。これは主として、配当金の支払による支出181,376千円によるものであります。

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