有価証券報告書-第41期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/25 11:18
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【項目】
162項目

有報資料

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念である「価値ある技術創造で社会を豊かにする」を実現するために、医療現場や世の中のニーズに沿う高品質なソリューションを、逸早く開発・提供していくことが不可欠であると考えます。「新しい発想・技術の探求」を基に「モノ創りの喜びを感じられる研究開発」を推進し、「お客様の期待を上回り、社会の発展に貢献する製品」を提供することを、経営の基本方針として定めております。
(2)経営環境
医療業界では政府主導の医療DXが加速し、マイナンバーカードの健康保険証利用の普及や電子処方箋の運用拡大を背景に、システムの需要は高い水準で推移しております。また、地域医療連携の深化や、医師の働き方改革への対応から、医療現場では業務効率化や生産性向上に資するシステムの必要性が高まっております。このような事業環境のもと、当社は既存顧客への追加提案とシステム更新、提供領域の拡大を通じて、引き続き製品開発及び販売活動を推進してまいります。
公共セクター領域では、当社のターゲット層における競合が限定的な中、行政DXの需要は急激に拡大しております。これまでの県庁等への導入実績が市場で高く評価され、当社製品への関心は一層向上しており、新規案件の獲得を後押ししております。また、既存システムのリプレイスや、システム未導入自治体への新規採用など、豊富な市場機会を背景に、今後も効率的かつ戦略的な営業活動を展開することで、着実な拡大を図ってまいります。
ヘルステック領域においては、視線分析型視野計「GAP」の学会や展示会を通じた認知度向上により医療関係者からの引き合いが堅調です。国内では健康診断施設へ強みを持つキヤノンメドテックサプライ社(本社:神奈川県)との代理店契約により販売体制を強化し、海外でもアジアや南米地域を含む72社まで代理店網を拡大いたしました。「GAP」は独自の検査ロジックにより、国内外の類似製品とは一線を画す競争優位性を確立しております。また、京都大学と共同開発中の軽度認知障害(MCI)検査機器については、蓄積された臨床データを基に、医療機器承認に向けた治験を開始する予定です。今後、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)による承認審査を経て、早期の上市を目指してまいります。
加えて、2025年9月30日付で、内閣府より次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を取得しました。これを受け、医療データの利活用を本格推進すべく、2025年11月1日付けで「ヘルステックビジネス」セグメント内に「医療データプラットフォーム事業」を新設いたしました。当社は、医療情報の安全な管理から活用支援までを一貫して提供体制を整え、医療データの活用基盤の社会実装を通じて、医療情報分野におけるリーディングカンパニーとしての地位を強化してまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、以下の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に取り組んでまいります。
① 事業強化と企業価値向上のための人材の確保
当社グループの競争力の源泉は、現場のニーズを的確に捉える情報収集力と、それらを迅速に形にする高い構成力、開発力にあります。現在、AI技術の積極的な活用により業務の効率化と生産性向上を図っており、営業・開発体制に不足はありません。しかしながら、更なる事業成長と競争優位性の確立には、高いスキルと使命感を持った優秀な人材が不可欠であると考えております。今後も事業領域全般に関する知識やスキルをバランス良く持ち合わせる人材の確保に引き続き取り組んでまいります。
② 医療データ利活用の推進と新たな価値創出
当社グループは、次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」として、医療データの安全な管理及び利活用を推進する体制を整備しております。医療データは今後の医療・ヘルスケア分野における重要な社会基盤であり、その適切かつ安全な利活用は新たな付加価値の創出と持続的成長の源泉になるものと認識しております。当社グループでは、データの信頼性と利活用領域の拡大を図り、中長期的な収益基盤の強化と企業価値の向上を目指してまいります。
③ 隣接領域への進出
a. クラウドサービスの開発
当社グループは創業以来、院内情報システムを中心に全国の医療機関へ製品導入を実施し、事業を拡大してまいりました。今後はこの基盤を医療連携クラウド基盤に拡大し、院外も含めた医療コミュニティの形成にも注力いたします。医療情報のデジタル化、連携のクラウド化を推進することで医療機関や患者のみならず薬局や自治体、訪問看護ステーション等、様々なヒト・データ・サービスを包括的に繋ぎ合わせ、診療サイクル全体の利便性・効率性の飛躍的な向上を実現してまいります。
b.医療機器の海外展開
当社はこれまで、日本国内の医療機関へのシステム提供を通じて安定的に事業を維持・拡大してまいりました。今後の更なる成長には欠かせない海外展開を本格化するべく、当社開発の医療機器である視線分析型視野計「GAP」を、2023年12月よりEU地域アジアや、南米地域などへ累計約150台が出荷いたしました。各国薬事承認の取得を行い、引き続き事業規模の段階的な拡大・高収益化を目指してまいります。
④ サステナブルな経営の推進
当社グループは、公益性の高いビジネスに携わる事業体として、社会への責務を果たすことを重視いたします。国連が提唱するSDGsの実現に向けて積極的に取り組むと同時に、法令や社会的要請に適応したコーポレート・ガバナンス体制のもと、環境保護や社会的要請に配慮した事業活動を通じ、豊かな社会の創造に貢献いたします。
⑤ 情報セキュリティ対策の更なる強化
当社グループは医療機関の患者情報や行政の公文書情報など、高いセキュリティレベルにて適切に管理されるべき情報を多く取り扱っております。
一切の情報を損失、誤用や改変、そして破損から保護するために、物理的、技術的、管理的セキュリティ対策を継続して実施し、2012年8月には情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を取得いたしました。日本産業規格である個人情報保護マネジメントシステム‐要求事項(JIS Q15001)に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを構築し社内体制の強化を図ると同時に、従業員への教育や啓蒙も随時行い、管理体制を強化しております。2025年9月に内閣府より「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を受けたことは、当社の安全管理措置が国内最高水準にあることの証左であると考えております。
しかしながら、サイバー攻撃の手口は年々巧妙化・多様化しており、当業界においても組織運営に大きな影響を与える事件が頻発しています。当社は、社内外の情報資産を適切に管理するため、各種規程の整備に加え、その運用状況を定期的にモニタリングしております。また、取締役を責任者とする情報セキュリティ室において、社内体制の適切な維持・監督を継続的に実施しております。医療機関や行政組織のサイバーセキュリティやリスクコンサルティングサービスに対する需要が高まる中で、当社は引き続き最適なセキュリティ対策を顧客へ提供し、サイバーレジリエンスの向上をサポートいたします。
⑥ 株主還元の強化
当社は、株主価値の向上を重要な経営課題と認識しております。株主還元につきましては、配当下限を設定し、単年業績に左右されない安定的な配当を継続するとともに、配当性向50%を目標とし、DOE(株主資本配当率)8.5%を下限とした配当を実施してまいります。
また、利益成長に応じた持続的な増配を志向するとともに、TSR(株主総利回り)の向上に注力し、株主の皆様との建設的な対話を積極的に推進してまいります。

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