半期報告書-第21期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2024/08/14 17:02
【資料】
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【項目】
35項目

事業等のリスク

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、継続企業の前提に関する重要事象等は、引き続き以下のとおり存在しております。
継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは2015年12月期より9期連続して営業損失を計上いたしました。当中間連結会計期間におきましては、第1四半期連結会計期間に引き続き営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益を計上することができましたが、依然として継続企業の前提に関する疑義を生じさせるような事象又は状況が続いていると認識しております。
第一種中間連結財務諸表提出会社である当社は、足元の業績改善を進めることにより当該状況を解消するために、以下の対応策を講じることにより、事業面につきましては収益の確保及び費用の削減を進めるとともに、財務基盤の一層の安定化に取り組んでおります。
事業・経営基盤の安定化
当社グループは、新たなIP(知的財産)をクリエイターと共につくりだし、持続的なグループ循環を実現する「クリエイター共創経営」を推進する中、前連結会計年度からIP投資育成事業、ライフスタイルIP事業、デジタルIP事業の3つの事業セグメントにおいて、それぞれ以下のことを目指しております。また、当連結会計年度から、投資先の企業価値の管理及びグループ経営基盤の強化を目的に、経営管理室の人員を増強し、管掌取締役を新たに2名就任させることでガバナンスの強化を図っております。
IP投資育成事業
IP投資育成事業につきましては、関連会社との共同事業やバックオフィス業務支援を通じて、投資先の価値を向上させ、戦略パートナーへの譲渡による投資リターンを目指すというIP投資育成事業の拡大を目指すにあたり、当連結会計年度から投資先の戦略的パートナーの開拓を目的とする「投資戦略室」を新設いたしました。そして、当中間連結会計期間までに、保有する営業投資有価証券(「米国法人エンハンス」株式)の一部を譲渡し、営業利益の計上を実現しております。今後も引き続き保有する営業投資有価証券の譲渡を実現させ、更なる収益獲得を目指してまいります。
ライフスタイルIP事業
ライフスタイルIP事業につきましては、株式会社ゆとりの空間は、当連結会計年度より掲げた①デジタルマーケティングの加速、②クリエイティブデザインの再活用、③データドリブンなアパレル受注販売の3つを意識した「販売戦略」、ユーザーデータを活用したマーケットイン型ものづくりを意識した「開発戦略」、そして、従来の案件に続くライセンスモデルの拡大を意識した「ライセンスビジネス」の3つの成長戦略の下、キッチン雑貨「share with Kurihara harumi」を全国の百貨店及びECサイト、アウトレット等で販売する他、料理家の栗原はるみ氏、栗原心平氏による企業様へオリジナルレシピの提供や共同開発等のプロデュース事業及び出版物のIPコンテンツ事業に力を入れてまいりました。
当第2四半期連結会計期間におきましては、従来から進めてきたお客様に買い物を楽しんでもらえる様な店舗づくり及び商品開発、自社ECサイトの新規会員獲得等を当第2四半期連結会計期間においても継続し、売上伸長に努めてまいりました。また、商品に関するプロデュース事業及び出版物IPコンテンツ事業におけるロイヤリティ収入も引き続き好調で、全体の売上高に寄与しております。加えて、購買、在庫管理の徹底を継続することにより売上原価、販売費及び一般管理費における主要コスト削減の効果が持続されており、当中間連結会計期間においても営業利益を達成することができました。今後も3つの成長戦略の下、更なる収益獲得を目指してまいります。
デジタルIP事業
デジタルIP事業につきましては、株式会社X-VERSEは、従来はグループ戦略を基にライセンスIPを使用したモバイルゲーム事業の他、エンターテインメントの潮流を見極め、多様なジャンルでの自社IP創出にチャレンジしてまいりました。近年は開発費の高騰や人気ライセンスIPの獲得競争が激化する等、売れるゲームの開発が困難になってきていることもあり、今後の成長戦略を追求していく中で戦略に沿わない既存事業であるライセンスIP事業については経営資源の投入を制限するという戦略的判断の下、第1四半期連結会計期間においてライセンスIP事業を譲渡いたしました。そして、当連結会計年度において「デジタル分野でのリストラクチャリング(再構築)を完了させ、自社IP創出へのチャレンジの推進」を成長戦略として掲げ、その第一歩として競馬専用SNSと競馬ゲームの融合したコミュニティを開発する株式会社クラウドホースファームを当第2四半期連結会計期間において吸収合併し、商号をNINJIN株式会社に変更しました。今後は、デジタルIP事業における成長の加速化を目指してまいります。
財務基盤の安定化
財務基盤の安定化につきましては、第1四半期連結会計期間において、従来から実現を目指していた保有する営業投資有価証券(「米国法人エンハンス」株式)の一部譲渡を実現することができ、約200百万円の収入がありました。そして、当第2四半期連結会計期間においても、同社株式の一部を50百万円で譲渡し、これまでに約250百万円の収入を得ることができました。この他、連結子会社である株式会社X-VERSEの既存ライセンス事業の一部を新設分割により設立した会社に移管し、その会社の株式を株式会社テンダへ譲渡したことによる譲渡代金50百万円の収入があり、当中間連結会計期間においても財務基盤の安定化を維持することができております。
しかしながら、今後の経済情勢等がこれらの施策に影響を及ぼし収益が計画どおり改善しない可能性があり、資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があるため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、第一種中間連結財務諸表は継続企業を前提として作成されてり、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を第一種中間連結財務諸表に反映しておりません。