有価証券報告書-第8期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 14:06
【資料】
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【項目】
157項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)会社の経営の基本方針
日本軽金属グループの特長は、アルミニウムの加工とその周辺分野において、川上から川下まで幅広く事業を展開していることである。これにより蓄積されたアルミニウムに関する総合的な技術力が当社の最大の強みであり、当社では、この強みを活用し収益力の高い事業構造の構築を目指すとともに、グループの発展を通じて広く社会に貢献し、企業価値の向上を図っていく。
多岐に亘る事業部門が、グループにおける共通の言語を持ち成長のベクトルを合わせることにより、強みを最大限に発揮しグループの発展を遂げていくため、当社では、「日軽金グループの経営方針」を次のとおり定めている。
日軽金グループの経営方針
Ⅰ.日軽金グループの3つのエッセンス
1.日軽金グループの使命(経営理念)
アルミとアルミ関連素材の用途開発を永遠に続けることによって、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していく
2.行動理念
社員には楽しさを、お客様には感動を、株主には喜びを、地球には優しさを
3.使命を達成するための経営手法
①マトリックス組織を基盤とし、ビジネスに応じたチーム編成による商品開発と事業創造
②営業・開発・製造を一体化した『創って作って売る』の実践
③商品ごとの営業利益の管理
④全員が自分の仕事に責任と誇りを持ち、伸び伸びと自分の力を発揮できる職場づくり
Ⅱ.基本方針
(グループ経営)
1.グループ経営を基本とし、グループ連結の利益最大化を目指す
2.全員がグループの全ての資産・資源を共有・活用することにより、グループ内連携を深化させ、事業の発展に努める
3.すべての事業ユニットは、それぞれの個性にあったビジョンを掲げ、全員参加型のビジョナリー経営を展開することで、体質強化を図る
4.マーケット・インの視点に立ち、先進的・創造的な技術開発を心がけ、積極的に新事業領域を開拓する
5.グループ全体にとって必要な人財を、長期的かつグローバルな視点に立って育成・活用する
6.健康で安全な職場をつくり、「ゼロ災害」を目指す
(企業の社会的責任およびコーポレートガバナンス)
7.株主・取引先・従業員・地域社会に対し、調和の取れた経営を行い、社会的に尊敬に値する企業グループを目指す
8.各国・地域の法令の遵守はもとより、各種の国際規範とその精神を尊重し、公正かつ透明な事業活動を行う
9.社会的に有用で安全・安心な製品・サービスを提供し、お客様の満足と信頼を獲得する
10.地球環境問題に対しては、関係法令の遵守はもとより、環境方針を掲げて主体的かつ積極的に持続可能な社会を実現するために取り組む
11.信頼性のある財務報告の重要性を認識し、会計基準の遵守と内部統制の体制づくりを確実に実施する
12.企業情報を適切に管理するとともに、広く社会とのコミュニケーションに努め、情報を適時かつ適切に開示する
13.多様なリスクの状況を的確に把握するとともに、これを低減するための活動を推進する
(改定: 2019年1月30日)
(2)日本軽金属グループの経営環境
①事業領域
当社グループはアルミニウム素材から中間製品、加工製品まで、アルミニウム総合メーカーならではのトータルソリューションの提供により、幅広く事業を展開し、高品質で付加価値の高い製品を生み出している。
0102010_001.jpg②事業基盤
当社グループ各社の事業領域は多彩であり、異なる得意分野を持つグループ各社の事業ユニットをマーケット・インの発想で横断的に繋ぐ《横串》体制を基盤とした「チーム日軽金」としてあらゆる分野のニーズに対応している。
0102010_002.jpg㈱住軽日軽エンジニアリングは2020年4月1日に日軽エンジニアリング㈱に社名変更
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは「アルミとアルミ関連素材の用途開発を永遠に続けることによって、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していく」という日軽金グループの使命(経営理念)のもと、持続的成長と中長期的な企業価値向上を図るべく、2019年4月を起点とする中期経営計画(2019年度~2021年度)を策定している。
(4)目標とする経営指標
2019年4月を起点とする中期経営計画の最終年度である2021年度の目標値は次のとおりである。
なお、当社グループでは、事業の収益性・成長性を計る観点から、事業部門ごとに、使用資本(自己資本+有利子負債-現預金)に対し、どの位の利益(金利前経常利益)を上げているかを示す「ROCE(使用資本利益率)」を経営指標のひとつとしている。
(金額単位:億円)
2020年3月期
実績
2022年3月期
目標
売上高4,6595,400
営業利益246375
経常利益235370
親会社株主に帰属する
当期純利益
75240
ROCE8.0%11.4%

(5)対処すべき課題
今後の世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大の経済活動への影響が長期化すれば、より深刻な事態になることも懸念される。わが国経済は、政府による各種経済対策の効果が期待される一方、海外経済の悪化、新型コロナウイルス感染拡大の影響次第では、底割れも懸念され、全く予断を許さない状況が続くと思われる。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、当社グループの2019年度業績にとっては軽微なものであったが、これは、事業領域が広く、個別のマーケットの影響を直ちに受け難いという当社グループの特質もあるが、素材をベースとした企業グループの構成からして、最終のお客様の影響がすぐに現れない、すなわちマーケット変化に対するタイムラグの存在が影響していると判断している。
新型コロナウイルス感染拡大への対応については、国内外各拠点の状況に応じた情報提供(感染予防・感染発生時の対処方針など)を迅速かつ丁寧に行うことで、従業員の心身の保護を図るとともに、社会の構成員として責任ある行動を徹底していく。併せて、事業活動への影響を最小限に留めるための取組みとして、感染拡大想定に基づく事業継続計画を、順次策定・実行に移している。具体的には、テレワーク・業務のデジタル化の推進、工場操業の安定化などに取り組んでいる。当社グループにおける新型コロナウイルスの感染者は、2020年5月末までにタイ・アメリカの従業員で各1名の発生を確認したが、ビジネスに直接的な影響を及ぼさなかった。引き続き全社一丸となってこれらの活動を継続していく。
足元の事業環境は大きく変化しているものの、当社グループは、基本方針の方向性を変えることなく着実に実行していきたいと考えている。すなわち、ものづくりを核に付随するサービスなども拡充して事業領域を広げること、徹底的なマーケット・インで顧客の新しい価値を創造すること、そして、国内で培った実績で海外での活動もさらに拡大することにより、常に挑戦し変革し続ける企業グループとして、中期経営計画の目標達成と中長期的な企業価値向上に努めていく。
なお、中期経営計画数値目標として掲げた2021年度の目標値は現状変更していないが、マーケット環境や外部環境の変化をしっかり見定めたところで、今後検討が必要であると考えている。
最後に、当社の連結子会社である日本軽金属㈱が保有する雨畑ダム(山梨県南巨摩郡早川町)において、2019年8月の台風10号・同年10月の台風19号などによる豪雨の影響で雨畑ダム上流の雨畑川の水位が上昇したことにより、周辺地域で浸水被害が発生した。地域の皆様をはじめ関係各所に対し多大なご迷惑とご心配をおかけし深くお詫び申しあげます。雨畑ダムは、流入する土砂の堆積が進行しており、ダムの維持管理のため土砂の除去を行ってきたが、今後、地域の皆様の安全確保を最優先に、浸水被害防止の応急対策を進めつつ、堆積土砂の抜本対策について、関係機関のご協力もいただきながら、迅速かつ計画的に、誠心誠意対応していく。
(6)中期経営計画
当社グループは、「アルミとアルミ関連素材の用途開発を永遠に続けることによって、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していく」という日軽金グループの使命(経営理念)のもと、「アルミニウム」というユニークで優れた特性を有する素材の可能性を開拓することによって、企業価値の持続的向上に努めてきた。
当社グループの事業を大きな川にたとえると、アルミナ・化成品の製造が最も上流の工程となり、次いでアルミ合金地金の製造が続く。さらにアルミを素材として、アルミ板、アルミ押出製品から、箔・粉末製品、輸送関連製品などの各種加工製品に至るまで、広範な領域において事業展開している。
当社グループでは、グループ全体として持続的に発展し、企業価値の向上を図るためには、経営と執行の分離をより徹底させた連結経営体制への変革が必要と判断し、2012年10月1日付で純粋持株会社としてグループ全体を統括する当社を設立し、2016年4月を起点とする3ヵ年の中期経営計画(以下「前中計」という。)では、その基本方針である「グループ連携による新商品・新ビジネスモデルの創出」「地域別×分野別戦略による事業展開」「企業体質強化(事業基盤強化)」に基づき連結収益の最大化と財務基盤の強化に向けた数々の施策を実行し、その結果、当初設定した前中計の経営目標を概ね達成した。
そして、2019年4月には2019年度から2021年度までの3ヵ年の新たな中期経営計画がスタートした。この新たな中期経営計画では、収益力の向上及び財務基盤の改善に一定の成果を上げた前中計の取り組みを強化・継続するとともに、積極的に資金・人財等の経営資源を投入し、「異次元の素材メーカー」として、さらなる成長を目指すべく、以下の3つの基本方針を掲げている。
① 新商品・新ビジネスの創出
当社グループにおいては、グループ各社がアルミニウムに関する広範な事業領域で事業展開を行っており、ものづくりに加え、設計、施工、サービスからアフターメンテナンスに至るまでの総合力を有している。この総合力を活かし、グループ各社に加え、サプライヤーをも含めた連携の強みを徹底的に追求することによって、市場のニーズに的確に対応した競争優位性のある新商品・新ビジネスを生み出し、これを既存の顧客にとどまらず、すべての顧客に提供していく。具体的には、環境対応車関連商品、リチウムイオン電池関連商品、医療用・医薬関連商品、トラック架装事業などにおけるサービス事業、国土強靭化に貢献する橋梁関連商品などに注力していく。
② 成長に向けた資源投入
足元の当社グループの状況を鑑み、さらなる成長を目指し、より積極的に資源投入していく。「小さく生んで大きく育てる」を基本原則に、市場動向を見極めたうえで、当社グループの強みを活かせる分野・地域へ攻めの投資を実行する。具体的には、国内では環境対応関連商品の設備投資やパネルシステム部門のエンジニアリング開発センターの建設などを計画している。さらに、海外では北米及びインドでの自動車分野における製造・販売拠点の設立、中国での環境対応車関連の設備投資などを計画している。
また、攻めの投資を実行するために、それぞれのビジネスに応じた俊敏な組織運営を行い、適宜、外部資源の活用を図っていく。
③ 経営基盤強化
「安全がすべてに優先する」という考えのもと、健康で安全な職場づくりとゼロ災害を目指すとともに、コンプライアンスや品質遵守の重要性についてもグループ内外を問わず全従業員に再徹底し、円滑な事業活動を行っていく。
人財は事業運営の基盤であることから、柔軟な働き方、職場環境の改善に積極的に取り組むことにより人財育成・確保に努める。また、人財多様化のさらなる推進、働き方改革などを通じて、従業員一人ひとりが仕事に責任と誇りを持ち、伸び伸びと自分の力を発揮できるように取り組んでいく。
啓発・教育にとどまらず、安全・環境対策や省人・省力化などにも積極的に資源投入することにより持続的な成長、社会との共生を図っていく。
当社グループは、以上の基本方針に基づくアクションプランに果敢に取り組み、今後もグループ一丸となり総力を挙げて、企業価値ひいては株主共同の利益の向上に邁進する所存である。

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