有価証券報告書-第14期(2024/04/01-2025/03/31)
3.重要性がある会計方針
(1)連結の基礎
① 子会社
当連結財務諸表は、当社グループが支配している(組成された企業を含む)事業体(子会社)の財務諸表に基づき作成しています。支配は、以下のすべてを満たす場合に達成されます。
・当社グループが投資先に対してパワーを有している
・当社グループが、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有している
・当社グループが、そのリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力を有している
当社グループは、上述の支配の3つの要素のいずれかに変化があったことを示す事実や状況がある場合には、投資先を支配しているかどうかを再判定しています。
当社グループは投資先の議決権の過半数を有していなくても、当該議決権が投資先の関連性のある活動を一方的に指図する実質上の能力を有するのに十分である場合には投資先に対してパワーを有しています。当社グループは、投資先の議決権が投資先に対するパワーを有するに十分かどうか評価する際には、以下を含むすべての事実又は状況を考慮しています。
・他の議決権保有者の保有の規模及び分散状況との比較における当社グループの議決権保有の相対的規模
・当社グループ、他の議決権保有者又は他の当事者が保有している潜在的議決権
・他の契約上の取決めから生じる権利
・意思決定を行う必要がある時に関連性のある活動を指示する現在の能力を、当社グループが有していること又は有していないことを示す追加的な事実及び状況(過去の株主総会における投票パターンを含む)
当社グループは子会社に対して支配を獲得した時に当該子会社の連結を開始し、支配を喪失した時に連結を終了します。具体的には、当連結会計年度に取得又は処分した子会社の収益及び費用については、子会社に対する支配の獲得日から喪失日まで連結包括利益計算書に含まれています。
純損益とその他の包括利益のそれぞれの要素は当社グループの株主帰属分と非支配持分帰属分に配分されます。子会社の包括利益合計額は、たとえ非支配持分が負の残高になる場合でも、当社グループの株主帰属分と非支配持分帰属分に配分されます。
連結子会社が採用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該連結子会社の財務諸表に調整を加えています。
すべてのグループ内部での取引に関連する資産、負債、資本、収益、費用及びキャッシュ・フローは、連結財務諸表作成に当たり全額消去しています。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループがその企業の財務及び営業の方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配を有していない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社に対する投資は取得時に取得原価で認識し、持分法を用いて会計処理しております。持分法では、関連会社に対する投資は当初取得原価で計上され、重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日までの、関連会社の純損益及びその他の包括利益(当社グループの会計方針に整合させるための調整後)に対する当社グループの持分を認識し、関連会社に対する投資額を修正します。
関連会社の損失に対する当社グループの持分相当額が関連会社に対する投資持分(実質的に関連会社に対する正味投資の一部を構成する長期投資を含む)を上回った場合には、当社グループが関連会社に代わって債務(法的債務又は推定的債務)を負担する、又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失については認識しません。
取得原価が取得日に認識された関連会社の識別可能資産、負債及び偶発負債の公正価値純額の当社グループの持分を超える金額は、のれんとして認識し、関連会社に対する投資の帳簿価額に含まれます。取得日に認識された関連会社の識別可能資産、負債及び偶発負債の公正価値純額の当社グループの持分が取得原価を超える金額は直ちに損益で認識しております。
関連会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは別個に認識されておらず、個別に減損テストを実施しておりませんが、関連会社に対する投資を単一の資産として、関連会社に対する投資が減損している客観的な証拠が存在する場合に、減損テストの対象としております。
当連結会計年度においては、持分法適用関連会社であった株式会社ブロードバンドセキュリティの全株式を譲渡しているため、該当する会社はありません。
③ 共同支配
共同支配とは、取決めに対する契約上合意された支配の共有をいい、関連性のある活動に関する意思決定が、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合にのみ存在します。共同支配の取決めへの投資は、当該取決めの当事者の権利及び義務に応じて、ジョイント・オペレーション(共同支配事業)に分類されます。ジョイント・オペレーションとは、取決めに対する共同支配を有する当事者が当該取決めに関する資産に対する権利及び負債に対する義務を有している場合の共同支配の取決めをいいます。
ジョイント・オペレーションに係る投資については、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額のみを認識しています。
(2)企業結合
事業の取得は取得法で会計処理をしています。企業結合時に引渡した対価は、当社グループが移転した資産、被取得企業の従前の所有者に対する当社グループの負債、そして被支配企業の支配と交換に当社グループが発行した資本持分の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得関連費用は発生時に純損益で認識します。
取得日において、識別可能な取得した資産及び引受けた負債は、以下を除き、取得日における公正価値で認識されます。
① 繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する資産(又は負債)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定されます。
② 「被取得企業の株式に基づく報酬契約」又は「被取得企業の株式に基づく報酬制度を当社グループの制度に置換えるために発行された当社グループの株式に基づく報酬契約」に関する負債又は資本性金融商品は、取得日にIFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定されます。
③ IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的保有に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って測定されます。
のれんは、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値(もしあれば)の合計金額が、取得日における識別可能な取得した資産と引受けた負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定されます。
再評価の結果、取得日における識別可能な取得した資産と引受けた負債の正味価額が、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値(もしあれば)の合計を上回る場合、その超過額は割安購入利得として直ちに純損益に認識されます。
現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えている非支配持分は、当初認識時に公正価値、又は被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する非支配持分の比例的な取り分相当額によって測定されます。測定基礎の選択は取引単位で行われます。上記以外の非支配持分は、公正価値、又は該当する場合には、他の基準書に特定されている測定方法によって測定されます。
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前に保有していた被取得企業の資本持分は取得日の公正価値で再評価され、発生した利得又は損失があれば純損益に認識されます。取得日以前にその他の包括利益に計上された被取得企業の持分の金額は、その持分が処分であれば純損益に振り替えることが適切な場合には、純損益に振り替えられます。
企業結合が発生した報告年度末までに企業結合の当初の会計処理が完了しない場合、当社グループは、未完了な項目については暫定的な金額で報告します。それらが判明していた場合には取得日に認識された金額に影響を与えたと考えられる取得日に存在していた事実や状況に関して得た新しい情報を反映するために、暫定的な金額を測定期間(上記参照)の間に修正するか、又は追加の資産又は負債が認識されます。
すべての結合企業又は結合事業が最終的に企業結合の前後で同じ当事者によって支配され、その支配が一時的なものではない企業結合(共通支配下の取引等)については、移転元の資産及び負債の帳簿価額を移転先に引き継ぐ処理を行っております。また、取得対価が引き継いだ純資産の帳簿価額を上回る場合、その超過額は資本より控除します。
(3)のれん
事業の取得から生じるのれんは、事業の取得日に計上された取得原価から減損損失累計額を控除した金額で計上されます。
減損テストの目的のため、のれんは企業結合によるシナジーを享受できると見込まれる当社グループの各資金生成単位(又は、資金生成単位のグループ)に配分されます。
のれんが配分された資金生成単位については、毎年、又はその生成単位に減損の兆候がある場合はより頻繁に減損テストを行います。当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額未満の場合、減損損失を、まず当資金生成単位に配分されたのれんに配分し、次に資金生成単位におけるその他の資産の帳簿価額の比例割合で各資産に配分します。
のれんの減損損失は、純損益に直接認識され、以後の期間に戻入れません。
資金生成単位を処分する場合、配分されたのれん金額は処分損益額の決定に含めます。
(4)収益の認識
当社グループでは、収益を受領した、又は受領可能な対価の公正価値により測定しております。
① 役務の提供
当社グループは、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」及び「IFRS第15号の明確化」(以下「IFRS第15号」という。)を適用しており、IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)に基づく利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップを適用することにより収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に収益を認識する
a.決済サービス事業
決済サービス事業においては、主にクレジットカード決済等、決済手段に関連するサービスを提供しております。主に資金決済を通じて得られる決済手数料、月次利用料、処理手数料及び初期導入手数料を得ています。決済手数料に関しては、クレジットカード会社からEC事業者に支払う決済資金を回収し、その決済資金が支払われた時点で決済サービスの提供という履行義務が充足されるため、同時点で決済金額に一定の料率を乗じた手数料収益を計上しております。また、月次利用料等については、EC事業者に対し、決済サービスを利用させる履行義務は時の経過に基づき充足されると考えるため、契約期間にわたって収益を認識しております。
b.バックオフィスSaaS事業
バックオフィスSaaS事業においては、主にバックオフィス支援を提供しております。バックオフィス支援については、クラウド型の経費精算システム、稟議承認システム、請求書発行システムの提供、経理コンサルティング・アウトソーシング受託及び様々なビジネスツールの提供に対し、月次利用料等及び初期導入手数料を得ております。月次利用料については、サービスを利用させる履行義務は時の経過に基づき充足されると考え、契約期間にわたって収益を認識しております。
c.国際送金事業
国際送金事業においては、主に韓国にて国際送金に関連するサービスを提供しております。国際送金については、主に韓国から海外への送金サービスによる手数料を得ており、送金の指示が完了した時点で履行義務が充足されるため、同時点で収益を認識しております。
② 配当収益及び利息収益
配当収益は、支払いを受ける株主の権利が確定した時点に認識しております。
利息収益は、実効金利法に基づいて認識しております。
(5)退職給付
当社グループでは、主に確定拠出型の退職給付制度を採用しております。確定拠出型の退職給付に係る費用は拠出した連結会計年度に費用として認識しております。
(6)リース
借手としてのリース取引について、リース債務を、リース開始日に、未払リース料総額を借手の追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で測定し、使用権資産は、リース債務の当初測定額に前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される有形固定資産及び原資産の原状回復義務等のコストを加えた額で測定しております。
使用権資産は、連結財政状態計算書上、有形固定資産に含めて表示しており、見積耐用年数又はリース期間のいずれか短い方の期間にわたって定額法により減価償却しております。リース料は、利息法に基づき、財務費用とリース債務の返済額に配分しております。
財務費用は連結包括利益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しております。
短期リース及び少額資産のリースに関するリース料は、定額法に基づき、費用として認識されます。短期リースとは、開始日においてリース期間が12ヵ月以内のリースです。少額資産は例えば、少額の事務所備品等の資産で構成されます。
貸手としてのリース取引で重要なものはありません。
(7)外貨換算
各連結対象企業に含まれる個別財務諸表はその企業の営業活動が行われる主たる経済環境の通貨(機能通貨)で表示されます。連結財務諸表の作成のための各子会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローは、当社の機能通貨であり、連結財務諸表の表示通貨である日本円(JPY)で示されます。
子会社の財務諸表の作成において、その企業の機能通貨以外の通貨で行われた取引は取引日の為替レートで記録されます。連結会計年度終了日の外貨建貨幣性項目は連結会計年度終了日の為替レートで再換算されます。外貨の機能通貨への換算に関連して発生する為替差損益はその期間の純損益として認識されます。
連結財務諸表を作成するために当社グループに含まれている海外子会社の資産と負債は連結会計年度終了日の為替レートを使用して日本円(JPY)に換算されます。為替レートが連結会計年度にわたって異常に変動して取引日の為替レートを使用すべき状況でない限り、損益項目は連結会計年度の平均為替レートで換算し、換算によって発生した為替換算差額はその他の包括利益として認識し、資本(適切な場合は非支配持分の配分)に累積されます。また、海外事業を処分する場合に海外事業に関連する為替換算調整勘定はその他の包括利益から純損益に組み替えています。
(8)法人所得税
法人所得税は当期税金と繰延税金で構成されております。
① 当期税金
当期税金負担額は連結会計年度の課税所得に基づいて算定されます。課税所得は他の課税期間に加算又は減算される損益項目、非課税項目、損金不算入項目を除外して計算するため、課税所得と連結包括利益計算書上の税引前利益には差異が発生します。当社グループの当期税金に関する負債は、連結会計年度終了日現在で制定、又は実質的に制定されている税率を使用して計算されます。
② 繰延税金
繰延税金は、連結財務諸表上、資産と負債の「帳簿価額」と「課税所得の算出時に使用される税務基準額」との差異である一時差異に対して認識されます。繰延税金負債は通常すべての将来加算一時差異に対して認識されます。繰延税金資産は将来減算一時差異が使用できるだけの課税所得の発生可能性が高い範囲内で将来減算一時差異に対して認識されます。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異。
当社グループが一時差異の解消時期をコントロールすることができ、予測可能な将来に一時差異が解消しない可能性が高い場合を除いては子会社、関連会社に対する投資資産及びジョイント・ベンチャーに対する投資持分に関する将来加算一時差異に対して繰延税金負債を認識します。また、このような投資資産及び投資持分に関する将来減算一時差異によって発生する繰延税金資産は一時差異の便益が使用できるほど十分な課税所得が発生する可能性が高く、一時差異が予測可能な将来に消滅する可能性が高い場合についてのみ認識しております。
繰延税金資産の帳簿価額は連結会計年度終了日ごとに検討し、繰延税金資産の全部又は一部が回収できるほど十分な課税所得が発生しない可能性が高い部分については繰延税金資産の帳簿価額を減額させます。
繰延税金資産と繰延税金負債は連結会計年度終了日現在で制定、又は実質的に制定された税率及び税法に基づいて当該負債が支払われるか、資産が実現される会計期間に適用されると予想される税率を使用して測定しております。繰延税金資産と繰延税金負債の測定において連結会計年度終了日現在、当社グループが関連資産と負債の帳簿価額を回収するか決済すると予想される方式に従って税効果を測定しております。
繰延税金資産と繰延税金負債は当社グループが認識した金額を相殺することができる法的に強制力のある権利を有しており、同一の税務当局が賦課する法人税であり、当期税金負債と当期税金資産を純額で決済する意図がある場合にのみ相殺しております。
③ 当期税金及び繰延税金の認識
当期税金及び繰延税金は、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目に関連する場合にはそれぞれその他の包括利益又は資本に直接認識し、それ以外の場合には純損益に認識します。当期税金と繰延税金が企業結合における当初の会計処理から生じる場合、税効果は企業結合の会計処理において考慮されます。
④ グローバル・ミニマム課税
当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しております。
(9)有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の測定に「原価モデル」を採用しております。
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で表示しております。
建設仮勘定を除いた当社グループの主な有形固定資産は、見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。有形固定資産の残存価値と耐用年数及び減価償却方法は連結会計年度終了日ごとに見直し、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
有形固定資産の廃棄及び処分によって発生する利益や損失は売却代金と帳簿価額の差異により測定し、これを純損益として認識しております。
(10)無形資産
当社グループは、無形資産の測定に「原価モデル」を採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示しております。
① 個別に取得した無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識に際し取得原価で測定しており、企業結合において取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しております。
② 無形資産の償却
無形資産は見積耐用年数にわたって定額法で償却しており、見積耐用年数は以下のとおりであります。
耐用年数を確定できる無形資産の残存価値と耐用年数及び償却方法は、連結会計年度終了日ごとに見直し、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
なお、当社グループは耐用年数を決定することができない無形資産を保有しておりません。
③ 無形資産の認識の中止
無形資産は処分時点、又は利用や処分から将来の経済的便益が期待できなくなった時点で認識を中止しております。無形資産の認識の中止によって発生する利得や損失は正味処分収入と帳簿価額の差額により測定し、その利得や損失は資産の認識を中止した連結会計年度に損益として認識しております。
(11)有形固定資産及び無形資産の減損
当社グループは連結会計年度終了日に有形固定資産及び無形資産の帳簿価額について減損の兆候の有無を判定しております。減損の兆候がある場合には減損損失金額を決定するために資産の回収可能価額を見積ります。個別資産の回収可能価額を見積ることができない場合には、当該資産が属している資金生成単位の回収可能価額を見積ります。共用資産は合理的かつ首尾一貫した配分基準に従って個別の資金生成単位に配分し、個別の資金生成単位で配分できない場合には合理的かつ首尾一貫した配分基準に従って配分できる最小の資金生成単位グループに配分しております。
未だ利用可能にならない無形資産は毎年減損テストを行っております。また、減損の兆候が生じた都度、減損テストを行っております。
資金生成単位の回収可能価額はその資金生成単位の「売却費用控除後の公正価値」と「使用価値」のうち、いずれか高い金額で測定しております。使用価値の測定において、将来のキャッシュ・フローの見積額は、貨幣の時間価値に対する現行市場の評価と将来のキャッシュ・フローから調整されなかった資産の固有リスクが反映された税引前割引率で割り引いた現在価値で測定しております。
資産(又は資金生成単位)の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、資産(又は資金生成単位)の帳簿価額を回収可能価額まで減少させ、減少された金額は減損損失として処理しております。減損損失は直ちに純損益として認識しております。
減損損失を戻入れる場合、資産(又は資金生成単位)の帳簿価額を回収可能価額まで増加させます。ただし資産の減損損失の戻入は、戻入時点における資産(又は資金生成単位)が、仮に減損損失を認識していなかった場合の帳簿価額を超えない範囲で行われます。減損損失の戻入は直ちに純損益として認識しております。
(12)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。棚卸資産の原価は、先入先出法で決定します。正味実現可能価額は、棚卸資産の見積販売価額から完成までに要するすべての見積原価及び販売に要する見積費用を控除した金額を示しています。
棚卸資産を評価減する原因となった従前の状況がもはや存在しない場合、又は経済的状況の変化により正味実現可能価額の増加が明らかである場合には、評価減の戻入を行っております。戻入れ後の帳簿価額は取得原価と新たな正味実現可能価額とのいずれか低い方の額で認識しております。評価減の戻入額は純損益として認識しております。
(13)引当金
引当金は過去の事象から生じた法的債務又は推定的債務として、当該債務を履行する可能性が高く、その債務の履行に係る金額を信頼性をもって見積ることができる場合に認識しております。
引当金として認識する金額は関連する事象と状況についての不可避なリスクと不確実性を考慮した上での現在の債務の履行に係る支出の連結会計年度終了日現在の最善の見積り値であり、現在の債務を履行するために予想される将来キャッシュ・フローを用いて測定し、引当金の帳簿価額は当該キャッシュ・フローの現在価値であります(貨幣の時間価値が重要な場合)。
引当金の決済に必要な支出額の一部又は全部を第三者が返済することが予想される場合、債務の履行時点で第三者が返済することがほぼ確実であり、当該金額を信頼性をもって測定できる場合に限って当該返済額を資産として認識します。
(14)金融商品
① 当初認識及び当初測定
金融資産及び金融負債は、当社グループが金融商品の契約条項の当事者になった場合に認識されます。
金融資産の通常の方法による売買はすべて、取引日基準で認識及び認識の中止を行いますが、売上債権及びその他の債権、仕入債務及びその他の債務については、これらの発生日に当初認識しております。通常の方法による売買とは、関係する市場における規則又は慣行により一般に定められている期間内での資産の引渡しを要求する契約による、金融資産の購入又は売却をいいます。
金融資産及び金融負債は公正価値で当初測定されます。純損益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTPLの金融資産)及び純損益を通じて公正価値で測定される金融負債(以下、FVTPLの金融負債)を除き、金融資産及び金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、当初認識時において、適切に金融資産の公正価値に加算又は金融負債の公正価値から減算されます。FVTPLの金融資産及びFVTPLの金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、直ちに純損益に認識されます。
売買目的以外で保有する資本性金融商品については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTOCIの金融資産)として指定しております。
② 相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが認識している金額を相殺する法的権利を有し、純額で決済する場合、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
③ 非デリバティブ金融資産
金融資産は、当該金融資産の管理に関する企業の事業モデル及び金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性によって、以下の指定された区分、「償却原価で測定される金融資産」、「FVTPLの金融資産」又は「FVTOCIの金融資産」に当初認識時に分類されます。
a.償却原価で測定される金融資産
金融資産が契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルの中で所有され、当該金融資産の契約条項により、特定の日において元本及び利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが発生するのであれば、当該金融資産は実効金利法を使用し減損損失控除後の償却原価で、事後測定されます。
b.FVTPLの金融資産
償却原価で事後測定されるもの以外の金融資産は純損益において公正価値のすべての変動が認識され、公正価値で事後測定されます。
c.FVTOCIの金融資産
当社グループは当初認識時点に、売買目的のために保有されていない資本性金融商品のうち、個々の資本性金融資産ごとに当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益で表示するという取消不能の選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。また、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有され、契約条件により元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる負債性金融資産をその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。当該金融商品の公正価値の変動はその他の包括利益に計上され、純損益に組替調整されません。ただし、このような投資から獲得した配当は、当該配当が明らかに投資原価の回収を示しているのでなければ純損益において認識されます。このような投資の認識を中止した場合、又は、取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的ではない場合、その他の包括利益で認識されていた金額は直接利益剰余金に振り替え、純損益で認識されません。
④ 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物とは、現金及び容易に一定の金額に現金化が可能な流動性の高い金融資産であり、預入時点から満期日までが3ヵ月以内の短期定期預金を含んでおります。
⑤ 非デリバティブ金融負債
金融負債には、短期借入金、仕入債務及びその他の債務及び長期借入金等があり、当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しております。
⑥ 認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転しかつ、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。移転した金融資産に関して当社グループが創出した、又は当社グループが引き続き保有する権利及び義務については、別個の資産又は負債として認識しております。
⑦ 公正価値測定
当社グループは、金融資産又は金融負債に関する市場が活発である場合、市場価格を用いて公正価値を測定しております。
金融資産又は金融負債に関する市場が活発でない場合、当社グループは評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法には、知識のある自発的な当事者間での最近の独立第三者間取引の利用、ほぼ同じ他の金融資産又は金融負債の現在の公正価値の参照、割引キャッシュ・フロー分析が含まれます。市場参加者が金融資産又は金融負債の価格決定のために用いている評価技法があり、信頼性のある見積市場価格を提供することが立証されている場合には、その評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法の妥当性を確保するために、当社グループは、定期的に観察可能な市場データに基づいて評価技法を調整し、有効性を検証しております。
⑧ 金融資産の減損
当社グループは、IFRS第9号の適用により、償却原価で測定される金融資産等の減損の認識にあたって、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、著しく増加していない場合には、12ヵ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
原則として、取引先の属性に応じて営業債権等をグルーピングした上で、過去の貸倒実績率、その他合理的に利用可能な将来予測情報等を考慮して集合的に予想信用損失を測定しています。
原則として、一定の日数が経過した延滞した金融資産のうち債務者の重大な財政的困難等により金融資産の回収可能性が特に懸念されるものであると判断された場合には、信用減損が発生しているものと判定しています。
なお、上記にかかわらず、重大な金融要素を含んでいない金融資産については、簡便的に過去の信用損失の実績等に基づいて全期間の予想信用損失を測定し、貸倒引当金を設定しています。
⑨ デリバティブ金融商品
当社グループは、為替リスクをヘッジするために、為替予約を利用しております。このデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初測定され、その後も公正価値で再測定しております。デリバティブの公正価値変動額は連結包括利益計算書において為替差損益に含めて表示しております。
⑩ 資本
a.普通株式
当社が発行した普通株式は資本として分類しております。普通株式の発行に直接関連する費用は、税効果考慮後の金額を資本の控除項目として認識しております。
b.自己株式
自己株式を取得した場合は、税効果考慮後の直接取引費用を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しております。
(15)現金及び現金同等物
連結キャッシュ・フロー計算書上の現金及び現金同等物は手元現金、預金、その他預入日から満期日までの期間が3ヵ月以内に到来する、流動的な短期投資を含んでおります。また、当座借越は連結財政状態計算書上、借入金に含めております。
(16)新株予約権
当社はストック・オプション制度を採用しております。この制度の目的は、当社及び当社子会社の取締役、監査役及び従業員の当社グループの業績及び企業価値向上に対する意欲や士気を高めることにあります。
当該制度の下では、新株予約権1個当たり普通株式1株が付与対象者に対して付与されることになります。新株予約権1個と引換えに払い込む金額は、割当基準日における新株予約権1個当たりの公正価値(モンテカルロ・シミュレーションを採用)を基に算定した金額としております。
新株予約権の付与日は2017年8月24日であり、下記のaからcに掲げる水準をすべて満たしている場合に限り、2020年7月1日から2023年9月30日までの期間に権利行使ができるものとしております。
a.2018年3月期の連結営業利益が900百万円を超えること
b.2019年3月期の連結営業利益が1,100百万円を超えること
c.2020年3月期の連結営業利益が1,200百万円を超えること
付与対象者は、新株予約権の権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役又は従業員であることを要しないものとします。ただし、付与対象者が当社又は当社子会社の取締役もしくは監査役を任期中に解任された場合(これに準じて辞任した場合も含む。)や当社又は当社子会社から懲戒解雇された場合(これに準じて辞職した場合も含む。)には、当該解任又は解雇の日以降、本新株予約権を行使できないものとします。
2017年7月26日開催の取締役会において、744,000株をストック・オプションとして新株予約権を有償で発行し募集することを決議しており、2017年8月24日に608,500株の新株予約権が割当てられておりましたが、2023年10月1日に行使期間満了いたしました。
(1)連結の基礎
① 子会社
当連結財務諸表は、当社グループが支配している(組成された企業を含む)事業体(子会社)の財務諸表に基づき作成しています。支配は、以下のすべてを満たす場合に達成されます。
・当社グループが投資先に対してパワーを有している
・当社グループが、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有している
・当社グループが、そのリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力を有している
当社グループは、上述の支配の3つの要素のいずれかに変化があったことを示す事実や状況がある場合には、投資先を支配しているかどうかを再判定しています。
当社グループは投資先の議決権の過半数を有していなくても、当該議決権が投資先の関連性のある活動を一方的に指図する実質上の能力を有するのに十分である場合には投資先に対してパワーを有しています。当社グループは、投資先の議決権が投資先に対するパワーを有するに十分かどうか評価する際には、以下を含むすべての事実又は状況を考慮しています。
・他の議決権保有者の保有の規模及び分散状況との比較における当社グループの議決権保有の相対的規模
・当社グループ、他の議決権保有者又は他の当事者が保有している潜在的議決権
・他の契約上の取決めから生じる権利
・意思決定を行う必要がある時に関連性のある活動を指示する現在の能力を、当社グループが有していること又は有していないことを示す追加的な事実及び状況(過去の株主総会における投票パターンを含む)
当社グループは子会社に対して支配を獲得した時に当該子会社の連結を開始し、支配を喪失した時に連結を終了します。具体的には、当連結会計年度に取得又は処分した子会社の収益及び費用については、子会社に対する支配の獲得日から喪失日まで連結包括利益計算書に含まれています。
純損益とその他の包括利益のそれぞれの要素は当社グループの株主帰属分と非支配持分帰属分に配分されます。子会社の包括利益合計額は、たとえ非支配持分が負の残高になる場合でも、当社グループの株主帰属分と非支配持分帰属分に配分されます。
連結子会社が採用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該連結子会社の財務諸表に調整を加えています。
すべてのグループ内部での取引に関連する資産、負債、資本、収益、費用及びキャッシュ・フローは、連結財務諸表作成に当たり全額消去しています。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループがその企業の財務及び営業の方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配を有していない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社に対する投資は取得時に取得原価で認識し、持分法を用いて会計処理しております。持分法では、関連会社に対する投資は当初取得原価で計上され、重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日までの、関連会社の純損益及びその他の包括利益(当社グループの会計方針に整合させるための調整後)に対する当社グループの持分を認識し、関連会社に対する投資額を修正します。
関連会社の損失に対する当社グループの持分相当額が関連会社に対する投資持分(実質的に関連会社に対する正味投資の一部を構成する長期投資を含む)を上回った場合には、当社グループが関連会社に代わって債務(法的債務又は推定的債務)を負担する、又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失については認識しません。
取得原価が取得日に認識された関連会社の識別可能資産、負債及び偶発負債の公正価値純額の当社グループの持分を超える金額は、のれんとして認識し、関連会社に対する投資の帳簿価額に含まれます。取得日に認識された関連会社の識別可能資産、負債及び偶発負債の公正価値純額の当社グループの持分が取得原価を超える金額は直ちに損益で認識しております。
関連会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは別個に認識されておらず、個別に減損テストを実施しておりませんが、関連会社に対する投資を単一の資産として、関連会社に対する投資が減損している客観的な証拠が存在する場合に、減損テストの対象としております。
当連結会計年度においては、持分法適用関連会社であった株式会社ブロードバンドセキュリティの全株式を譲渡しているため、該当する会社はありません。
③ 共同支配
共同支配とは、取決めに対する契約上合意された支配の共有をいい、関連性のある活動に関する意思決定が、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合にのみ存在します。共同支配の取決めへの投資は、当該取決めの当事者の権利及び義務に応じて、ジョイント・オペレーション(共同支配事業)に分類されます。ジョイント・オペレーションとは、取決めに対する共同支配を有する当事者が当該取決めに関する資産に対する権利及び負債に対する義務を有している場合の共同支配の取決めをいいます。
ジョイント・オペレーションに係る投資については、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額のみを認識しています。
(2)企業結合
事業の取得は取得法で会計処理をしています。企業結合時に引渡した対価は、当社グループが移転した資産、被取得企業の従前の所有者に対する当社グループの負債、そして被支配企業の支配と交換に当社グループが発行した資本持分の取得日の公正価値の合計として測定されます。取得関連費用は発生時に純損益で認識します。
取得日において、識別可能な取得した資産及び引受けた負債は、以下を除き、取得日における公正価値で認識されます。
① 繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する資産(又は負債)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定されます。
② 「被取得企業の株式に基づく報酬契約」又は「被取得企業の株式に基づく報酬制度を当社グループの制度に置換えるために発行された当社グループの株式に基づく報酬契約」に関する負債又は資本性金融商品は、取得日にIFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定されます。
③ IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的保有に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って測定されます。
のれんは、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値(もしあれば)の合計金額が、取得日における識別可能な取得した資産と引受けた負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定されます。
再評価の結果、取得日における識別可能な取得した資産と引受けた負債の正味価額が、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値(もしあれば)の合計を上回る場合、その超過額は割安購入利得として直ちに純損益に認識されます。
現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えている非支配持分は、当初認識時に公正価値、又は被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する非支配持分の比例的な取り分相当額によって測定されます。測定基礎の選択は取引単位で行われます。上記以外の非支配持分は、公正価値、又は該当する場合には、他の基準書に特定されている測定方法によって測定されます。
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前に保有していた被取得企業の資本持分は取得日の公正価値で再評価され、発生した利得又は損失があれば純損益に認識されます。取得日以前にその他の包括利益に計上された被取得企業の持分の金額は、その持分が処分であれば純損益に振り替えることが適切な場合には、純損益に振り替えられます。
企業結合が発生した報告年度末までに企業結合の当初の会計処理が完了しない場合、当社グループは、未完了な項目については暫定的な金額で報告します。それらが判明していた場合には取得日に認識された金額に影響を与えたと考えられる取得日に存在していた事実や状況に関して得た新しい情報を反映するために、暫定的な金額を測定期間(上記参照)の間に修正するか、又は追加の資産又は負債が認識されます。
すべての結合企業又は結合事業が最終的に企業結合の前後で同じ当事者によって支配され、その支配が一時的なものではない企業結合(共通支配下の取引等)については、移転元の資産及び負債の帳簿価額を移転先に引き継ぐ処理を行っております。また、取得対価が引き継いだ純資産の帳簿価額を上回る場合、その超過額は資本より控除します。
(3)のれん
事業の取得から生じるのれんは、事業の取得日に計上された取得原価から減損損失累計額を控除した金額で計上されます。
減損テストの目的のため、のれんは企業結合によるシナジーを享受できると見込まれる当社グループの各資金生成単位(又は、資金生成単位のグループ)に配分されます。
のれんが配分された資金生成単位については、毎年、又はその生成単位に減損の兆候がある場合はより頻繁に減損テストを行います。当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額未満の場合、減損損失を、まず当資金生成単位に配分されたのれんに配分し、次に資金生成単位におけるその他の資産の帳簿価額の比例割合で各資産に配分します。
のれんの減損損失は、純損益に直接認識され、以後の期間に戻入れません。
資金生成単位を処分する場合、配分されたのれん金額は処分損益額の決定に含めます。
(4)収益の認識
当社グループでは、収益を受領した、又は受領可能な対価の公正価値により測定しております。
① 役務の提供
当社グループは、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」及び「IFRS第15号の明確化」(以下「IFRS第15号」という。)を適用しており、IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)に基づく利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップを適用することにより収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に収益を認識する
a.決済サービス事業
決済サービス事業においては、主にクレジットカード決済等、決済手段に関連するサービスを提供しております。主に資金決済を通じて得られる決済手数料、月次利用料、処理手数料及び初期導入手数料を得ています。決済手数料に関しては、クレジットカード会社からEC事業者に支払う決済資金を回収し、その決済資金が支払われた時点で決済サービスの提供という履行義務が充足されるため、同時点で決済金額に一定の料率を乗じた手数料収益を計上しております。また、月次利用料等については、EC事業者に対し、決済サービスを利用させる履行義務は時の経過に基づき充足されると考えるため、契約期間にわたって収益を認識しております。
b.バックオフィスSaaS事業
バックオフィスSaaS事業においては、主にバックオフィス支援を提供しております。バックオフィス支援については、クラウド型の経費精算システム、稟議承認システム、請求書発行システムの提供、経理コンサルティング・アウトソーシング受託及び様々なビジネスツールの提供に対し、月次利用料等及び初期導入手数料を得ております。月次利用料については、サービスを利用させる履行義務は時の経過に基づき充足されると考え、契約期間にわたって収益を認識しております。
c.国際送金事業
国際送金事業においては、主に韓国にて国際送金に関連するサービスを提供しております。国際送金については、主に韓国から海外への送金サービスによる手数料を得ており、送金の指示が完了した時点で履行義務が充足されるため、同時点で収益を認識しております。
② 配当収益及び利息収益
配当収益は、支払いを受ける株主の権利が確定した時点に認識しております。
利息収益は、実効金利法に基づいて認識しております。
(5)退職給付
当社グループでは、主に確定拠出型の退職給付制度を採用しております。確定拠出型の退職給付に係る費用は拠出した連結会計年度に費用として認識しております。
(6)リース
借手としてのリース取引について、リース債務を、リース開始日に、未払リース料総額を借手の追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で測定し、使用権資産は、リース債務の当初測定額に前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される有形固定資産及び原資産の原状回復義務等のコストを加えた額で測定しております。
使用権資産は、連結財政状態計算書上、有形固定資産に含めて表示しており、見積耐用年数又はリース期間のいずれか短い方の期間にわたって定額法により減価償却しております。リース料は、利息法に基づき、財務費用とリース債務の返済額に配分しております。
財務費用は連結包括利益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しております。
短期リース及び少額資産のリースに関するリース料は、定額法に基づき、費用として認識されます。短期リースとは、開始日においてリース期間が12ヵ月以内のリースです。少額資産は例えば、少額の事務所備品等の資産で構成されます。
貸手としてのリース取引で重要なものはありません。
(7)外貨換算
各連結対象企業に含まれる個別財務諸表はその企業の営業活動が行われる主たる経済環境の通貨(機能通貨)で表示されます。連結財務諸表の作成のための各子会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローは、当社の機能通貨であり、連結財務諸表の表示通貨である日本円(JPY)で示されます。
子会社の財務諸表の作成において、その企業の機能通貨以外の通貨で行われた取引は取引日の為替レートで記録されます。連結会計年度終了日の外貨建貨幣性項目は連結会計年度終了日の為替レートで再換算されます。外貨の機能通貨への換算に関連して発生する為替差損益はその期間の純損益として認識されます。
連結財務諸表を作成するために当社グループに含まれている海外子会社の資産と負債は連結会計年度終了日の為替レートを使用して日本円(JPY)に換算されます。為替レートが連結会計年度にわたって異常に変動して取引日の為替レートを使用すべき状況でない限り、損益項目は連結会計年度の平均為替レートで換算し、換算によって発生した為替換算差額はその他の包括利益として認識し、資本(適切な場合は非支配持分の配分)に累積されます。また、海外事業を処分する場合に海外事業に関連する為替換算調整勘定はその他の包括利益から純損益に組み替えています。
(8)法人所得税
法人所得税は当期税金と繰延税金で構成されております。
① 当期税金
当期税金負担額は連結会計年度の課税所得に基づいて算定されます。課税所得は他の課税期間に加算又は減算される損益項目、非課税項目、損金不算入項目を除外して計算するため、課税所得と連結包括利益計算書上の税引前利益には差異が発生します。当社グループの当期税金に関する負債は、連結会計年度終了日現在で制定、又は実質的に制定されている税率を使用して計算されます。
② 繰延税金
繰延税金は、連結財務諸表上、資産と負債の「帳簿価額」と「課税所得の算出時に使用される税務基準額」との差異である一時差異に対して認識されます。繰延税金負債は通常すべての将来加算一時差異に対して認識されます。繰延税金資産は将来減算一時差異が使用できるだけの課税所得の発生可能性が高い範囲内で将来減算一時差異に対して認識されます。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異。
当社グループが一時差異の解消時期をコントロールすることができ、予測可能な将来に一時差異が解消しない可能性が高い場合を除いては子会社、関連会社に対する投資資産及びジョイント・ベンチャーに対する投資持分に関する将来加算一時差異に対して繰延税金負債を認識します。また、このような投資資産及び投資持分に関する将来減算一時差異によって発生する繰延税金資産は一時差異の便益が使用できるほど十分な課税所得が発生する可能性が高く、一時差異が予測可能な将来に消滅する可能性が高い場合についてのみ認識しております。
繰延税金資産の帳簿価額は連結会計年度終了日ごとに検討し、繰延税金資産の全部又は一部が回収できるほど十分な課税所得が発生しない可能性が高い部分については繰延税金資産の帳簿価額を減額させます。
繰延税金資産と繰延税金負債は連結会計年度終了日現在で制定、又は実質的に制定された税率及び税法に基づいて当該負債が支払われるか、資産が実現される会計期間に適用されると予想される税率を使用して測定しております。繰延税金資産と繰延税金負債の測定において連結会計年度終了日現在、当社グループが関連資産と負債の帳簿価額を回収するか決済すると予想される方式に従って税効果を測定しております。
繰延税金資産と繰延税金負債は当社グループが認識した金額を相殺することができる法的に強制力のある権利を有しており、同一の税務当局が賦課する法人税であり、当期税金負債と当期税金資産を純額で決済する意図がある場合にのみ相殺しております。
③ 当期税金及び繰延税金の認識
当期税金及び繰延税金は、その他の包括利益又は資本に直接認識される項目に関連する場合にはそれぞれその他の包括利益又は資本に直接認識し、それ以外の場合には純損益に認識します。当期税金と繰延税金が企業結合における当初の会計処理から生じる場合、税効果は企業結合の会計処理において考慮されます。
④ グローバル・ミニマム課税
当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しております。
(9)有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の測定に「原価モデル」を採用しております。
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で表示しております。
建設仮勘定を除いた当社グループの主な有形固定資産は、見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。有形固定資産の残存価値と耐用年数及び減価償却方法は連結会計年度終了日ごとに見直し、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
| 区分 | 見積耐用年数 | 償却方法 | ||
| 建物附属設備 | 5~15年 | 定額法 | ||
| 工具器具及び備品 | 3~20年 | 定額法 | ||
| 使用権資産 | 2~4年 | 定額法 |
有形固定資産の廃棄及び処分によって発生する利益や損失は売却代金と帳簿価額の差異により測定し、これを純損益として認識しております。
(10)無形資産
当社グループは、無形資産の測定に「原価モデル」を採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示しております。
① 個別に取得した無形資産
個別に取得した無形資産は、当初認識に際し取得原価で測定しており、企業結合において取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しております。
② 無形資産の償却
無形資産は見積耐用年数にわたって定額法で償却しており、見積耐用年数は以下のとおりであります。
| 区分 | 見積耐用年数 | 償却方法 | ||
| (システム)ソフトウエア | 5~7年 | 定額法 |
耐用年数を確定できる無形資産の残存価値と耐用年数及び償却方法は、連結会計年度終了日ごとに見直し、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
なお、当社グループは耐用年数を決定することができない無形資産を保有しておりません。
③ 無形資産の認識の中止
無形資産は処分時点、又は利用や処分から将来の経済的便益が期待できなくなった時点で認識を中止しております。無形資産の認識の中止によって発生する利得や損失は正味処分収入と帳簿価額の差額により測定し、その利得や損失は資産の認識を中止した連結会計年度に損益として認識しております。
(11)有形固定資産及び無形資産の減損
当社グループは連結会計年度終了日に有形固定資産及び無形資産の帳簿価額について減損の兆候の有無を判定しております。減損の兆候がある場合には減損損失金額を決定するために資産の回収可能価額を見積ります。個別資産の回収可能価額を見積ることができない場合には、当該資産が属している資金生成単位の回収可能価額を見積ります。共用資産は合理的かつ首尾一貫した配分基準に従って個別の資金生成単位に配分し、個別の資金生成単位で配分できない場合には合理的かつ首尾一貫した配分基準に従って配分できる最小の資金生成単位グループに配分しております。
未だ利用可能にならない無形資産は毎年減損テストを行っております。また、減損の兆候が生じた都度、減損テストを行っております。
資金生成単位の回収可能価額はその資金生成単位の「売却費用控除後の公正価値」と「使用価値」のうち、いずれか高い金額で測定しております。使用価値の測定において、将来のキャッシュ・フローの見積額は、貨幣の時間価値に対する現行市場の評価と将来のキャッシュ・フローから調整されなかった資産の固有リスクが反映された税引前割引率で割り引いた現在価値で測定しております。
資産(又は資金生成単位)の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、資産(又は資金生成単位)の帳簿価額を回収可能価額まで減少させ、減少された金額は減損損失として処理しております。減損損失は直ちに純損益として認識しております。
減損損失を戻入れる場合、資産(又は資金生成単位)の帳簿価額を回収可能価額まで増加させます。ただし資産の減損損失の戻入は、戻入時点における資産(又は資金生成単位)が、仮に減損損失を認識していなかった場合の帳簿価額を超えない範囲で行われます。減損損失の戻入は直ちに純損益として認識しております。
(12)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。棚卸資産の原価は、先入先出法で決定します。正味実現可能価額は、棚卸資産の見積販売価額から完成までに要するすべての見積原価及び販売に要する見積費用を控除した金額を示しています。
棚卸資産を評価減する原因となった従前の状況がもはや存在しない場合、又は経済的状況の変化により正味実現可能価額の増加が明らかである場合には、評価減の戻入を行っております。戻入れ後の帳簿価額は取得原価と新たな正味実現可能価額とのいずれか低い方の額で認識しております。評価減の戻入額は純損益として認識しております。
(13)引当金
引当金は過去の事象から生じた法的債務又は推定的債務として、当該債務を履行する可能性が高く、その債務の履行に係る金額を信頼性をもって見積ることができる場合に認識しております。
引当金として認識する金額は関連する事象と状況についての不可避なリスクと不確実性を考慮した上での現在の債務の履行に係る支出の連結会計年度終了日現在の最善の見積り値であり、現在の債務を履行するために予想される将来キャッシュ・フローを用いて測定し、引当金の帳簿価額は当該キャッシュ・フローの現在価値であります(貨幣の時間価値が重要な場合)。
引当金の決済に必要な支出額の一部又は全部を第三者が返済することが予想される場合、債務の履行時点で第三者が返済することがほぼ確実であり、当該金額を信頼性をもって測定できる場合に限って当該返済額を資産として認識します。
(14)金融商品
① 当初認識及び当初測定
金融資産及び金融負債は、当社グループが金融商品の契約条項の当事者になった場合に認識されます。
金融資産の通常の方法による売買はすべて、取引日基準で認識及び認識の中止を行いますが、売上債権及びその他の債権、仕入債務及びその他の債務については、これらの発生日に当初認識しております。通常の方法による売買とは、関係する市場における規則又は慣行により一般に定められている期間内での資産の引渡しを要求する契約による、金融資産の購入又は売却をいいます。
金融資産及び金融負債は公正価値で当初測定されます。純損益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTPLの金融資産)及び純損益を通じて公正価値で測定される金融負債(以下、FVTPLの金融負債)を除き、金融資産及び金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、当初認識時において、適切に金融資産の公正価値に加算又は金融負債の公正価値から減算されます。FVTPLの金融資産及びFVTPLの金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、直ちに純損益に認識されます。
売買目的以外で保有する資本性金融商品については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTOCIの金融資産)として指定しております。
② 相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが認識している金額を相殺する法的権利を有し、純額で決済する場合、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
③ 非デリバティブ金融資産
金融資産は、当該金融資産の管理に関する企業の事業モデル及び金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性によって、以下の指定された区分、「償却原価で測定される金融資産」、「FVTPLの金融資産」又は「FVTOCIの金融資産」に当初認識時に分類されます。
a.償却原価で測定される金融資産
金融資産が契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルの中で所有され、当該金融資産の契約条項により、特定の日において元本及び利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが発生するのであれば、当該金融資産は実効金利法を使用し減損損失控除後の償却原価で、事後測定されます。
b.FVTPLの金融資産
償却原価で事後測定されるもの以外の金融資産は純損益において公正価値のすべての変動が認識され、公正価値で事後測定されます。
c.FVTOCIの金融資産
当社グループは当初認識時点に、売買目的のために保有されていない資本性金融商品のうち、個々の資本性金融資産ごとに当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益で表示するという取消不能の選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。また、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有され、契約条件により元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる負債性金融資産をその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。当該金融商品の公正価値の変動はその他の包括利益に計上され、純損益に組替調整されません。ただし、このような投資から獲得した配当は、当該配当が明らかに投資原価の回収を示しているのでなければ純損益において認識されます。このような投資の認識を中止した場合、又は、取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的ではない場合、その他の包括利益で認識されていた金額は直接利益剰余金に振り替え、純損益で認識されません。
④ 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物とは、現金及び容易に一定の金額に現金化が可能な流動性の高い金融資産であり、預入時点から満期日までが3ヵ月以内の短期定期預金を含んでおります。
⑤ 非デリバティブ金融負債
金融負債には、短期借入金、仕入債務及びその他の債務及び長期借入金等があり、当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しております。
⑥ 認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転しかつ、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。移転した金融資産に関して当社グループが創出した、又は当社グループが引き続き保有する権利及び義務については、別個の資産又は負債として認識しております。
⑦ 公正価値測定
当社グループは、金融資産又は金融負債に関する市場が活発である場合、市場価格を用いて公正価値を測定しております。
金融資産又は金融負債に関する市場が活発でない場合、当社グループは評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法には、知識のある自発的な当事者間での最近の独立第三者間取引の利用、ほぼ同じ他の金融資産又は金融負債の現在の公正価値の参照、割引キャッシュ・フロー分析が含まれます。市場参加者が金融資産又は金融負債の価格決定のために用いている評価技法があり、信頼性のある見積市場価格を提供することが立証されている場合には、その評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法の妥当性を確保するために、当社グループは、定期的に観察可能な市場データに基づいて評価技法を調整し、有効性を検証しております。
⑧ 金融資産の減損
当社グループは、IFRS第9号の適用により、償却原価で測定される金融資産等の減損の認識にあたって、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、著しく増加していない場合には、12ヵ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
原則として、取引先の属性に応じて営業債権等をグルーピングした上で、過去の貸倒実績率、その他合理的に利用可能な将来予測情報等を考慮して集合的に予想信用損失を測定しています。
原則として、一定の日数が経過した延滞した金融資産のうち債務者の重大な財政的困難等により金融資産の回収可能性が特に懸念されるものであると判断された場合には、信用減損が発生しているものと判定しています。
なお、上記にかかわらず、重大な金融要素を含んでいない金融資産については、簡便的に過去の信用損失の実績等に基づいて全期間の予想信用損失を測定し、貸倒引当金を設定しています。
⑨ デリバティブ金融商品
当社グループは、為替リスクをヘッジするために、為替予約を利用しております。このデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初測定され、その後も公正価値で再測定しております。デリバティブの公正価値変動額は連結包括利益計算書において為替差損益に含めて表示しております。
⑩ 資本
a.普通株式
当社が発行した普通株式は資本として分類しております。普通株式の発行に直接関連する費用は、税効果考慮後の金額を資本の控除項目として認識しております。
b.自己株式
自己株式を取得した場合は、税効果考慮後の直接取引費用を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しております。
(15)現金及び現金同等物
連結キャッシュ・フロー計算書上の現金及び現金同等物は手元現金、預金、その他預入日から満期日までの期間が3ヵ月以内に到来する、流動的な短期投資を含んでおります。また、当座借越は連結財政状態計算書上、借入金に含めております。
(16)新株予約権
当社はストック・オプション制度を採用しております。この制度の目的は、当社及び当社子会社の取締役、監査役及び従業員の当社グループの業績及び企業価値向上に対する意欲や士気を高めることにあります。
当該制度の下では、新株予約権1個当たり普通株式1株が付与対象者に対して付与されることになります。新株予約権1個と引換えに払い込む金額は、割当基準日における新株予約権1個当たりの公正価値(モンテカルロ・シミュレーションを採用)を基に算定した金額としております。
新株予約権の付与日は2017年8月24日であり、下記のaからcに掲げる水準をすべて満たしている場合に限り、2020年7月1日から2023年9月30日までの期間に権利行使ができるものとしております。
a.2018年3月期の連結営業利益が900百万円を超えること
b.2019年3月期の連結営業利益が1,100百万円を超えること
c.2020年3月期の連結営業利益が1,200百万円を超えること
付与対象者は、新株予約権の権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役又は従業員であることを要しないものとします。ただし、付与対象者が当社又は当社子会社の取締役もしくは監査役を任期中に解任された場合(これに準じて辞任した場合も含む。)や当社又は当社子会社から懲戒解雇された場合(これに準じて辞職した場合も含む。)には、当該解任又は解雇の日以降、本新株予約権を行使できないものとします。
2017年7月26日開催の取締役会において、744,000株をストック・オプションとして新株予約権を有償で発行し募集することを決議しており、2017年8月24日に608,500株の新株予約権が割当てられておりましたが、2023年10月1日に行使期間満了いたしました。