有価証券報告書-第14期(2024/04/01-2025/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
デジタル情報技術が目覚ましい進化を遂げる中、ユーザーのニーズに応じて次々と新しい商品・サービスが生み出されていく現代において、当社グループは「顧客中心主義に基づく金融サービスのイノベーターとして新しい価値を創造していく」ことを企業理念として掲げています。各種規制の緩和や法改正による需要創出と共に、コロナ禍で外部環境や社会構造の変革がドラスティックに起こりつつある中、新たに生じた潜在需要の高い領域に対して、FinTech技術を活用することで顧客ニーズに合致した革新的なサービスを提供していくことを基本経営戦略としています。
当社グループはインターネット黎明期に決済事業を開始し、日本の電子商取引市場の発展と歩調をあわせるように拡大・成長してまいりました。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査2024年度版」によると、B2C-EC市場は2023年度で約24.8兆円(前年比9.23%増)と堅調な推移を見せ、特にコロナ禍を受けて大幅に減少していたサービス系分野は、22.27%増の大幅なプラスとなりました。また物販系は前々年度比5.37%増と比べ、4.83%と2023年度の伸長率自体は若干低下したものの安定的な伸び率を示し、またデジタル系分野も前々年度▲6.10%のマイナス成長から2.05%とプラスに転じました。また矢野経済研究所の調査資料「ECにおけるネット決済代行サービス市場の現状と展望2025年度版」では、2024年度のネット決済代行サービス市場規模は約3,749億円と予測、今後も成長を続け、2028年度には6,328億円規模にまで拡大するという予測がなされています。当社グループの主要事業領域の一つである消費者向け電子商取引市場においては、ネットで副業を始める個人事業主の増加や、対面、ネット両方のチャネルで事業を行うといった傾向も定着し、それに伴い手軽に安価でネットショップの開設ができるサービスや顧客管理サービスが台頭する等、SaaS型サブスクリプションサービスの発展を伴って新たな消費行動を促す兆候も引き続きみられました。決済サービス事業そのものは、その産業の特性と上記のような動きもあり、対面消費及び非対面消費の双方で今後も継続的な市場規模の拡大が予測されています。
次に、バックオフィスサービス市場においては、リモートワークの定着や法改正で一気に裾野が拡大しているオフィスと同様の業務が可能なバックオフィス系のクラウドサービスを利用したDX(デジタルトランスフォーメーション)等のニーズにより、様々な取組みと共にこれまでになかった新しいサービスの提供がされるようになりました。政府による電子署名の活用促進やこれまで紙保存が基本とされ、ペーパーレス化の阻害要因となっていた会計帳簿類の保存を電子化できるよう大幅に要件を緩和した「電子帳簿保存法」の改正、2023年10月開始のインボイス制度等、企業の規模に関係なくデジタル化を迫る法改正や規制緩和により、中小企業でも手軽に導入できるサービスへの期待とニーズが高まっています。一方で、複雑化・巧妙化を増し近年加速度的に増加しているフィッシング詐欺や不正アクセス等のサイバー攻撃による情報漏洩事故や、クレジットカード不正利用被害額が過去最多を記録し、より一層顧客資産の安全性第一のセキュリティ基準厳格化に向けた対応が業界をあげて急務となっております。
このような中、当社グループは主要事業である決済サービス事業の強化・拡充を着実に実行しつつ、各種クラウドソリューションを含む企業支援サービス等、セキュリティ対策を強化すると共に、単なるグループシナジーを超えた「相互進化」による顧客中心主義のサービス開発を徹底し、事業領域及び業績の拡大を目指してまいります。また、当社及び当社グループすべての子会社においてサイバー攻撃対策を含むシステム運用の安定化、リスク管理の強化に重点を置き、コスト削減、組織体制・人事制度等の改革、人材の確保・育成を図りながら、持続的な成長と収益性を確保できる経営基盤を構築するため、以下の課題に鋭意取組んでまいります。
(1)新サービスの開発と収益の多様化
当社グループは、主に非対面決済サービスとファクタリングを主体とするフィナンシャルソリューションサービスを提供する決済サービス事業並びにバックオフィスSaaS事業に注力しているため、両事業の収益の占める割合が比較的大きい状況にあります。今後、外部環境の変化や顧客ニーズの変化に対しても安定的に収益を計上できるよう、新しい切り口からのサービスを拡充していくことは、当社グループの重要な課題の一つであると認識しております。このため、決済システムを自社開発している強みを活かし、また法改正等で一層需要の高まりを見せているバックオフィス系のクラウドサービスとの連携を強化しております。一例として、主要子会社であるSBIビジネス・ソリューションズと共に決済サービスとシナジー効果の高い請求書管理システム「請求QUICK」を2022年3月にローンチし、クレジットカード請求機能の「クレカQUICK」を標準搭載すると共に、オンラインファクタリング機能の「入金QUICK」も2022年6月に提供を開始いたしました。また2023年9月にはインボイス制度や改正電子帳簿保存法に対応した「請求書の受取」機能の標準搭載、及び2024年2月には会計ソフトへの連携が容易になる「仕訳出力」機能も搭載いたしました。「請求QUICK」は、グループシナジーを顕著に発揮できるビジネススキームであり、今後も新たなサービスのローンチや機能を拡充し、更なる顧客利便性の追求と付加価値の高いサービス提供を目指してまいります。また継続的な成長市場であるBtoB領域においては、企業間取引に特化したクレジットカード決済「Bizクレカ」や、銀行振込決済の手間を削減できる「Biz入金消込」等BtoB専用決済サービスについても引き続き推進し、グループシナジーを追求したサービス展開により顧客の裾野を拡大しております。これまでの顧客対応のノウハウは活かしつつ、代理店施策をさらに強化しており、また自動化・省力化・どこよりも低価格等明確な顧客メリットをわかりやすくWeb中心で訴求することで、新たな顧客層の開拓にも注力しております。
(2)システム安定運用・運用業務改善によるコスト削減
当社グループの決済サービス事業では、当社データセンターで処理するデータ量はこの数年で飛躍的に増加しており、またリアルタイム処理が求められることから、サイバー攻撃対策を含むシステムの安定運用は極めて重要な課題であると認識しております。今後もグループシナジー展開の本格化に伴い、データ処理量が増大することで機能拡張が必要となることが見込まれます。そのような中、「システムの安定運用」と「業務改善によるコスト削減」を同時に実現可能な社内体制を構築すべく、運用・管理業務の継続的な改善に取組んでまいります。
(3)情報セキュリティ体制の継続的な強化
当社グループが営む決済サービス事業では、クレジットカード情報等の重要情報を保有・管理しております。そのため、創業時より「安全・安心」を第一に考えた決済システムの構築とサービス提供に取組み、日々あらゆる側面からセキュリティレベルの維持・検証を徹底し、改善を実施しております。代表的なものとしては、業界に先駆けてのプライバシーマーク取得、さらにはISO/IEC27001(ISMS)及びPCIDSS(Payment Card Industry Data Security Standard)の認証を取得・維持しております。また、情報セキュリティ対策は「人的セキュリティ」を基本として成り立っているという考えから、社員一人一人に徹底した教育・研修を実施し、人為的事故の予防等に取組んでおります。今後も、これまでに築いてきた信頼の維持・向上に努めてまいります。
(4)業務提携・M&A等の推進
当社グループは、「選択と集中」による経営リソースの最適配分のため、常に事業ポートフォリオの見直しを図っております。グループシナジーを意識し、常に顧客ニーズに対して最適でスピーディーかつ包括的なソリューションの提示と新たな事業領域への進出に向け、他企業との業務提携やM&A等も視野に、企業価値向上を目指してまいります。
デジタル情報技術が目覚ましい進化を遂げる中、ユーザーのニーズに応じて次々と新しい商品・サービスが生み出されていく現代において、当社グループは「顧客中心主義に基づく金融サービスのイノベーターとして新しい価値を創造していく」ことを企業理念として掲げています。各種規制の緩和や法改正による需要創出と共に、コロナ禍で外部環境や社会構造の変革がドラスティックに起こりつつある中、新たに生じた潜在需要の高い領域に対して、FinTech技術を活用することで顧客ニーズに合致した革新的なサービスを提供していくことを基本経営戦略としています。
当社グループはインターネット黎明期に決済事業を開始し、日本の電子商取引市場の発展と歩調をあわせるように拡大・成長してまいりました。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査2024年度版」によると、B2C-EC市場は2023年度で約24.8兆円(前年比9.23%増)と堅調な推移を見せ、特にコロナ禍を受けて大幅に減少していたサービス系分野は、22.27%増の大幅なプラスとなりました。また物販系は前々年度比5.37%増と比べ、4.83%と2023年度の伸長率自体は若干低下したものの安定的な伸び率を示し、またデジタル系分野も前々年度▲6.10%のマイナス成長から2.05%とプラスに転じました。また矢野経済研究所の調査資料「ECにおけるネット決済代行サービス市場の現状と展望2025年度版」では、2024年度のネット決済代行サービス市場規模は約3,749億円と予測、今後も成長を続け、2028年度には6,328億円規模にまで拡大するという予測がなされています。当社グループの主要事業領域の一つである消費者向け電子商取引市場においては、ネットで副業を始める個人事業主の増加や、対面、ネット両方のチャネルで事業を行うといった傾向も定着し、それに伴い手軽に安価でネットショップの開設ができるサービスや顧客管理サービスが台頭する等、SaaS型サブスクリプションサービスの発展を伴って新たな消費行動を促す兆候も引き続きみられました。決済サービス事業そのものは、その産業の特性と上記のような動きもあり、対面消費及び非対面消費の双方で今後も継続的な市場規模の拡大が予測されています。
次に、バックオフィスサービス市場においては、リモートワークの定着や法改正で一気に裾野が拡大しているオフィスと同様の業務が可能なバックオフィス系のクラウドサービスを利用したDX(デジタルトランスフォーメーション)等のニーズにより、様々な取組みと共にこれまでになかった新しいサービスの提供がされるようになりました。政府による電子署名の活用促進やこれまで紙保存が基本とされ、ペーパーレス化の阻害要因となっていた会計帳簿類の保存を電子化できるよう大幅に要件を緩和した「電子帳簿保存法」の改正、2023年10月開始のインボイス制度等、企業の規模に関係なくデジタル化を迫る法改正や規制緩和により、中小企業でも手軽に導入できるサービスへの期待とニーズが高まっています。一方で、複雑化・巧妙化を増し近年加速度的に増加しているフィッシング詐欺や不正アクセス等のサイバー攻撃による情報漏洩事故や、クレジットカード不正利用被害額が過去最多を記録し、より一層顧客資産の安全性第一のセキュリティ基準厳格化に向けた対応が業界をあげて急務となっております。
このような中、当社グループは主要事業である決済サービス事業の強化・拡充を着実に実行しつつ、各種クラウドソリューションを含む企業支援サービス等、セキュリティ対策を強化すると共に、単なるグループシナジーを超えた「相互進化」による顧客中心主義のサービス開発を徹底し、事業領域及び業績の拡大を目指してまいります。また、当社及び当社グループすべての子会社においてサイバー攻撃対策を含むシステム運用の安定化、リスク管理の強化に重点を置き、コスト削減、組織体制・人事制度等の改革、人材の確保・育成を図りながら、持続的な成長と収益性を確保できる経営基盤を構築するため、以下の課題に鋭意取組んでまいります。
(1)新サービスの開発と収益の多様化
当社グループは、主に非対面決済サービスとファクタリングを主体とするフィナンシャルソリューションサービスを提供する決済サービス事業並びにバックオフィスSaaS事業に注力しているため、両事業の収益の占める割合が比較的大きい状況にあります。今後、外部環境の変化や顧客ニーズの変化に対しても安定的に収益を計上できるよう、新しい切り口からのサービスを拡充していくことは、当社グループの重要な課題の一つであると認識しております。このため、決済システムを自社開発している強みを活かし、また法改正等で一層需要の高まりを見せているバックオフィス系のクラウドサービスとの連携を強化しております。一例として、主要子会社であるSBIビジネス・ソリューションズと共に決済サービスとシナジー効果の高い請求書管理システム「請求QUICK」を2022年3月にローンチし、クレジットカード請求機能の「クレカQUICK」を標準搭載すると共に、オンラインファクタリング機能の「入金QUICK」も2022年6月に提供を開始いたしました。また2023年9月にはインボイス制度や改正電子帳簿保存法に対応した「請求書の受取」機能の標準搭載、及び2024年2月には会計ソフトへの連携が容易になる「仕訳出力」機能も搭載いたしました。「請求QUICK」は、グループシナジーを顕著に発揮できるビジネススキームであり、今後も新たなサービスのローンチや機能を拡充し、更なる顧客利便性の追求と付加価値の高いサービス提供を目指してまいります。また継続的な成長市場であるBtoB領域においては、企業間取引に特化したクレジットカード決済「Bizクレカ」や、銀行振込決済の手間を削減できる「Biz入金消込」等BtoB専用決済サービスについても引き続き推進し、グループシナジーを追求したサービス展開により顧客の裾野を拡大しております。これまでの顧客対応のノウハウは活かしつつ、代理店施策をさらに強化しており、また自動化・省力化・どこよりも低価格等明確な顧客メリットをわかりやすくWeb中心で訴求することで、新たな顧客層の開拓にも注力しております。
(2)システム安定運用・運用業務改善によるコスト削減
当社グループの決済サービス事業では、当社データセンターで処理するデータ量はこの数年で飛躍的に増加しており、またリアルタイム処理が求められることから、サイバー攻撃対策を含むシステムの安定運用は極めて重要な課題であると認識しております。今後もグループシナジー展開の本格化に伴い、データ処理量が増大することで機能拡張が必要となることが見込まれます。そのような中、「システムの安定運用」と「業務改善によるコスト削減」を同時に実現可能な社内体制を構築すべく、運用・管理業務の継続的な改善に取組んでまいります。
(3)情報セキュリティ体制の継続的な強化
当社グループが営む決済サービス事業では、クレジットカード情報等の重要情報を保有・管理しております。そのため、創業時より「安全・安心」を第一に考えた決済システムの構築とサービス提供に取組み、日々あらゆる側面からセキュリティレベルの維持・検証を徹底し、改善を実施しております。代表的なものとしては、業界に先駆けてのプライバシーマーク取得、さらにはISO/IEC27001(ISMS)及びPCIDSS(Payment Card Industry Data Security Standard)の認証を取得・維持しております。また、情報セキュリティ対策は「人的セキュリティ」を基本として成り立っているという考えから、社員一人一人に徹底した教育・研修を実施し、人為的事故の予防等に取組んでおります。今後も、これまでに築いてきた信頼の維持・向上に努めてまいります。
(4)業務提携・M&A等の推進
当社グループは、「選択と集中」による経営リソースの最適配分のため、常に事業ポートフォリオの見直しを図っております。グループシナジーを意識し、常に顧客ニーズに対して最適でスピーディーかつ包括的なソリューションの提示と新たな事業領域への進出に向け、他企業との業務提携やM&A等も視野に、企業価値向上を目指してまいります。