訂正有価証券報告書-第134期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2024/04/12 11:52
【資料】
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【項目】
90項目

対処すべき課題

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
サステナビリティが求められている社会において、私たち印刷インキメーカーにも地球環境への対応が求められ、これまでの機能一辺倒だった製品選びから、環境にいいものを選ぼうと人々の意識にも変化が生じています。私たちは、そんな社会の要請に答えるために、人や環境に優しい環境対応型製品の研究・開発を実践しています。さらに、真っ白な箱に色彩を与えることで満足感を満たす。機能を付与することで製品が安全に届けられるという、お客様の製品に付加価値を与えて世の中を豊かに、その製品を使用する人を幸せにしたい。そして、印刷インキメーカーらしく、“彩と素材の技術”で世界を華やかに変えていくことを目指していきます。
なお、当社は創業以来、その時代の社会ニーズに応じた印刷用インキおよび関連する化学製品を提供してまいりました。時代は変わり、社会環境が大きく変化する中で、新たな事業展開を推し進めるにあたり、制約のない会社名として更なる成長を遂げるため、第134期定時株主総会で商号を大阪印刷インキ製造株式会社からOPI株式会社に変更することの承認を得ております。なお、商号の変更は令和6年4月1日に効力が生じるものとしており、令和6年4月からのスタートへ向けた取り組みを進めております。
(2)経営戦略等
当社は、令和4年4月から令和7年3月の中期3年計画として、安定した事業活動を継続するために、利益改善と並行して売上高拡大に取り組んでおります。その具体的な内容は以下のとおりであります。
① 営業部門は新規開拓、拡販による売上増、製品の収益性改善と新規分野に挑戦する。
② 技術部門は新製品開発のための組織を充実させ、技術の可能性を追求し顧客ニーズにタイムリーに対応する。
③ 製造部門は安定した品質の製品を提供するための設備投資と人材育成を行う。
④ 基幹システムの見直しにより、業務の効率化を図る。
⑤ 人材の確保と育成のために、人事制度の改革を行う。
基本戦略は以下のとおりであります。
① 環境対応製品への注力によるインキ事業の拡大
② 非インキ製品・サービスの拡充によるクロスセル拡大
③ 顧客基盤の再構築(顧客の集中と選択)
④ 組織営業力の強化
⑤ 事業の効率性向上による利益率改善
⑥ 新規事業開発の推進
(3)経営環境
当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大があったものの、各種制限の段階的な緩和が進み、緩やかに持ち直しの動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や円安による輸入材料の高騰により、企業や家計は大きな影響を受けました。
印刷インキ業界におきましては、需要の回復は見られましたが、原材料価格の高騰による影響を受けました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経済見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の社会的影響が緩和され、緩やかに回復すると見込まれます。また、印刷インキ業界においては原材料の高騰や環境問題への対応が求められます。
当社におきましては、新製品開発による拡販と生産の合理化などにより市場ニーズへの対応と適正価格の見直しを行い、利益追求に取り組んでまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の目標とする経営指標としては、令和4年4月から令和7年3月までの中期3年計画において、売上高57億5千万円、営業利益率3.6%を掲げております。