有価証券報告書-第4期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/25 14:24
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(1) 経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッ
シュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や設備投資の増加等により緩やかな回復基調で推移していましたが、米中貿易摩擦の影響による中国経済の減速に伴い輸出が落ち込み、製造業活動や設備投資の増勢が鈍化するなど景気は減速傾向となりました。一方、労働需給が引き続き逼迫していることを背景に雇用情勢は改善が持続し、また、所得環境も堅調なことから個人消費は緩やかな持ち直しをみせました。しかしながら、米中貿易摩擦の長期化による世界経済の失速懸念等、景気の先行きは依然として予断を許さない状況が続いております。
当社の属するエレクトロニクス産業におきましては、携帯電話市場はスマートフォンの買い替えサイクルの長期化により減少し、また、国内の通信インフラ市場は通信キャリアの投資抑制が継続し低調に推移しました。一方、コンピュータ市場はAIやフィンテック等の普及に伴ったデータ量の増加により、データセンター向けサーバー、ストレージが堅調を持続し、車載市場は、欧州や中国が減少したものの、国内販売は堅調な結果となりました。産業機器市場は、米中貿易摩擦の影響による設備投資控えやスマートフォン需要の一巡化から、中国向けFA、産業用ロボット等を中心に低調に推移しました。IT産業におきましては、IT投資全体が成長する中、EU一般データ保護規則(GDPR)等の法規制を始めとしたコンプライアンス対応や高度化したサイバー攻撃による不正アクセスのリスクが高まったこと等から、セキュリティ市場は堅調な結果となりました。また、デジタルトランスフォーメーションの進展によりクラウドサービスの活用が増加し、加えてクラウドセキュリティの需要も高まる等クラウド市場は大きく成長しています。
為替につきましては、前連結会計年度において平均社内レートは1ドル=111.19円、当連結会計年度において1ドル=110.67円と円高になりましたが、当期に入ってからの平均社内レートの動きは、第1四半期1ドル=108.10円、第2四半期1ドル=110.87円、第3四半期1ドル=113.43円、第4四半期1ドル=110.28円となりました
以上の結果、当連結会計年度における売上高は524,235百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益は、退職給付債務に関して当期末の国債割引率にて再計算した結果683百万円の追加計上を行い15,324百万円(前年同期比1.1%増)、経常利益は、外貨建債権債務の決済等による1,011百万円の為替差損の発生とドル建て借入金の増加及び利上げによる支払利息1,137百万円の増加等により13,101百万円(前年同期比12.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、関係会社株式評価損227百万円及び投資有価証券評価損112百万円の発生等により8,883百万円(前年同期比22.2%減)となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
集積回路及び電子デバイスその他事業
当事業におきましては、期後半にかけて米中貿易摩擦やそれに伴った景気減速の影響を大きく受けた結果となりました。特に、FA・工作機械や半導体製造装置を始めとする産業機器市場はアナログIC等が減速傾向となりましたが、期前半の好調な環境に支えられ堅調な結果となりました。車載市場は、米中貿易摩擦等の影響により中国向けが減少しましたが、新規ビジネスが寄与したことから同市場向けアナログIC等は堅調に推移しました。コンピュータ市場はサーバー、ストレージの需要増によりメモリが好調に推移したものの、国内における一部ビジネスが収束したことにより減少しました。通信インフラ市場は国内通信キャリアの投資抑制傾向が継続しましたが、中国の設備投資需要が好調を維持したことから、同市場向けPLD、ASSP等は堅調に推移しました。民生機器市場は新規商権移管やワイヤレス・オーディオ向けASSPが伸長しました。
これらの結果、同事業の当連結会計年度の売上高は470,338百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益は9,459百万円(前年同期比12.2%減)となりました。
ネットワーク事業
当事業におきましては、ハードウェアは、製造業などの大手企業や官公庁向けビジネスのシステム更改需要の取り込みにより、セキュリティ関連商品に回復がみられた他、無線LAN機器やネットワーク帯域制御装置等のネットワーク関連商品が伸長したことで、堅調に推移しました。ソフトウェアは、高度化したサイバー攻撃が継続する中、エンドポイントセキュリティやクラウドセキュリティ等が成長し、また、GDPR対応に関わる商品の導入やモバイル、クラウド関連商品の継続利用、デジタルトランスフォーメーション関連製品の導入が進んだことにより、大きく伸長しました。なお、当連結会計年度におきましては、前第2四半期連結会計期間末より新規連結子会社となりましたNETPOLEON SOLUTIONS PTE LTD及びその子会社8社の業績を当セグメントの業績に含めております。
これらの結果、同事業の当連結会計年度の売上高は54,118百万円(前年同期比38.6%増)、営業利益は5,726百万円(前年同期比35.5%増)となりました。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ27,459百万円増加となりました。これは主に現金及び預金が14,572百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が2,686百万円、商品が15,330百万円、未収入金23,281百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ5,060百万円増加となりました。これは主にのれんが261百万円減少したものの、関係会社株式の取得等により投資有価証券が4,064百万円増加したことによるものです。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ24,344百万円増加となりました。これは主に支払手形及び買掛金が5,172百万円減少したものの、短期借入金が25,439百万円、その他流動負債が3,501百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ990百万円増加となりました。これは主に長期借入金が887百万円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ7,186百万円増加となりました。これは主に利益剰余金が6,269百万円、為替換算調整勘定が944百万円それぞれ増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の28,758百万円に比べ14,743百万円減少し、14,015百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは30,173百万円の減少 (前連結会計年度は、28,595百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益12,781百万円の増加があったものの、未収入金の増加、たな卸資産の増加及び仕入債務の減少があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは7,251百万円の減少 (前連結会計年度は、1,804百万円の減少)となりました。これは主に有形・無形固定資産の取得に伴う支出及び関係会社株式の取得による支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは21,916百万円の増加 (前連結会計年度は、43,699百万円の増加)となりました。これは主に配当金の支払いがあったものの、短期及び長期借入金の純増があったことによるものです。
④ 仕入、受注及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
集積回路及び電子デバイスその他事業431,120△1.5
ネットワーク事業46,75545.5
合計477,8751.7

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
集積回路及び電子デバイスその他事業438,717△14.4107,733△22.7
ネットワーク事業59,70550.122,24835.3
合計498,422△9.7129,981△16.6

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、ネットワーク事業の受注高が著しく増加している要因は、「(1) 経営成績等の状況の概況 ① 経営成績の状況」に記載したとおりビジネスの拡大に伴うものであります。
C. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
集積回路及び電子デバイスその他事業470,3381.1
ネットワーク事業53,89638.3
合計524,2354.0

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債の帳簿価額及び収入・費用の報告数字に影響を与える見積りは、主としてたな卸資産、貸倒引当金、投資の減損、繰延税金資産、賞与引当金、退職給付費用等であり、継続して評価を行っております。見積り及び判断については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a. たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の保有日数、将来における需要や市場状況等に基づき、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には収益性の低下があるものとし、商品評価損を計上しております。実際の市況が当社グループの見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
b. 貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c. 投資の減損
当社グループは長期的な取引関係維持のために、特定の顧客、仕入先及び金融機関等に対する少数持分を保有しています。また新規仕入先の開拓を目的とした情報収集のために、投資事業有限責任組合及びそれに類する組合(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)等への出資をしています。これらには時価のある公開企業等への投資と時価のない未公開企業等への投資があります。時価のある投資につきましては、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には無条件で減損処理を行い、30%以上50%未満下落した場合には個別に下落率の推移、発行体の財政状態等を勘案し、回復可能性を判定の上、減損処理を行っております。
一方、時価のない投資の減損につきましては、実質価額が著しく低下した場合、合理的な事業計画等に基づき、回復可能性が認められない場合には実質価額まで減損処理を行っております。
また非連結の子会社及び関連会社の株式等についても、有価証券の評価方法に準じて処理を行っております。なお、非連結の子会社及び関連会社の株式等の実質価額が著しく低下している状況には至っていないものの、実質価額がある程度低下したときには、健全性の観点から引当金を計上することがあります。
当連結会計年度において減損処理を行い、投資有価証券評価損112百万円(時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券112百万円)及び関係会社株式評価損227百万円を計上しております。今後も株式市場の悪化や投資先の業績不振などにより、評価損を計上する可能性があります。
d. 繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得と慎重かつ実現可能性の高い継続的な経営計画を検討したうえで繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上する可能性があります。
e. 賞与引当金
賞与引当金は、支給対象期間の業績に応じて支給見込額のうち当期に帰属する額を計上しておりますが、実際の支給額は支給時点における外部環境及び当社グループの状況を勘案のうえ決定されるため、実際の支給額が見積りと異なる場合には追加の費用計上が必要となる可能性があります。
f. 退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率及び直近の統計数値に基づいて算出される死亡率が含まれており、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。近年の割引率の低下及び年金資産運用での損失は当社グループの年金費用に対して悪影響を及ぼします。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の当社の属するエレクトロニクス業界は、スマートフォンの買い替え需要の長期化や、国内通信キャリアの投資抑制の継続等により、携帯端末市場及び通信インフラ市場は総じて低調に推移しました。コンピュータ市場はサーバー、ストレージシステム向けに、車載市場は国内販売を中心に堅調に推移しました。産業機器市場は米中貿易摩擦の影響等から中国向けが低調に推移しました。IT産業は、セキュリティ市場が引き続き伸長し、また、クラウドサービスの活用増加に伴いクラウド市場も大きく成長しました。このような経済環境下、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ4.0%増加の524,235百万円、営業利益は、退職給付債務に関して当期末の国債割引率にて再計算した結果683百万円の追加計上を行ったこと等により前連結会計年度に比べ1.1%増加の15,324百万円、経常利益は、外貨建債権債務の決済等による1,011百万円の為替差損の発生とドル建て借入金の増加及び利上げによる支払利息1,137百万円の増加等により連結会計年度に比べ12.3%減少の13,101百万円、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、関係会社株式評価損227百万円及び投資有価証券評価損112百万円の発生等により前連結会計年度に比べ22.2%減少の8,883百万円となりました。
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ4.0%増加の524,235百万円となりました。
集積回路及び電子デバイスその他事業におきましては、主力商品のPLDやアナログICが、米中貿易摩擦等の影響により、車載市場、産業機器市場を中心に減速傾向となりましたが、期前半の好調な環境に支えられ堅調に推移しました。ASSPは、国内の通信設備投資が停滞しているものの、海外通信インフラ市場向けの需要が回復し堅調に推移しました。メモリーは、国内における一部ビジネスが収束したことにより減少しました。その結果、前連結会計年度に比べて1.1%増加の470,338百万円となりました。
ネットワーク事業におきましては、ハードウェアは、製造業などの大手企業や官公庁向けにセキュリティ関連商品に回復がみられた他、ソフトウェアは、高度化したサイバー攻撃が継続する中、エンドポイントセキュリティやクラウドセキュリティ等が伸長しました。その結果、前連結会計年度に比べて38.6%増加の54,118百万円となりました。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度の447,991百万円から3.4%増加し、463,173百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は88.4%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ11.7%増加し、45,737百万円となりました。なお、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は8.7%であります。
c. 営業利益
営業利益は、売上総利益の増加により、前連結会計年度の15,163百万円から1.1%増加し、15,324百万円となりました。
d. 営業外収益
営業外収益は、受取配当金210百万円及び為替差益189百万円の減少等により、前連結会計年度の990百万円から28.1%減少し、711百万円となりました。
e. 営業外費用
営業外費用は、為替差損1,011百万円の増加等により、前連結会計年度の1,216百万円から141.3%増加し、2,934百万円となりました。
f. 経常利益
経常利益は、前連結会計年度の14,937百万円から12.3%減少し、13,101百万円となりました。
g. 特別利益
特別利益は、前連結会計年度の125百万円から67.7%減少し、40百万円となりました。
h. 特別損失
特別損失は、関係会社株式評価損227百万円及び投資有価証券評価損100百万円の増加等により前連結会計年度の53百万円から578.2%増加し、360百万円となりました。
i. 税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の15,009百万円から14.8%減少し、12,781百万円となりました。
j. 法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額
税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、前連結会計年度の22.6%から4.1%増加し、26.7%となりました。
k. 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の11,412百万円から22.2%減少し、8,883百万円となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 財政状態
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概況 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
b. キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概況 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
c. 資金需要
当社グループの運転資金需要の主要なものは、売上の増加に伴う支払と回収のサイト差及び商品在庫の保有によるものです。サイト差については、主に海外の仕入先に支払う仕入代金のサイトが20日から50日程度なのに対し、国内外の得意先からの回収サイトは30日から150日程度と長くなっているのが主な要因であります。また商品在庫に関しては、得意先への納入期限に対応するために適正水準を保持しております。
d. 財務政策
当社グループにおける増加運転資金につきましては、内部資金、売上債権の流動化、金融機関からの借入及び増資等によって調達しております。グループ各社の必要資金は、主に親会社が資金調達をし、親会社から他のグループ企業に融資していく方針であります。

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