有価証券報告書-第25期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/18 16:00
【資料】
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【項目】
128項目

有報資料

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「熱心な素人は玄人に勝る-新しいことを自分で創めよう-」を企業理念として掲げております。
コールセンター部門には、お客様との対応履歴(=「顧客の生の声」)や、WEBへのお問い合わせ内容、顧客情報、WEBの行動履歴、メール開封率等、日々膨大なデジタルデータが蓄積されています。
その情報資産を十分に活用し、顧客が持つ潜在的なニーズを捉え、企業と顧客の“エンゲージメント”の機会を創り出し、「OnetoOneのカスタマーサポート」を実現することがこれからの「BtoCコミュニケーション(=企業と顧客・消費者のコミュニケーション)」には必要になってきます。
私たちは、通信インフラ企業として、このようなコールセンター部門を軸につながる企業と顧客・消費者の接点を、最新技術を用いたクラウドサービスで、「より快適に・より便利に」を実現し、企業とエンドユーザー間のコミュニケーションデータをシームレスにつなげ、ストレスフリーで、無駄のないコミュニケーションを可能にすることで社会に貢献します。
(2)目標とする経営指標
当社は、事業活動の成果を示す①売上高、②サービス別月次利用数を重要な経営指標としております。
(3)事業環境及び経営戦略等
当社が事業を展開するコールセンター市場は、深刻な人材不足や人件費の高騰等を背景に、メール、チャット、Webフォーム、SNS等をはじめとしたノンボイス系システムの需要が増加しており、既存業務の生産性向上や顧客対応の自動化、オペレーターの効率化等、コールセンターのデジタルトランスフォーメーションが一層加速するものと予想されます。加えて、AI技術の活用も飛躍的に進展しており、音声認識や自動要約のほか、AIが自律的な判断と対応を行うことで人間に近い応対を可能にし、サポート業務を高度に自動化する「AIエージェント(※1)」の導入も拡大が見込まれます。また、コールセンターに集まる顧客の声(VoC)の活用が活性化されることで、コールセンターをプロフィットセンター(※2)へと転換する動きが高まる等、市場のニーズやコールセンターシステムに対する考え方は、今後も刻々と変化していくものと考えられます。
当社は、このような事業環境の下、前中期経営計画において、成長投資を収益へつなげる販売拡大フェーズとして、「@nyplaceの安定成長」と「独自サービスの飛躍成長」という2つの成長戦略を推進してまいりました。これにより、マーケットニーズとの親和性が高い「VLOOM」「UZ」等の販売が進むことで、「@nyplace」等の現有サービスを主体としたサービス構成から、「VLOOM」等の独自サービスを主体とした収益基盤への転換が始まっております。加えて、各サービス環境に沿った生産プロセスの効率化や経営資源の再配置を実施することにより、コストの最適化を行うことで、安定した利益の創出を実現してまいりました。
これらの状況から、当社は、コールセンター市場の業務効率化、DX化とその先のプロフィットセンター化を支援するため、前中期経営計画にて進めておりました戦略を概ね踏襲し、今後は、大きく以下2点の戦略の下、事業を展開してまいります。これにより現有サービスの付加価値拡大及び利益最大化とともに、コールセンターのDX化並びにプロフィットセンター化を支援する独自サービスの販路拡大により、安定した収益基盤の確立を実現してまいります。
①「VLOOM」等を中心とした独自サービスの販売拡大
上述の事業環境を背景に、当社は「VLOOM」や「UZ」等を中心とした独自サービスにおいて、AI活用や自動化等をはじめとするDX化ニーズを反映した機能開発や顧客要望に沿った機能開発の実施、また、自社サービス間を連携させることで、情報の取得からAI活用によるVoC分析まで、ワンストップの機能の実現等、製品力の強化を追求することで、競合他社との差別化を図り、販売を拡大してまいります。
これまで、当社の収益基盤は「@nyplace」等の現有サービスを主体としたサービス構成でありましたが、今後は、「VLOOM」等の独自サービスを主体とした収益基盤へと移行してまいります。この重要な転換期である2027年3月期においては、独自サービスの拡販を加速させるため、「VLOOM」や「UZ」等の独自サービスへ販売や開発リソースを投下する想定となります。なお、事業投資は実施しつつも、安定した利益の創出を最優先に事業を進めてまいります。
②「@nyplace」顧客へのDX提案とリテンション活動
当社の売上高の50%以上を占める「@nyplace」は、堅牢性や安定性を特徴として、AVAYAブランドを好む顧客からは根強い需要があります。そのため、前期より実施している基盤強化となる新交換機への移行を継続推進するとともに、定期的なヒアリング訪問を通して人手不足解消や業務効率化のためのAI活用、DX提案を行い、業務効率化を促進する付加的サービスと組み合わせたアップセル・クロスセルを推進し、着実な売上高の維持と向上を目指します。
(4)会社の優先的に対処すべき課題
当社の営むクラウドサービス事業は、導入コストの負担軽減とスピーディーな導入、システムコストの最適化等が可能な点から注目を集める一方、新規参入が多い事業でもあります。
当社は、競合他社との差別化を図るために、クライアントニーズを捉えたサービス、可用性の高いシステム、信頼を得られる組織の構築が重要であると考えております。また、上記「(3) 事業環境及び経営戦略等」に記載のとおり、早期に安定した収益基盤を確立することが最重要課題であると考えており、継続して、以下の6点を重要課題として取り組んでまいります。
① 販売力強化及び販路拡大
当社は、今後も成長が見込まれる市場環境において、顧客価値の最大化と顧客の企業価値向上に貢献することが収益拡大に向けた重要な課題であると考えております。
そのため当社は、製販一体となる運営体制の下、営業の組織体制強化とサービス提供のみに留まらない課題解決力を活かした顧客提案によるマーケットの開拓及び拡大、クライアントニーズに応えるサービスの開発や機能拡充及び製品間の連携・統合、販売パートナーとの協業・共創によるサービス力強化及び販売チャネルの拡大等を通じて、販売力強化及び販路拡大を図ってまいります。
② 事業領域の拡大について
当社は、今後更なる成長を遂げるために、従来のサービスに加え、多様化するコンタクトチャネルやクライアントニーズに対応した新たな機能及びサービスを提供していきます。更に、コールセンターに蓄積される様々なデータを活用する新たな事業の開発などを通じて、コールセンター周辺事業領域への事業の拡充を図ってまいります。
③ 開発力の強化
当社は、あらゆるクライアントニーズに応える機能拡充及びサービスメニューの開発に努めてまいります。また、それに加えてニーズを超えるさらに価値あるサービスの創造を実現するため、開発技術力強化のための教育と内製化及び環境整備へ積極的な投資を行い、開発機能の品質とスピードの向上を進めてまいります。
④ システム安定性の強化
当社は、コールセンターに不可欠な365日24時間のシステム提供に耐えうる十分な設備投資を行っており、今後も継続してサービス品質の維持向上を図るため、定期的・計画的な予防保守の運用体制を構築し、持続可能かつ高品質な安定したサービスの実現に努めてまいります。
⑤ 組織体制整備及び人材育成
当社は今後もクライアントの要望に対してスピーディーに対応していく組織の確立を目標として、専門分野を有する人材の補強、社内研修体制の更なる充実及び管理職のマネジメント能力の強化を図り、全社的な高い営業力を持つとともに、全社が隔たりなく連携する組織体制の整備に努めてまいります。
⑥ 内部管理体制の強化
企業として大きく成長していくためには、クライアントのみならず社会的な信用を得ることは、重要な課題であると考えております。そのため当社は、コーポレート・ガバナンスの充実に努め、内部統制システムの整備、コンプライアンス体制の充実及び経営の透明性の確保を図り、企業倫理の一層の向上を着実に進めてまいります。
[用語解説]
※1.AIエージェント
人間が細かい指示を出さなくても、AIが周囲の環境を理解し、タスクを自ら順序立てて実行し、必要に応じて外部ツールを操作して自律的に思考・判断・行動して問題を解決するソフトウエアプログラム。
※2.プロフィットセンター
企業活動において、直接的に売上を上げる役割を担う部門。

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