輸出入・港湾関連情報処理センター

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有価証券報告書-第9期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/26 15:20
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有報資料

我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和策を背景に企業収益や雇用環境の改善等が見られ緩やかな回復基調にあるものの、個人消費の回復では依然足踏み状態が続いております。また、世界経済も中国をはじめとする新興国の成長鈍化、英国のEU離脱、米国新政権の政策動向などにより、当社を取り巻く経営環境は不透明な状況となっております。
このような経営環境において、当社は、輸出入・港湾関連情報処理システム(NACCS)を通じて、お客様の利便性の向上を図り、国際貿易と国際物流の発展、ひいては我が国の国際競争力強化に寄与することを使命とし、企業理念※に基づき、全社員一丸となって、安定的なシステム運営を最優先課題として取り組んでおります。
また、次期NACCS(第6次NACCS)の開発及び「総合物流情報プラットフォーム」の構築に取り組むとともに、新規事業を実施し、収益の拡大による持続的成長の実現を通じて、経営基盤を強化するとともに、研修の充実等を通じた人材育成、組織・人材の活性化を図り、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
※企業理念
『私たちは、お客様と共に歩み、「人・物・国」をつなぐNACCSを通じて、国際物流の発展に貢献します。』
対処すべき課題は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)コア事業戦略について
① システムの安定的運用とサービス向上
イ 民間業務(貨物管理等)を含む輸出入等関連業務を安定的に提供するため、引き続き想定しうるリスク
への対応策を事前に講じるなどプロアクティブなマネジメントを実施し、24時間365日、システムの安定
的運用に努め、システム稼働率100%(計画的な停止を除きます。)を目指してまいります。
また、システム障害や大規模災害等によるシステム停止に対し、システムの迅速な復旧を確保するた
め、引き続きシステムベンダー、関係省庁との連携を強化し、システム障害対応訓練等を実施してまい
ります。
更に、万一システム障害やシステム停止が発生した時には、その状況や対応策等について、速やかにお客様にお知らせするよう努めてまいります。
ロ お客様のニーズを十分把握し、お客様の視点に立ったサービスの提供に努めるため、各種セミナーの拡
充や、お客様への情報提供の充実を図ってまいります。また、お客様からのお問い合わせに対しては、迅
速かつ的確な対応に努め、ヘルプデスクの「お客様満足度調査」を実施し、総合満足度(5段階評価の上
位2ランクの合計)を90%以上とすることを目指してまいります。
更に、引き続き全国16地区においてNACCS地区協議会を開催するとともに、国際物流に関連する業界団体等との情報交換の実施や連携を密にし、より使い易いNACCSの実現に努めてまいります。
ハ NACCSは、官民共同システムであり、多くのお客様にNACCSを利用していただくことが国際物
流の効率化と進展につながることから、関係省庁とも連携をとりつつ、引き続き国際物流に携わる方々の
加入促進に努め、NACCSの完全普及に向けた取り組みを進めてまいります。
また、港湾における国際物流業務の一層の効率化に寄与することを目的とした「コンテナヤードにお
ける搬出入業務等サービス」等について、引き続き積極的なプロモーション活動を行い、利用拡大を図
ってまいります。
② 「総合物流情報プラットフォーム」の構築
次期NACCSへの円滑な移行及びシステムの機能向上に継続的に取り組むとともに、最新技術の動向を踏まえつつ、新規事業の推進による周辺サービスの拡大を図ることで、港湾・空港における利便性・信頼性の高い、簡易で効率的な「総合物流情報プラットフォーム」の構築に努めてまいります。
このため、平成29年度においては、引き続きNACCSの開発や新規事業の導入といったシステムの機能
向上、多角的サービスの提供等の取り組みを推進してまいります。国土交通省のコンテナ物流情報サービス
(Colins)機能の反映についても多角的サービスの提供の中で引き続き検討してまいります。
③ 次期NACCSへの円滑な移行に向けて
次期NACCSについては、平成29年10月の稼働を目途として、関係省庁及び民間のお客様のご協力をいただきながら、「総合物流情報プラットフォーム」の構築を目指すとともに、総合運転試験をはじめとする円滑な移行に向けての準備を進めてまいります。
イ 総合運転試験説明会等の実施
より多くのお客様に万全の体制で総合運転試験に参加いただくため、平成29年4月から6月にすべて
のお客様を対象に全国約40ヶ所において総合運転試験説明会を実施してまいります。
また、本番稼働前には次期NACCSへの円滑な移行を目的に、移行説明会を実施してまいります。
ロ 総合運転試験の実施
全利用者の参加を得て本番と同じ環境で性能試験を行うとともにお客様に一連の業務及び端末操作などにつき確認・習熟いただくため、総合運転試験を実施し、次期NACCSへの円滑な移行に向けて取り組んでまいります。
(2)新規事業
国際貿易と国際物流の発展、ひいては我が国の国際競争力強化に寄与するため、新規事業に取り組んでまい
ります。
イ 情報提供業務の充実
NACCSで処理された情報を活用し、当該情報の自動保管や検索機能による取り出し等、お客様の利便性の向上に貢献可能な貿易関連文書の電子保管等サービスの提供について検討し、実施可能なものから事業化してまいります。
ロ 通関手続の電子化、民民間貿易取引の電子化の推進
次期NACCSにおいては、損害保険(包括保険関係)に係る業務を開始してまいります。
ハ 業務状況等分析業務の提供
目的達成業務として、平成29年3月31日付で財務大臣の認可を取得した業務状況等分析業務につい
て同年4月1日より業務を開始してまいります。
ニ 情報セキュリティ対策の提供
netNACCSの利用者を、インターネット経由のセキュリティトラブルに巻き込まれる被害か
ら守るため、情報セキュリティ対策サービスの提供について検討し、実施可能なものから事業化して
まいります。
ホ 諸外国へのNACCS型貿易関連システムの展開
ベトナムにおけるVNACCS導入及びミャンマーにおけるMACCS導入の実績を活かし、その
他地域へのNACCS型貿易関連システムの展開の可能性についても、検討してまいります。
また、VNACCS及びMACCSに関し、引き続き必要な支援を実施してまいります。
ヘ 海外システムとの連携
PAA (Pan Asian e-Commerce Alliance)における協議、出港前報告を電子的に行う体制を整備した際にNACCSと接続した海外のサービス・プロバイダーとの連携等を通じた国境を越えた電子情報交換及び海外システムとの連携を検討してまいります。
(3)経営基盤の強化
当社は、社会に信頼される企業を目指し、今後とも良質なサービスを低廉な料金で提供していくために、引き続き実効性に優れたコーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底、経営の効率化の推進
及び人材の育成に努めるとともに、リスク管理及び情報セキュリティを引き続き強化してまいります。
また、お客様、株主をはじめとするステークホルダーの皆様と、広く社会全体に対し説明責任を果たして
いくために、継続的な情報公開及び開かれた組織体制の構築にも重点を置き、経営基盤の強化を図ってまい
ります。
イ コーポレート・ガバナンスの強化
近時の株式会社におけるコーポレート・ガバナンス強化の流れを踏まえ、より一層、実効性に優れ
たコーポレート・ガバナンス体制の維持及び強化を図り、経営の健全性、透明性、効率性の確保に努
めてまいります。
ロ コンプライアンスの徹底
お客様に信頼していただける会社であり続けるため、より一層、コンプライアンスの徹底に努めて
まいります。
ハ 経営の効率化の推進
引き続き調達手続の透明性を確保するとともに、各種経費、調達コスト及びNACCS運用コストの削減に努め、社内システムの最適化など経営の効率化を図りつつ、働きやすい職場環境を維持することにより、安定的な経営の維持及び向上に努めてまいります。
ニ 安定的な収益の確保の検討
システムの安定的な運用等の確保を考慮し、安定収益を確保しつつ経済性の高いシステムとなるよ
う、それに応じた利用料金の見直しを検討してまいります。
ホ リスク管理の強化
(イ)指定公共機関としての対応
指定公共機関に指定されており、NACCSの早期復旧を図れるよう、大規模災害対応訓練を実施
するとともに、業務継続計画(BCP)の必要に応じた見直しを実施するなど、万全な対応に努めて
まいります。
(ロ)リスク管理の徹底
当社を取り巻くリスクについて、的確に把握するとともに定期的に見直しを行い、リスク管理の徹
底に努めてまいります。
ヘ 情報セキュリティの強化
定期的にセキュリティ監査や自己点検を実施し、情報セキュリティ体制の確認及び必要な対策を講じ
るとともに、情報セキュリティに関する意識の向上及び知識の習得を図るための研修を実施する等、情
報セキュリティの強化に引き続き努めてまいります。
ト 人材育成
システムの安定的運用や新規事業を推進するためには、社員の能力を向上させ、最大限発揮していく
ことが必要不可欠なことから、システムの専門知識を有する社員、貿易・物流実務に精通した社員及び
グローバルに活躍できる社員を育成するため、引き続き研修の充実に努めてまいります。また女性社員
の活躍推進に取り組んでまいります。
チ 継続的な情報公開
当社ホームページやお客様への各種説明会、専門紙との懇談会等を通じて、引き続き当社の業務内容
に関する積極的な情報公開を行ってまいります。また、提供する情報について、出来る限り拡充を図る
とともに、逐次見直しを行い、最新のものを公表するように引き続き努めてまいります。
リ 開かれた組織体制の構築
社会ニーズの把握に努めるため、情報処理運営協議会をはじめとしたお客様との定期会合等を一層活
用するなど、引き続き外部に開かれた組織を目指してまいります。
(4)企業の社会的責任(CSR)
NACCSによる電子化等を通じたペーパーレス化の推進によるCO₂の削減はもとより、災害対策基本法に基づく指定公共機関としての、災害時における国や地方自治体との連携強化や、事務所周辺の清掃活動等による地域への貢献活動などを通じ、社会に貢献するよう努めてまいります。
(5)株主還元
当社は、株主との建設的な対話を通じて、NACCSの安定的運用とサービスの向上に努めるとともに、さらに、NACCSと親和性の高い新規事業等を実施することで、株主を含むお客様企業の成長を後押ししてまいります。また、配当を含めた株主の負託にも応えられる企業を目指し、持続的な成長を実現し、中長期的な企業価値を高めるように努めてまいります。

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