有価証券報告書-第29期(令和2年2月1日-令和3年1月31日)

【提出】
2021/04/28 11:13
【資料】
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【項目】
148項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「リアルなITコミュニケーションで豊かな社会形成に貢献する」ことを経営理念とし、一部の先進企業だけでなく、全ての企業にすぐれたITのメリットを提供することを目指しております。この経営理念を実践するため具体的には以下の三つを行動指針としております。
①柔軟な思考と発想で、次世代のニーズをつかむ
②ゼロから何かを生み出す喜びをお客様とともに
③一人ひとりがパイオニア精神を持ち続けること
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、技術革新のスピードが速く、常に革新的な製品・サービスが求められるIT業界に属しております。そのような状況の中、当社は研究開発や難易度の高い開発を受託することで社内に技術を蓄積し、技術的優位性を維持しながら、市場ニーズに応じた革新的な製品・サービスを適切な時期に市場に投入することで、販売価格がリーズナブルながらも高い利益率を確保することを目標としてまいりました。前連結会計年度第3四半期会計期間より、当社とは利益構造の異なる株式会社Pro-SPIREを子会社化したことにより、従来と比較して当社グループ全体として利益率は低下しておりますが、中長期的に当社グループ内でのシナジーを追求し利益率の改善に努めてまいります。
具体的な経営指標としては、売上高成長率及び売上高経常利益率の向上に努めてまいります。当連結会計年度の売上高成長率は42.3%、売上高経常利益率は17.8%(前連結会計年度19.1%)となっております。なお、前連結会計年度においては、子会社化した株式会社Pro-SPIREの損益計算書が4か月分のみ連結されております。また、売上高成長率の前期実績値につきましては、前連結会計年度より連結財務諸表の作成を開始したため記載しておりません。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
2030年までに国内グループウェアのトップブランドとしてのポジションと評価を確立し、シェアNo.1、累計1000万ユーザーを目指してまいります(2021年1月末時点の販売累計ユーザー数:438万ユーザー)。当社グループの強みである信頼のある高い技術力、先進的なITの実用化に対するいち早い取り組みをさらに強化・挑戦し続けてまいります。
事業構造としましては、ソフトウェア事業においてクラウドサービス、サポートサービスの安定したストック型ビジネスに、当社が得意とするエンタープライズ向け製品・サービスのシェアを伸ばすことで、安定的な収益モデルを堅実に成長させるとともに、システム開発サービス事業とのシナジーの追求や海外子会社による新たな収益事業の立ち上げや海外販売にもチャレンジしてまいります。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
インターネット関連技術は、技術の進歩が著しく、それに応じて業界標準及び利用者ニーズが急速に変化するなど当社の事業環境は日々変化しております。ソフトウェア事業においては、多様なユーザーニーズに応えるためクラウドサービスおよびライセンス(オンプレミス)の双方で販売を行っておりますが、クラウドサービスの利用が一般的に拡大していることから、今後もクラウドサービスの売上は安定的に成長すると想定しております。この結果、ソフトウェア事業の売上に占めるクラウドサービスの割合は今後も増加していくものと考えております。ライセンスについては、クラウドサービスの利用が広がっているものの、大規模ユーザーにおいては、運用環境が整備されていることや価格面からライセンスを選択する傾向が当面継続すると想定しております。このような中、当社製品は、大規模ユーザーで使用した場合の性能と価格面で特に競争力を有すると考えており、大規模ユーザー向けのライセンス販売は今後も安定的に推移すると見込んでおります。
高性能でありながら低価格な製品・サービスの開発を可能とすることができるのは、社内に蓄積された高い技術力に起因するものであると認識しております。そのため、今後も技術力を維持し、さらに高めていくためには優秀な技術者の採用・育成が重要でありますが、優秀な技術者の採用競争は激化しております。
また、当社は、職場におけるコミュニケーション、情報共有を円滑にすることに資するよう製品・サービスの開発を行ってまいりましたが、コロナ禍を契機して、リモートワークの拡大による職場という概念自体の変化、働き方に対する意識の変化、デジタルトランスフォーメーション(DX)の急速な進展などの変化に対応した製品・サービスを継続的に開発していくとともに、既存製品・サービスの認知度を高めていくことが重要であると認識しております。
システム開発サービス事業においては、顧客企業のIT投資動向の影響を受けるものの、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進など競争力を確保するためのIT投資は当面底堅く推移するものと想定しております。このような中、システム開発サービス事業の売上は当面安定的に推移すると想定しておりますが、人員等の制約によりボリュームを大きく増加させることは現実的ではなく、また、将来的にはビジネススピードを重視し内製化が進むことも想定されるため、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に求められる技術力を蓄積し、より付加価値の高いサービスの提供にシフトしていくことが重要であると認識しております。
このような事業環境の中、当社グループが継続的に事業規模を拡大させていくためには、下記の課題への対応が必要であると考えております。
① クラウドサービスの安定提供
ソフトウェア事業で展開しているクラウドサービスは、ソフトウェア事業の売上の約6割を占める規模に成長しており、今後も中期的に安定的な継続成長を見込んでおりますが、利用者の増加に対応してサービスを安定的にかつ継続的に提供するためには、計画的なサービス基盤拡大と、しっかりした保守・運用体制の拡大と整備が必要となります。運用技術者の増強、チームの増強を図る他、データセンターとの連携を一層強化し、必要な体制を十分に整備するとともに、今後のサービス提供について、サービス基盤設計や運用設計に取り組んでまいります。
② 人材の確保・育成
当社グループが属する業界において優秀な人材を確保することは、企業の発展、成長に欠かせない要件となっております。当社グループにおいては、継続的に新卒採用を行い、その後の技術者等育成に注力してまいりました。今後も新卒採用を中心に人材採用を行い、優秀な人材へと育成していくという基本方針は変わりませんが、我が国は少子高齢化が進み、若い人材の不足は今後一層深刻となり、新卒採用による人材、特に技術者の確保が困難になっていくことが見込まれることから、採用活動の充実、強化に加え、即戦力としての中途採用による技術者の確保・拡大にも努めてまいります。
また、多様化し急速に変化していく事業環境の中で、当社グループの継続的な成長を達成するため、外部研修の活用等により新たな技術・知識の学習機会の提供に努めてまいります。
③ 新たな顧客を創造する新製品・新サービスの開発・提供
スマートフォンやタブレットの普及拡大やクラウドコンピューティング市場の発展、AIやIoT技術の発展に伴い、それらの変化に対応した新製品・新サービス提供の重要性が高まっております。付加価値機能の追加などによる既存製品・サービスの強化充実、顧客ニーズを満たす新製品・新サービスの開発に取り組んでまいります。
④ 当社グループ及び製品・サービスの認知度向上
当社の主力製品・サービスであるdesknet's NEOは、株式会社日経BP発行の「日経コンピュータ」誌による顧客満足度調査2020-2021のグループウエア/ビジネスチャット部門で6年連続で1位を獲得するなど、当社製品・サービスを御利用頂いているユーザーからは高い評価を獲得しております。しかしながら、当社グループ及び製品・サービス、特にdesknet's NEO以外の製品・サービスの認知度は十分ではないと認識しております。
新型コロナウイルス感染症の影響も考慮のうえ、より効果的な訴求方法を検討し、当社グループ及び製品・サービスの認知度の向上に努めてまいります。
⑤ 新規事業へのチャレンジ
既存事業を成長させ、中期的な収益目標を達成するとともに、AI、IoTといった先進的な情報技術の取り込みによる新しい製品や、インターネット技術を利用した新たなサービスモデルにも目を向け、グループ各社の経営資源を有効に活用することで顧客向けソリューション提供を新たな事業としてチャレンジしてまいります。また、海外への製品やサービスの販売にもチャレンジを続けてまいります。 中期の目標としては、今後の新たな事業の柱となるビジネスモデルを検討してまいります。
⑥ 財務報告に係る内部統制の強化
当社グループは、ASEAN地域を中心として海外事業の展開を開始するなど事業活動範囲を拡大しております。このような中、当社グループが継続的に成長可能な企業体質を確立するため、財務報告に係る内部統制の強化が重要な課題と認識しております。
業務の有効性及び効率性を高めるべく、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度への適切な対応を推進してまいります。また、財務報告に係る内部統制が有効かつ適正に行われる体制の運用・評価を継続的に行うことで、経営の公正性・透明性の確保に努めるとともに、当社の業績管理体制を確立し、更なる内部統制の強化に努めてまいります。

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