有価証券報告書-第25期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/27 15:34
【資料】
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【項目】
110項目
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
一般的な業務効率化を目的としたシステムは、手軽でリスクが少ない方法として汎用パッケージシステムをクラウド上で利用する形態に進んでいきます。一方、個々の企業における「競争力の源泉の一つ」である独自の経営ノウハウ、独自の技術、独自の文化(生産方法や営業手法、経営管理方法、顧客サービス手法等)をシステムとして組上げ、最新技術を咀嚼しながらシステムを構築し運用していくことは簡単ではありません。当社は、顧客企業の「競争力の源泉の一つ」となる顧客独自の情報システム構築を実現すること、そして、その道がたとえ困難であっても一歩踏み出す勇気を持つこと、をポリシーとし、以下の経営理念として定めております。
「勇者たらんと。」 小さな僕等が持ち得るものは、一人一人の知恵と勇気と諦めない強い心だけだ。
どんな時でも、「その一歩」が踏み出せるように。
勇者たらんと。
(2)目標とする経営指標
当社は、主力事業であるセキュアクラウドシステム事業を継続的に成長させ、エモーショナルシステム事業の収益力を確立することにより、持続的な企業価値の向上を目指しているため、「売上高」、「営業利益」を重要な経営指標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、事業のコアである仮想化技術をベースとしつつ、顧客企業に差し迫っているリアルなニーズ(障害からの回復性、強靭性の確保:必須のレジリエンス、2025年の崖対策、DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応等)に対応した高品質なIT技術を提供することで、主力事業であるセキュアクラウドシステム事業の継続的な成長を目指しております。
また、エモーショナルシステム事業においては、「体験共有型VRシアター」である4DOHを市場に広めるため、販売パートナーの確保及び育成を進めておりますが、営業損益において赤字を解消できなかったことを踏まえ、2022年9月期より、固定費を抑制して全社収益に与える影響を好転させ、事業セグメントを継続しております。
(4)経営環境及び優先的に対処すべき課題
わが国経済全般の見通しは、2021年10月15日付内閣府月例経済報告において「先行きについては、感染対策を徹底し、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、サプライチェーンを通じた影響による下振れリスクに十分注意する必要がある。また、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある」という先行き予想が出されています。
当社の属する情報通信業界は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた動きの拡大する中、2021年9月の日銀短観において、ソフトウエア投資額の計画値が全産業平均で前年度比14.3%増加しており、企業のIT投資は今後も増加が想定されます。
パンデミックや半導体供給不足、ランサムウエア問題など短期間に多様かつ大きな変化が間断なく発生する不確実性の常態化を経営課題と認識する企業が増加し、ビジネスのレジリエンスを高めるためにIT基盤を見直す動きが広がっています。
経済産業省が「2025年の崖」と表現して警告してきた「複雑化・ブラックボックス化した古い情報システムを放置すると、2025年以降、企業に甚大な経済損失を生じさせる可能性がある」という問題については、社会インフラのシステム障害が近年相次いだこともあって、適切なシステム刷新の必要性と緊急性が企業経営者に再認識されました。
公共分野においては、国策として2016年に総務省が「自治体情報システム強靭性向上モデル」を策定し、全国の地方自治体に情報システムとネットワークの強靭化の仕組みが導入されてから間もなく5年を迎えるため、仮想デスクトップなどの強靭化の仕組みをリプレースする「次期強靭化」の検討が全国の自治体で活発化しています。
情報システムのレジリエンス対策やDX(デジタルトランスフォーメーション)実現の前提となる基幹システムのクラウド化、企業にアプリケーションを提供するSaaS事業者のクラウド基盤構築は、一層重要性を増しています。
このような経営環境の中、当社は、セキュアクラウドシステム事業を「必須のレジリエンス」という事業コンセプトのもと、回復力と強靭化を意味する「レジリエンス」を企業、自治体に向けて発信し、「基幹システムのクラウド化」と並ぶ、セキュアクラウドシステム事業の柱として発展させていきます。
エモーショナルシステム事業については、営業損益において赤字を解消できなかったことを踏まえて、戦略的方向付けを見直し、組織変更を行い、固定費を抑制することで、全社収益に与える影響を好転させ、事業セグメントを継続します。
当社の対処すべき課題として以下の施策に取り組んでまいります。
①「必須のレジリエンス」 事業コンセプトの推進
DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展や、コロナ禍を契機としたテレワークの普及により、社会のデジタル依存度が急速に高まっています。情報システムを構成するネットワークやデータベースサーバー類の障害等により、一部でもシステムが停止した場合には、想像以上に甚大な影響を生じ、ひいては社会問題にまで発展しかねません。ランサムウエアなどのサイバー攻撃により復旧困難な障害に陥ることも、近年多発しています。サイバー攻撃や人為的ミスなどによるデータの棄損や改竄に対して、100%防御することは不可能であり、インシデントの発生都度、多くの労力を使い緊急対処せざるを得ない現実があります。
こうした中、今、企業経営者に求められていることは、前向きなデジタル化の推進と同時に、障害発生時に極力短時間でシステムを回復する「レジリエンス」の重要性を意識したシステムを構築することです。単に止まらない前提のシステムではなく、万が一止まっても速やかに回復できるシステム、つまり、回復のための選択肢を準備しておくことが必須です。これこそ事業の強靭化であり、その実現には、システム設計の熟慮とともに人的な運用体制まで含めた、高度なノウハウが必要となります。
当社は独立系システム構築会社として様々なシステム障害対応の経験を有しており、それらのノウハウの蓄積と、メーカーを問わず優れた製品やサービスをいち早く検証し、組み合わせることで「レジリエンス」を更に発展させるよう活動しています。
回復力と強靭化を意味する「レジリエンス」の重要性をすべての企業、自治体に向けて発信し、従来からの「基幹システムのクラウド化」と新しい「必須のレジリエンス」というコンセプトを二本柱として関連するサービスを拡張させることにより、セキュアクラウドシステム事業を発展させていくことは当社の重要課題です。
「レジリエンス」は、2025年の崖を乗り越え、様々なDXを外連味なく実行可能にし、持続可能な企業成長を促すことになり、SDGsに対しても必須のキーワードとなります。
②優良顧客の獲得のための営業力の強化
顧客のビジネス進展に応じて、システムに関する様々なご相談を当社に継続して行っていただけるロイヤルカスタマーの数を増加させることが、当社の安定的成長に欠かせない経営課題です。そのために、九州地場優良企業の開拓だけでなく、国内でも経済規模の大きい関東圏のロイヤルカスタマーの増加に対する営業力の強化に努めていきます。
③ストック型売上の拡大
当社は、クラウド基盤構築の受託業務を主体とする会社であり、それらはフロー型の売上となりますが、保守などのストック型売上についても拡大を図っていきます。当社が構築したシステムの保守だけでなく、他社が構築したシステムについても当社が保守サービスを提供できるよう、他社構築システムのアセスメントと保守提供の体制を整備していきます。また、サブスクリプション型(月額料徴収型)のソフトウエア、クラウドサービスを組み合わせたハイブリッドクラウドシステムの構築・販売を推進することで、ストック売上高の拡大に努めていきます。
④エモーショナルシステム事業の再構築
エモーショナルシステム事業は、営業損益において赤字が継続している状態であることから、赤字の縮小を当社の喫緊の重要課題としています。そのために2022年9月期は4DOHの新規販売を予算化せず固定費を低減するとともに、早期の事業成長のため、メタバース分野やIoT分野などの新たな需要に向けた研究開発と市場開拓に努めていきます。
⑤優秀な人材の確保
当社は、企業や自治体システムのクラウド化を中心として行っているセキュアクラウドシステム事業により成長を続けており、今後の継続した業績拡大のためには、たゆまぬ生産性の向上とともに、優秀な技術者と営業担当者の増員が不可欠です。引き続き積極的な人材獲得活動を行い、多様な人材を育成していくことを基本方針として、優秀な人材の増強に努めていきます。

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