有価証券報告書-第15期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社は、「『働く』を豊かにする。~B2B領域でイノベーションを起こし続ける~」をミッションとして掲げております。
当社グループでは、デジタルマーケティング分野に特化し、グローバルな市場で事業展開を進めるGoogleやFacebookなどデジタルプラットフォーマーと呼ばれる企業が提供しているインターネット媒体を対象とした広告データの作成・広告運用やそれらのツールを提供することで、顧客ビジネスの業務効率の改善をサポートしております。
(2)経営戦略等
当社グループは、プロフェッショナルサービス事業において主にエンタープライズを対象にテイラーメイド型でのデータフィードサービス及びデータフィード広告運用に特化したインターネット広告代理サービス等を提供しており」、これにより蓄積したデータフィードやデータフィード広告運用のノウハウを基にして、SaaS事業において当該サービスに特化したWebツールを開発し、エンタープライズのみならずSMBを含めた幅広い顧客企業に提供するサービスを展開してきました。
2020年1月には、アナグラム株式会社(以下、「アナグラム」という。)の50.1%の株式を取得し連結子会社化しております。アナグラムは、「マーケティングを通してより豊かな未来を創造する---幸せな出会いがより豊かな未来を創る」という企業理念のもとインターネット広告運用代行事業を展開し、企業のマーケティング支援を行っております。
アナグラムの連結子会社化以降、当社が培ってきたデータフィード広告とアナグラムが培ってきたリスティング広告などそれぞれの得意領域におけるノウハウを通じて、インターネット広告運用代行事業において「データフィード広告」や「リスティング広告」など総合的なソリューションをワンストップで提供することにより、両社の顧客基盤の拡大をさらに図っていくなかで、当社は、グループ経営の機動性と柔軟性を高め、より効率的な連結経営体制を構築することを目的として、2020年6月19日に当社を株式交換完全親会社とし、アナグラムを株式交換完全子会社とする株式交換契約を締結し、2020年9月1日を効力発生日として実施する予定です。
また、近年、インターネットによる検索やコミュニケーションに加え、物販など多様な分野でデジタルプラットフォーマーと呼ばれる企業により提供されるサービスが、スマートフォンの普及と相まって国内消費者の生活全般に必要不可欠な基盤となってきているだけでなく、事業者にとってもマーケティングや業務管理活動において急速に浸透してきております。
このような状況の下で、当社は、特にデータフィードを長年にわたり手掛けそのノウハウを蓄積してきたことを強みとしていることから、デジタルプラットフォーマーが取り組む様々なサービス展開を見据えて、構造化データをインターネット経由で利用するソリューションを多方面に展開及び提供し、事業者が保有する多様なデータやプラットフォームとの結節点を担うことで今後も成長を継続することを経営戦略の柱としております。
具体的には、企業のECサービス支援に注力し、ECサービスにデータフィードやソーシャルログインが活用できる機能を提供することや潜在的顧客企業数の多いSMBを対象としたEC支援を行ってまいります。さらに、企業が保有する多様なデータの効率的な活用のためのデジタルトランスフォーメーション支援についても新規事業として実施する方針です。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、今後の顧客基盤の拡大を前提としているため、当社サービスの利用案件数と認識しております。現時点におけるこれらの指標は以下のとおりであり、特にSaaS事業においては全てのサービスで案件数の増加が継続しております。
(サービス利用案件数推移)
(注)1.「Anagrams」については、2020年1月に連結子会社化したアナグラム株式会社が取り扱う案件数を記載しております。
2.「EC Booster」については、2018年3月よりサービス提供を開始しております。
(4)経営環境
2019年のインターネット広告市場規模は、2兆1,048億円と前年比で19.7%増加し、6年連続で二桁成長となっており(株式会社電通「2019年 日本の広告費」2020年2月)、当社の提供サービスであるデータフィードを利用した広告の市場規模も順調に拡大しているものと認識しております。その一方で、デジタル広告の出稿にはデジタルプラットフォーマーの規約やフォーマットに合わせて適宜調整するといった一定の労力を要しているのが実情であるため、国内の生産年齢人口について今後減少が見込まれる状況では、デジタル広告出稿に割ける人的リソースの余裕も少なくなっていくものと見込まれます。また、特にSMBではこうした広告出稿に関する知識や経験を有した人材も不足しており、十分な対応が執られていないものと認識しております。
こうした経営環境から、デジタル広告出稿のアウトソーシングや自動化へのニーズは日々高まっており、当社の提供するプロフェッショナルサービス事業及びSaaS事業の各サービスへの需要も順調に拡大しているものと認識しております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの対処すべき主な課題は以下のとおりです。
①新規ビジネスの創出と顧客基盤の拡大
当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおり、創業以来、デジタルマーケティング領域において様々な新規サービスを開発し、新たな収益機会を創造してまいりました。今後も競争優位性を確保し長期的に成長し続ける組織であるためには、既存サービスの新規機能追加やUI/UXの改善に加え、広告主である企業や広告媒体となるデジタルプラットフォーマー、さらにはその先にいるエンドユーザーのニーズの変化を的確に捉え、新たなビジネスやサービスを創出することが極めて重要であると考えております。具体的には、デジタルプラットフォーマーが事業者向けに提供するサービスをSMBであっても、自社で保有するデータを活用して簡易かつ効果的に利用できるSaaSの開発に注力していく方針であります。当社では、デジタルプラットフォーマーをはじめとした様々な分野のパートナーと連携し、デジタルマーケティング分野における新規ビジネスの創出に努めるとともに、将来的には海外展開による顧客基盤の強化を図ることで、未来の収益の柱を育てるべく尽力してまいります。
②グループ会社とのシナジーの最大化と市場の拡大
現在、当社グループは、当社及び当社の関係会社2社(アナグラム株式会社、株式会社アンノウン)で構成されており、各社がインターネット広告市場において、強みを活かした広告運用サービスを提供しております。今後は、インターネット広告運用代行事業において「データフィード広告」や「リスティング広告」など総合的なソリューションをワンストップで提供することなどにより、シナジーの最大化と市場の拡大を強化してまいります。
③人材の確保と育成
当社グループが今後更なる事業を拡大していくためには、優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると考えております。特に、優秀なエンジニアの採用は、他社との獲得競争が激しさを増す昨今の状況を鑑みると、継続的な課題と認識しております。これらの課題に対処するために、当社グループは、知名度の向上、研修制度の強化、福利厚生の充実を図り、優秀な人材が長期にわたってやりがいを感じて働くことができる職場環境の整備を進めるとともに、採用活動の柔軟化により適時な人材の確保と育成に努めてまいります。
④認知度の向上
当社グループは、これまで広告宣伝には注力しておらず、提供サービスの機能優位性とデジタルプラットフォーマーとの連携に拠る営業活動を通じて新しいマーケットの創出を図ってまいりました。その結果、現在、幅広い業種、企業に当社グループサービスを導入頂き、継続的な取引による確固たる顧客基盤の構築を実現することができていると考えております。しかしながら、既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るためには、当社グループ及び当社サービスの認知度を向上させ、新規案件を獲得していくことが重要な課題であると認識しております。当社グループとしましては、費用対効果を慎重に検討の上、広告宣伝による販売促進活動に積極的に取り組み、認知度の向上を図ってまいります。
⑤システムの安定性の確保
当社グループはインターネットを通じてサービス提供を行っていることから、システムの安定稼働及びセキュリティ管理体制の構築が重要であると認識しております。このため、データセンターにおけるサーバの稼働状況を常時監視しておりますが、引き続きサーバ設備の強化、負荷分散システムの導入等、中長期的な視点に立った設備投資を行い、システムの安定性確保に取り組んでまいります。
⑥内部管理体制の強化
当社グループが今後更なる業容拡大、継続的に成長するためには、リスク管理体制の強化と、確固たる内部管理体制構築を通じた業務の標準化及び効率化の徹底が重要であると考えております。当社グループとしましては、更なる内部管理体制の強化によって、より一層のコーポレート・ガバナンス機能の充実を図り、経営の公正性・透明性の確保及び企業価値の最大化に努めてまいります。
⑦財務体質の強化
当社グループは、金融機関からの借入金の割合が株主資本に対して高い比率となっております。今後は、運転資金拡大に加え開発投資のための資金の確保の必要もあることから、有利子負債とのバランスを勘案しつつ自己資本の拡充を図ってまいります。
(1)経営方針
当社は、「『働く』を豊かにする。~B2B領域でイノベーションを起こし続ける~」をミッションとして掲げております。
当社グループでは、デジタルマーケティング分野に特化し、グローバルな市場で事業展開を進めるGoogleやFacebookなどデジタルプラットフォーマーと呼ばれる企業が提供しているインターネット媒体を対象とした広告データの作成・広告運用やそれらのツールを提供することで、顧客ビジネスの業務効率の改善をサポートしております。
(2)経営戦略等
当社グループは、プロフェッショナルサービス事業において主にエンタープライズを対象にテイラーメイド型でのデータフィードサービス及びデータフィード広告運用に特化したインターネット広告代理サービス等を提供しており」、これにより蓄積したデータフィードやデータフィード広告運用のノウハウを基にして、SaaS事業において当該サービスに特化したWebツールを開発し、エンタープライズのみならずSMBを含めた幅広い顧客企業に提供するサービスを展開してきました。
2020年1月には、アナグラム株式会社(以下、「アナグラム」という。)の50.1%の株式を取得し連結子会社化しております。アナグラムは、「マーケティングを通してより豊かな未来を創造する---幸せな出会いがより豊かな未来を創る」という企業理念のもとインターネット広告運用代行事業を展開し、企業のマーケティング支援を行っております。
アナグラムの連結子会社化以降、当社が培ってきたデータフィード広告とアナグラムが培ってきたリスティング広告などそれぞれの得意領域におけるノウハウを通じて、インターネット広告運用代行事業において「データフィード広告」や「リスティング広告」など総合的なソリューションをワンストップで提供することにより、両社の顧客基盤の拡大をさらに図っていくなかで、当社は、グループ経営の機動性と柔軟性を高め、より効率的な連結経営体制を構築することを目的として、2020年6月19日に当社を株式交換完全親会社とし、アナグラムを株式交換完全子会社とする株式交換契約を締結し、2020年9月1日を効力発生日として実施する予定です。
また、近年、インターネットによる検索やコミュニケーションに加え、物販など多様な分野でデジタルプラットフォーマーと呼ばれる企業により提供されるサービスが、スマートフォンの普及と相まって国内消費者の生活全般に必要不可欠な基盤となってきているだけでなく、事業者にとってもマーケティングや業務管理活動において急速に浸透してきております。
このような状況の下で、当社は、特にデータフィードを長年にわたり手掛けそのノウハウを蓄積してきたことを強みとしていることから、デジタルプラットフォーマーが取り組む様々なサービス展開を見据えて、構造化データをインターネット経由で利用するソリューションを多方面に展開及び提供し、事業者が保有する多様なデータやプラットフォームとの結節点を担うことで今後も成長を継続することを経営戦略の柱としております。
具体的には、企業のECサービス支援に注力し、ECサービスにデータフィードやソーシャルログインが活用できる機能を提供することや潜在的顧客企業数の多いSMBを対象としたEC支援を行ってまいります。さらに、企業が保有する多様なデータの効率的な活用のためのデジタルトランスフォーメーション支援についても新規事業として実施する方針です。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、今後の顧客基盤の拡大を前提としているため、当社サービスの利用案件数と認識しております。現時点におけるこれらの指標は以下のとおりであり、特にSaaS事業においては全てのサービスで案件数の増加が継続しております。
(サービス利用案件数推移)
| 2017年5月 | 2018年5月 | 2019年5月 | 2020年5月 | |
| プロフェッショナルサービス事業 | 123 | 112 | 136 | 225 |
| Anagrams | - | - | - | 96 |
| Feedmatic | 24 | 23 | 45 | 48 |
| DF PLUS | 88 | 82 | 85 | 76 |
| その他 | 11 | 7 | 6 | 5 |
| SaaS事業 | 117 | 264 | 606 | 702 |
| EC Booster | - | 57 | 313 | 344 |
| dfplus.io | 7 | 48 | 98 | 139 |
| ソーシャルPLUS | 110 | 159 | 195 | 219 |
| 合計 | 240 | 376 | 742 | 927 |
(注)1.「Anagrams」については、2020年1月に連結子会社化したアナグラム株式会社が取り扱う案件数を記載しております。
2.「EC Booster」については、2018年3月よりサービス提供を開始しております。
(4)経営環境
2019年のインターネット広告市場規模は、2兆1,048億円と前年比で19.7%増加し、6年連続で二桁成長となっており(株式会社電通「2019年 日本の広告費」2020年2月)、当社の提供サービスであるデータフィードを利用した広告の市場規模も順調に拡大しているものと認識しております。その一方で、デジタル広告の出稿にはデジタルプラットフォーマーの規約やフォーマットに合わせて適宜調整するといった一定の労力を要しているのが実情であるため、国内の生産年齢人口について今後減少が見込まれる状況では、デジタル広告出稿に割ける人的リソースの余裕も少なくなっていくものと見込まれます。また、特にSMBではこうした広告出稿に関する知識や経験を有した人材も不足しており、十分な対応が執られていないものと認識しております。
こうした経営環境から、デジタル広告出稿のアウトソーシングや自動化へのニーズは日々高まっており、当社の提供するプロフェッショナルサービス事業及びSaaS事業の各サービスへの需要も順調に拡大しているものと認識しております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの対処すべき主な課題は以下のとおりです。
①新規ビジネスの創出と顧客基盤の拡大
当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおり、創業以来、デジタルマーケティング領域において様々な新規サービスを開発し、新たな収益機会を創造してまいりました。今後も競争優位性を確保し長期的に成長し続ける組織であるためには、既存サービスの新規機能追加やUI/UXの改善に加え、広告主である企業や広告媒体となるデジタルプラットフォーマー、さらにはその先にいるエンドユーザーのニーズの変化を的確に捉え、新たなビジネスやサービスを創出することが極めて重要であると考えております。具体的には、デジタルプラットフォーマーが事業者向けに提供するサービスをSMBであっても、自社で保有するデータを活用して簡易かつ効果的に利用できるSaaSの開発に注力していく方針であります。当社では、デジタルプラットフォーマーをはじめとした様々な分野のパートナーと連携し、デジタルマーケティング分野における新規ビジネスの創出に努めるとともに、将来的には海外展開による顧客基盤の強化を図ることで、未来の収益の柱を育てるべく尽力してまいります。
②グループ会社とのシナジーの最大化と市場の拡大
現在、当社グループは、当社及び当社の関係会社2社(アナグラム株式会社、株式会社アンノウン)で構成されており、各社がインターネット広告市場において、強みを活かした広告運用サービスを提供しております。今後は、インターネット広告運用代行事業において「データフィード広告」や「リスティング広告」など総合的なソリューションをワンストップで提供することなどにより、シナジーの最大化と市場の拡大を強化してまいります。
③人材の確保と育成
当社グループが今後更なる事業を拡大していくためには、優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると考えております。特に、優秀なエンジニアの採用は、他社との獲得競争が激しさを増す昨今の状況を鑑みると、継続的な課題と認識しております。これらの課題に対処するために、当社グループは、知名度の向上、研修制度の強化、福利厚生の充実を図り、優秀な人材が長期にわたってやりがいを感じて働くことができる職場環境の整備を進めるとともに、採用活動の柔軟化により適時な人材の確保と育成に努めてまいります。
④認知度の向上
当社グループは、これまで広告宣伝には注力しておらず、提供サービスの機能優位性とデジタルプラットフォーマーとの連携に拠る営業活動を通じて新しいマーケットの創出を図ってまいりました。その結果、現在、幅広い業種、企業に当社グループサービスを導入頂き、継続的な取引による確固たる顧客基盤の構築を実現することができていると考えております。しかしながら、既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るためには、当社グループ及び当社サービスの認知度を向上させ、新規案件を獲得していくことが重要な課題であると認識しております。当社グループとしましては、費用対効果を慎重に検討の上、広告宣伝による販売促進活動に積極的に取り組み、認知度の向上を図ってまいります。
⑤システムの安定性の確保
当社グループはインターネットを通じてサービス提供を行っていることから、システムの安定稼働及びセキュリティ管理体制の構築が重要であると認識しております。このため、データセンターにおけるサーバの稼働状況を常時監視しておりますが、引き続きサーバ設備の強化、負荷分散システムの導入等、中長期的な視点に立った設備投資を行い、システムの安定性確保に取り組んでまいります。
⑥内部管理体制の強化
当社グループが今後更なる業容拡大、継続的に成長するためには、リスク管理体制の強化と、確固たる内部管理体制構築を通じた業務の標準化及び効率化の徹底が重要であると考えております。当社グループとしましては、更なる内部管理体制の強化によって、より一層のコーポレート・ガバナンス機能の充実を図り、経営の公正性・透明性の確保及び企業価値の最大化に努めてまいります。
⑦財務体質の強化
当社グループは、金融機関からの借入金の割合が株主資本に対して高い比率となっております。今後は、運転資金拡大に加え開発投資のための資金の確保の必要もあることから、有利子負債とのバランスを勘案しつつ自己資本の拡充を図ってまいります。