有価証券報告書-第11期(2024/10/01-2025/09/30)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営理念及び経営方針
当社は、名南コンサルティングネットワークの創業者である佐藤澄男が掲げた「私達は自利利他の精神に基づき、お客様の明日への発展のために今日一日を価値あるものとします」という経営理念のもと東海地方を中心に中堅中小企業の皆様にM&Aの支援を行ってまいりました。
近年、後継者不在による事業承継のニーズの高まりにより、以前は一般的ではなかったM&Aも、今では経営戦略のひとつとして認知されております。当社は、東海地方におけるM&Aの先駆者としての自負とともに、激変する経営環境に対応すべく、名南コンサルティングネットワークの様々なリソースを統合したM&A支援を通じ、お客様の明日への発展のための参謀となることを目指しております。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 人材の確保・育成
当社グループの成長戦略においては、人的資本の強化、即ちM&Aアドバイザーの確保・育成を最重要課題として位置付けております。
この課題を解決すべく、まず人材確保の観点では、M&A業務経験者に限定した採用とせず、金融機関や会計事務所等での勤務経験を通じて、M&Aアドバイザリー業務に資する経験を有している人材を中心に、幅広く積極的な採用を展開しております。その上でインセンティブに偏らない報酬制度、テレワークの導入、男性の育休取得の支援など、働きやすい環境づくりにも注力することで、人材流出の抑止にも取り組んでおります。
また育成の観点では、属人化しがちなM&Aアドバイザリー業務を社内で集約・共有することにより他者から学ぶ視点と、アドバイザーがM&A支援に必要なノウハウとコミュニケーションは何なのかを自主的に考え社内還元する視点の両軸で改善を促し、マッチング力、成約力の向上に全社員で取り組みアドバイザーの早期戦力化を図っております。
これに加えて、中小企業庁から「中小M&A人財向け 使命、倫理・行動規範、知識スキルマップ」が公開されたことを受け、知識のみに限定せず、倫理観の醸成についても注力しております。
これらの取り組みにより、多くの経験や高いスキルを持ち、質の高い支援を実行できる、市場に求められる付加価値の高いプレイヤーへの成長が促せるものと考えております。
② M&Aを中心とした事業領域の拡充
中小企業のM&A市場は依然として活況が維持されております。しかしながら昨今では、従来の後継者問題を理由とした事業承継M&Aに限らず、業界再編や不採算事業のスピンアウト、新規事業領域への進出など、成長企業にとっての戦略的なM&A需要が増加したことも大きな要因となっており、こうしたニーズの変遷に対応することが課題であると認識しております。
この課題を解決すべく、2022年10月にJ-Adviser資格を取得しTOKYO PRO Marketへの上場支援を行うIPO支援事業の立ち上げ、金融機関やスタートアップ支援拠点等と連携してスタートアップ企業への投資実行を行うベンチャーキャピタル事業の運営など、M&Aを中心とした事業領域の拡充にも取り組んでおります。
また、これらの事業領域の拡充においては、各事業にかかる専門性の高い多様なノウハウが必要であることから、グループの税理士法人・弁護士法人との連携を強化することにより、より適切なコンサルティングができる体制の整備を進めております。
これらにより、同業他社との差別化を図り、経営者や提携先に選ばれるM&Aコンサルティング会社としての価値提供ができるよう取り組んでおります。
③ 提携先の開拓及び関係性の強化
当社の事業モデルは、提携営業を中心とした事業モデルであるため、従前より提携先との取引がある等十分な与信のある先が譲渡企業または譲受企業となり、いわゆる「不適切な買手」が介在し辛い安全な取引網があることを強みとしております。
このモデルにおいては、提携先開拓による取引網の拡大は重要課題の一つであると認識し活動しており、本社である東海地域を中心として、東京・静岡・大阪・高松と各地域での提携先開拓と並行する形での進出を行うことで、提携エリアを手堅く拡大しております。
また、名南コンサルティングネットワークのグループ会社である株式会社名南経営ソリューションズが全国の会計事務所向けに情報共有及び各種経営ツールを提供するインターネットサービスを展開しておりますので、これらのサービスのユーザーである会計事務所と連携してM&A案件の発掘に取り組む等、営業活動における関係性を強化していく方針であります。
④ 社会的信用力の向上
中小M&A市場においては、昨今の譲渡企業と譲受企業間でのトラブル等を受け、2024年8月中小M&Aガイドライン(第3版)が改訂され、仲介業者は、収受する手数料の説明だけでなく、最終契約後にトラブルに発展するリスク及びその対応についての説明を行うよう求められております。
当社においては、従前よりガイドラインの趣旨に賛同し、「重要事項説明書」により適切な説明を実施し、お客様から信頼され対等な関係において意思決定をいただくよう、信頼関係の構築に時間をかけて取り組んでおります。
これに限らず、当社グループは名南コンサルティングネットワークの理念である「自利利他」の精神を念頭に、お客様に寄り添う高品質なサービス提供の追求が、社会的信用力の向上に繋がり、ひいては業界全体の健全な発展に資すると考えておりますので、引き続きM&A専門業者の中でも特に高い遵法意識、高い倫理観を保ち、中小企業庁を中心に官民との連携にも取り組んでまいります。
⑤ 案件マッチング力の強化
収益力向上においては、成約件数の増加が重要課題であると考えております。成約件数の増加においては、その案件の成約までのプロセスの管理だけでなく、関係者の意向の汲み取りが必要となります。特に、案件の特性が多岐にわたる状況においては、その特殊性、専門性等にかかる見極めが重要であり、適切に幅広くマッチングを実施し成約の合意を得る力を高めることが課題であると考えております。
この課題に対しては、提携先金融機関や会計事務所等の紹介のみではなく、2024年10月に取得したマフォロバ株式会社の有するマッチングプラットフォーム機能を活用し、広域かつ効率的なマッチングを図ります。また、スキル研修によるインプット、案件を通じたそのノウハウのアウトプットの繰り返しにより、アドバイザー個々のコンサルティング能力を向上させ、成約までの過程を経営者とともに伴走し最適な解決策を模索し提案し続けることにより、その成約率の向上を図ります。
(3) 目標とする客観的な指標等
当社では、競合他社と同様に、成約件数、M&Aアドバイザー数及び譲渡企業との新規アドバイザリー契約受託件数を重要な指標と捉えております。これは、M&Aアドバイザー数の増加に比例し、案件成約件数の増加が見込まれ、売上高の増加につながるためであります。
(注)M&Aアドバイザー数は、M&Aにのみ従事するものを表示し、別にVC事業・J-Adviser事業専任のコンサルタントが8名在籍しております。
(1) 経営理念及び経営方針
当社は、名南コンサルティングネットワークの創業者である佐藤澄男が掲げた「私達は自利利他の精神に基づき、お客様の明日への発展のために今日一日を価値あるものとします」という経営理念のもと東海地方を中心に中堅中小企業の皆様にM&Aの支援を行ってまいりました。
近年、後継者不在による事業承継のニーズの高まりにより、以前は一般的ではなかったM&Aも、今では経営戦略のひとつとして認知されております。当社は、東海地方におけるM&Aの先駆者としての自負とともに、激変する経営環境に対応すべく、名南コンサルティングネットワークの様々なリソースを統合したM&A支援を通じ、お客様の明日への発展のための参謀となることを目指しております。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 人材の確保・育成
当社グループの成長戦略においては、人的資本の強化、即ちM&Aアドバイザーの確保・育成を最重要課題として位置付けております。
この課題を解決すべく、まず人材確保の観点では、M&A業務経験者に限定した採用とせず、金融機関や会計事務所等での勤務経験を通じて、M&Aアドバイザリー業務に資する経験を有している人材を中心に、幅広く積極的な採用を展開しております。その上でインセンティブに偏らない報酬制度、テレワークの導入、男性の育休取得の支援など、働きやすい環境づくりにも注力することで、人材流出の抑止にも取り組んでおります。
また育成の観点では、属人化しがちなM&Aアドバイザリー業務を社内で集約・共有することにより他者から学ぶ視点と、アドバイザーがM&A支援に必要なノウハウとコミュニケーションは何なのかを自主的に考え社内還元する視点の両軸で改善を促し、マッチング力、成約力の向上に全社員で取り組みアドバイザーの早期戦力化を図っております。
これに加えて、中小企業庁から「中小M&A人財向け 使命、倫理・行動規範、知識スキルマップ」が公開されたことを受け、知識のみに限定せず、倫理観の醸成についても注力しております。
これらの取り組みにより、多くの経験や高いスキルを持ち、質の高い支援を実行できる、市場に求められる付加価値の高いプレイヤーへの成長が促せるものと考えております。
② M&Aを中心とした事業領域の拡充
中小企業のM&A市場は依然として活況が維持されております。しかしながら昨今では、従来の後継者問題を理由とした事業承継M&Aに限らず、業界再編や不採算事業のスピンアウト、新規事業領域への進出など、成長企業にとっての戦略的なM&A需要が増加したことも大きな要因となっており、こうしたニーズの変遷に対応することが課題であると認識しております。
この課題を解決すべく、2022年10月にJ-Adviser資格を取得しTOKYO PRO Marketへの上場支援を行うIPO支援事業の立ち上げ、金融機関やスタートアップ支援拠点等と連携してスタートアップ企業への投資実行を行うベンチャーキャピタル事業の運営など、M&Aを中心とした事業領域の拡充にも取り組んでおります。
また、これらの事業領域の拡充においては、各事業にかかる専門性の高い多様なノウハウが必要であることから、グループの税理士法人・弁護士法人との連携を強化することにより、より適切なコンサルティングができる体制の整備を進めております。
これらにより、同業他社との差別化を図り、経営者や提携先に選ばれるM&Aコンサルティング会社としての価値提供ができるよう取り組んでおります。
③ 提携先の開拓及び関係性の強化
当社の事業モデルは、提携営業を中心とした事業モデルであるため、従前より提携先との取引がある等十分な与信のある先が譲渡企業または譲受企業となり、いわゆる「不適切な買手」が介在し辛い安全な取引網があることを強みとしております。
このモデルにおいては、提携先開拓による取引網の拡大は重要課題の一つであると認識し活動しており、本社である東海地域を中心として、東京・静岡・大阪・高松と各地域での提携先開拓と並行する形での進出を行うことで、提携エリアを手堅く拡大しております。
また、名南コンサルティングネットワークのグループ会社である株式会社名南経営ソリューションズが全国の会計事務所向けに情報共有及び各種経営ツールを提供するインターネットサービスを展開しておりますので、これらのサービスのユーザーである会計事務所と連携してM&A案件の発掘に取り組む等、営業活動における関係性を強化していく方針であります。
④ 社会的信用力の向上
中小M&A市場においては、昨今の譲渡企業と譲受企業間でのトラブル等を受け、2024年8月中小M&Aガイドライン(第3版)が改訂され、仲介業者は、収受する手数料の説明だけでなく、最終契約後にトラブルに発展するリスク及びその対応についての説明を行うよう求められております。
当社においては、従前よりガイドラインの趣旨に賛同し、「重要事項説明書」により適切な説明を実施し、お客様から信頼され対等な関係において意思決定をいただくよう、信頼関係の構築に時間をかけて取り組んでおります。
これに限らず、当社グループは名南コンサルティングネットワークの理念である「自利利他」の精神を念頭に、お客様に寄り添う高品質なサービス提供の追求が、社会的信用力の向上に繋がり、ひいては業界全体の健全な発展に資すると考えておりますので、引き続きM&A専門業者の中でも特に高い遵法意識、高い倫理観を保ち、中小企業庁を中心に官民との連携にも取り組んでまいります。
⑤ 案件マッチング力の強化
収益力向上においては、成約件数の増加が重要課題であると考えております。成約件数の増加においては、その案件の成約までのプロセスの管理だけでなく、関係者の意向の汲み取りが必要となります。特に、案件の特性が多岐にわたる状況においては、その特殊性、専門性等にかかる見極めが重要であり、適切に幅広くマッチングを実施し成約の合意を得る力を高めることが課題であると考えております。
この課題に対しては、提携先金融機関や会計事務所等の紹介のみではなく、2024年10月に取得したマフォロバ株式会社の有するマッチングプラットフォーム機能を活用し、広域かつ効率的なマッチングを図ります。また、スキル研修によるインプット、案件を通じたそのノウハウのアウトプットの繰り返しにより、アドバイザー個々のコンサルティング能力を向上させ、成約までの過程を経営者とともに伴走し最適な解決策を模索し提案し続けることにより、その成約率の向上を図ります。
(3) 目標とする客観的な指標等
当社では、競合他社と同様に、成約件数、M&Aアドバイザー数及び譲渡企業との新規アドバイザリー契約受託件数を重要な指標と捉えております。これは、M&Aアドバイザー数の増加に比例し、案件成約件数の増加が見込まれ、売上高の増加につながるためであります。
| 第10期 2024年9月期 | 第11期 2025年9月期 | |
| 売上高 | 1,924,183千円 | 1,484,312千円 |
| 成約件数 | 93件 | 105件 |
| M&Aアドバイザー数 | 47名 | 53名 |
| 新規アドバイザリー契約受託件数 | 154件 | 153件 |
(注)M&Aアドバイザー数は、M&Aにのみ従事するものを表示し、別にVC事業・J-Adviser事業専任のコンサルタントが8名在籍しております。