有価証券報告書-第10期(2024/10/01-2025/09/30)

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2025/12/25 15:33
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有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「あらゆる産業において、ソフトウエア技術が生み出す新たな付加価値を通じて、お客様に安心と満足そして豊かさを提供すると共に、社員を大切にし、株主様に貢献する」ことを企業理念としております。この企業理念を基本とし、高度なソフトウエア技術力によりお客様の課題を解決し、お客様の製品や商品・インフラ開発を支援しております。また、社員全員が当社グループを愛し、自ら成長し続ける会社環境を提供し、社員一人ひとりが希望とやりがいが持てる会社を実現します。そして、地域社会と共に発展できる地域のコア企業としての役割を担います。
(2) 経営戦略等
当社グループは、とりわけ、半導体や重電といった領域でのソリューション提供を強みに、AI技術を駆使した研究開発支援など、特徴のあるシステムインテグレーターとして、ここまで成長を遂げてまいりました。
そのような中、当社グループは、2031年に向けた長期ビジョン「T&S Growth Journey 2031」を策定し、2031年までに、売上高100億円、EBITDA20億円、時価総額300億円の財務目標を掲げました。
長期ビジョンに掲げた3つのミッション、①半導体領域におけるナンバーワン・システムインテグレーター、②AI事業の独自ブランド化を起点とする高速成長、③そしてこれらを支えるエンジニア規模の拡大、の実現に向け努めてまいります。
(3) 経営環境
①DXソリューションカテゴリーを取り巻く環境
近年ソフトウエアは、組込み機器やコンピュータに代表されるハードウエアの進歩と共にその需要は増大してきました。さらに今後は、ITを中心にサービスや価値が再設計される時代に入ると認識しております。このため、AIや自動運転、ロボット等に搭載されるソフトウエアが、ハードウエアを決定する「ソフトウエア中心」の時代になるといわれ、益々ソフトウエアの需要が拡大すると予想しております。
国内ソフトウエア市場は、右肩上がりの成長を持続する反面(*1)、ソフトウエア開発を支えるIT人材の不足が予想されます(*2)。つまり、日本のソフトウエア市場は益々拡大を重ね、当社グループのようなソフトウエアを専門として事業展開している企業の需要が益々高まっていき、一方で、IT人材をいかに獲得するかがこれらの企業の大きな課題になると考えております。
②半導体ソリューションカテゴリーを取り巻く環境
半導体市場は、需給バランスの影響により「半導体サイクル」といわれる好不況の大きな波が存在しますが、全体としてはプラスの成長を維持しております。当社グループ調べによると、製品別半導体全市場のうち、約1/3をメモリデバイス(注1)が占め(*3)、DRAM(注2)とNAND Flash メモリ(注3)がその市場の中心となっております。特にNAND Flashメモリは、主にスマートフォン等の記憶デバイスとして採用されておりますが、近年のIoTによるデータ量の急激な増大に伴い今後も市場が拡大すると当社グループ独自に予想しております。
2025年はデータセンター投資の恩恵を受けるメモリや一部ロジック製品の高成長が予測されており、2026年はAI関連を牽引役とした更なる市場拡大が予測され、エッジAIなど応用領域が拡がることも、電子機器への半導体搭載金額の増加に繋がると期待されています(*4)。このような背景のもと、当社グループの得意先であるキオクシア株式会社も新たな製造棟の稼働を開始しております。
③AIソリューションカテゴリーを取り巻く環境
当社グループが今後注力する市場である、AI(人工知能:Artificial Intelligence)技術を利用したロボット、自動運転、IoT等は、今後の企業活動で最も重要な開発領域と見ており、事業の成長を担う市場としては妥当であると考えております。
AI技術は、ロボット等の産業用機械、自動運転に代表される輸送機関連のほか、様々な民生用機器、医療、社会インフラなど、その用途は多岐にわたります。とりわけ、画像認識をはじめとするセンシング技術の応用は拡大を続けています。
AI技術の応用は、適切なAIアルゴリズムの実装が鍵を握ります。全世界の企業や研究機関がこぞってAIアルゴリズムを開発しておりますが、同時に製品開発に相応しいアルゴリズムを選択し、実装、評価する需要は益々高まっております。適切なアルゴリズムをベースにしたアプリケーション開発を行うことは、今や機械、電機メーカーに限らず、あらゆる産業分野で必要なものと認識されつつあります。
(4) 目標とする経営指標
当社グループは、短期的には事業規模を表す売上高と本業の収益力を表すEBITDAの伸びを重視しております。また、中長期的には自己資本利益率(ROE)を重視しながら安定した事業運営を行うと共に事業拡大と超過利潤の獲得を目指し、企業価値の継続的向上に努めてまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(1) 経営方針及び(2) 経営戦略等に記載した事項の実現に向けた具体的な課題と対応方針は以下のとおりであります。
①半導体領域におけるナンバーワン・システムインテグレーター
昨今、我が国においては、半導体産業の活性化のために国を挙げたプロジェクトが進んでおり、国内企業だけでなく、海外企業による日本進出も盛んになっております。このような状況下で、半導体産業にかかるシステム開発・保守・運用等のニーズが高まっておりますが、半導体産業にノウハウを有するシステム開発企業は多くなく、その専門性や機密性に起因する参入障壁も高い状況にあります。
そこで、当社グループが有する経験とノウハウを活かし、半導体産業領域におけるナンバーワン・システムインテグレーターとしての地位を確立しようというものであります。
②AI事業の独自ブランド化を起点とする高速成長
現在、当社グループでは、画像認識に関する先進技術を駆使したAIソリューションの提供ビジネスを展開しております。画像認識技術を利用した自動化製品は様々な分野において応用されており、当該製品に必要なシステム開発の成長余地は相当程度高いと考えております。
現在は当社グループにおいて受託開発のサービス形態を中心にお客様へソリューション提供を行っておりますが、これに加え当社グループの有する技術をIP(知的財産)化し、ライセンスビジネスへの展開を図ってまいります。さらに、一般的には労働集約的であるといわれるITシステム開発・保守・運用の分野においても、生成AIをはじめとする自動化の技術が急速に取り入れられており、同様に大きなビジネスチャンスが潜んでいると考えております。
そこで、当社グループにおいても、研究開発やM&A等の手段により、AIソリューション事業の加速度的拡大と当社グループの半導体関連及びDX関連のシステム開発事業とのコラボレーションを図ってまいります。
③そしてこれらを支えるエンジニア規模の拡大
2025年9月現在、当社グループの従業員数は368名であります。当社グループを取り巻く市場環境の需要は旺盛で、かつ当社グループの所属エンジニアの稼働率は極めて高い状況にあることから、エンジニアリソースの拡充は当社グループの収益拡大に直結いたします。これに加え、上記2つのミッション実現のためには、優秀なエンジニアリソースの更なる拡充は不可欠であります。
AI技術の進展により労働集約的ビジネスが変化していくことは予想しておりますが、AIがヒトに取って代わるのではなく、ヒトがAIを利用することで全体としての生産性を向上させることが真の姿と考えており、そのための高度専門人材の採用と育成を通じ、当社グループのエンジニア規模を拡大していく必要があると考えております。
以上の施策をスピーディーに実現するために、当社グループは、横浜キャピタル株式会社との事業提携を通じ、上記のミッション実現のための支援を受けることといたしました。横浜キャピタル株式会社は、これまでも投資先の経営支援と企業価値向上に多くの実績を有していることから、当社グループが目指す上記3つのミッション実現のための、(1) 採用・人材基盤強化、(2) M&A又は事業・資本提携による事業の拡大、(3) DX推進による営業基盤の拡充と生産性の向上といった各要素(ミッションマスター)に対し、有益な助言を得ることを予定しており、その活用を通じて諸施策の確実な実行を強力に推進してまいります。
用語解説
本項「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」等において使用しております用語の定義について以下に記します。
用語用語の定義
注1メモリデバイスコンピュータにおいて、プログラムやデータを記憶する装置のことをいう。DRAM、SRAM、NAND Flashメモリ等がある。
注2DRAMDynamic Random Access Memoryの略で、半導体メモリ(半導体記憶素子)の一つ。 読み出し/書き込みが自由に行えるRAMと呼ばれる半導体メモリの方式の一種であり、コンデンサーに電荷を蓄えて情報を記憶するタイプの半導体メモリのことをいう。
注3NAND FlashメモリNAND Flashメモリとは、Flashメモリ(電界効果トランジスタでホットエレクトロンを浮遊ゲートに注入してデータ記録を行う不揮発性メモリ)の構造・動作原理の一種で、最初に発明されたNOR型Flashメモリに次いで考案された方式である。NOR型Flashメモリと比べて回路規模が小さく、安価に大容量化できることが特徴である。従来のフロッピーディスクやハードディスク(HDD)に代わるPC用のUSBメモリやソリッドステートドライブ(SSD)、デジタルカメラ用のメモリカード、携帯音楽プレーヤー、携帯電話などの記憶装置として使用される。近年では、サーバ用HDDに比べ速度が速いことから、クラウドサーバの記憶装置として用いられている。

*1 ソフトウエア開発を含む国内情報サービスの需要は、みずほ銀行産業調査部「日本産業の中期見通し(2024年12月5日)」※1 によれば、2025年以降も拡大が見込まれることが記述されています。
※1 みずほ銀行産業調査部「日本産業の中期見通し(2024年12月5日)」
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/industry/sangyou/pdf/1076.pdf
*2 経済産業省「IT人材需給に関する調査(2019年3月)」※2によれば、ソフトウエア開発を支えるIT人材の不足が予想されております。この報告書の試算結果は、今後のIT需要の伸びをそれぞれ低位(需要伸び率1%)、中位(需要伸び率2-5%)、高位(需要伸び率3-9%)の3段階でIT人材の不足を予想しています。これによると、2019年時点において、約26万人が不足していると言われ、2030年までに16万人から79万人のIT人材不足が予想されています。
※2 経済産業省「IT人材需給に関する調査」2019年3月
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
*3 製品別世界のIC市場予測※3から、2026年の市場全体の出荷額は6,673億ドルであり、そのうちメモリは約2,148億ドルと市場のほぼ1/3をメモリが占めていることになります。
※3 JEITA(電子情報技術産業協会)世界半導体市場統計(2025年春季半導体市場予測について)
https://www.jeita.or.jp/japanese/stat/wsts/docs/20250603WSTS.pdf
*4 半導体市場は、需給バランスの影響により「半導体サイクル」といわれる好不況の大きな波が存在しますが、JEITA(電子情報技術産業協会)世界半導体市場統計(2025年春季半導体市場予測)※4によれば、2025年は前年比+11.2%、2026年は前年比+8.5%となることが予測されております。2025年は引き続きデータセンター投資の恩恵を受けるメモリや一部ロジック製品の高成長が予測され、2026年はAI関連を牽引役とした更なる市場拡大が予測され、エッジAIなど応用領域が拡がることも、電子機器への半導体搭載金額の増加に繋がると期待されています。
※4 JEITA(電子情報技術産業協会)世界半導体市場統計(2025年春季半導体市場予測について)
https://www.jeita.or.jp/japanese/stat/wsts/docs/20250603WSTS.pdf

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