有価証券報告書-第3期(2023/04/01-2024/03/31)
(3)戦略
①気候変動(マテリアリティ「①気候変動対応、環境保全」への対応)
当社では、気候変動への対応を重点項目と捉え、地域・お客さまの持続的な成長を支援するため、2021年5月に北國銀行として、2022年5月に北國フィナンシャルホールディングスとしてTCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しました。
ア.気候変動に伴うリスクおよび機会と影響の認識
当社では、気候変動問題の顕在化に伴う外部環境や業務環境の変化をあらかじめ想定し、様々な波及経路に基づいてリスク事象を洗い出すことで、当社への財務的影響を特定しております。当社が想定するリスク事象の概要と主な影響は以下のとおりであります。
a.移行リスク
炭素排出量抑制コストの増加により、投融資先の収益減少や既存資産等の減損が発生
国内外の気候変動関連規制に対応するコストの増加
脱炭素化に向けた技術開発の失敗や遅れによる、投融資先の収益減少や既存資産等の減損が発生
製品・サービスの需給環境の変化により投融資先の収益減少や既存資産等の減損が発生
情報開示の不足による外部評価の低下
気候変動対策が不十分な取引先との取引継続による評判悪化
事業継続性強化のための設備費用やエネルギーコストの増加
b.物理的リスク
営業拠点等、保有不動産被災により事業が継続できないリスクや、対策・復旧によるコスト増加のリスク
自然災害による投融資先の業績悪化や担保毀損に伴う与信関係費用の増加
気候災害による市場や投資環境、投資先企業の信用悪化に伴って保有有価証券等の価値が変動
c.機会
ペーパーレス化等、業務効率化に伴うオペレーションコストの低減
省エネ設備の導入によるエネルギー使用の高効率化
保有設備の効率的な運用
エネルギー源のシフトによる調達コスト低下
再生エネルギー・脱炭素関連の設備投資ニーズ増加に伴うファイナンス機会・リース機会の拡大
脱炭素化に関連するコンサルティング機会の拡大
ペーパーレス化や業務効率化ニーズ増加に伴うコンサルティング機会の拡大
事業変革に向けた経営戦略策定ニーズ増加に伴うコンサルティング機会の拡大
気候関連情報の開示促進による企業イメージの向上
災害対策のためのインフラ投資等によるファイナンス機会の拡大
災害対策のためのBCP対策ニーズ増加に伴うコンサルティング機会の拡大
イ.気候変動に伴うシナリオ分析
シナリオ分析では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表しているシナリオを参照の上、パリ協定や2021年11月の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)における合意内容等をふまえ、2つのシナリオ分析を実施いたしました。
a.分析プロセス
移行リスクのシナリオ分析対象セクターを決定
移行リスク、物理的リスクともに分析対象に応じたシナリオを設定し、影響を分析
b.移行リスク
c.物理リスク
ウ.地域の脱炭素化に向けた取組
a.事業性理解を通じたお客さまへの気候変動意識の啓蒙
当社では、事業性理解を通じて、お客さまの気候変動対応等に対する意識向上の取組を行っています。脱炭素化に向けた融資やリース等の資金需要への対応はもちろん、気候変動対応をはじめとするESG課題を共有することで、コンサルティングやアドバイス等のビジネス機会を創出してまいります。
b.コンサルティング&アドバイザリー
当社の重点取組業務であるコンサルティング&アドバイザリー事業では、お客さまのサステナブル経営に向けたサポートを行うべく「ESG・SDGsコンサルティング」をメニュー化しています。
気候変動への対応は、企業にとって重要かつ喫緊の課題ですが、GX(グリーントランスフォーメーション)はDX等と同様に、お客さまがビジョンを達成するための一つのパーツであると考えております。
当社は事業性理解を通じ、お客さまの課題を共有することで、トランスフォーメーションのサポートを行ってまいります。
②地域経済(マテリアリティ「②地域経済活性化への貢献」への対応)
当社は地域経済活性化への取組を通じて企業理念およびブランド理念の実現を目指しております。
ア.地域経済に関するリスクおよび機会の認識
a.リスク
・地域企業の生産性が向上しないことによる競争力の低下、業績悪化による与信コストの増加
・地域のお客さまの金融リテラシーが高まらず、資産の形成や有効活用が進まない結果、地域経済が低迷
・キャッシュレス、デジタル化進展への対応不足によるサービスの競争力低下
b.機会
・ビジネスモデルと企業文化の変革による地域のクオリティ向上への貢献
・事業性理解を起点とし、課題の共有・解決を目指すコンサルティング&アドバイザリーの展開
・高齢化社会、人生100年時代を見据えた資産形成・運用や資産の有効活用、相続・資産承継に対する意識の高まり
・NISA恒久化などの制度改正
・地域での資金循環、生産性向上を目指したキャッシュレス、デジタル戦略の展開
イ.地域経済活性化に対する当社の取組
・プライベートエクイティを通じた成長支援
・地方公共団体とのコラボレーションによる生産性向上への貢献
・コンサルティング&アドバイザリー機能の発揮
・ライフプラン・資産形成サポート、職域含む金融教育への取組
・デジタル・キャッシュレス社会創出への貢献
・金融機能の安定性の維持
③ステークホルダー(マテリアリティ「④株主・投資家との対話による経営の透明性の向上」への対応)
当社は、株主・投資家のニーズ把握に基づいた積極的な情報開示による経営の透明性の向上や、適切な企業統治やシステムリスク管理、セキュリティ対応の充実による社会的信頼の確保に取り組んでいます。
ア.株主・投資家との対話による経営の透明性の向上に関するリスクおよび機会の認識
a.リスク
・株主・投資家ニーズ把握や積極的な情報開示の欠如による、経営の透明性の悪化
・デジタル対応の不足による、社内生産性の低下
・不適切な企業統治やシステムリスク管理、セキュリティ対応の不足による社会的信用失墜
b.機会
・個別面談重視のIR活動を通じた深い対話による、株主・投資家ニーズの把握、経営戦略や情報開示への反映
・DX、システム戦略を起点とした全体改革による戦略遂行力の強化
イ.株主・投資家との対話による経営の透明性の向上に向けた当社の取組
・DXを活用したコーポレート・トランスフォーメーションによる社内情報および社内議論プロセスの見える化
・業務効率化
④人的資本(マテリアリティ「③地域のクオリティ向上に貢献できる人材の育成」への対応)
当社が目指す「Quality Company,Good Company.」を実現するためには、「人材」が最も重要であると考え、社員の人材育成とキャリア自律に日々取り組んでおります。当社の経営戦略が日々アップデートされるのに伴い、人材要件も高度化・専門化しております。地域のクオリティ向上という理念に共感し貢献することができるプロフェッショナル人材を育成するために当社独自の「キャリア型人事制度」を導入し、「人材エコシステム」を循環させています。
「人材エコシステム」の土台としては、組織風土、ベーススキルとインテグリティ、健康とウエルビーイングを重要な位置づけと認識しております。フラットで心理的安全性が高く、情報が可視化されている当社の組織風土が、組織を支える大きな特長であり、インテグリティの高い社員が、健康でモチベーション高く働きがいをもって組織に貢献していくことを目指しています。その土台をふまえて、採用から育成、活躍、地域への輩出に至るまでの一貫した人材育成フレームを基に各施策を打ち出し、組織のイノベーションに貢献しています。
また、経営戦略と人材戦略は常に連動している存在であると認識し、経営戦略に応じて採用・育成・活躍・輩出をブラッシュアップしています。多様な価値観に富み、組織の経営者目線で取り組めるオーナーシップマインドを保有するプロフェッショナル人材が、地域のクオリティ向上に貢献していけるよう人材エコシステムを通じて取り組んでいきます。
ア.採用
当社の企業理念・ブランド理念・スローガンに共感する、多様なバックグラウンドを持つ人材を採用し、コラボレーションすることで、イノベーション創出につながっています。
当社の求める人材像は、インテグリティを備え、当社の理念に共感し同じ「志」を持つ人材であり、人々の生活や社会をより良いものとするために、ともに歩むことのできる方です。また、地域のクオリティ向上に貢献するために、高い専門性と構想力を持ち、新たな価値創造のために、自分自身のスキルを磨き続けることのできるプロフェッショナルであることも大切であると考えています。
採用は、新卒に偏重せずキャリア採用も積極的に取り組んでおります。特に、重点事業領域を中心に経営戦略・事業戦略沿って随時人員計画を見直し、積極的なキャリア採用を行っています。
また、新たに入社する社員に対してはオンボーディング体制を整え、プロフェッショナル人材が持てる能力を存分に発揮してもらえるよう全社でサポートを行っております。
イ.育成
地域のクオリティ向上に貢献できるプロフェッショナル人材の育成のため、「学び」への取組は欠かせません。社員一人ひとりが自身のキャリアプランをふまえ、必要な学びに貪欲に取組、スキル・知識を習得し地域貢献につなげています。学びの内容は、銀行業務に縛られず、VUCA時代に通用することを意識し、社外人材との他流試合を積極的に行っています。
会社側は社員の自律的なリカレント教育を金銭面でも支援し、今では60名の社員が大学や大学院での学び直しに取り組んでいます。また、当社の経営戦略に基づく効果的な人材ポートフォリオを構築するため、社員のキャリアチェンジも支援しております。個人向け営業やオペレーション業務領域のスキルを持つ社員が、全く畑違いの法人向け営業やシステム・デジタル領域の業務に転換することを後押しする“ジョブ・チャレンジ制度”や、社内で副業として本業以外の業務に携わる機会を設ける“コラボレーション制度”などを実施しています。
また、学びを社内で共有することで組織全体のナレッジとして蓄積し、イノベーション創造につなげています。2022年より、スキル可視化の高度化に着手し、「スキルマップ」と自社開発したHRシステム「マイキャリア」を利用し、社内のどこにどのようなスキルを持った人材がいるかを把握し、戦略に沿った人材ポートフォリオの最適化や戦略的な人材育成につなげております。
ウ.活躍
当社では、スキルや能力を兼ね備えた社員が十分にその力を発揮できるよう、働く環境の整備、社員一人ひとりのキャリア自律、キャリアプランに応じた適正な人員配置、ダイバーシティ&インクルージョンを重視しています。
まず家庭や育児・介護等の事情でキャリアを諦めることがないよう、時間や場所に囚われない柔軟な働き方を取り入れ、仕事とプライベートのバランスをとれる「働きやすい」環境づくりに努めています。その結果、男女ともに育児休業取得率は100%以上となり、育児・介護の短時間勤務制度の活用も進んでいます。また、育児・介護以外でも理由を問わず取得できる短時間勤務制度や休職制度、働く時間を業務に応じて選択できるフレックスタイム制の拡大など環境整備にも取り組んでおります。
一方で、働きやすさだけではなく、誰もが「働きがい」を感じることのできる職場づくりも重視しています。2022年に導入した「キャリア型人事制度」のもと、全社員の給与を見直し、従来の年功序列や旧コース別人事制度の要素が残る賃金体系を改め、全社員の給与をゼロベースで見直しました。その結果、男女間の賃金格差や年功序列の要素は少しずつですが解消されつつあります。さらに今後10年間で、従業員向け譲渡制限付株式(RS)付与分を含めて金融機関最高水準の給与水準となることを目指しております。
エ.輩出
当社の人材エコシステムのゴールは、さまざまな経験・知見・スキルを身につけた社員が、当社にとどまることなく、地域企業で経営者や経営幹部として地域のクオリティ向上に貢献することです。当社の社員が、北國FHDでの経験を活かし地域企業で活躍するアプローチは、地域のクオリティ向上に直接貢献できる、重要な価値提供手法の一つです。また社員にとっては、自分自身をブランド化し、経営人材として活躍する越境キャリア構築のチャンスとなります。また、当社からの人材輩出だけでなく、自治体等からの人材交流の受け入れを行うなど、双方向の交流も進めています。北國FHDは地域との知見と人材のシェアリングを通じて謙虚な姿勢で地域をリードする存在でありたいと考えています。
①気候変動(マテリアリティ「①気候変動対応、環境保全」への対応)
当社では、気候変動への対応を重点項目と捉え、地域・お客さまの持続的な成長を支援するため、2021年5月に北國銀行として、2022年5月に北國フィナンシャルホールディングスとしてTCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しました。
ア.気候変動に伴うリスクおよび機会と影響の認識
当社では、気候変動問題の顕在化に伴う外部環境や業務環境の変化をあらかじめ想定し、様々な波及経路に基づいてリスク事象を洗い出すことで、当社への財務的影響を特定しております。当社が想定するリスク事象の概要と主な影響は以下のとおりであります。
a.移行リスク
炭素排出量抑制コストの増加により、投融資先の収益減少や既存資産等の減損が発生
国内外の気候変動関連規制に対応するコストの増加
脱炭素化に向けた技術開発の失敗や遅れによる、投融資先の収益減少や既存資産等の減損が発生
製品・サービスの需給環境の変化により投融資先の収益減少や既存資産等の減損が発生
情報開示の不足による外部評価の低下
気候変動対策が不十分な取引先との取引継続による評判悪化
事業継続性強化のための設備費用やエネルギーコストの増加
b.物理的リスク
営業拠点等、保有不動産被災により事業が継続できないリスクや、対策・復旧によるコスト増加のリスク
自然災害による投融資先の業績悪化や担保毀損に伴う与信関係費用の増加
気候災害による市場や投資環境、投資先企業の信用悪化に伴って保有有価証券等の価値が変動
c.機会
ペーパーレス化等、業務効率化に伴うオペレーションコストの低減
省エネ設備の導入によるエネルギー使用の高効率化
保有設備の効率的な運用
エネルギー源のシフトによる調達コスト低下
再生エネルギー・脱炭素関連の設備投資ニーズ増加に伴うファイナンス機会・リース機会の拡大
脱炭素化に関連するコンサルティング機会の拡大
ペーパーレス化や業務効率化ニーズ増加に伴うコンサルティング機会の拡大
事業変革に向けた経営戦略策定ニーズ増加に伴うコンサルティング機会の拡大
気候関連情報の開示促進による企業イメージの向上
災害対策のためのインフラ投資等によるファイナンス機会の拡大
災害対策のためのBCP対策ニーズ増加に伴うコンサルティング機会の拡大
イ.気候変動に伴うシナリオ分析
シナリオ分析では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表しているシナリオを参照の上、パリ協定や2021年11月の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)における合意内容等をふまえ、2つのシナリオ分析を実施いたしました。
a.分析プロセス
移行リスクのシナリオ分析対象セクターを決定
移行リスク、物理的リスクともに分析対象に応じたシナリオを設定し、影響を分析
b.移行リスク
| 内容等 | |
| シナリオ | IPCCの2℃シナリオ |
| 対象セクター | 金属鉱業、陸運鉄道/航空物流サービス、食品、機械、繊維アパレル・贅沢品、建設土木の6セクターについて、各セクターの与信額上位10社(合計60社) |
| 対象期間 | 2050年まで |
| 指標 | 与信関連費用 |
| 分析結果 | 2050年までの与信関連費用増加額は約40億円と分析 |
c.物理リスク
| 内容等 | |
| シナリオ | IPCCの2℃シナリオおよび4℃シナリオ |
| 対象地域 | 北陸3県(石川県、富山県、福井県) |
| 対象期間 | 2050年まで |
| 対象先 | ⅰ)事業性与信先の建物 ⅱ)当社保有物件 |
| 指標 | ⅰ)与信関連費用 ⅱ)建物毀損額 |
| 分析結果 | ⅰ)最大55億円程度の与信関連費用増加 ⅱ)最大5億円程度の建物毀損の発生 |
ウ.地域の脱炭素化に向けた取組
a.事業性理解を通じたお客さまへの気候変動意識の啓蒙
当社では、事業性理解を通じて、お客さまの気候変動対応等に対する意識向上の取組を行っています。脱炭素化に向けた融資やリース等の資金需要への対応はもちろん、気候変動対応をはじめとするESG課題を共有することで、コンサルティングやアドバイス等のビジネス機会を創出してまいります。
b.コンサルティング&アドバイザリー
当社の重点取組業務であるコンサルティング&アドバイザリー事業では、お客さまのサステナブル経営に向けたサポートを行うべく「ESG・SDGsコンサルティング」をメニュー化しています。
気候変動への対応は、企業にとって重要かつ喫緊の課題ですが、GX(グリーントランスフォーメーション)はDX等と同様に、お客さまがビジョンを達成するための一つのパーツであると考えております。
当社は事業性理解を通じ、お客さまの課題を共有することで、トランスフォーメーションのサポートを行ってまいります。
②地域経済(マテリアリティ「②地域経済活性化への貢献」への対応)
当社は地域経済活性化への取組を通じて企業理念およびブランド理念の実現を目指しております。
ア.地域経済に関するリスクおよび機会の認識
a.リスク
・地域企業の生産性が向上しないことによる競争力の低下、業績悪化による与信コストの増加
・地域のお客さまの金融リテラシーが高まらず、資産の形成や有効活用が進まない結果、地域経済が低迷
・キャッシュレス、デジタル化進展への対応不足によるサービスの競争力低下
b.機会
・ビジネスモデルと企業文化の変革による地域のクオリティ向上への貢献
・事業性理解を起点とし、課題の共有・解決を目指すコンサルティング&アドバイザリーの展開
・高齢化社会、人生100年時代を見据えた資産形成・運用や資産の有効活用、相続・資産承継に対する意識の高まり
・NISA恒久化などの制度改正
・地域での資金循環、生産性向上を目指したキャッシュレス、デジタル戦略の展開
イ.地域経済活性化に対する当社の取組
・プライベートエクイティを通じた成長支援
・地方公共団体とのコラボレーションによる生産性向上への貢献
・コンサルティング&アドバイザリー機能の発揮
・ライフプラン・資産形成サポート、職域含む金融教育への取組
・デジタル・キャッシュレス社会創出への貢献
・金融機能の安定性の維持
③ステークホルダー(マテリアリティ「④株主・投資家との対話による経営の透明性の向上」への対応)
当社は、株主・投資家のニーズ把握に基づいた積極的な情報開示による経営の透明性の向上や、適切な企業統治やシステムリスク管理、セキュリティ対応の充実による社会的信頼の確保に取り組んでいます。
ア.株主・投資家との対話による経営の透明性の向上に関するリスクおよび機会の認識
a.リスク
・株主・投資家ニーズ把握や積極的な情報開示の欠如による、経営の透明性の悪化
・デジタル対応の不足による、社内生産性の低下
・不適切な企業統治やシステムリスク管理、セキュリティ対応の不足による社会的信用失墜
b.機会
・個別面談重視のIR活動を通じた深い対話による、株主・投資家ニーズの把握、経営戦略や情報開示への反映
・DX、システム戦略を起点とした全体改革による戦略遂行力の強化
イ.株主・投資家との対話による経営の透明性の向上に向けた当社の取組
・DXを活用したコーポレート・トランスフォーメーションによる社内情報および社内議論プロセスの見える化
・業務効率化
④人的資本(マテリアリティ「③地域のクオリティ向上に貢献できる人材の育成」への対応)
当社が目指す「Quality Company,Good Company.」を実現するためには、「人材」が最も重要であると考え、社員の人材育成とキャリア自律に日々取り組んでおります。当社の経営戦略が日々アップデートされるのに伴い、人材要件も高度化・専門化しております。地域のクオリティ向上という理念に共感し貢献することができるプロフェッショナル人材を育成するために当社独自の「キャリア型人事制度」を導入し、「人材エコシステム」を循環させています。
「人材エコシステム」の土台としては、組織風土、ベーススキルとインテグリティ、健康とウエルビーイングを重要な位置づけと認識しております。フラットで心理的安全性が高く、情報が可視化されている当社の組織風土が、組織を支える大きな特長であり、インテグリティの高い社員が、健康でモチベーション高く働きがいをもって組織に貢献していくことを目指しています。その土台をふまえて、採用から育成、活躍、地域への輩出に至るまでの一貫した人材育成フレームを基に各施策を打ち出し、組織のイノベーションに貢献しています。
また、経営戦略と人材戦略は常に連動している存在であると認識し、経営戦略に応じて採用・育成・活躍・輩出をブラッシュアップしています。多様な価値観に富み、組織の経営者目線で取り組めるオーナーシップマインドを保有するプロフェッショナル人材が、地域のクオリティ向上に貢献していけるよう人材エコシステムを通じて取り組んでいきます。
ア.採用当社の企業理念・ブランド理念・スローガンに共感する、多様なバックグラウンドを持つ人材を採用し、コラボレーションすることで、イノベーション創出につながっています。
当社の求める人材像は、インテグリティを備え、当社の理念に共感し同じ「志」を持つ人材であり、人々の生活や社会をより良いものとするために、ともに歩むことのできる方です。また、地域のクオリティ向上に貢献するために、高い専門性と構想力を持ち、新たな価値創造のために、自分自身のスキルを磨き続けることのできるプロフェッショナルであることも大切であると考えています。
採用は、新卒に偏重せずキャリア採用も積極的に取り組んでおります。特に、重点事業領域を中心に経営戦略・事業戦略沿って随時人員計画を見直し、積極的なキャリア採用を行っています。
また、新たに入社する社員に対してはオンボーディング体制を整え、プロフェッショナル人材が持てる能力を存分に発揮してもらえるよう全社でサポートを行っております。
イ.育成
地域のクオリティ向上に貢献できるプロフェッショナル人材の育成のため、「学び」への取組は欠かせません。社員一人ひとりが自身のキャリアプランをふまえ、必要な学びに貪欲に取組、スキル・知識を習得し地域貢献につなげています。学びの内容は、銀行業務に縛られず、VUCA時代に通用することを意識し、社外人材との他流試合を積極的に行っています。
会社側は社員の自律的なリカレント教育を金銭面でも支援し、今では60名の社員が大学や大学院での学び直しに取り組んでいます。また、当社の経営戦略に基づく効果的な人材ポートフォリオを構築するため、社員のキャリアチェンジも支援しております。個人向け営業やオペレーション業務領域のスキルを持つ社員が、全く畑違いの法人向け営業やシステム・デジタル領域の業務に転換することを後押しする“ジョブ・チャレンジ制度”や、社内で副業として本業以外の業務に携わる機会を設ける“コラボレーション制度”などを実施しています。
また、学びを社内で共有することで組織全体のナレッジとして蓄積し、イノベーション創造につなげています。2022年より、スキル可視化の高度化に着手し、「スキルマップ」と自社開発したHRシステム「マイキャリア」を利用し、社内のどこにどのようなスキルを持った人材がいるかを把握し、戦略に沿った人材ポートフォリオの最適化や戦略的な人材育成につなげております。
ウ.活躍
当社では、スキルや能力を兼ね備えた社員が十分にその力を発揮できるよう、働く環境の整備、社員一人ひとりのキャリア自律、キャリアプランに応じた適正な人員配置、ダイバーシティ&インクルージョンを重視しています。
まず家庭や育児・介護等の事情でキャリアを諦めることがないよう、時間や場所に囚われない柔軟な働き方を取り入れ、仕事とプライベートのバランスをとれる「働きやすい」環境づくりに努めています。その結果、男女ともに育児休業取得率は100%以上となり、育児・介護の短時間勤務制度の活用も進んでいます。また、育児・介護以外でも理由を問わず取得できる短時間勤務制度や休職制度、働く時間を業務に応じて選択できるフレックスタイム制の拡大など環境整備にも取り組んでおります。
一方で、働きやすさだけではなく、誰もが「働きがい」を感じることのできる職場づくりも重視しています。2022年に導入した「キャリア型人事制度」のもと、全社員の給与を見直し、従来の年功序列や旧コース別人事制度の要素が残る賃金体系を改め、全社員の給与をゼロベースで見直しました。その結果、男女間の賃金格差や年功序列の要素は少しずつですが解消されつつあります。さらに今後10年間で、従業員向け譲渡制限付株式(RS)付与分を含めて金融機関最高水準の給与水準となることを目指しております。
エ.輩出
当社の人材エコシステムのゴールは、さまざまな経験・知見・スキルを身につけた社員が、当社にとどまることなく、地域企業で経営者や経営幹部として地域のクオリティ向上に貢献することです。当社の社員が、北國FHDでの経験を活かし地域企業で活躍するアプローチは、地域のクオリティ向上に直接貢献できる、重要な価値提供手法の一つです。また社員にとっては、自分自身をブランド化し、経営人材として活躍する越境キャリア構築のチャンスとなります。また、当社からの人材輩出だけでなく、自治体等からの人材交流の受け入れを行うなど、双方向の交流も進めています。北國FHDは地域との知見と人材のシェアリングを通じて謙虚な姿勢で地域をリードする存在でありたいと考えています。