有価証券報告書-第5期(2025/01/01-2025/12/31)
② 戦略
(リスクと機会の特定・評価プロセス)
当社グループでは、気候変動によるリスクと機会を以下のプロセスにしたがって、特定・評価しております。
(シナリオ分析)
当社グループでは特定されたリスクと機会が2030年時点で当社事業に及ぼす財務影響を試算するため、シナリオ分析を実施しております。詳細は以下のとおりです。
(特定したリスクと機会)
当社グループでは、上記のシナリオ分析を含むリスクと機会の特定・評価プロセスにより、リスク10項目、機会4項目を以下のとおり特定しております。
(注)1.現在、当社グループでは2022年から10年後(2032年)のありたい姿を定めたうえで、その前半期間にあたる中期経営計画(2022-2026年)を推進しております。リスクと機会が顕在化しうる時間軸の評価においても、この経営戦略上の時間軸に一致をさせて、実施しております。具体的には、長期の時間軸を10年とし、それぞれ会計期間及び中期経営期間に合わせて、短期及び中期の時間軸を設定しております。
2.当社グループでは、営業利益を財務影響の指標とし、営業利益に対する影響の大きさをそれぞれ「大(5%以上)」「中(1%以上5%未満)」「小(1%未満)」の3段階で評価しております。
(気候レジリエンスの維持・向上)
当社グループでは、特定した気候変動によるリスクと機会について、事業活動に対するさまざまな影響を想定しております。こうした気候関連の変化、進展又は不確実性に対応する能力としての「気候レジリエンス」を維持・向上することで、特定したリスクによる財務影響を最小化するとともに、機会による財務影響を最大化するため、当社グループでは以下の通り対応策を設定しております。
(リスクと機会の特定・評価プロセス)
当社グループでは、気候変動によるリスクと機会を以下のプロセスにしたがって、特定・評価しております。
| ①リスクと機会の洗い出し 気候変動によるリスクと機会について、当社に関連する項目の洗い出し・抽出 ②リスクと機会の特定 抽出したリスクと機会について、複数の評価軸(影響の大きさ、影響を受ける期間、関連する事業の範囲)を用いて定性的に重要度を評価し、当社事業にとってより重要度が高いと考えられるリスクと機会を特定 ③事業への影響評価 特定したリスクと機会について、シナリオ分析を用いて2030年に当社事業に及ぼす財務影響を試算し、営業利益に対する影響の大きさを評価 |
(シナリオ分析)
当社グループでは特定されたリスクと機会が2030年時点で当社事業に及ぼす財務影響を試算するため、シナリオ分析を実施しております。詳細は以下のとおりです。
| 使用 シナリオ | ■移行リスク関連シナリオ IEA「World Energy Outlook 2023」におけるNZE2050、APS、STEPSシナリオ ■物理リスク関連シナリオ IPCC「AR6」におけるSSP1-1.9(1.5℃シナリオ)、SSP1-2.6(2℃シナリオ)、 SSP5-8.5(4℃シナリオ) ※その他日本国内の各省庁が発表している報告書等も使用 |
| 想定した 世界観 | 2100年における世界の気温上昇が1.5℃上昇、2℃上昇、4℃上昇の世界観 |
| 対象範囲 | ユニソルホールディングス㈱、国内連結子会社 |
(特定したリスクと機会)
当社グループでは、上記のシナリオ分析を含むリスクと機会の特定・評価プロセスにより、リスク10項目、機会4項目を以下のとおり特定しております。
| リスク 機会 | シナリオ | 種類 | リスクと機会の発生する 要因 | 内容 | 時間軸 (※1) | 2030年に おける 財務影響 (※2) |
| 移行 リスク | 1.5℃/2℃ | 政策及び規制 | 温室効果ガス排出の価格付け進行 | 炭素税等のGHG排出量の価格付けが進むことにより、仕入コストや電力等のエネルギーコストが増加する | 中~長 | 大 |
| 情報開示義務の拡大 | 情報開示すべき情報範囲の拡大に伴う、社内管理体制の構築及びデータインフラ整備等により、対応コストが増加する | 短~中 | 小 | |||
| 技術 | 既存製品/サービスの低炭素オプションへの置換 | 自社製品の環境性能やそれに関する保有技術が他社と比べて劣後することで競争力が落ち、売上が減少する | 中~長 | 小 | ||
| 市場 | 消費者行動の変化 | 環境性能の面で劣後する商品・サービスの売上が減少する | 中~長 | 大 | ||
| EVへの切替の進展により、内燃機関関連の金属加工部品と機械工具の需要が減少し、売上が減少する | 中~長 | 小 | ||||
| 企業としての環境対応が不十分とみなされると、販売先から選別され、事業全体の売上が減少する | 中~長 | 大 | ||||
| 評判 | 当該セクターへの批判、ステークホルダーの不安増大 | 気候変動対応の遅れや、投資家との環境対応に関する情報の非対称性により企業価値が低下する | 中~長 | 大 |
| リスク 機会 | シナリオ | 種類 | リスクと機会の発生する 要因 | 内容 | 時間軸 (※1) | 2030年に おける 財務影響 (※2) |
| 物理的 リスク | 4℃ | 急性 | 台風や洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇 | 台風や洪水などによる自社及びサプライヤーの被災が増加し、復旧コストの増加、機会損失による売上の減少が生じる | 短~長 | 中 |
| 慢性 | 平均気温の上昇 | 空調稼働に必要な電力量の増加により、エネルギーコストが増加する | 短~長 | 小 | ||
| 夏季に製造に携わる従業員を中心として、熱中症等の健康リスクが増大し、生産性が低下したり、対策としての設備投資コストが増加したりする | 短~長 | 小 | ||||
| 機会 | 1.5℃/2℃ | 製品及びサービス | 低炭素商品/サービスの需要拡大、消費者の好みの変化 | エネルギー使用時の低・脱炭素化や低コスト化ニーズの高まりに伴い、環境配慮商品の需要が増加し、売上が増加する | 短~長 | 中 |
| EVへの切替の進展に伴い、関連市場が成長し、売上が増加する | 短~長 | 小 | ||||
| 4℃ | 製品及びサービス | 降雨パターンの変化、気象パターンの極端な変動、異常気象の重大性と頻度の上昇に対する対応・対策 | 自然災害の増加や激甚化に対するレジリエンス向上に貢献する 防災・減災・復旧・復興関連製商品の売上が増加する | 短~長 | 中 | |
| 平均気温の上昇など厳しい条件下での安定稼働に貢献する省力化関連商品の売上が増加する | 短~長 | 中 |
(注)1.現在、当社グループでは2022年から10年後(2032年)のありたい姿を定めたうえで、その前半期間にあたる中期経営計画(2022-2026年)を推進しております。リスクと機会が顕在化しうる時間軸の評価においても、この経営戦略上の時間軸に一致をさせて、実施しております。具体的には、長期の時間軸を10年とし、それぞれ会計期間及び中期経営期間に合わせて、短期及び中期の時間軸を設定しております。
| 時間軸 | 期間 | 設定理由 |
| 短期 | 1年 | 会計報告期間に基づき設定 |
| 中期 | 2-5年 | 進行中の中期経営計画期間に基づき設定 |
| 長期 | 6-10年 | 中期経営計画の目指す「10年後のありたい姿」に基づき設定 |
2.当社グループでは、営業利益を財務影響の指標とし、営業利益に対する影響の大きさをそれぞれ「大(5%以上)」「中(1%以上5%未満)」「小(1%未満)」の3段階で評価しております。
(気候レジリエンスの維持・向上)
当社グループでは、特定した気候変動によるリスクと機会について、事業活動に対するさまざまな影響を想定しております。こうした気候関連の変化、進展又は不確実性に対応する能力としての「気候レジリエンス」を維持・向上することで、特定したリスクによる財務影響を最小化するとともに、機会による財務影響を最大化するため、当社グループでは以下の通り対応策を設定しております。
| 維持・向上させる 気候レジリエンス | 分類 | 対応策 | 具体的内容 |
| 低炭素経済への移行(規制の強化、ステークホルダーの意識変化等)に対するレジリエンス | 機会の 最大化 | サプライチェーンにおける協働を通じた、商材や梱包資材の脱炭素化 | ・省エネ等、顧客の需要をとらえた環境性能の優 れた製商品・サービスの開発・探索と提供 ・EV車の普及を支える製商品の開発・探索と提供 |
| リスクの 最小化 | 事業活動の脱炭素化の推進 | ・主要事業所、工場におけるエネルギー使用量 削減(省エネ設備導入・ペーパーレス・社有 車のエコカーへの切替等) ・再生可能エネルギーの使用推進 | |
| 適切な情報開示とステークホルダーとのコミュニケーション強化 | ・TCFD開示や年次の環境データ、対応策の実施状 況等を適切に開示 | ||
| 物理的な気象現象 (大雨、気温上昇等)に対するレジリエンス | 機会の 最大化 | 物理リスクに対する顧客の対応力向上のための自動化・省力化 | ・自動化・省力化関連商品の提案強化 ・防災・減災関連製商品の探索 ・復旧・復興関連製商品の迅速な提供体制の整備 |
| リスクの 最小化 | 事業活動に対する物理リスクへの対処 | ・事業継続計画(BCP)の強化等、気候変動による 物理的リスクや従業員の健康リスクの低減 |