訂正有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
(1)当社創業の経緯
当社の代表取締役会長である鈴木隆二は、研究者としてのキャリアを開始して以来30年以上一貫して、免疫システムの本質を明らかにするというテーマに取り組んでまいりました。免疫システムには、免疫細胞が細菌やウイルスなどの病原体や、がん細胞などの異常な細胞を認識して攻撃することによって、生体を病気から保護するという有益な点がある反面、自己の細胞であるにも関わらず異物として間違って攻撃をしてしまう自己免疫疾患や、生体にとって無害な物質に対しても過剰に応答してしまうアレルギーを引き起こすなどの負の側面もあります。
鈴木はこの複雑な免疫システムを詳細に解析することができれば、感染症やがん、自己免疫疾患、アレルギーなどの免疫システムが関与するほとんど全ての疾患に対する、これまでにない新しい薬や新しい治療法・診断法の開発など、多くの面で医療の発展に寄与することができると信じて開発を続けた結果、当社独自の免疫多様性解析技術を完成させることができました。
そして、鈴木は熟考の上、この免疫多様性解析技術を企業として事業化することが、世界中の病気で苦しむ患者さんに対する新しい薬や新しい治療法・診断法を実現させる最短の道となると考えて、2014年10月に当社を大阪府茨木市で創業いたしました。
(2)当社の沿革
当社設立以降の沿革は、以下のとおりであります。
<用語解説>
当社の代表取締役会長である鈴木隆二は、研究者としてのキャリアを開始して以来30年以上一貫して、免疫システムの本質を明らかにするというテーマに取り組んでまいりました。免疫システムには、免疫細胞が細菌やウイルスなどの病原体や、がん細胞などの異常な細胞を認識して攻撃することによって、生体を病気から保護するという有益な点がある反面、自己の細胞であるにも関わらず異物として間違って攻撃をしてしまう自己免疫疾患や、生体にとって無害な物質に対しても過剰に応答してしまうアレルギーを引き起こすなどの負の側面もあります。
鈴木はこの複雑な免疫システムを詳細に解析することができれば、感染症やがん、自己免疫疾患、アレルギーなどの免疫システムが関与するほとんど全ての疾患に対する、これまでにない新しい薬や新しい治療法・診断法の開発など、多くの面で医療の発展に寄与することができると信じて開発を続けた結果、当社独自の免疫多様性解析技術を完成させることができました。
そして、鈴木は熟考の上、この免疫多様性解析技術を企業として事業化することが、世界中の病気で苦しむ患者さんに対する新しい薬や新しい治療法・診断法を実現させる最短の道となると考えて、2014年10月に当社を大阪府茨木市で創業いたしました。
(2)当社の沿革
当社設立以降の沿革は、以下のとおりであります。
| 年月 | 概要 |
| 2014年10月 | 大阪府茨木市にRepertoire Genesis株式会社を設立 |
| 2014年11月 | 大阪府茨木市に所在する彩都バイオインキュベータに研究所を開設 |
| 2014年12月 | 免疫多様性解析サービスを開始 |
| 2015年6月 | 和光純薬工業株式会社(現 富士フイルム和光純薬株式会社)と受託サービス仲介契約を締結し、同社を日本国内における販売代理店に指定 |
| 2016年5月 | 東京都千代田区に東京オフィスを開設 |
| 2017年3月 | がん免疫療法に対する新規バイオマーカー(注1)に関する新規特許を学校法人兵庫医科大学と共同で出願 |
| 2017年4月 | 解析依頼数の増加と研究開発の拡大に対応するために研究所を増床 |
| 2017年6月 | 免疫多様性解析に関する基本特許が日本国内で成立(特許第6164759号) |
| 2017年10月 | 新規細胞治療に寄与するT細胞受容体(注2)の完全置換に関する特許2件を国立大学法人広島大学と共同で出願 |
| 2018年8月 | 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)に対するバイオマーカーに関する新規特許を国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターと共同で出願 |
| シングルセル(注3)からのTCR/BCRペア遺伝子(注4)の増幅技術に関する新規特許を単独で出願 | |
| 2018年10月 | 解析機能及び研究機能のさらなる強化のため研究所を増床 |
| 2018年11月 | 東京都中央区に東京オフィスを移転 |
| 2019年3月 | 当社研究所がTCR/BCRレパトア解析(注5)を対象として国際規格「ISO/IEC17025:2017」(注6)の認定を取得 |
| 2019年9月 | 全薬工業株式会社と包括的な共同研究開発契約の締結及び資本提携を実施 |
| 英 QIAGEN社とコンパニオン診断薬(注7)の開発及び商業化において、全世界を対象とした非独占契約を締結 | |
| 2019年10月 | 国立大学法人広島大学の原爆放射線医科学研究所内に「次世代ゲノム細胞創薬共同研究講座」を開設 |
| 2020年3月 | 仏 Cellectis社とのTALヌクレアーゼ技術(注8)を用いたコラボレーション及びライセンスオプション契約を締結 |
| 2020年5月 | ネオエピトープ解析(注9)に関する基本特許が日本国内で成立(特許第6710004号) |
| 2020年6月 | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下「AMED」という。)のプロジェクトである「ハイリスク患者選別のためのCOVID-19ウイルス抗原特異的免疫応答の網羅的評価法」の開発へ参画 |
| 産学官連携による高機能ゲノム編集T細胞の製造基盤技術の確立に向けてAMEDと委託研究開発契約を締結 |
<用語解説>
| (注1) | バイオマーカー | 体液や組織に含まれる物質で、病気の変化や治療に対する反応に相関し指標となるもののこと。疾患の診断のための診断マーカー、経過を予測する予後マーカー、薬剤がどう作用するかを診る薬力学マーカー、ある治療による効果を予測する予測マーカー等に目的別に分類される。 |
| (注2) | T細胞受容体(TCR) | T細胞表面に存在する受容体分子。T細胞受容体(TCR、T-Cell Receptor)は、細胞膜表面に存在するMHCというタンパク質上に提示されたペプチドを認識することで活性化される。 |
| (注3) | シングルセル | シングルセル(単一細胞)という意味。シングルセル単位でDNAの状態やメッセンジャーRNAの発現量などを解析する手法をシングルセル解析という。 |
| (注4) | TCR/BCRペア遺伝子 | T細胞表面に存在する受容体分子(TCR、T-Cell Receptor)とB細胞表面に存在する受容体(BCR、T-Cell Receptor)はそれぞれ2種類のタンパク質の部品から構成されるがそのタンパク質の組み合わせ(ペア)の元となる遺伝子を解析する手法のこと。 |
| (注5) | TCR/BCRレパトア解析 | 様々な生体情報の多様性を解析すること(レパトアは元々英語のレパートリーと同義のフランス語)。TCR/BCRレパトア解析とはTCRとBCRの多様性を解析すること。 |
| (注6) | 国際規格「ISO/IEC17025:2017」 | 「ISO/IEC 17025:2017」は、スイスのジュネーブに在る国際標準化機構が策定している国家間に共通な標準規格のうちの一つ。特定の種類の試験及び校正を実施する試験所の技術能力を証明するもので、ISO9001で要求される品質マネジメントに関する要件に加えて、試験を正しく実施する技術力があることが要求されている。 |
| (注7) | コンパニオン診断薬 | ある治療が効果があるかどうかを治療の前にあらかじめ検査することをコンパニオン診断といい、その診断のために使う薬をコンパニオン診断薬という。 |
| (注8) | TALヌクレアーゼ技術 | ゲノム上の任意の配列を切断できるヌクレアーゼ(TALEN)を用いたゲノム編集技術のこと。 |
| (注9) | ネオエピトープ解析 | がん細胞などの病気の細胞のみに存在している、正常な細胞とは異なる変異ペプチド(ネオエピトープ)を正確に判定する技術。 |