有価証券報告書-第9期(2023/07/01-2024/06/30)
(4) 戦略並びに指標及び目標
① 気候変動への対応
2019年の国際航空分野におけるCO2排出量は、世界全体の約1.8%(6.2 億トン)(出典:国土交通省航空局「航空脱炭素化の取組の進捗について)を占めており、国際民間航空機関は2022年10月の総会において、2050年までのカーボンニュートラルを目指す脱炭素化長期目標を採択する等、航空機産業においても脱炭素化の取組みが加速しています。航空機の運航分野におけるCO2排出量削減には、機体や装備品の軽量化による燃費性能の向上が求められる中、当社が製造するチタンアルミブレードは、従来のエンジンに使用されていたニッケル基合金に比べ重量は約半分であるため、エンジンの軽量化につながっています。このチタンアルミブレードが搭載されたLEAPエンジンは、他の新技術も組み合わせることで、従来のエンジンに比べて消費燃料とCO2排出量の15%、窒素酸化物排出量の最大50%削減を実現しています。当社は、今後もLEAPエンジン向けにチタンアルミブレードを供給することで、航空機産業の気候変動対策に貢献してまいります。
また、このような中で当社の主要顧客である仏SAFRAN社が、自社のScope1、並びにScope2を2025年までに30%、2030年までに50%削減を目指す(2018年比)ことを宣言しました。当社としてはその取り組みに賛同し、社会から信頼される企業を目指していくため、社内で環境監視プロジェクトに加え、Carbon Neutral Projectを立ち上げ、部門横断で環境保護に取り組んでいます。
(環境監視プロジェクト)
省エネ法及びJISQ14001環境マネジメントシステムに準じた活動を推進する組織です。事業活動に伴うエネルギー使用の合理化による省エネルギー対策、廃棄物排出量の削減対策を推進し、従業員への周知及び教育を実施しています。
(Carbon Neutral Project)
カーボンニュートラルの実現に向けた中長期的な目標や方針の決定及び課題の特定、並びにこれらに関する施策を打つとともに、活動のモニタリングを行っています。2050年に向けたカーボンニュートラルをはじめとした環境問題への対応はもとより、グローバル動向や法規制を踏まえた中長期的な視点で取り組みを推進しています。
これらの活動に基づき、GHGプロトコルに基づくCO2排出量の算出を行い、CO2削減のための具体的な方法を検討し、当該内容を事業計画策定に反映させることとしております。具体的には、CO2削減のために、グリーンエネルギーの活用、最適な加工方法による電力利用量の削減、加工過程で排出される産業廃棄物のリサイクル、新材料開発によるサプライチェーン全体でのCO2の削減といった取り組みを実施しております。
これらの活動により、2050年に事業活動に伴うCO2排出量(Scope1、Scope2)の実質ゼロ(カーボンニュートラル)に向けて、2018年度のCO2排出量に対し、2025年度の主要製品の原単位排出量30%、2030年の主要製品の原単位排出量、及び総排出量の50%削減を目指します。
・2025年度末までに2018年度比でCO2排出量30%削減(原単位)
・2030年度末までに2018年度比でCO2排出量50%削減(原単位&総量)
※1 原単位の分母は売上高(百万円)です。
※2 2023年6月期のScope1及びScope2排出量(総量)は、一般社団法人日本能率協会より第三者保証を受けています。
※3 2024年6月期のCO2排出実績に関しては、算出に使用している2024年4月から2024年6月までの排出係数が未公表のため、2024年3月の排出係数を使用して算出しております。当該期間の排出係数が公表後、再算出した際にCO2排出実績が変更される可能性があります。
② 人的資本経営の推進
当社は、チタンアルミブレードの量産・販売を主たる事業としておりますが、現状では、当該事業への依存度が高く、この依存度低減のためには、チタンアルミブレード以外の新規量産案件等の拡大が不可欠であります。一方で、当社が属する航空機エンジン業界は、グローバル企業が主要プレイヤーであり、そういった企業と取引を継続・拡大していくためには、当社においても様々な領域でのグローバル人財を拡充する必要があります。また、ものづくり企業として、優位性を確保するためには、技術者を含めたエンジニアの拡充も不可欠であります。これらを達成するために、当社は、グローバル人財並びに本社工場が拠点とする地域での優秀な人財の獲得と育成を推進し、これらの人財が働きやすい環境を提供することが企業価値向上のためには必要であると考えております。当社は上記の方針に基づき、人財育成及び社内環境の整備を以下のとおり実施しております。
・人財育成
当社は、入社時研修や階層別研修、昇格者研修など、各種教育プログラムを体系的に実施することにより、各階層で求められる人財の育成を行うとともに、管理職向けのマネジメント研修等を実施することで、グローバル人財の育成を推進しております。また、機械保全技能士等の数十種におよぶ技能検定や各種資格取得を奨励しており、資格取得報奨金制度を設けることで、技術職を初めとした従業員の自己啓発に対する支援を行っております。また、製造業である当社は、日々の改善活動が企業価値や現場力の向上に重要であると考えております。そのため、職種に関わらず全従業員が参加する改善提案活動を展開しており、従業員の業務スキルを全方位的に高めることで、人財育成と生産性向上の両立を推進しております。具体的には、改善提案制度を導入し、改善提案の効果を確認し、その効果に応じた報酬を社内仮想通貨である「EdgeCoin」として活動に取り組んだ従業員へ付与しています。改善事例や成果は、図や写真を活用して可視化した資料を社内に掲示することに加え、報告会を通じて社内全体に共有するとともに、年間を通して活動件数が多い従業員と、優れた提案をした従業員を「改善活動AWARD」として顕彰し、従業員の活動への参加意欲向上を図っております。なお、当社では、新卒入社者の受入れを増加させていくことを計画しており、若年者への人財育成施策を更に充実させて、社員の成長を促進してまいります。
・社内環境整備
当社は、「ゼロからイチを創る」という経営理念に基づき、従業員一人ひとりが挑戦をすることが会社の持続的な成長に不可欠であると考えております。そのためには、多様な人財がそれぞれの能力を存分に発揮できる職場環境が必要であり、社歴、年齢、国籍、性別等に関係なく、本人の努力によって、平等に活躍の機会が得られるような人事制度となっております。また、リモートワーク導入等による柔軟な就労環境の整備や、定期的な1on1面談の推奨により、上長との対話機会を増やすことで、キャリアプランや働き方に関して、相談やサポートを受けやすい環境を整えています。
女性活躍推進の観点からは、製造工程の自動化等を積極的に開発・導入することで、性別を問わず製造に携わることができる仕組みを推進しています。また、産休・育休を取得しやすい職場環境を整備することで、妊娠や出産といったライフイベントによる女性社員の離職を無くすことを目指しております。
目標としては、女性従業員比率を2026年までに35%(2024年6月末現在24.2%)、年休取得率を2025年6月期末までに全従業員平均70%以上(2024年6月末現在76.4%)と設定しております。当社は、今後も女性、外国籍の方、高齢者、障害をお持ちの方など、多様な人財の採用を継続し、多様な方々が働きやすく、存分に活躍できる環境整備を進めてまいります。
① 気候変動への対応
2019年の国際航空分野におけるCO2排出量は、世界全体の約1.8%(6.2 億トン)(出典:国土交通省航空局「航空脱炭素化の取組の進捗について)を占めており、国際民間航空機関は2022年10月の総会において、2050年までのカーボンニュートラルを目指す脱炭素化長期目標を採択する等、航空機産業においても脱炭素化の取組みが加速しています。航空機の運航分野におけるCO2排出量削減には、機体や装備品の軽量化による燃費性能の向上が求められる中、当社が製造するチタンアルミブレードは、従来のエンジンに使用されていたニッケル基合金に比べ重量は約半分であるため、エンジンの軽量化につながっています。このチタンアルミブレードが搭載されたLEAPエンジンは、他の新技術も組み合わせることで、従来のエンジンに比べて消費燃料とCO2排出量の15%、窒素酸化物排出量の最大50%削減を実現しています。当社は、今後もLEAPエンジン向けにチタンアルミブレードを供給することで、航空機産業の気候変動対策に貢献してまいります。
また、このような中で当社の主要顧客である仏SAFRAN社が、自社のScope1、並びにScope2を2025年までに30%、2030年までに50%削減を目指す(2018年比)ことを宣言しました。当社としてはその取り組みに賛同し、社会から信頼される企業を目指していくため、社内で環境監視プロジェクトに加え、Carbon Neutral Projectを立ち上げ、部門横断で環境保護に取り組んでいます。
(環境監視プロジェクト)
省エネ法及びJISQ14001環境マネジメントシステムに準じた活動を推進する組織です。事業活動に伴うエネルギー使用の合理化による省エネルギー対策、廃棄物排出量の削減対策を推進し、従業員への周知及び教育を実施しています。
(Carbon Neutral Project)
カーボンニュートラルの実現に向けた中長期的な目標や方針の決定及び課題の特定、並びにこれらに関する施策を打つとともに、活動のモニタリングを行っています。2050年に向けたカーボンニュートラルをはじめとした環境問題への対応はもとより、グローバル動向や法規制を踏まえた中長期的な視点で取り組みを推進しています。
これらの活動に基づき、GHGプロトコルに基づくCO2排出量の算出を行い、CO2削減のための具体的な方法を検討し、当該内容を事業計画策定に反映させることとしております。具体的には、CO2削減のために、グリーンエネルギーの活用、最適な加工方法による電力利用量の削減、加工過程で排出される産業廃棄物のリサイクル、新材料開発によるサプライチェーン全体でのCO2の削減といった取り組みを実施しております。
これらの活動により、2050年に事業活動に伴うCO2排出量(Scope1、Scope2)の実質ゼロ(カーボンニュートラル)に向けて、2018年度のCO2排出量に対し、2025年度の主要製品の原単位排出量30%、2030年の主要製品の原単位排出量、及び総排出量の50%削減を目指します。
・2030年度末までに2018年度比でCO2排出量50%削減(原単位&総量)
| 項目 単位:t-C02 | 基準年 | 実績(※2) | ||
| 2019年6月期 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | ||
| 総量 | Scope1 | 649 | 652 | 782 |
| Scope2 | 2,254 | 2,636 | 2,363 | |
| Scope1+Scope2 | 2,903 | 3,288 | 3,145 | |
| 対基準年増減率 | - | +13.3% | +8.4% | |
| 原単位 (※1) | Scope1+Scope2 | 1.37 | 1.13 | 0.94 |
| 対基準年増減率 | - | △18.1% | △31.7% | |
※1 原単位の分母は売上高(百万円)です。
※2 2023年6月期のScope1及びScope2排出量(総量)は、一般社団法人日本能率協会より第三者保証を受けています。
※3 2024年6月期のCO2排出実績に関しては、算出に使用している2024年4月から2024年6月までの排出係数が未公表のため、2024年3月の排出係数を使用して算出しております。当該期間の排出係数が公表後、再算出した際にCO2排出実績が変更される可能性があります。
② 人的資本経営の推進
当社は、チタンアルミブレードの量産・販売を主たる事業としておりますが、現状では、当該事業への依存度が高く、この依存度低減のためには、チタンアルミブレード以外の新規量産案件等の拡大が不可欠であります。一方で、当社が属する航空機エンジン業界は、グローバル企業が主要プレイヤーであり、そういった企業と取引を継続・拡大していくためには、当社においても様々な領域でのグローバル人財を拡充する必要があります。また、ものづくり企業として、優位性を確保するためには、技術者を含めたエンジニアの拡充も不可欠であります。これらを達成するために、当社は、グローバル人財並びに本社工場が拠点とする地域での優秀な人財の獲得と育成を推進し、これらの人財が働きやすい環境を提供することが企業価値向上のためには必要であると考えております。当社は上記の方針に基づき、人財育成及び社内環境の整備を以下のとおり実施しております。
・人財育成
当社は、入社時研修や階層別研修、昇格者研修など、各種教育プログラムを体系的に実施することにより、各階層で求められる人財の育成を行うとともに、管理職向けのマネジメント研修等を実施することで、グローバル人財の育成を推進しております。また、機械保全技能士等の数十種におよぶ技能検定や各種資格取得を奨励しており、資格取得報奨金制度を設けることで、技術職を初めとした従業員の自己啓発に対する支援を行っております。また、製造業である当社は、日々の改善活動が企業価値や現場力の向上に重要であると考えております。そのため、職種に関わらず全従業員が参加する改善提案活動を展開しており、従業員の業務スキルを全方位的に高めることで、人財育成と生産性向上の両立を推進しております。具体的には、改善提案制度を導入し、改善提案の効果を確認し、その効果に応じた報酬を社内仮想通貨である「EdgeCoin」として活動に取り組んだ従業員へ付与しています。改善事例や成果は、図や写真を活用して可視化した資料を社内に掲示することに加え、報告会を通じて社内全体に共有するとともに、年間を通して活動件数が多い従業員と、優れた提案をした従業員を「改善活動AWARD」として顕彰し、従業員の活動への参加意欲向上を図っております。なお、当社では、新卒入社者の受入れを増加させていくことを計画しており、若年者への人財育成施策を更に充実させて、社員の成長を促進してまいります。
・社内環境整備
当社は、「ゼロからイチを創る」という経営理念に基づき、従業員一人ひとりが挑戦をすることが会社の持続的な成長に不可欠であると考えております。そのためには、多様な人財がそれぞれの能力を存分に発揮できる職場環境が必要であり、社歴、年齢、国籍、性別等に関係なく、本人の努力によって、平等に活躍の機会が得られるような人事制度となっております。また、リモートワーク導入等による柔軟な就労環境の整備や、定期的な1on1面談の推奨により、上長との対話機会を増やすことで、キャリアプランや働き方に関して、相談やサポートを受けやすい環境を整えています。
女性活躍推進の観点からは、製造工程の自動化等を積極的に開発・導入することで、性別を問わず製造に携わることができる仕組みを推進しています。また、産休・育休を取得しやすい職場環境を整備することで、妊娠や出産といったライフイベントによる女性社員の離職を無くすことを目指しております。
目標としては、女性従業員比率を2026年までに35%(2024年6月末現在24.2%)、年休取得率を2025年6月期末までに全従業員平均70%以上(2024年6月末現在76.4%)と設定しております。当社は、今後も女性、外国籍の方、高齢者、障害をお持ちの方など、多様な人財の採用を継続し、多様な方々が働きやすく、存分に活躍できる環境整備を進めてまいります。