訂正有価証券届出書(新規公開時)
対処すべき課題
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「空き家をゼロにする」というミッションのもと、全国に広がる空き家問題を解決することで社会に貢献してまいります。
(2)経営環境
当社が事業展開する不動産市場において、空き家は2023年時点で全国に約900万戸存在し、空き家率は13.8%(注1)に達しています(出典:総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査)。
高齢化する社会構造において、必然的に不動産の相続が発生しておりますが、相続したオーナーがその取り扱いに悩んでいるケースも多く、依然としてマッチングニーズが恒常的に存在しております。
また、空き家を保有することで空き巣や火災のリスク、税金・管理費等の負担等が発生するため、手放したいニーズはあるものの、買い手が見つからず手放せない保有者が多い状態です。
人口動態に目を向けると、総務省の人口推計によれば、2025年4月度の65歳以上の高齢者人口は3,619万人、総人口に占める割合は29.3%(出典:総務省統計局 人口推計 2025年9月報)と高い水準で推移しており、相続に伴う不動産流動化の需要増加が予測されます。
一方で、株式市場の投資家は、2025年7月の日本証券業協会の「個人株主の動向」の発表によりますと、国内の個人投資家は、2024年度末で約1,600万人と言われております。また、国土交通省が発表している「個人投資家への不動産投資に関するアンケート調査結果」で2019年7月時点では、20,030人中12.6%が不動産投資の経験者であります。
これらの情報から顕在化している不動産投資市場を推定すると十分な規模があることを見込んでおり、不動産投資未経験層が87.4%存在していることから潜在的なニーズはあると考えております。
当社の販売先の個人投資家の多くは当社からの購入後、賃貸運用として利用しております。令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」によると賃貸需要につきましては、土地・建物の保有志向と比較して、賃貸志向は2023年時点で20.5%(注2)となっており、2022年の18.1%と比較して上昇しております。
(注)1.空き家率とは賃貸用の空き家(新築・中古を問わず、賃貸のために空き家になっている住宅。)、売却用の空き家(新築・中古を問わず、売却のために空き家になっている住宅。)、二次的住宅(別荘や普段住んでいる住宅とは別に、残業で遅くなった時に寝泊まりするなど、たまに寝泊まりしている人がいる住宅。)及び賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家(賃貸用の空き家、売却用の空き家及び二次的住宅以外の人が住んでいない住宅。)の合計数を総住宅数に対して、除した割合になります。
2.国土交通省の令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の図8をもとに「借地・借家でも構わない、又は借地・借家が望ましい」と回答した人を賃貸志向と定義
(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
優先的に対処すべき事業上および財務上の課題として以下の事項に取り組んでまいります。
①販売用不動産の仕入れの強化
買取再販事業者の増加により、買取り対象となる中古物件の仕入競争が激化する環境下において、当社は、顧客ニーズに適合する中古物件の在庫の拡充が現状の課題であると認識しております。また、中古物件の仕入情報を網羅的かつ早期に入手するため、WEB等による情報収集を一層強化するほか、地域に根ざした事業活動や広告を通して知名度を高めるとともに、情報源である同業者、各金融機関等との関係を強化してまいります。
②投資回収期間の早期化
仕入決済(売主から買主である当社への所有権移転)から売上決済(売主である当社から買主への所有権移転)までの期間を短縮するためには、物件の流動性が低下している要因を的確に把握し、速やかに解消までの道筋を構築することが求められます。その実現のためには、案件遂行能力の高い優秀な人材を育成するとともに、適切なインセンティブを従業員に付与することが重要であると考えております。当社は、優秀な人材の育成と公正・透明性の高い人事制度の運用を通じて、投資回収期間の早期化を実現し、棚卸資産回転率の向上に努めております。また、当社は三為取引を積極的に活用し、仕入決済日と同日に売上決済を行うことで、投資回収期間の極小化を図っております。
これらの施策により、投資回収期間の早期化を実現するとともに、棚卸資産の滞留期間が長期化することに伴う棚卸資産評価損の計上等のリスク低減を図ってまいります。
③人材の確保および育成
当社は、人材の獲得競争が激しさを増す現況下において、今後の事業拡大に合わせて優秀な人材を継続的に確保し、育成することが非常に重要であると認識しております。そのため、当社では、新卒の定期的な採用や業界経験者の中途採用も積極的に実施しております。従業員に対しては、継続的に営業スキルの向上やコンプライアンス研修等を実施し、人材の育成と強化に取り組んでおります。また、人事制度の仕組みの改善や福利厚生の充実を図り、より働きやすい職場環境となるように努めております。
④財務基盤の強化
当社の不動産事業における販売用不動産の購入資金は、主に金融機関からの借入により賄っております。市況の変化に左右されず、安定的な資金調達を行うためにも、金融機関との良好な関係を維持するとともに、資金調達手段の多様化に取り組んでいく必要があるものと認識しております。また、在庫の早期売却を図り、運転資金の確保や財務基盤の拡充を図ってまいります。
⑤コーポレート・ガバナンスの強化
当社の継続的な事業の発展および信頼性の向上のためには、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組むことが重要であると認識しております。当社では、監査役と内部監査担当者および監査法人との連携の強化、定期的な内部監査の実施、経営陣や従業員に対する研修の実施等を通じて、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に取り組んでまいります。
(4)経営戦略
①全国のリード数増加のためのマーケティング強化
当社は、全国的な認知度向上とリード数の増加を目的に、WEB広告やSEO対策を活用したマーケティング施策を強化します。特に、オンライン集客の最大化を図り、検索エンジン最適化(SEO)を通じてターゲット層の流入を増加させるとともに、SNSやコンテンツマーケティングを活用し、潜在顧客へのリーチを拡大します。さらに、リアルイベントやセミナーなどを組み合わせることで、リード数の増加を促進し、全国規模での顧客獲得を目指します。
②支店出店の加速
全国からのリード数増加に対応し、より迅速かつ地域密着型のサービス提供を実現するために、戦略的な支店出店を加速します。特に、WEB広告やSEO施策によるオンライン集客を強化することで、全国各地の需要が高まることが想定されるため、適切な地域に拠点を設置し、対象物件に直接足を運び、所有者様と対面でお話をさせていただくことを実現し、スピーディーな対応を可能にします。新規支店の出店により、地域ごとの市場特性に応じた柔軟な営業活動を展開し、ノウハウの蓄積と顧客満足度の向上と仕入契約率の向上を図ります。2028年までに全国47都道府県への支店展開をしてまいります。
③新たな販売先の開拓
従来の販売チャネルに加え、新規投資家層の創出を積極的に推進します。具体的には、これまで投資不動産に興味を持っていなかった層に向けた空き家投資に関するセミナーや情報提供を行うSNSの運用などを実施し、資産形成やリスク分散を目的とした投資案件としての魅力を訴求します。
④空き家の活用方法の創出
全国的に増加する空き家問題に対し、民泊施設やその他のサービス提供施設へのリフォームを推進することで、新たな活用方法を創出します。特に、観光需要の高いエリアでは、民泊や簡易宿泊施設への転用を進めるとともに、法人向けのワーケーション施設やシェアオフィス、介護・福祉施設への転換など、地域の特性に応じた活用方法を提案します。また、自治体や不動産会社と連携し、空き家を活用したビジネスモデルの開発を進め、地域活性化にも貢献します。2025年10月末時点で6件の民泊用物件を保有しており、民泊の運営を行っております。
⑤AI・DXの活用・推進
今後、全社的な生産性を向上させていくため、AI活用やDXの推進をしてまいります。具体的には、物件査定の自動化、顧客対応のAI化、重要事項説明書・売買契約書の自動作成などを進めてまいります。
これらの推進を行うことで、営業担当者一人当たりの生産性を向上いたします。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、仕入決済数、販売件数、支店数および半期末の在庫残高を重視しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「空き家をゼロにする」というミッションのもと、全国に広がる空き家問題を解決することで社会に貢献してまいります。
(2)経営環境
当社が事業展開する不動産市場において、空き家は2023年時点で全国に約900万戸存在し、空き家率は13.8%(注1)に達しています(出典:総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査)。
高齢化する社会構造において、必然的に不動産の相続が発生しておりますが、相続したオーナーがその取り扱いに悩んでいるケースも多く、依然としてマッチングニーズが恒常的に存在しております。
また、空き家を保有することで空き巣や火災のリスク、税金・管理費等の負担等が発生するため、手放したいニーズはあるものの、買い手が見つからず手放せない保有者が多い状態です。
人口動態に目を向けると、総務省の人口推計によれば、2025年4月度の65歳以上の高齢者人口は3,619万人、総人口に占める割合は29.3%(出典:総務省統計局 人口推計 2025年9月報)と高い水準で推移しており、相続に伴う不動産流動化の需要増加が予測されます。
一方で、株式市場の投資家は、2025年7月の日本証券業協会の「個人株主の動向」の発表によりますと、国内の個人投資家は、2024年度末で約1,600万人と言われております。また、国土交通省が発表している「個人投資家への不動産投資に関するアンケート調査結果」で2019年7月時点では、20,030人中12.6%が不動産投資の経験者であります。
これらの情報から顕在化している不動産投資市場を推定すると十分な規模があることを見込んでおり、不動産投資未経験層が87.4%存在していることから潜在的なニーズはあると考えております。
当社の販売先の個人投資家の多くは当社からの購入後、賃貸運用として利用しております。令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」によると賃貸需要につきましては、土地・建物の保有志向と比較して、賃貸志向は2023年時点で20.5%(注2)となっており、2022年の18.1%と比較して上昇しております。
(注)1.空き家率とは賃貸用の空き家(新築・中古を問わず、賃貸のために空き家になっている住宅。)、売却用の空き家(新築・中古を問わず、売却のために空き家になっている住宅。)、二次的住宅(別荘や普段住んでいる住宅とは別に、残業で遅くなった時に寝泊まりするなど、たまに寝泊まりしている人がいる住宅。)及び賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家(賃貸用の空き家、売却用の空き家及び二次的住宅以外の人が住んでいない住宅。)の合計数を総住宅数に対して、除した割合になります。
2.国土交通省の令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の図8をもとに「借地・借家でも構わない、又は借地・借家が望ましい」と回答した人を賃貸志向と定義
(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
優先的に対処すべき事業上および財務上の課題として以下の事項に取り組んでまいります。
①販売用不動産の仕入れの強化
買取再販事業者の増加により、買取り対象となる中古物件の仕入競争が激化する環境下において、当社は、顧客ニーズに適合する中古物件の在庫の拡充が現状の課題であると認識しております。また、中古物件の仕入情報を網羅的かつ早期に入手するため、WEB等による情報収集を一層強化するほか、地域に根ざした事業活動や広告を通して知名度を高めるとともに、情報源である同業者、各金融機関等との関係を強化してまいります。
②投資回収期間の早期化
仕入決済(売主から買主である当社への所有権移転)から売上決済(売主である当社から買主への所有権移転)までの期間を短縮するためには、物件の流動性が低下している要因を的確に把握し、速やかに解消までの道筋を構築することが求められます。その実現のためには、案件遂行能力の高い優秀な人材を育成するとともに、適切なインセンティブを従業員に付与することが重要であると考えております。当社は、優秀な人材の育成と公正・透明性の高い人事制度の運用を通じて、投資回収期間の早期化を実現し、棚卸資産回転率の向上に努めております。また、当社は三為取引を積極的に活用し、仕入決済日と同日に売上決済を行うことで、投資回収期間の極小化を図っております。
これらの施策により、投資回収期間の早期化を実現するとともに、棚卸資産の滞留期間が長期化することに伴う棚卸資産評価損の計上等のリスク低減を図ってまいります。
③人材の確保および育成
当社は、人材の獲得競争が激しさを増す現況下において、今後の事業拡大に合わせて優秀な人材を継続的に確保し、育成することが非常に重要であると認識しております。そのため、当社では、新卒の定期的な採用や業界経験者の中途採用も積極的に実施しております。従業員に対しては、継続的に営業スキルの向上やコンプライアンス研修等を実施し、人材の育成と強化に取り組んでおります。また、人事制度の仕組みの改善や福利厚生の充実を図り、より働きやすい職場環境となるように努めております。
④財務基盤の強化
当社の不動産事業における販売用不動産の購入資金は、主に金融機関からの借入により賄っております。市況の変化に左右されず、安定的な資金調達を行うためにも、金融機関との良好な関係を維持するとともに、資金調達手段の多様化に取り組んでいく必要があるものと認識しております。また、在庫の早期売却を図り、運転資金の確保や財務基盤の拡充を図ってまいります。
⑤コーポレート・ガバナンスの強化
当社の継続的な事業の発展および信頼性の向上のためには、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組むことが重要であると認識しております。当社では、監査役と内部監査担当者および監査法人との連携の強化、定期的な内部監査の実施、経営陣や従業員に対する研修の実施等を通じて、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に取り組んでまいります。
(4)経営戦略
①全国のリード数増加のためのマーケティング強化
当社は、全国的な認知度向上とリード数の増加を目的に、WEB広告やSEO対策を活用したマーケティング施策を強化します。特に、オンライン集客の最大化を図り、検索エンジン最適化(SEO)を通じてターゲット層の流入を増加させるとともに、SNSやコンテンツマーケティングを活用し、潜在顧客へのリーチを拡大します。さらに、リアルイベントやセミナーなどを組み合わせることで、リード数の増加を促進し、全国規模での顧客獲得を目指します。
②支店出店の加速
全国からのリード数増加に対応し、より迅速かつ地域密着型のサービス提供を実現するために、戦略的な支店出店を加速します。特に、WEB広告やSEO施策によるオンライン集客を強化することで、全国各地の需要が高まることが想定されるため、適切な地域に拠点を設置し、対象物件に直接足を運び、所有者様と対面でお話をさせていただくことを実現し、スピーディーな対応を可能にします。新規支店の出店により、地域ごとの市場特性に応じた柔軟な営業活動を展開し、ノウハウの蓄積と顧客満足度の向上と仕入契約率の向上を図ります。2028年までに全国47都道府県への支店展開をしてまいります。
③新たな販売先の開拓
従来の販売チャネルに加え、新規投資家層の創出を積極的に推進します。具体的には、これまで投資不動産に興味を持っていなかった層に向けた空き家投資に関するセミナーや情報提供を行うSNSの運用などを実施し、資産形成やリスク分散を目的とした投資案件としての魅力を訴求します。
④空き家の活用方法の創出
全国的に増加する空き家問題に対し、民泊施設やその他のサービス提供施設へのリフォームを推進することで、新たな活用方法を創出します。特に、観光需要の高いエリアでは、民泊や簡易宿泊施設への転用を進めるとともに、法人向けのワーケーション施設やシェアオフィス、介護・福祉施設への転換など、地域の特性に応じた活用方法を提案します。また、自治体や不動産会社と連携し、空き家を活用したビジネスモデルの開発を進め、地域活性化にも貢献します。2025年10月末時点で6件の民泊用物件を保有しており、民泊の運営を行っております。
⑤AI・DXの活用・推進
今後、全社的な生産性を向上させていくため、AI活用やDXの推進をしてまいります。具体的には、物件査定の自動化、顧客対応のAI化、重要事項説明書・売買契約書の自動作成などを進めてまいります。
これらの推進を行うことで、営業担当者一人当たりの生産性を向上いたします。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、仕入決済数、販売件数、支店数および半期末の在庫残高を重視しております。
| 項目 | 第14期事業年度 | 第15期事業年度 | |
| 上半期 (自 2024年1月1日 至 2024年6月30日) | 下半期 (自 2024年7月1日 至 2024年12月31日) | 上半期 (自 2025年1月1日 至 2025年6月30日) | |
| ① 仕入決済数 | 503件 | 799件 | 1,051件 |
| ② 販売件数 | 486件 | 794件 | 1,026件 |
| ③ 支店数 | 8支店 | 12支店 | 16支店 |
| ④ 半期末の在庫残高 | 841百万円 | 719百万円 | 789百万円 |