有価証券報告書-第19期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社グループは「幸せを、後世に。」のミッションの下、社会に根付く事業作りを通じ、時代を超えて人々の幸せに貢献します。また、豊かで幸せな未来を次の世代に紡いでいくため、ビジョンを「日本を変革する矢」とし、絶え間なき自己変革を繰り返しながら、日本を良くするための事業に挑戦し、日本のDX課題を解決する「産業DXカンパニー」として、各種事業を展開しております。
(2)経営環境及び経営戦略
創業以来、当社グループはDX及びマーケティングを中心にインターネットを活用した各種技術、ノウハウを蓄積し、その強みを活用して、「自動車産業DX事業」及び「ホリゾンタルDX事業」を運営しております。
自動車産業においては、EVシフトをはじめとする巨大な構造変化の波が押し寄せており、また、個人による自動車保有の手段も多様化しており、オンラインでの車購入は相対的に市場全体に対する比率を高めていくことが予想されます。なお、国内の自動車販売市場においては年間の販売台数約632万台(注1)、市場規模は約25兆円(注2)が見込まれるなど大きな市場となっております。
また、国内DX市場においては、社会構造の変化やインターネットの普及に根ざした消費活動の多様化に伴い、企業の積極的なIT投資や政府の支援を背景に市場規模は約4.2兆円(注3)まで成長しており、あらゆる企業においてDX推進をはじめとしたインターネットを活用した事業成長への投資活動は重要な経営課題となっています。
こうした環境下において、当社グループの自動車産業DX事業及びホリゾンタルDX事業は、全体観として巨大かつ社会的な追い風の中で事業を運営しており、今後も事業規模の成長が見込まれるものと思料いたします。
引き続き、当社グループはホリゾンタルDX事業を通じて様々な産業や事業者の課題を探索・発見し、解決を支援していくとともに、自動車産業DX事業を始めとした特定産業を深掘りするバーティカルなDX事業を開発していくことで、日本のDX前進に貢献してまいります。
こうした前提に立脚した上で、各事業について当社グループの経営戦略は以下となります。
①自動車産業DX事業
当事業は、オンラインとオフライン、そしてDXを完全に融合させたプラットフォームの構築により、「自動車流通DXの経済圏」の形成を主導してまいります。オンライン領域では、マイカーサブスクリプションの「カーリースカルモくん」において、現在は与信状況や多様なニーズによりマイカー提供に至っていない層に対しアプローチするため、商品ラインナップを拡充してまいります。これにより、成約転換率を最大化させ、広告宣伝投資に対する顧客獲得効率の更なる向上を図ります。オフライン領域においては、連結子会社である株式会社パティオで実証した「自動車販売店DXモデル」を全国の中古車販売店・新車ディーラー店へ水平展開するロールアップ戦略を推進します。アナログな実店舗運営に対し当社グループのDXモジュールを注入することで、買収拠点の収益性とオペレーション効率を最短期間で最大化させてまいります。これらオンラインでの強力な集客・販売基盤と実店舗の販売・サービス拠点を融合させることで、車を「買う・乗る・売る」までの全工程を包括的に支援する産業プラットフォームを完成させ、持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
②ホリゾンタルDX事業
当事業は、創業初期からこれまで一貫して取り組んでいるDXやデジタルマーケティングに関する技術・ノウハウを強みにして、顧客企業に対するデジタル戦略コンサルティング及びDX&マーケティングコンサルティング支援を主軸にしつつ、生成AIによる業務自動化支援、自社メディア・顧客メディア活用による事業支援及びデジタル広告に関する事業支援を提供しております。当事業においては、デジタル戦略コンサルティングによる課題把握や解決策の特定能力を磨きつつ、生成AI活用支援、BtoB企業のリード獲得支援、マーケティングオートメーション活用支援など、提供可能なソリューションの多様化を継続的に進めてまいります。特に、深刻なDX人材不足という課題に対し、プロフェッショナル・ネットワークによる「現場での実働支援」を徹底することで、戦略と実行の分断を解消し、顧客の事業成長に直結する付加価値の高いソリューションを提供いたします。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、主な経営指標として各セグメントにおける売上高成長率、営業利益を重視しております。また、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、自動車産業DX事業は、カスタマーチャーンレート(注5)、契約残高(注6)、延べ申込件数(注7)、ホリゾンタルDX事業は、顧客継続率(注8)、契約社数(注9)をKPIとしております。
KPIの推移
(注)1.出所:(一社)日本自動車販売協会連合会「新車・年別販売台数(2024年)」、矢野経済研究所「2024年版 中古車流通総覧」
2.年間販売台数約632万台(注1)に自動車整備市場規模及び自動車保険市場を加えて当社グループが推計。出所:総務省統計局「政府統計の総合窓口(2023年)」
3.出所:株式会社 富士キメラ総研 『2024 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編/企業編』まとまる(2024/4/10発表 第24034号)
4.自動車販売市場における市場規模については、当社グループが外部の統計資料を基に推計したものであり、実際の市場規模と異なる可能性があります。
5.カスタマーチャーンレートは、解約件数を延べ契約件数から過去の解約件数を除いた契約件数で除して算出しております。
6.契約残高とは、メンテナンスサービス等の残存履行義務に配分した取引価額の総額及びカルモあんしん保険の契約期間における収益未計上額の総額になります。
7.延べ申込件数とは、過去累計で獲得した申込件数です。
8.ある月の6ヶ月前以前に取引のあった顧客の数を顧客数とし、また、そのうち当該月以前6ヶ月間において取引がない顧客の数を解約数として顧客数及び解約数を各月毎に計算の上、過去12ヶ月における顧客数の合計(延べ数)から同期間における解約数の合計(延べ数)を控除した数を当該顧客数の合計(延べ数)で除して算出した比率になります。
9.契約社数とは、ホリゾンタルDX事業コンサルティング関連サービスについて、各期間に取引実績のあった社数です。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①人材の採用と育成
当社グループの継続的な事業成長の実現に向けて、DXに造詣の深い多様な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要であると認識しております。積極的な採用活動を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築やカルチャーの推進等を継続して進めてまいります。
②情報管理体制の強化
当社グループは、提供するサービスに関連して多数のユーザー企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため、情報セキュリティ規程を定め、本規程に基づき情報資産を適切に管理、保護しております。今後も社内教育・研修の実施のほか、システムの強化・整備を実施してまいります。
③規律的な投資による利益及びキャッシュ・フローの創出
当社グループは事業拡大を目指し、広告宣伝費をはじめとした顧客獲得活動等に積極的に投資を行った結果、過年度より継続して営業損失を計上しております。
自動車産業DX事業におけるサブスクリプションサービスは、そのカスタマーチャーンレートの低さから累計契約件数が増加すれば収益が積み上がるストック型の事業モデルである一方で、顧客獲得費用が先行して計上される特徴があり、契約獲得にあたり赤字が先行することが想定されています。
先行投資に関しては、今後の資金繰りに支障が無いように資金調達を実施しており、当該先行投資の結果として売上も伸長しております。
サブスクリプションサービスの拡大に向けては、顧客獲得効率を重要な指標としてモニタリングを行っており、ホリゾンタルDX事業との収支バランスにも配慮しつつ、一定の投資採算を満たした場合に規律的に投資していくことが、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に寄与するものと考えております。
(1)経営方針
当社グループは「幸せを、後世に。」のミッションの下、社会に根付く事業作りを通じ、時代を超えて人々の幸せに貢献します。また、豊かで幸せな未来を次の世代に紡いでいくため、ビジョンを「日本を変革する矢」とし、絶え間なき自己変革を繰り返しながら、日本を良くするための事業に挑戦し、日本のDX課題を解決する「産業DXカンパニー」として、各種事業を展開しております。
(2)経営環境及び経営戦略
創業以来、当社グループはDX及びマーケティングを中心にインターネットを活用した各種技術、ノウハウを蓄積し、その強みを活用して、「自動車産業DX事業」及び「ホリゾンタルDX事業」を運営しております。
自動車産業においては、EVシフトをはじめとする巨大な構造変化の波が押し寄せており、また、個人による自動車保有の手段も多様化しており、オンラインでの車購入は相対的に市場全体に対する比率を高めていくことが予想されます。なお、国内の自動車販売市場においては年間の販売台数約632万台(注1)、市場規模は約25兆円(注2)が見込まれるなど大きな市場となっております。
また、国内DX市場においては、社会構造の変化やインターネットの普及に根ざした消費活動の多様化に伴い、企業の積極的なIT投資や政府の支援を背景に市場規模は約4.2兆円(注3)まで成長しており、あらゆる企業においてDX推進をはじめとしたインターネットを活用した事業成長への投資活動は重要な経営課題となっています。
こうした環境下において、当社グループの自動車産業DX事業及びホリゾンタルDX事業は、全体観として巨大かつ社会的な追い風の中で事業を運営しており、今後も事業規模の成長が見込まれるものと思料いたします。
引き続き、当社グループはホリゾンタルDX事業を通じて様々な産業や事業者の課題を探索・発見し、解決を支援していくとともに、自動車産業DX事業を始めとした特定産業を深掘りするバーティカルなDX事業を開発していくことで、日本のDX前進に貢献してまいります。
こうした前提に立脚した上で、各事業について当社グループの経営戦略は以下となります。
①自動車産業DX事業
当事業は、オンラインとオフライン、そしてDXを完全に融合させたプラットフォームの構築により、「自動車流通DXの経済圏」の形成を主導してまいります。オンライン領域では、マイカーサブスクリプションの「カーリースカルモくん」において、現在は与信状況や多様なニーズによりマイカー提供に至っていない層に対しアプローチするため、商品ラインナップを拡充してまいります。これにより、成約転換率を最大化させ、広告宣伝投資に対する顧客獲得効率の更なる向上を図ります。オフライン領域においては、連結子会社である株式会社パティオで実証した「自動車販売店DXモデル」を全国の中古車販売店・新車ディーラー店へ水平展開するロールアップ戦略を推進します。アナログな実店舗運営に対し当社グループのDXモジュールを注入することで、買収拠点の収益性とオペレーション効率を最短期間で最大化させてまいります。これらオンラインでの強力な集客・販売基盤と実店舗の販売・サービス拠点を融合させることで、車を「買う・乗る・売る」までの全工程を包括的に支援する産業プラットフォームを完成させ、持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
②ホリゾンタルDX事業
当事業は、創業初期からこれまで一貫して取り組んでいるDXやデジタルマーケティングに関する技術・ノウハウを強みにして、顧客企業に対するデジタル戦略コンサルティング及びDX&マーケティングコンサルティング支援を主軸にしつつ、生成AIによる業務自動化支援、自社メディア・顧客メディア活用による事業支援及びデジタル広告に関する事業支援を提供しております。当事業においては、デジタル戦略コンサルティングによる課題把握や解決策の特定能力を磨きつつ、生成AI活用支援、BtoB企業のリード獲得支援、マーケティングオートメーション活用支援など、提供可能なソリューションの多様化を継続的に進めてまいります。特に、深刻なDX人材不足という課題に対し、プロフェッショナル・ネットワークによる「現場での実働支援」を徹底することで、戦略と実行の分断を解消し、顧客の事業成長に直結する付加価値の高いソリューションを提供いたします。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、主な経営指標として各セグメントにおける売上高成長率、営業利益を重視しております。また、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、自動車産業DX事業は、カスタマーチャーンレート(注5)、契約残高(注6)、延べ申込件数(注7)、ホリゾンタルDX事業は、顧客継続率(注8)、契約社数(注9)をKPIとしております。
KPIの推移
| 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | |
| 自動車産業DX事業 | |||
| カスタマーチャーンレート | 0.21% | 0.22% | 0.23% |
| 契約残高 | 5,822百万円 | 6,250百万円 | 6,527百万円 |
| 延べ申込件数 | 22.5万件 | 29.2万件 | 34.3万件 |
| ホリゾンタルDX事業 | |||
| 顧客継続率 | 92.74% | 93.16% | 93.79% |
| 契約社数 | 182件 | 184件 | 225件 |
(注)1.出所:(一社)日本自動車販売協会連合会「新車・年別販売台数(2024年)」、矢野経済研究所「2024年版 中古車流通総覧」
2.年間販売台数約632万台(注1)に自動車整備市場規模及び自動車保険市場を加えて当社グループが推計。出所:総務省統計局「政府統計の総合窓口(2023年)」
3.出所:株式会社 富士キメラ総研 『2024 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編/企業編』まとまる(2024/4/10発表 第24034号)
4.自動車販売市場における市場規模については、当社グループが外部の統計資料を基に推計したものであり、実際の市場規模と異なる可能性があります。
5.カスタマーチャーンレートは、解約件数を延べ契約件数から過去の解約件数を除いた契約件数で除して算出しております。
6.契約残高とは、メンテナンスサービス等の残存履行義務に配分した取引価額の総額及びカルモあんしん保険の契約期間における収益未計上額の総額になります。
7.延べ申込件数とは、過去累計で獲得した申込件数です。
8.ある月の6ヶ月前以前に取引のあった顧客の数を顧客数とし、また、そのうち当該月以前6ヶ月間において取引がない顧客の数を解約数として顧客数及び解約数を各月毎に計算の上、過去12ヶ月における顧客数の合計(延べ数)から同期間における解約数の合計(延べ数)を控除した数を当該顧客数の合計(延べ数)で除して算出した比率になります。
9.契約社数とは、ホリゾンタルDX事業コンサルティング関連サービスについて、各期間に取引実績のあった社数です。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①人材の採用と育成
当社グループの継続的な事業成長の実現に向けて、DXに造詣の深い多様な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要であると認識しております。積極的な採用活動を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築やカルチャーの推進等を継続して進めてまいります。
②情報管理体制の強化
当社グループは、提供するサービスに関連して多数のユーザー企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため、情報セキュリティ規程を定め、本規程に基づき情報資産を適切に管理、保護しております。今後も社内教育・研修の実施のほか、システムの強化・整備を実施してまいります。
③規律的な投資による利益及びキャッシュ・フローの創出
当社グループは事業拡大を目指し、広告宣伝費をはじめとした顧客獲得活動等に積極的に投資を行った結果、過年度より継続して営業損失を計上しております。
自動車産業DX事業におけるサブスクリプションサービスは、そのカスタマーチャーンレートの低さから累計契約件数が増加すれば収益が積み上がるストック型の事業モデルである一方で、顧客獲得費用が先行して計上される特徴があり、契約獲得にあたり赤字が先行することが想定されています。
先行投資に関しては、今後の資金繰りに支障が無いように資金調達を実施しており、当該先行投資の結果として売上も伸長しております。
サブスクリプションサービスの拡大に向けては、顧客獲得効率を重要な指標としてモニタリングを行っており、ホリゾンタルDX事業との収支バランスにも配慮しつつ、一定の投資採算を満たした場合に規律的に投資していくことが、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に寄与するものと考えております。