有価証券報告書-第12期(2024/09/01-2025/08/31)

【提出】
2025/11/26 15:30
【資料】
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【項目】
156項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書(以下、本書という)提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「Switch to Red.」(個性に情熱を灯し、価値観や常識を変え、世界を熱くする。)をビジョンに、「Switch the Materials to Red.」(すべての個性に情熱を灯し、可能性を最大化する。)をミッションに掲げております。また当該ビジョン・ミッションを実現するために5つのバリューを設定し、ビジョン・ミッションと共に経営戦略の策定や経営の意思決定における根幹の考え方・価値観として位置づけ、グループ全体として持続的成長を目指しております。
また当社グループは、2026年8月期~2028年8月期を対象とした中期経営計画を2025年10月14日に発表しており、中長期のビジョンとして「PR発想をコアとしてマーケティング業界の第4極となる」を掲げております。
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(2)経営環境
当社グループが属するマーケティングコミュニケーション領域では、テレビ・新聞・雑誌・ラジオのいわゆる4大マスメディアの影響力も大きい中、SNSや動画配信サービスといったソーシャルメディアの影響力もますます高まっていると認識しております。またSNS等の影響力の高まりによって、マスメディアだけでなく、個人や特定の集団が多様な情報を発信・受信するようになり、様々な情報や意見が社会に広がるようになっております(1億総メディアの時代)。
従来のマーケティングコミュニケーションの目的は、多くの消費者/生活者に情報を知らせることであり、マスメディアを活用し、自社が伝えたいことを統一的なメッセージでより多くの消費者/生活者に届けることが重要とされておりました(一方通行の時代)。
しかし上記の環境変化に伴い、現在のマーケティングコミュニケーションにおいては、顧客と生活者/消費者等のステークホルダーの深い関係性・リアクションを得ることを目的として、企業と消費者/生活者等のステークホルダーの共通の興味・関心を軸にトライブコミュニケーション(特定のトライブに向けた情報発信・コミュニケーションを行い、トライブ内での商品・サービスの認知度向上等を行うこと)を行うため、PR発想/ストーリーテリングが欠かせない発想術となっております。
マーケティングコミュニケーション領域における変化
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なお日本国内の広告市場は2024年において7兆6,730億円(前年比4.9%増)と成長しており、その内、インターネット広告市場は2024年において3兆6,517億円(前年比9.6%増)と広告市場全体の成長を牽引しております(出典:株式会社電通が2025年2月27日に発表した「2024年日本の広告費」)。また上記の日本の広告市場の内、当社グループが対象としている市場は約8,400億円(「2024年日本の広告費」に基づき当社にて算定)と考えております。
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(3)経営戦略等
2025年10月14日に発表した中期経営計画における重点施策は以下の4点となります。
・採用の加速によるサービス供給体制の強化
特にPRコンサルティング事業及びデジタルマーケティング事業において、価値提供の源泉であるプロフェッショナル人材の採用・育成を積極的に行うとともに、当該プロフェッショナル人材が生産性高く顧客へサービス提供を行うための業務フローやプロジェクト管理体制等を高度化することで、引き続きPR発想/ストーリーテリングを用いてステークホルダーの認知度の向上・認知の変容を戦略から実行まで支援及びデジタル領域におけるマーケティングコミュニケーションの戦略設計、実行支援を行ってまいります。
・AI活用による生産性の向上
主にPRコンサルティング事業及びデジタルマーケティング事業において、AI Agentの活用等によるオペレーションや組織のあり方の抜本的な改革を行い、PRパーソンやデジタルマーケターの生産性の大幅な改善を図ってまいります。
・TikTok活用によるPRプラットフォーム事業の成長加速
PRプラットフォームにおいて、TikTokを用いた採用支援サービスを提供する株式会社トレプロ、TikTok Shop等のソーシャルコマース領域を支援する株式会社マテリアルリンクスを中心に、プラットフォームとして大きく拡大するTikTokを活用した事業をグループ全体の進化の1つの軸とします。
・東南アジアへの進出
当社グループでは、マーケティングコミュニケーションの市場として中長期的に大きな成長が見込まれる(注1)東南アジア圏への進出を開始しております。具体的には、東南アジアにおける自社拠点の立ち上げ、東南アジアを拠点として事業を行うPRエージェンシーとの業務提携やM&Aを行うとともに、日本国内の顧客の東南アジア進出におけるマーケティングコミュニケーション領域の支援を行ってまいります。
(注)1.東南アジアにおける広告市場は、2025年:28.34 billion USDに対して、2030年には、56.51 billion USDと大きく拡大が見込まれております(出典:Mordor Intelligenceが発表した「Southeast Asia Advertising Market Size & Share Analysis - Growth Trends And Forecast (2025 - 2030)」)
加えて、M&Aにつきましては引き続き、対象領域、対象会社または対象事業単独での成長可能性及びシナジーによるグループ全体の企業価値向上の可能性等において一定の規律を持った上で、戦略的なM&Aを実施することにより、当社グループの強みを生かすことができる周辺領域への進出・拡大を図ってまいります。
具体的には以下の方針のもと、M&Aを検討・実行しております。
0102010_005.png(注)2.評価された事業価値をM&A対象会社の調整後EBITDAにて割った数値となります。
(注)3.当初計上されるのれん金額をM&A対象会社の調整後利払前税引前利益で割った数値となります。
今後も、各事業セグメントにおいて、市場の動向や技術の進歩も踏まえながら、将来にわたってより安定的かつ効率的な収益を獲得できるサービスの開発に取り組み、顧客のブランド価値の最大化を総合的にサポートできる事業の強化を継続的に進めることで、業界における競合優位性を強化し企業価値の向上に取り組んでまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上を目指し、グループ全体の主な経営指標として売上高、粗利(注1)、営業利益、EBITDA(注2)を特に重視しております。またPRコンサルティング事業に属する株式会社マテリアルの成長性を示す指標としてPRパーソン数(注3)、生産性を示す指標として同社のPRパーソン1人あたり粗利額(注4)を重要指標と考えております。
なお当社グループは、2026年8月末から国際会計基準(IFRS)を適用することを検討していることから、2026年8月期より上記のEBITDAに代わって、のれん償却前営業利益(注5)を重要指標の1つとして開示いたします。
(注)1.案件から得られる売上高から、案件進行に係る外注費を差し引いた金額であり、社内リソースによって獲得した利益の金額を示しております。
2.EBITDAは、営業利益に減価償却費、のれん償却費及び株式報酬費用を加えた数値となります。
3.PRパーソン数は、株式会社マテリアルの年間平均従業員数であります。
4.株式会社マテリアルの粗利をPRパーソン数で除した数値を12で除した数値となり、1人の従業員が月次で獲得する粗利金額の平均値を示しております。
5.のれん償却前営業利益は、営業利益にのれん償却費を加えた数値となります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、(1)及び(3)に記載した経営の基本方針及び経営戦略等を遂行し、将来にわたってグループの成長を継続させ企業価値の向上を実現するために、以下の課題に積極的に対処してまいります。
① 人材の確保及び育成強化
当社グループでは、今後の成長戦略を着実に遂行していくためには、特にPRコンサルティング事業及びデジタルマーケティング事業における人材の採用と育成強化が重要であると認識しております。
既存の従業員を含む人材市場における当社グループの魅力を高めるため、制度面では福利厚生や研修の充実、グループ間の人材交流等を伴う多種多様な経験を通じた育成制度の構築を、組織風土面では多種多様な人材や働き方を受け入れる価値観の醸成を行ってまいります。さらに、将来の当社グループを担う人材の採用のため、積極的な新卒採用を進めていく方針であります。またグローバル案件への対応、海外進出を見据えたグローバル人材の育成・採用が重要であると認識しております。
② 事業体制の強化と収益性の向上
顧客への付加価値の高い領域へのリソース投下を実現し、引き続き更なる新規顧客の獲得、既存顧客との継続的な取引関係の維持が重要であると考えております。
そのため、AIを活用した抜本的な業務内容の見直しを行い、生産性の改善、属人性の排除によるオペレーショナルエクセレンス、即ち企業が価値創造のための業務の品質・効率性を徹底的に磨き上げることで競争上の優勢を構築している状態の実現、外部パートナーとの効果的かつ効率的な連携を行ってまいります。また、当社グループの強みである情報流通の設計術の更なる言語化、形式知化により、組織としてのレベルアップを図り、顧客への提供価値及び請求単価を向上させてまいります。
③ 組織規模の拡大を牽引する経営基盤の強化
当社グループは、既存事業の成長に加えて、M&Aを成長戦略の1つとしております。
PMIを含むM&Aのプロセスを効果的かつ効率的に推進するため、M&A専門チームの人員強化に加えて、管理部門の人員増強と筋肉質な組織に向けて業務の標準化を行ってまいります。またグループ全体としての経営管理の高度化に加えて、取締役会の強化、内部監査・内部統制の強化、IR・SR活動の更なる活発化等により、コーポレートガバナンスを引き続き強化してまいります。
④ 財務基盤の強化
当社グループは、現時点において財務上の課題は認識しておりませんが、継続的かつ安定的な事業の拡大を図る上では、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。このため、一定の内部留保の確保や費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、財務基盤の強化を図ってまいります。

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