有価証券報告書-第14期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、下記のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。
当社はこれらのリスクの発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。なお、当社は適切なリスク管理を実施することで、以下のリスクの発生可能性を一定程度の低水準まで抑制できると考えており、これらのリスクが顕在化する可能性や時期、顕在化した場合に当社の経営成績等に与える定量的な影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業上のリスク
①経済動向について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社の提供するサービスは、BtoBサービスであるため顧客の投資予算に左右されます。このため景気低迷期においては、顧客業績の悪化に伴う投資予算削減の結果、受注案件数が減少する可能性があります。このような状況においては、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社ショット売上高はハードウエア提供及びソフトウエア開発案件の受注ビジネスであり、当初想定した受注案件数よりも実際の受注案件数が下回る場合(想定以上の失注が生じる等)には、当社経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、当社を取り巻く事業環境等の動向に注視すること、ストック売上高の増加による安定的な収益の確保及び顧客層の拡大施策を実施することで、景気低迷期における財政状態及び経営成績に与える影響の抑制に努めております。
②個人情報の管理体制について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社が提供するサービスの中には顧客がサービスを通じて個人情報を取得するものがあり、そのシステムを管理する当社社員も個人情報を扱う場面があると認識しております。万が一、システムで保有する個人情報の漏洩が生じた場合には、当社ビジネスの根幹への信頼性が揺らぐため、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、収集したデータの社内での機密性確保並びに、漏洩防止施策として、情報に対する暗号化やアクセス制限等を行うとともに、個人情報保護規程等の整備、従業員に対する研修等を通じて情報漏洩リスクの回避に努めております。
③システムトラブルの発生リスクについて(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社の事業は、提供サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。何らかの障害により大規模なシステムトラブルが顕在化し、復旧遅延が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、コンピュータウィルスへの感染、ネットワークへの不正侵入、サイバー攻撃等の妨害行為によるシステムダウン、大地震や火災等の自然災害発生によるシステム障害等、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステムトラブルを回避すべく、外部業者によるシステムサーバーの管理・監視体制の構築や、バックアップ等により未然防止策を実施しております。
④外注先の確保について(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社は、システム開発の内製化を促進することで、外注の割合は年々減少しているものの、案件の集中状況に応じて、システムの設計、構築等について国内外のパートナーに外注を行うケースが存在しております。
現状では、有力なパートナーと長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、パートナーにおいて必要な技術力及び、技術者数が確保できない場合や外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供や積極的な受注活動が阻害される可能性があります。また、一部外注先については外注人員の先行確保を実施していますが、当社の受注が減少する局面においては外注人員の削減調整に一定期間を要することが想定され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、安定的な事業運営のため特定の外注先に依存せず、様々な外注先と取引関係にあることに加え、内製化の促進により、外注比率を下げることでリスク回避に努めております。
⑤特定業界への特化について(顕在化可能性:中/影響度:大)
当社は、主にモビリティ業界に所属する顧客向けに事業を行っており、当該業界へ特化することを強みとしておりますが、コロナ禍の様な人流抑制の風潮が蔓延すると公共交通系などにおいては、業績悪化に伴う投資抑制圧力がかかることが想定され、当社の財政状態及び経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。
当社では、ストック売上高の増加による安定的な収益の確保及び顧客層の拡大施策を実施することで財政状態及び経営成績に与える影響の抑制に努めております。
⑥競合他社の進出について(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社では、デジタル技術やデータを活用することで、安定的な運用に加え、顧客の業務効率化や新規事業開発など新たな価値創出を支援しております。創業当時よりモビリティ業界に対してサービス提供を行ってきた経験を基に、顧客の課題解決・構想の実行を行うことでサービス価値の拡大に努めるとともに、業界での地位確立に努めております。当社が提供するソリューションは、IoT技術とWEBシステム構築技術を有していることに加え、業界特有の課題や特徴に対する業務知見を反映したソリューションを構築することで他社との差別化を図っておりますが、資金力、ブランド力を有する大手競合企業の参入等により、価格競争が一層激化し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2)法的規制等のリスク
①訴訟について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社は、本書提出日現在において業績に影響を及ぼす訴訟や係争は生じておりません。また、コンプライアンスの徹底と社会的信用の向上を図ることを目的に、リスク管理・コンプライアンス規程を整備し従業員へ周知することで、法令違反などの発生リスクの低減に努めております。
しかしながら、当社の提供するサービスの不備、当社が保有する個人情報及び顧客企業の内部情報などの機密情報の漏洩、第三者の不正アクセスによる情報流出等に関する訴訟を顧客から提起される可能性があります。これらの訴訟により、ブランドイメージを毀損し、事業活動や経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
②知的財産権管理について(顕在化可能性:低/影響度:中)
当社は第三者の特許権、商標権、意匠権等(以下、「知的財産権」という。)に抵触することを回避するため、事前の調査、検討及び評価等を随時実施しております。また、関係部署に所属する役員及び従業員に対して定期的な研修を実施する等、内部管理体制の強化に努めております。
これまで、著作権を含めた知的財産権に関しては、他社の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。しかしながら、当社の事業領域において第三者が保有する知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社が認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合には当社に対する損害賠償や使用差止め等が行われることにより、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)組織体制等に関するリスク
①事業規模の拡大について(顕在化可能性:中/影響度:大)
当社の従業員は50名(2025年12月末現在)に留まっており、小規模会社であると認識しております。現状は本規模に合わせた社内管理体制を敷いておりますが、今後の成長に伴う事業規模の拡大によっては、以下のようなリスクがあるものと認識しております。
(a) 人材確保・維持について
当社事業の拡大に伴い、エンジニアの追加採用、サービスの販売を行う営業員の増強、管理部機能強化のための経営管理に特化した人材採用等が必要となる可能性があります。一方で、インターネット関連ビジネスにおいては人材の流動性が高いため、このような人材が機動的に確保できない場合や既存人員が退職してしまう可能性があると認識しております。計画どおりの人員が確保・維持できない場合は当社事業拡大の制約要件となり、当社の成長戦略ひいては財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社では、人材育成プログラムの確立や、十分なインセンティブプランの設定等により、人材の確保・維持に努めてまいります。
(b) 情報システムの拡充について
今後顧客の増加や提供サービスの拡充に伴って、サーバーへの追加投資等により当社のシステムインフラを増強する可能性があります。一般的に追加システム投資を行う場合や、新たなシステムへの切り替えを行う場合、バグや不具合の発生等により一時的に十分なサービス提供ができなくなることがあります。万が一当該システム拡充に際して提供サービスに不具合が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、十分な要件設計やテストの実施並びに必要に応じた並行稼働による対応等によって、そのような事象が生じないよう努めてまいります。
(c) 内部管理体制の充実について
当社は、当社の企業価値を最大化するためには、コーポレート・ガバナンスの充実を経営上の重要課題の一つであると位置づけております。今後、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じた場合には、適切な業務運営が困難となり当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社では、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するため、コンプライアンス研修の継続的な実施及び管理部門の人員補強を行うことによって、これらに係る内部統制が有効に機能する体制の拡充に努めてまいります。
②特定人物への依存について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社代表取締役社長である石井康弘は、当社の経営方針や事業戦略の立案及び決定における中核として重要な役割を果たし、新たな事業モデルの創出においても中心的な役割を担っております。当社は権限委譲等を行うことで同氏に依存しない経営体制の整備に努めておりますが、現状、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)大株主との関係について
①大株主が株主総会の決議事項に関する支配権または重大な影響力を有することについて
(顕在化可能性:中/影響度:中)
本書提出日現在において、当社議決権のうち43.86%は株式会社ゼンリンが保有しており、当社のその他の関係会社に該当しております。当社は、大株主からの役員の受け入れは行っておらず、当社が株式会社ゼンリンに対し事前承認を必要とする事項はなく、当社は独自に経営の意思決定を行っております。
②取引関係について(顕在化可能性:低/影響度:小)
当社は、株式会社ゼンリングループと一部サービスの提供等の取引がありますが、一般取引先と同様の条件となっております。当社の独立性の観点を踏まえ、関連当事者との取引については、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等取引内容について審議し、社内規程に定められた承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。
なお、当事業年度の関連当事者取引のうち、株式会社ゼンリングループとの取引については、総合情報配信サービスの提供により27,953千円が発生しております。
③競合について(顕在化可能性:低/影響度:小)
当社は、顧客の課題解決を行うためのシステム開発を提供しておりますが、株式会社ゼンリングループは住宅地図帳などの各種地図、地図データベース、コンテンツを提供しており、サービスが異なっております。また、主な顧客業界が異なっており、株式会社ゼンリングループが行っている事業と現時点において競合していることはありません。
しかしながら、将来において株式会社ゼンリングループの事業戦略に変更が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)継続企業の前提に関する重要事象等
当社は、営業損失および営業キャッシュ・フローのマイナスが継続しており、また、当事業年度において重要な当期純損失を計上し、当事業年度末における純資産合計は3,183千円となりました。
このような状況は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。このような状況を早期に解消すべく、当社は以下の施策により、財務基盤の安定及び収益性の改善に努めてまいります。
1.財務基盤の安定
2026年度上期の早い時期に資本の増強を実行すべく、既存株主等と継続的に協議しております。また、運転資金についても、今後も引き続き必要となる資金について取引金融機関からご支援いただけるよう、緊密に連携・情報交換を行い、良好な関係を継続できるよう対応しております。
2.収益性の改善
①売上高の拡大
2025年12月度において単月営業黒字を達成し、今後も経常的な黒字化に向けて営業活動に注力しております。また、2025年12月に、日本初のOBDⅡ型デジタコの型式指定を国土交通省より取得し、2026年4月より本格販売を開始いたします。今後、当社の収益の柱の1つとして事業を展開させ物流市場に本格進出すべく、拡販活動を進めてまいります。
当事業年度も、毎月の保守・運用・システム利用料から得られるストック売上は堅調に増加しておりますが、加えて、国・自治体向けの営業活動においては、地域交通課題の解決に向けたソリューション提供に関し、関連省庁との関係構築が進展しており、中長期的な収益基盤の確立に向けた準備を着実に進めております。
②構造改革・経費節減
販売費・一般管理費を中心に徹底した効率化と生産性の向上を目指し、売上高に応じたコスト削減施策を進め、確実な黒字化を目指してまいります。
しかしながら、現時点において上記の施策は実施途上であります。今後の事業進捗や、現時点では未確定である資本の増強等の資金調達の今後の状況によっては、当社の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映しておりません。
(6)その他のリスク
①自然災害等について(顕在化可能性:低/影響度:中)
地震、台風、洪水、津波等の自然災害等により、当社の事業活動に必要な設備等の損壊が生じた場合、当社が提供するサービスの継続に支障をきたす場合があります。事業環境の変化に応じてバックアップサーバーの整備等により柔軟な対応を図っていく方針ですが、これらの事象が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
②配当政策について(顕在化可能性:低/影響度:小)
当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しており、剰余金の配当は、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案し、適切な配当を実施していくことを基本方針としております。しかしながら、当社は成長過程にあることから、内部留保の充実を図り、さらなる成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備に対する投資等の財源として有効活用することが利益還元に繋がると考えているため、今後の配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。
③ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について(顕在化可能性:高/影響度:小)
当社では、役員及び従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、既存の株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は182,300株であり、発行済株式総数の12.4%に相当しております。
④税務上の繰越欠損金について(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社は、当事業年度末時点において、税務上の繰越欠損金を有しております。今後、当社の業績が事業計画に比して順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤収益認識に関するリスク(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社の受託開発案件は、財務諸表「注記事項(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準(2)役務提供(受託契約等)」に記載のとおり、見積総原価を用いたインプット法を適用しています。当社は、見積総原価の見積精度及び開発進捗管理の精度を高めるよう取り組んでおります。しかしながら、契約ごとに個別性が高く、顧客と合意した要求仕様に対応する工数・外注費等に基づき算定しているため、仕様の追加または変更等により、見積総原価の見直しが必要となった場合、あるいは開発遅延等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社はこれらのリスクの発生可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。なお、当社は適切なリスク管理を実施することで、以下のリスクの発生可能性を一定程度の低水準まで抑制できると考えており、これらのリスクが顕在化する可能性や時期、顕在化した場合に当社の経営成績等に与える定量的な影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業上のリスク
①経済動向について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社の提供するサービスは、BtoBサービスであるため顧客の投資予算に左右されます。このため景気低迷期においては、顧客業績の悪化に伴う投資予算削減の結果、受注案件数が減少する可能性があります。このような状況においては、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社ショット売上高はハードウエア提供及びソフトウエア開発案件の受注ビジネスであり、当初想定した受注案件数よりも実際の受注案件数が下回る場合(想定以上の失注が生じる等)には、当社経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、当社を取り巻く事業環境等の動向に注視すること、ストック売上高の増加による安定的な収益の確保及び顧客層の拡大施策を実施することで、景気低迷期における財政状態及び経営成績に与える影響の抑制に努めております。
②個人情報の管理体制について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社が提供するサービスの中には顧客がサービスを通じて個人情報を取得するものがあり、そのシステムを管理する当社社員も個人情報を扱う場面があると認識しております。万が一、システムで保有する個人情報の漏洩が生じた場合には、当社ビジネスの根幹への信頼性が揺らぐため、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、収集したデータの社内での機密性確保並びに、漏洩防止施策として、情報に対する暗号化やアクセス制限等を行うとともに、個人情報保護規程等の整備、従業員に対する研修等を通じて情報漏洩リスクの回避に努めております。
③システムトラブルの発生リスクについて(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社の事業は、提供サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。何らかの障害により大規模なシステムトラブルが顕在化し、復旧遅延が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、コンピュータウィルスへの感染、ネットワークへの不正侵入、サイバー攻撃等の妨害行為によるシステムダウン、大地震や火災等の自然災害発生によるシステム障害等、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステムトラブルを回避すべく、外部業者によるシステムサーバーの管理・監視体制の構築や、バックアップ等により未然防止策を実施しております。
④外注先の確保について(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社は、システム開発の内製化を促進することで、外注の割合は年々減少しているものの、案件の集中状況に応じて、システムの設計、構築等について国内外のパートナーに外注を行うケースが存在しております。
現状では、有力なパートナーと長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、パートナーにおいて必要な技術力及び、技術者数が確保できない場合や外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供や積極的な受注活動が阻害される可能性があります。また、一部外注先については外注人員の先行確保を実施していますが、当社の受注が減少する局面においては外注人員の削減調整に一定期間を要することが想定され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、安定的な事業運営のため特定の外注先に依存せず、様々な外注先と取引関係にあることに加え、内製化の促進により、外注比率を下げることでリスク回避に努めております。
⑤特定業界への特化について(顕在化可能性:中/影響度:大)
当社は、主にモビリティ業界に所属する顧客向けに事業を行っており、当該業界へ特化することを強みとしておりますが、コロナ禍の様な人流抑制の風潮が蔓延すると公共交通系などにおいては、業績悪化に伴う投資抑制圧力がかかることが想定され、当社の財政状態及び経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。
当社では、ストック売上高の増加による安定的な収益の確保及び顧客層の拡大施策を実施することで財政状態及び経営成績に与える影響の抑制に努めております。
⑥競合他社の進出について(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社では、デジタル技術やデータを活用することで、安定的な運用に加え、顧客の業務効率化や新規事業開発など新たな価値創出を支援しております。創業当時よりモビリティ業界に対してサービス提供を行ってきた経験を基に、顧客の課題解決・構想の実行を行うことでサービス価値の拡大に努めるとともに、業界での地位確立に努めております。当社が提供するソリューションは、IoT技術とWEBシステム構築技術を有していることに加え、業界特有の課題や特徴に対する業務知見を反映したソリューションを構築することで他社との差別化を図っておりますが、資金力、ブランド力を有する大手競合企業の参入等により、価格競争が一層激化し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2)法的規制等のリスク
①訴訟について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社は、本書提出日現在において業績に影響を及ぼす訴訟や係争は生じておりません。また、コンプライアンスの徹底と社会的信用の向上を図ることを目的に、リスク管理・コンプライアンス規程を整備し従業員へ周知することで、法令違反などの発生リスクの低減に努めております。
しかしながら、当社の提供するサービスの不備、当社が保有する個人情報及び顧客企業の内部情報などの機密情報の漏洩、第三者の不正アクセスによる情報流出等に関する訴訟を顧客から提起される可能性があります。これらの訴訟により、ブランドイメージを毀損し、事業活動や経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
②知的財産権管理について(顕在化可能性:低/影響度:中)
当社は第三者の特許権、商標権、意匠権等(以下、「知的財産権」という。)に抵触することを回避するため、事前の調査、検討及び評価等を随時実施しております。また、関係部署に所属する役員及び従業員に対して定期的な研修を実施する等、内部管理体制の強化に努めております。
これまで、著作権を含めた知的財産権に関しては、他社の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。しかしながら、当社の事業領域において第三者が保有する知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社が認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合には当社に対する損害賠償や使用差止め等が行われることにより、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)組織体制等に関するリスク
①事業規模の拡大について(顕在化可能性:中/影響度:大)
当社の従業員は50名(2025年12月末現在)に留まっており、小規模会社であると認識しております。現状は本規模に合わせた社内管理体制を敷いておりますが、今後の成長に伴う事業規模の拡大によっては、以下のようなリスクがあるものと認識しております。
(a) 人材確保・維持について
当社事業の拡大に伴い、エンジニアの追加採用、サービスの販売を行う営業員の増強、管理部機能強化のための経営管理に特化した人材採用等が必要となる可能性があります。一方で、インターネット関連ビジネスにおいては人材の流動性が高いため、このような人材が機動的に確保できない場合や既存人員が退職してしまう可能性があると認識しております。計画どおりの人員が確保・維持できない場合は当社事業拡大の制約要件となり、当社の成長戦略ひいては財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社では、人材育成プログラムの確立や、十分なインセンティブプランの設定等により、人材の確保・維持に努めてまいります。
(b) 情報システムの拡充について
今後顧客の増加や提供サービスの拡充に伴って、サーバーへの追加投資等により当社のシステムインフラを増強する可能性があります。一般的に追加システム投資を行う場合や、新たなシステムへの切り替えを行う場合、バグや不具合の発生等により一時的に十分なサービス提供ができなくなることがあります。万が一当該システム拡充に際して提供サービスに不具合が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、十分な要件設計やテストの実施並びに必要に応じた並行稼働による対応等によって、そのような事象が生じないよう努めてまいります。
(c) 内部管理体制の充実について
当社は、当社の企業価値を最大化するためには、コーポレート・ガバナンスの充実を経営上の重要課題の一つであると位置づけております。今後、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じた場合には、適切な業務運営が困難となり当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社では、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するため、コンプライアンス研修の継続的な実施及び管理部門の人員補強を行うことによって、これらに係る内部統制が有効に機能する体制の拡充に努めてまいります。
②特定人物への依存について(顕在化可能性:低/影響度:大)
当社代表取締役社長である石井康弘は、当社の経営方針や事業戦略の立案及び決定における中核として重要な役割を果たし、新たな事業モデルの創出においても中心的な役割を担っております。当社は権限委譲等を行うことで同氏に依存しない経営体制の整備に努めておりますが、現状、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)大株主との関係について
①大株主が株主総会の決議事項に関する支配権または重大な影響力を有することについて
(顕在化可能性:中/影響度:中)
本書提出日現在において、当社議決権のうち43.86%は株式会社ゼンリンが保有しており、当社のその他の関係会社に該当しております。当社は、大株主からの役員の受け入れは行っておらず、当社が株式会社ゼンリンに対し事前承認を必要とする事項はなく、当社は独自に経営の意思決定を行っております。
②取引関係について(顕在化可能性:低/影響度:小)
当社は、株式会社ゼンリングループと一部サービスの提供等の取引がありますが、一般取引先と同様の条件となっております。当社の独立性の観点を踏まえ、関連当事者との取引については、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等取引内容について審議し、社内規程に定められた承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。
なお、当事業年度の関連当事者取引のうち、株式会社ゼンリングループとの取引については、総合情報配信サービスの提供により27,953千円が発生しております。
③競合について(顕在化可能性:低/影響度:小)
当社は、顧客の課題解決を行うためのシステム開発を提供しておりますが、株式会社ゼンリングループは住宅地図帳などの各種地図、地図データベース、コンテンツを提供しており、サービスが異なっております。また、主な顧客業界が異なっており、株式会社ゼンリングループが行っている事業と現時点において競合していることはありません。
しかしながら、将来において株式会社ゼンリングループの事業戦略に変更が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)継続企業の前提に関する重要事象等
当社は、営業損失および営業キャッシュ・フローのマイナスが継続しており、また、当事業年度において重要な当期純損失を計上し、当事業年度末における純資産合計は3,183千円となりました。
このような状況は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。このような状況を早期に解消すべく、当社は以下の施策により、財務基盤の安定及び収益性の改善に努めてまいります。
1.財務基盤の安定
2026年度上期の早い時期に資本の増強を実行すべく、既存株主等と継続的に協議しております。また、運転資金についても、今後も引き続き必要となる資金について取引金融機関からご支援いただけるよう、緊密に連携・情報交換を行い、良好な関係を継続できるよう対応しております。
2.収益性の改善
①売上高の拡大
2025年12月度において単月営業黒字を達成し、今後も経常的な黒字化に向けて営業活動に注力しております。また、2025年12月に、日本初のOBDⅡ型デジタコの型式指定を国土交通省より取得し、2026年4月より本格販売を開始いたします。今後、当社の収益の柱の1つとして事業を展開させ物流市場に本格進出すべく、拡販活動を進めてまいります。
当事業年度も、毎月の保守・運用・システム利用料から得られるストック売上は堅調に増加しておりますが、加えて、国・自治体向けの営業活動においては、地域交通課題の解決に向けたソリューション提供に関し、関連省庁との関係構築が進展しており、中長期的な収益基盤の確立に向けた準備を着実に進めております。
②構造改革・経費節減
販売費・一般管理費を中心に徹底した効率化と生産性の向上を目指し、売上高に応じたコスト削減施策を進め、確実な黒字化を目指してまいります。
しかしながら、現時点において上記の施策は実施途上であります。今後の事業進捗や、現時点では未確定である資本の増強等の資金調達の今後の状況によっては、当社の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映しておりません。
(6)その他のリスク
①自然災害等について(顕在化可能性:低/影響度:中)
地震、台風、洪水、津波等の自然災害等により、当社の事業活動に必要な設備等の損壊が生じた場合、当社が提供するサービスの継続に支障をきたす場合があります。事業環境の変化に応じてバックアップサーバーの整備等により柔軟な対応を図っていく方針ですが、これらの事象が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
②配当政策について(顕在化可能性:低/影響度:小)
当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しており、剰余金の配当は、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案し、適切な配当を実施していくことを基本方針としております。しかしながら、当社は成長過程にあることから、内部留保の充実を図り、さらなる成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備に対する投資等の財源として有効活用することが利益還元に繋がると考えているため、今後の配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。
③ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について(顕在化可能性:高/影響度:小)
当社では、役員及び従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、既存の株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は182,300株であり、発行済株式総数の12.4%に相当しております。
④税務上の繰越欠損金について(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社は、当事業年度末時点において、税務上の繰越欠損金を有しております。今後、当社の業績が事業計画に比して順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤収益認識に関するリスク(顕在化可能性:中/影響度:中)
当社の受託開発案件は、財務諸表「注記事項(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準(2)役務提供(受託契約等)」に記載のとおり、見積総原価を用いたインプット法を適用しています。当社は、見積総原価の見積精度及び開発進捗管理の精度を高めるよう取り組んでおります。しかしながら、契約ごとに個別性が高く、顧客と合意した要求仕様に対応する工数・外注費等に基づき算定しているため、仕様の追加または変更等により、見積総原価の見直しが必要となった場合、あるいは開発遅延等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。