有価証券届出書(新規公開時)
対処すべき課題
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「最新テクノロジーを使用して、誰でもお金のことを楽しく学べるプラットフォームを拡大」というミッションを掲げ、その実現に向けて、SNS「PostPrime」を運営しております。
ミッション実現のために、自らクリエイターのようにアイデアを発想し、共有するという「コミュニケーション」、独創的な考えを尊重するという「創造性」、状況に関わらず相互にサポートしあうという「チームワーク」、及び常に当事者意識を持つという「責任感」というコアバリューを設けています。
当社は、SNS「PostPrime」を通して、ユーザーに対して新しい価値を提供し続けることで、社会的責任を果たしながら、継続的な企業価値向上に向け努力してまいります。
(2)経営戦略
当社では、以下の点を経営戦略として重点的に行ってまいります。
①サービス健全性の継続的な改善を推進する仕組みの構築、運用、強化
SNSを展開するうえで、ユーザーに安心して利用していただくには、プラットフォームそのものだけでなく、提供されるコンテンツの健全性を継続的に確保することが不可欠であると考えております。そこで、SNS「PostPrime」では、投資・経済に関連するコンテンツが多いことから、投資助言業に関連する金融商品取引法に抵触しないようにするとともに、著作権等の知的財産権の侵害が行われないこと、誹謗中傷や公序良俗に反する行為が行われないことをモニタリングする体制の構築、運用に取り組んでおります。そのために、AIや担当チームメンバーによるモニタリング体制の強化に加え、投資助言業に関する金融商品取引法に関連するガイダンスや違反投稿に対する個別対応等の啓蒙活動を継続的に強化していくことで、質が高く健全なプラットフォームを目指してまいります。
②サービス拡充による、新規ユーザー獲得、顧客単価増大による収益拡大
従来展開しているグリーン・メンバーシップ、シルバー・メンバーシップ、ゴールド・メンバーシップに加え、2023年7月にリリースしたプラチナ・メンバーシップ及びAIアニメキャラクター導入がもたらす訴求効果により、新規ユーザーの獲得、顧客単価の増大を図ります。加えて、ライブ配信の機能改善や、リアルイベントの継続的な開催を通じて、ユーザー同士の交流を一層促進させ、口コミによる新規ユーザーの獲得、プライムパートナーズによるプライムクリエイターの収益拡大、ソーシャルメディアや各種メディアへのマーケティングによる収益拡大に取り組んでまいります。
③新事業領域の展開
SNS「PostPrime」のユーザーのうち、潜在的な転職希望者の人材プールと求人企業とのマッチングを図る人材紹介、及びSNS「PostPrime」においてクリエイターの投資・経済を初めとした知見を活かした教育コンテンツを提供する「コース」という、新事業領域の展開を進めております。また、中長期的には、海外展開、M&A、取引プラットフォーム構築による事業拡大に取り組んでまいります。
(3)経営環境
当社が提供するPostPrimeが属する市場は、SNS市場とニュースアプリ市場に大別されます。両者の規模が拡大すればするほど、当社の収益機会が比例的に大きくなるものと考えられます。
SNS市場において、日本における国内の利用者(アクティブユーザ)は年々増加しており、2021年末の国内ネットユーザーは10,078万人と推定されますが、SNS利用者はそのうち80.9%にあたる、8,149万人でした。2022年の年間純増者数は121万人となる見込みで、利用者は1ヶ月平均で約10.1万人の増加を続けています。
日本国内の総人口は年々減少を続けていますが、スマートフォンの格安料金プランの登場など若年層だけでなく高齢者層においてもスマートフォンの普及が進んでおり、SNSの登録者数・利用者数は増加傾向で、2024年末には利用者数は8,388万人、ネットユーザー全体に占める利用率は83.2%に達する見通しとなっています。
(日本におけるSNS利用者数)
(出典(グラフを含む) ICT総研:https://ictr.co.jp/report/20220517-2.html/ )
モバイルニュースアプリ市場において、日本国内におけるモバイルニュースアプリの利用者数(アクティブユーザー数)は2017年度末に4,683万人でしたが、2018年度末には5,152万人、2019年度末に5,422万人と増加が続いており、2020年度末(2021年3月末)には5,671万人に拡大しました。今後は伸び率こそ落ち着くものの順調に増加を続け、2021年度末5,874万人、2022年度末6,035万人、そして2023年度末には6,183万人がモバイルニュースアプリを中心としてニュースコンテンツを利用するものと予測されています。
近年のモバイル端末の普及と、ニュースアプリコンテンツの充実によりモバイルニュースの利用者数は年々一定の割合で増加を続けています。また、インターネットブラウザ上のニュースサイトでニュースを閲覧するユーザーも3,000万人以上の規模で安定して推移すると見込まれています。
(モバイルニュースアプリ/ニュースサイト利用者数)
(出典(グラフを含む) ICT総研:https://ictr.co.jp/report/20211220.html/ )
また、SNS「PostPrime」は、投資・金融に関するコンテンツを多いSNSであることから、金融市場への注目が大きくなればSNS「PostPrime」の閲覧数は増えるものと考えられます。2020年頃の新型コロナウイルス感染拡大以降、政府による金融緩和政策や一時給付金で投資、資産運用のニーズが高まり、野村総合研究所によると個人のオンライン証券会社の口座開設数が2019年3月から、2021年5月までの間に約426万口座の開設となりました。また、NISAの総口座数は2023年9月末時点で1,356万口座に上り、2022年末と比較して15%も増加しました。金融資本市場の高いボラティリティが今後も継続するかを予測することは難しいですが、NISA/つみたてNISA、Idecoなどによる資産形成ニーズは継続し、引き続き金融市場への注目は継続するものと考えています。
(出典(グラフを含む) 日本証券業協会:https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/files/nisajoukyou/nisaall.pdf )
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は持続的な成長を通じた企業価値の向上を目指しており、売上高と営業利益を重要な経営指標と位置づけ、企業価値の向上を図ってまいります。またこれらの経営指標をより具体的に可視化するための指標(KPI)として以下を設定しております。
①プライム登録件数
SNS「PostPrime」におけるプライム登録件数
②メンバーシップ加入件数
グリーンメンバーシップ、シルバーメンバーシップ、ゴールドメンバーシップ及びプラチナメンバーシップの総加入件数
③平均課金単価
毎月のプライム登録及びメンバーシップの売上合計を各月末残高件数で除した値に関する対象期間の平均値
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社では下記の事項を優先的に対処すべき課題と認識して、取り組みを進めております。
①既存事業の収益機会の拡大及び収益機会の創出
当社は、クリエイターを含むユーザーのためのSNS「PostPrime」を運営することで、主に「プライム登録売上」、「アフィリエイト売上」「メンバーシップ売上」という3種類の収益を得ております。SNS「PostPrime」への新たな機能追加や各種マーケティング活動を通して、競合企業との差別化、新規のクリエイター・ユーザーの獲得、及び既存ユーザーの満足度向上に向けた機能改善・サービス運営等を推進することで収益機会の拡大を図ってまいります。
②サービス健全性の維持・改善推進
当社は不特定多数のユーザーによるオンライン上のコミュニケーションの場としてSNS「PostPrime」が活用されていることの重要性とリスクを十分理解した上で、クリエイター、ユーザーが共に安心してコミュニケーションを楽しめるよう、プラットフォームの健全性維持・改善を常に最重要視しております。具体的には、クリエイター、ユーザーに対する啓蒙活動推進、投資助言とみなされる行為、著作権違反、第三者の名誉、プライバシーその他の権利を侵害しうる行為が生じないための取り組み、社内外のモニタリング体制の強化等の施策を行っております。当社では、今後もサービスの健全性維持・改善を推進するための体制強化を継続してまいります。
③システムの安定性確保
当社の主要事業におきましては、インターネット上にてサービス提供を行っている関係上、安定した事業運営を行うために、新規・既存サービスの成長等に伴うアクセス数の増加を考慮したシステムの安定性確保に取り組んでまいります。
④事業推進体制の強化
今後の事業拡大及び収益基盤の強化を図るにあたり、専門性の高い優秀な人材の確保及び在籍する人員の育成に注力し、有効かつ効率的な事業運営を意識しつつ、事業規模に応じた組織、推進体制の整備を進めてまいります。
開発部門においては、複数のプラットフォーム・機能別チームがそれぞれ裁量をもってサービスの企画・開発に取り組むことで開発効率を高いレベルに保ちながら、それぞれの責任を明確化することで開発品質を担保し、各種ツールを活用した情報の可視化などにより定量的なデータに基づいて迅速な分析・意思決定を行う体制を推進してまいります。
また、マーケティング・カスタマーサポート部門においては、ユーザー数の増加に対して効率的に対応していく体制の強化が重要となります。具体的には、データ分析や各種ツールを活用しながら、新規ユーザー層獲得のための適切なマーケティングの実施、及び既存ユーザー層の満足度を継続的に向上すべく、コミュニティの快適性、安全性を低下させる問題となりえる投稿・ユーザーの発見、及び対応を早期化し、サービスの健全性を維持できる体制を強化してまいります。
⑤内部管理体制の強化
当社は、現在も成長途上にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。
そのため、コーポレート業務のさらなる整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。具体的には、コンプライアンス・リスク管理委員会を中心として、業務運営上のリスクを適時適切に把握した上でリスク管理を行い、定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実等を図ってまいります。
⑥情報管理体制の強化
当社は、SNS「PostPrime」のサービス運営を通して、個人情報を含む多くの機密情報をユーザーよりお預かりし、保有しております。特にプライムクリエイターに対してロイヤリティーを支払う上で、本人確認のための個人情報の提供を義務付けていることからも、これら情報管理の重要性については十分に認識しております。
個人情報等の機密情報管理につきましては、ISMS認証の取得・維持、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備等により、今後も引き続き、情報管理体制の強化を推進してまいります。
⑦当社ブランドの知名度向上
当社は、これまで新聞・テレビ・雑誌等のマスメディア向け広告には大きく注力しておらず、SNS「PostPrime」のユーザーによるクチコミとソーシャルメディアの有効活用により、新規ユーザーの獲得、および既存ユーザーの離脱防止を図ってまいりました。
しかしながら、当社の掲げるミッションの達成、既存事業の更なる拡大、新規事業の開発と育成、及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社サービスであるSNS「PostPrime」のブランド構築および強化が重要であると認識しており、費用対効果を慎重に検討の上、適切な広告宣伝及びプロモーション活動を通して、当社ブランドの知名度向上を推進してまいります。
⑧事業拡大を支える財務基盤の構築
当社は、これまで金融機関からの借入実績はなく、資金需要は自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした手許資金にて対応してまいりましたが、今後の事業拡大及び上記事業上の課題に対する対処等により、より大きな資金需要が生じる可能性があります。
そのため、十分な手許資金の確保を可能とすると同時に、資金調達方法を多様化させる観点から、今後は、金融機関との良好な関係を構築し借入等による資金調達の可能性を検討してまいります。
(1)経営方針
当社は、「最新テクノロジーを使用して、誰でもお金のことを楽しく学べるプラットフォームを拡大」というミッションを掲げ、その実現に向けて、SNS「PostPrime」を運営しております。
ミッション実現のために、自らクリエイターのようにアイデアを発想し、共有するという「コミュニケーション」、独創的な考えを尊重するという「創造性」、状況に関わらず相互にサポートしあうという「チームワーク」、及び常に当事者意識を持つという「責任感」というコアバリューを設けています。
当社は、SNS「PostPrime」を通して、ユーザーに対して新しい価値を提供し続けることで、社会的責任を果たしながら、継続的な企業価値向上に向け努力してまいります。
(2)経営戦略
当社では、以下の点を経営戦略として重点的に行ってまいります。
①サービス健全性の継続的な改善を推進する仕組みの構築、運用、強化
SNSを展開するうえで、ユーザーに安心して利用していただくには、プラットフォームそのものだけでなく、提供されるコンテンツの健全性を継続的に確保することが不可欠であると考えております。そこで、SNS「PostPrime」では、投資・経済に関連するコンテンツが多いことから、投資助言業に関連する金融商品取引法に抵触しないようにするとともに、著作権等の知的財産権の侵害が行われないこと、誹謗中傷や公序良俗に反する行為が行われないことをモニタリングする体制の構築、運用に取り組んでおります。そのために、AIや担当チームメンバーによるモニタリング体制の強化に加え、投資助言業に関する金融商品取引法に関連するガイダンスや違反投稿に対する個別対応等の啓蒙活動を継続的に強化していくことで、質が高く健全なプラットフォームを目指してまいります。
②サービス拡充による、新規ユーザー獲得、顧客単価増大による収益拡大
従来展開しているグリーン・メンバーシップ、シルバー・メンバーシップ、ゴールド・メンバーシップに加え、2023年7月にリリースしたプラチナ・メンバーシップ及びAIアニメキャラクター導入がもたらす訴求効果により、新規ユーザーの獲得、顧客単価の増大を図ります。加えて、ライブ配信の機能改善や、リアルイベントの継続的な開催を通じて、ユーザー同士の交流を一層促進させ、口コミによる新規ユーザーの獲得、プライムパートナーズによるプライムクリエイターの収益拡大、ソーシャルメディアや各種メディアへのマーケティングによる収益拡大に取り組んでまいります。
③新事業領域の展開
SNS「PostPrime」のユーザーのうち、潜在的な転職希望者の人材プールと求人企業とのマッチングを図る人材紹介、及びSNS「PostPrime」においてクリエイターの投資・経済を初めとした知見を活かした教育コンテンツを提供する「コース」という、新事業領域の展開を進めております。また、中長期的には、海外展開、M&A、取引プラットフォーム構築による事業拡大に取り組んでまいります。
(3)経営環境
当社が提供するPostPrimeが属する市場は、SNS市場とニュースアプリ市場に大別されます。両者の規模が拡大すればするほど、当社の収益機会が比例的に大きくなるものと考えられます。
SNS市場において、日本における国内の利用者(アクティブユーザ)は年々増加しており、2021年末の国内ネットユーザーは10,078万人と推定されますが、SNS利用者はそのうち80.9%にあたる、8,149万人でした。2022年の年間純増者数は121万人となる見込みで、利用者は1ヶ月平均で約10.1万人の増加を続けています。
日本国内の総人口は年々減少を続けていますが、スマートフォンの格安料金プランの登場など若年層だけでなく高齢者層においてもスマートフォンの普及が進んでおり、SNSの登録者数・利用者数は増加傾向で、2024年末には利用者数は8,388万人、ネットユーザー全体に占める利用率は83.2%に達する見通しとなっています。
(日本におけるSNS利用者数)
(出典(グラフを含む) ICT総研:https://ictr.co.jp/report/20220517-2.html/ )
モバイルニュースアプリ市場において、日本国内におけるモバイルニュースアプリの利用者数(アクティブユーザー数)は2017年度末に4,683万人でしたが、2018年度末には5,152万人、2019年度末に5,422万人と増加が続いており、2020年度末(2021年3月末)には5,671万人に拡大しました。今後は伸び率こそ落ち着くものの順調に増加を続け、2021年度末5,874万人、2022年度末6,035万人、そして2023年度末には6,183万人がモバイルニュースアプリを中心としてニュースコンテンツを利用するものと予測されています。
近年のモバイル端末の普及と、ニュースアプリコンテンツの充実によりモバイルニュースの利用者数は年々一定の割合で増加を続けています。また、インターネットブラウザ上のニュースサイトでニュースを閲覧するユーザーも3,000万人以上の規模で安定して推移すると見込まれています。
(モバイルニュースアプリ/ニュースサイト利用者数)
(出典(グラフを含む) ICT総研:https://ictr.co.jp/report/20211220.html/ )
また、SNS「PostPrime」は、投資・金融に関するコンテンツを多いSNSであることから、金融市場への注目が大きくなればSNS「PostPrime」の閲覧数は増えるものと考えられます。2020年頃の新型コロナウイルス感染拡大以降、政府による金融緩和政策や一時給付金で投資、資産運用のニーズが高まり、野村総合研究所によると個人のオンライン証券会社の口座開設数が2019年3月から、2021年5月までの間に約426万口座の開設となりました。また、NISAの総口座数は2023年9月末時点で1,356万口座に上り、2022年末と比較して15%も増加しました。金融資本市場の高いボラティリティが今後も継続するかを予測することは難しいですが、NISA/つみたてNISA、Idecoなどによる資産形成ニーズは継続し、引き続き金融市場への注目は継続するものと考えています。
(出典(グラフを含む) 日本証券業協会:https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/files/nisajoukyou/nisaall.pdf )
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は持続的な成長を通じた企業価値の向上を目指しており、売上高と営業利益を重要な経営指標と位置づけ、企業価値の向上を図ってまいります。またこれらの経営指標をより具体的に可視化するための指標(KPI)として以下を設定しております。
①プライム登録件数
SNS「PostPrime」におけるプライム登録件数
②メンバーシップ加入件数
グリーンメンバーシップ、シルバーメンバーシップ、ゴールドメンバーシップ及びプラチナメンバーシップの総加入件数
③平均課金単価
毎月のプライム登録及びメンバーシップの売上合計を各月末残高件数で除した値に関する対象期間の平均値
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社では下記の事項を優先的に対処すべき課題と認識して、取り組みを進めております。
①既存事業の収益機会の拡大及び収益機会の創出
当社は、クリエイターを含むユーザーのためのSNS「PostPrime」を運営することで、主に「プライム登録売上」、「アフィリエイト売上」「メンバーシップ売上」という3種類の収益を得ております。SNS「PostPrime」への新たな機能追加や各種マーケティング活動を通して、競合企業との差別化、新規のクリエイター・ユーザーの獲得、及び既存ユーザーの満足度向上に向けた機能改善・サービス運営等を推進することで収益機会の拡大を図ってまいります。
②サービス健全性の維持・改善推進
当社は不特定多数のユーザーによるオンライン上のコミュニケーションの場としてSNS「PostPrime」が活用されていることの重要性とリスクを十分理解した上で、クリエイター、ユーザーが共に安心してコミュニケーションを楽しめるよう、プラットフォームの健全性維持・改善を常に最重要視しております。具体的には、クリエイター、ユーザーに対する啓蒙活動推進、投資助言とみなされる行為、著作権違反、第三者の名誉、プライバシーその他の権利を侵害しうる行為が生じないための取り組み、社内外のモニタリング体制の強化等の施策を行っております。当社では、今後もサービスの健全性維持・改善を推進するための体制強化を継続してまいります。
③システムの安定性確保
当社の主要事業におきましては、インターネット上にてサービス提供を行っている関係上、安定した事業運営を行うために、新規・既存サービスの成長等に伴うアクセス数の増加を考慮したシステムの安定性確保に取り組んでまいります。
④事業推進体制の強化
今後の事業拡大及び収益基盤の強化を図るにあたり、専門性の高い優秀な人材の確保及び在籍する人員の育成に注力し、有効かつ効率的な事業運営を意識しつつ、事業規模に応じた組織、推進体制の整備を進めてまいります。
開発部門においては、複数のプラットフォーム・機能別チームがそれぞれ裁量をもってサービスの企画・開発に取り組むことで開発効率を高いレベルに保ちながら、それぞれの責任を明確化することで開発品質を担保し、各種ツールを活用した情報の可視化などにより定量的なデータに基づいて迅速な分析・意思決定を行う体制を推進してまいります。
また、マーケティング・カスタマーサポート部門においては、ユーザー数の増加に対して効率的に対応していく体制の強化が重要となります。具体的には、データ分析や各種ツールを活用しながら、新規ユーザー層獲得のための適切なマーケティングの実施、及び既存ユーザー層の満足度を継続的に向上すべく、コミュニティの快適性、安全性を低下させる問題となりえる投稿・ユーザーの発見、及び対応を早期化し、サービスの健全性を維持できる体制を強化してまいります。
⑤内部管理体制の強化
当社は、現在も成長途上にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。
そのため、コーポレート業務のさらなる整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。具体的には、コンプライアンス・リスク管理委員会を中心として、業務運営上のリスクを適時適切に把握した上でリスク管理を行い、定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実等を図ってまいります。
⑥情報管理体制の強化
当社は、SNS「PostPrime」のサービス運営を通して、個人情報を含む多くの機密情報をユーザーよりお預かりし、保有しております。特にプライムクリエイターに対してロイヤリティーを支払う上で、本人確認のための個人情報の提供を義務付けていることからも、これら情報管理の重要性については十分に認識しております。
個人情報等の機密情報管理につきましては、ISMS認証の取得・維持、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備等により、今後も引き続き、情報管理体制の強化を推進してまいります。
⑦当社ブランドの知名度向上
当社は、これまで新聞・テレビ・雑誌等のマスメディア向け広告には大きく注力しておらず、SNS「PostPrime」のユーザーによるクチコミとソーシャルメディアの有効活用により、新規ユーザーの獲得、および既存ユーザーの離脱防止を図ってまいりました。
しかしながら、当社の掲げるミッションの達成、既存事業の更なる拡大、新規事業の開発と育成、及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社サービスであるSNS「PostPrime」のブランド構築および強化が重要であると認識しており、費用対効果を慎重に検討の上、適切な広告宣伝及びプロモーション活動を通して、当社ブランドの知名度向上を推進してまいります。
⑧事業拡大を支える財務基盤の構築
当社は、これまで金融機関からの借入実績はなく、資金需要は自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした手許資金にて対応してまいりましたが、今後の事業拡大及び上記事業上の課題に対する対処等により、より大きな資金需要が生じる可能性があります。
そのため、十分な手許資金の確保を可能とすると同時に、資金調達方法を多様化させる観点から、今後は、金融機関との良好な関係を構築し借入等による資金調達の可能性を検討してまいります。