有価証券報告書-第1期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
なお、当社は、2024年10月1日に単独株式移転により飛島建設㈱の完全親会社として設立されたが、当社の連結範囲は統合以前の飛島建設㈱の連結範囲と実質的な変更はない。ただし、当連結会計年度は当社設立後最初のものとなるため、前連結会計年度との実績比較は行っていない。
また、当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表は、単独株式移転により完全子会社となった飛島建設㈱の連結財務諸表を引き継いで作成している。
(1) 経営成績
当社グループの当連結会計年度の連結業績については、売上高は、概ね予定通りに進捗したことにより、計画値135,000百万円に対し2.4%増の138,259百万円となった。
売上総利益は、15,797百万円となり、販売費及び一般管理費9,370百万円を控除し、営業利益は、計画値5,500百万円に対し16.9%増の6,426百万円となった。
営業外損益は、696百万円の損失となり、経常利益は、計画値4,900百万円に対し16.9%増の5,730百万円となった。なお、売上高経常利益率は4.1%、総資産経常利益率は3.7%となった。
特別損益は、4百万円の損失となり、法人税、住民税及び事業税1,881百万円及び法人税等調整額149百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、計画値3,100百万円に対し20.1%増の3,723百万円となった。
報告セグメント別の経営成績は、次のとおりである。
(建設事業(土木事業))
建設事業(土木事業)については、工事が順調に進捗したこと等により、完成工事高は68,669百万円、セグメント利益は5,507百万円となった。
(建設事業(建築事業))
建設事業(建築事業)については、工事が順調に進捗したこと等により、完成工事高は51,106百万円、セグメント利益は2,570百万円となった。
(グロース事業等)
グロース事業等については、既存の建設関連事業、不動産関連事業、建設DXサポート事業等の事業が順調に進捗したことにより、グロース事業等売上高は18,483百万円、セグメント利益は2,072百万円となった。
(注)セグメント別の記載において、売上高については「外部顧客への売上高」の金額を記載しており、セグメント利益については連結損益計算書の営業利益と調整を行っている。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
① 受注実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | |||
| 建設事業 | 土木事業 | 59,032 | |
| 建築事業 | 55,755 | ||
| グロース事業等 | - | ||
| 合計 | 114,787 | ||
(注) 受注実績のグロース事業等については、当社グループ各社の受注概念が異なるため記載していない。
② 売上実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | |||
| 建設事業 | 土木事業 | 68,669 | |
| 建築事業 | 51,106 | ||
| グロース事業等 | 18,483 | ||
| 合計 | 138,259 | ||
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去している。
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
なお、参考のため飛島建設㈱個別の事業の状況は次のとおりである。
① 受注高、売上高、繰越高及び施工高
| 期別 | 種類別 | 前期 繰越高 (百万円) | 当期 受注高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期 売上高 (百万円) | 次期繰越高 | 当期 施工高 (百万円) | |||
| 手持高 (百万円) | うち施工高 | |||||||||
| (%) | (百万円) | |||||||||
| 前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 建設事業 | 土木工事 | 136,564 | 54,727 | 191,292 | 64,180 | 127,111 | 0.1 | 68 | 63,780 |
| 建築工事 | 65,612 | 55,405 | 121,017 | 50,376 | 70,641 | 0.7 | 521 | 50,523 | ||
| 計 | 202,177 | 110,132 | 312,309 | 114,557 | 197,752 | 0.3 | 590 | 114,303 | ||
| グロース事業等 | ― | 1,223 | 1,223 | 1,223 | ― | ― | ― | ― | ||
| 合計 | 202,177 | 111,355 | 313,533 | 115,780 | 197,752 | ― | ― | ― | ||
| 当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 建設事業 | 土木工事 | 127,111 | 59,032 | 186,144 | 68,669 | 117,474 | ― | ― | 68,600 |
| 建築工事 | 70,641 | 54,887 | 125,528 | 51,131 | 74,397 | 0.6 | 432 | 51,042 | ||
| 計 | 197,752 | 113,920 | 311,672 | 119,800 | 191,872 | 0.2 | 432 | 119,643 | ||
| グロース事業等 | ― | 1,129 | 1,129 | 1,129 | ― | ― | ― | ― | ||
| 合計 | 197,752 | 115,049 | 312,802 | 120,929 | 191,872 | ― | ― | ― | ||
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含む。したがって、当期売上高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越高の施工高は支出金により手持高の施工高を推定したものである。
3 当期施工高は(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致する。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) | |
| 前事業 年度 | (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 土木工事 | 32.1 | 67.9 | 100 |
| 建築工事 | 44.8 | 55.2 | 100 | ||
| 当事業 年度 | (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 土木工事 | 11.4 | 88.6 | 100 |
| 建築工事 | 43.1 | 56.9 | 100 | ||
(注) 百分比は請負金額比である。
③ 売上高
| 期別 | 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | 計 (百万円) | |
| 前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 建設事業 | 土木工事 | 45,939 | 18,241 | 64,180 |
| 建築工事 | 9,385 | 40,990 | 50,376 | ||
| 計 | 55,325 | 59,231 | 114,557 | ||
| グロース事業等 | 80 | 1,142 | 1,223 | ||
| 合計 | 55,405 | 60,374 | 115,780 | ||
| 当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 建設事業 | 土木工事 | 46,031 | 22,638 | 68,669 |
| 建築工事 | 12,570 | 38,560 | 51,131 | ||
| 計 | 58,601 | 61,199 | 119,800 | ||
| グロース事業等 | 63 | 1,066 | 1,129 | ||
| 合計 | 58,664 | 62,265 | 120,929 | ||
(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
前事業年度請負金額10億円以上の主なもの
| 国土交通省 | 令和2年度 北勢BP坂部トンネル工事 | |
| 八千代市 | 村上給水場施設改良(土木・建築)工事 | |
| 兵庫県 | 県立総合射撃場(仮称)整備事業 敷地造成・整備工事 | |
| TOBISHIMA BRUNEI SDN.BHD. | 金融庁ビル新築工事 | |
| 安芸市 | 安芸市新庁舎建設工事 |
当事業年度請負金額10億円以上の主なもの
| 北千葉広域水道事業団 | 導水管更新に伴うトンネル築造工事 | |
| 中日本高速道路株式会社 | 伊勢自動車道 雲出第三高架橋他3橋耐震補強工事 | |
| 国土交通省 | 令和3年度 1号号藤枝BP潮トンネル工事 | |
| 大和ハウス工業株式会社 | (仮称)ロイジェント横川5丁目PJ新築工事 | |
| 株式会社ファイネス | 株式会社ファイネス本社物流センター建設計画 |
2 前事業年度及び当事業年度ともに、売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
④ 手持高(2025年3月31日現在)
| 区分 | 官公庁(百万円) | 民間(百万円) | 計(百万円) | |
| 建設事業 | 土木工事 | 75,115 | 42,358 | 117,474 |
| 建築工事 | 19,098 | 55,299 | 74,397 | |
| 計 | 94,213 | 97,658 | 191,872 | |
| グロース事業等 | ― | ― | ― | |
| 合計 | 94,213 | 97,658 | 191,872 | |
(注) 手持工事のうち請負金額40億円以上の主なものは、次のとおりである。
| 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 | 北海道新幹線、札樽トンネル(富丘) | 2028年1月完成予定 | ||
| 東日本高速道路株式会社 | 東北自動車道 胆沢川橋床版取替工事 | 2026年7月完成予定 | ||
| 田川広域水道企業団 | 白鳥浄水場(仮称)及び大浦調整池建設工事(土木工事・建築工事) | 2026年3月完成予定 | ||
| 敦賀市 | 新清掃センター整備・運営事業 建設工事 | 2027年2月完成予定 | ||
| 徳島市 | 徳島市危機管理センター(仮称)新築工事 | 2026年2月完成予定 |
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に、当社グループを取り巻く経営環境については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営環境」に、当社グループの目標とする経営指標等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 会社の対処すべき課題等」にそれぞれ記載のとおりである。
(2) 財政状態
総資産は、157,166百万円となった。
報告セグメント別の資産は、次のとおりである。
(建設事業(土木事業))
建設事業(土木事業)については、77,237百万円となった。
(建設事業(建築事業))
建設事業(建築事業)については、27,607百万円となった。
(グロース事業等)
グロース事業等については、44,340百万円となった。
負債は、106,715百万円となった。なお、有利子負債残高は36,412百万円となり、自己資本に対する比率であるデット・エクイティ・レシオ(D/Eレシオ)は0.7倍となった。
純資産は、50,450百万円となった。なお、自己資本比率は32.0%となった。
今後も自己資本の充実を図りつつ新規事業を含めた事業投資を行うことで、将来的な収益基盤の拡充に向けた戦略推進を加速させていく。
(3) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,806百万円の資金増加となった。主な資金増加項目は、税金等調整前当期純利益の計上5,726百万円、未収消費税等の減少3,377百万円及び預り金の増加1,560百万円であり、主な資金減少項目は、立替工事の増加等による売上債権の増加5,114百万円及び未収入金の増加1,064百万円である。なお、営業活動によるキャッシュ・フローの売上高に対する比率である営業CFマージンは2.0%となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,294百万円の資金減少となった。主な内訳は、事業用資産投資等に伴う有形固定資産の取得による支出915百万円等である。なお、将来の成長のための投資については、配当政策、事業リスク等を勘案し剰余金の範囲内で実施する方針である。
財務活動によるキャッシュ・フローは、307百万円の資金増加となった。主な内訳は、長期借入れによる収入4,902百万円及び長期借入金の返済による支出3,564百万円である。
これらにより、現金及び現金同等物の期末残高は1,819百万円増加し、25,492百万円となった。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりである。
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは、建設工事の立替資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要のうち、主なものは、設備投資等によるものである。
(財政政策)
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。資金調達については、金融機関からのタームローンによる借入れをベースとして、不足が生じる場合には当座貸越或いはリボルビングラインによる借入れ等でそれを賄っている。また、これらの資金調達契約を締結することにより、必要な資金水準の維持や緊急的な資金需要に対応可能であることから、資金の流動性は確保しているものと思料する。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び仮定を用いている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されている。これらの見積り等については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合がある。
当社グループの重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、使用される当社の見積り等が、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えられるものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。