有価証券報告書-第12期(2024/10/01-2025/09/30)
有報資料
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。また、当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社は、「時代の転換点を創る」をミッションとし、テクノロジーを活用することでノンデスクワーカーの正社員化を推進し、所得向上を目指すHR Techカンパニーであります。日本の労働問題を解消していくことで社会に貢献してまいります。
(2) 経営環境及び経営戦略
当社の事業が対象とする市場はノンデスクワーカーの人材市場であります。現在の日本の給与所得者の約半数は年収400万円以下、非大卒は67%、非正規雇用の割合も37%(注)1.に上ります。
一方で、既存の人材紹介サービスの多くは、専門性やキャリアを持つ即戦力の求人・転職ニーズのマッチングが主な領域であり、年収に比例した成果報酬、求職者・求人ニーズの違いから、ノンデスク領域へ進出するプレイヤーはまだ多くない状況だと認識しております。
非正規雇用の分野では、新たな人材確保の手段としてスキマバイトが拡大している一方で、各業界においては物流業界やタクシー業界におけるドライバー職、専門性を伴う建築やIT分野、アルバイトを管理する店長など、正社員が担っている業務の人材不足や中核社員の育成などは深刻な課題となっております。そうした中、求人企業は応募数を増やすために、学歴職歴を不問にするなど、採用ターゲットを拡大し、未経験者を積極的に募集する求人情報も3倍程度増加(注)2.しております。
その結果、これから正社員を目指す求職者にとっては、これまでの経験を問わず新たなチャレンジがしやすく、専門性を身につけることで所得が上がるきっかけも増えていると認識しております。当社としては、機会が増加しているノンデスク領域における人材マッチングを増やすことで、日本全体の所得向上の実現を目指してまいります。
(日本の給与所得者の属性割合)

(出典 年収別の給与所得者:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査結果」
学歴別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」
雇用形態別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」)
(未経験者採用に関する求人状況)

(出典 左図:リクルートによるプレスリリース「未経験求人が2018年度比で3.2倍に増加。2022年度で急増 新たな業界・職種へチャレンジできる機会が増加」
右図:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」、「令和6年賃金構造基本統計調査」)
当社では、我が国においてノンデスクワーカーの労働者数は全就業者の約66%(注)3.、ノンデスクワーカーの年間転職者数は約255万人(注)4.、ノンデスクワーカーの人材市場規模は約7,700億円(注)5.と試算しており、ホワイトカラー・医療領域の人材市場よりも大きな市場規模が存在すると考えております。また、Zキャリアがターゲットとするノンデスク領域では、事業の継続及び拡大において正社員数の確保が不可欠であることから、足元の正社員不足に加え、急激な労働人口の減少を背景に、引き続き採用需要は拡大すると考えております。
今後は転職支援のみならず、求人企業の採用効率の改善を実現する「AI面接官」等に加え、ノンデスクワーカーの生活を支える周辺領域への拡大も考えております。
(2040年の人材不足状況)

(出典 リクルートワークス研究所「未来予測 2040」)
今後の方針としては、主力サービス「Zキャリア」において蓄積されたデータの活用、AI技術を活用したサービス開発強化を進めつつ、ノンデスク領域におけるポジショニングの確立を目指してまいります。当該ノンデスク領域は従来の人材支援サービスが行き届いていない市場であることから、いち早くユーザーが求めるサービスを市場に投下し、求職者会員登録数及びGMV(注)6.を最大化することが重要と考えております。また、GMVに対するテイクレート(注)7.は、収益率の改善の観点より引き続き向上を目指してまいります。
(Zキャリアにおけるデータ蓄積・AI技術活用による転職体験向上を生み出す成長サイクル)

(注)1.年収別の給与所得者:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査結果」
学歴別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」
雇用形態別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」
2.厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」、「令和6年賃金構造基本統計調査」
リクルートによるプレスリリース「未経験求人が2018年度比で3.2倍に増加。2022年度で急増 新たな業界・職種へチャレンジできる機会が増加」
3.厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」より情報通信業、金融業,保険業、不動産業,物品賃貸業、学術研究,専門・技術サービス業、教育,学習支援業、医療、福祉以外の産業の全体に対する割合。
4.厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」より以下の方法にて独自に推計。パートタイム労働者を除いた一般労働者への転職の中で情報通信業、金融業,保険業、不動産業,物品賃貸業、学術研究,専門・技術サービス業、教育,学習支援業、医療、福祉以外への業種への年間転職人数の合計にて算出。
5.(注)4.に記載の年間転職者数に国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査結果」における年収400万円以下比率(約48.0%)及びZキャリアの平均成約単価(約63万円)を乗じて算出。
6.GMV(Gross Merchandise Value)とはZキャリア内で転職が決定し、発生した採用成果報酬及び採用事務手数料の総額を指す。
7.プラットフォーム全体のGMVに対して当社の売上となる比率を示す。パフォーマンス収入(採用成果報酬+採用事務手数料)÷GMVにて算出。パートナー紹介会社経由によって発生した採用成果報酬はパフォーマンス収入には含まれず、GMVのみに含まれる。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、売上高の最大化が営業キャッシュ・フローの最大化ひいては企業価値向上につながると考えております。そのため、売上高を重要な経営指標と位置付け、将来的な売上高100億円の達成を目指し、高い成長率の維持を図ってまいります。Zキャリアはプラットフォームの規模・価値を表すGMV(注)1.、テイクレート(注)2.及びGMVの先行指標となる求職者登録数(注)3.と成約単価(注)4.を重視しております。
(注)1.GMV(Gross Merchandise Value)とはZキャリア内で転職が決定し、発生した採用成果報酬及び採用事務手数料の総額を指す。
2.プラットフォーム全体のGMVに対して当社の売上となる比率を示す。パフォーマンス収入(採用成果報酬+採用事務手数料)÷GMVにて算出。パートナー紹介会社経由によって発生した採用成果報酬はパフォーマンス収入には含まれず、GMVのみに含まれる。
3.Zキャリアに登録された累計の求職者登録数。
4.Zキャリア内で転職が決定した際の1名あたりの採用成果報酬及び採用事務手数料の総額を指す。GMV÷入社人数にて算出。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記を踏まえ、当社の中長期的な経営戦略を達成するために対処すべき課題として以下のような課題を認識し、これに対処してまいります。
① 業績の黒字化
当社は、今後大きな市場機会が見込まれるノンデスクワーカーの人材市場において早期のシェア獲得による高い成長率を重視するという考えに基づき、積極的な先行投資を行っております。このため、認知拡大のためのマーケティング費用、サービス開発のためのエンジニア及び転職支援人数増加のための営業人員拡充に伴う人件費等の負担から、2024年9月期まで当期純損失を計上しております。2025年9月期はback check事業の譲渡による特別利益の計上により黒字化を実現しており、下期には経常利益も黒字化を実現しております。2026年9月期は各種生産性の向上を目的とした施策により通期での黒字化を見込み、高い成長率を維持したうえで将来的に十分な営業利益率を確保するべく、安定した新規顧客の獲得及び業務効率化基盤の構築を目指してまいります。なお、市場動向・競合環境を鑑みて積極的な先行投資を継続する場合がございますが、健全な財務状態を維持できる範囲内にて先行投資を継続してまいります。
② 転職支援の属人性
当社の事業領域においては、転職支援という一人一人異なるニーズに対して求人をご紹介するという業務構造から属人性が高くなる傾向がございます。一方でプラットフォームとして非常に多くの選考データを有していることから、AIを含む最新のテクノロジーの活用が極めて有効的かつ中長期における差別化になると考えております。特に求職者と求人企業のマッチングにAIを活用することで転職支援の均一化のみならず、成約率の最大化、選考期間の短縮及びその他工数の削減を通じて生産性の改善を行いつつ、求職者と求人企業の満足度の向上を目指してまいります。
③ 組織体制の整備
当社は、高い成長率の継続には、優秀な人材を採用し、組織体制を整備していくことが重要であると認識しております。そのため、積極的な採用活動に加え、全社横断の能力開発プログラムを通じた従業員への研修を行い、従業員が中長期で成長できる支援の整備を行ってまいります。特に自社キャリアアドバイザーにおいては、蓄積したナレッジを活かしたオンボーディングを通じて早期の利益寄与を目指しております。属人的な業務となりやすいため、ハイパフォーマーの業務ナレッジやプラットフォームで得たデータを蓄積したAIを活用することで生産性の向上や均一な業務成果を担保しております。また、従業員が働きやすい環境や人事制度の拡充を実施してまいります。
④ 知名度・集客力の向上
当社は、サービスの成長において、ノンデスクワーカー及び求人企業からの健全な知名度の向上を図ることが必要と考えております。特に、求職者からの知名度はサービスの集客力に直結すると考えているため、各サービスの積極的な広告宣伝活動及び全社的な広報活動を推進してまいります。
また、当社は現在Webサイトのユーザー登録画面や広告訴求の改善、求職者獲得チャネルの拡大といった施策により集客獲得数は増加しており、面談単価は低下傾向にございます。今後におきましても集客チャネルの多様化を推進していくことで、固定媒体への依存度を抑制し、集客あたりの面談単価の最適化を図ることにより持続可能な集客力の確保を目指してまいります。
⑤ 新規開発サービスへの継続投資
当社は、持続的な成長のため、既存サービス以外の新規サービス開発に積極的に取り組んでおります。特にノンデスクワーカーの転職ニーズは多岐に渡るため、各ニーズに応える新規サービスの開発が求職者の集客力向上に直結すると考えております。労働力不足となる今後の日本市場においては求職者に選ばれることが最も重要であり、サービスラインナップを強化することで日本で最もノンデスクワーカーに選ばれる企業となることを目指してまいります。
⑥ 資金繰りの安定化
当社は、財務の充実と安定化を進めていくことが重要と考えております。これまで第三者割当増資及び借入による資金調達を実施しておりますが、今後も多様な資金調達手法を検討しながら、長期的な当社の成長を実現することに努めてまいります。
⑦ システムの安定稼働と強化
当社は、インターネット技術を活用して事業を運営していることから、事業運営上、システムの安定稼働が極めて重要であると認識しております。そのため、当社は、利用者の増加、取扱データ量拡大に応じたサーバー増強を含め、システムの安定稼働のため継続的にシステム強化に取り組んでまいります。
⑧ 情報管理体制の強化
当社の運営する事業は、膨大な個人情報を保持しております。そのため、個人情報保護に関しては重要課題と認識しており、ISO27001(ISMS)及びプライバシーマークの取得に加えて、社内で研修を行う等、情報管理を徹底してまいります。
⑨ 内部管理体制の強化
当社の継続的な成長には、経営上のリスクを正しく把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と認識しております。そのため、今後も事業運営上のリスク管理や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役会及びリスク・コンプライアンス委員会を基軸とするコーポレート・ガバナンス機能の充実等を図ってまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。また、当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社は、「時代の転換点を創る」をミッションとし、テクノロジーを活用することでノンデスクワーカーの正社員化を推進し、所得向上を目指すHR Techカンパニーであります。日本の労働問題を解消していくことで社会に貢献してまいります。
(2) 経営環境及び経営戦略
当社の事業が対象とする市場はノンデスクワーカーの人材市場であります。現在の日本の給与所得者の約半数は年収400万円以下、非大卒は67%、非正規雇用の割合も37%(注)1.に上ります。
一方で、既存の人材紹介サービスの多くは、専門性やキャリアを持つ即戦力の求人・転職ニーズのマッチングが主な領域であり、年収に比例した成果報酬、求職者・求人ニーズの違いから、ノンデスク領域へ進出するプレイヤーはまだ多くない状況だと認識しております。
非正規雇用の分野では、新たな人材確保の手段としてスキマバイトが拡大している一方で、各業界においては物流業界やタクシー業界におけるドライバー職、専門性を伴う建築やIT分野、アルバイトを管理する店長など、正社員が担っている業務の人材不足や中核社員の育成などは深刻な課題となっております。そうした中、求人企業は応募数を増やすために、学歴職歴を不問にするなど、採用ターゲットを拡大し、未経験者を積極的に募集する求人情報も3倍程度増加(注)2.しております。
その結果、これから正社員を目指す求職者にとっては、これまでの経験を問わず新たなチャレンジがしやすく、専門性を身につけることで所得が上がるきっかけも増えていると認識しております。当社としては、機会が増加しているノンデスク領域における人材マッチングを増やすことで、日本全体の所得向上の実現を目指してまいります。
(日本の給与所得者の属性割合)

(出典 年収別の給与所得者:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査結果」
学歴別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」
雇用形態別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」)
(未経験者採用に関する求人状況)

(出典 左図:リクルートによるプレスリリース「未経験求人が2018年度比で3.2倍に増加。2022年度で急増 新たな業界・職種へチャレンジできる機会が増加」
右図:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」、「令和6年賃金構造基本統計調査」)
当社では、我が国においてノンデスクワーカーの労働者数は全就業者の約66%(注)3.、ノンデスクワーカーの年間転職者数は約255万人(注)4.、ノンデスクワーカーの人材市場規模は約7,700億円(注)5.と試算しており、ホワイトカラー・医療領域の人材市場よりも大きな市場規模が存在すると考えております。また、Zキャリアがターゲットとするノンデスク領域では、事業の継続及び拡大において正社員数の確保が不可欠であることから、足元の正社員不足に加え、急激な労働人口の減少を背景に、引き続き採用需要は拡大すると考えております。
今後は転職支援のみならず、求人企業の採用効率の改善を実現する「AI面接官」等に加え、ノンデスクワーカーの生活を支える周辺領域への拡大も考えております。
(2040年の人材不足状況)

(出典 リクルートワークス研究所「未来予測 2040」)
今後の方針としては、主力サービス「Zキャリア」において蓄積されたデータの活用、AI技術を活用したサービス開発強化を進めつつ、ノンデスク領域におけるポジショニングの確立を目指してまいります。当該ノンデスク領域は従来の人材支援サービスが行き届いていない市場であることから、いち早くユーザーが求めるサービスを市場に投下し、求職者会員登録数及びGMV(注)6.を最大化することが重要と考えております。また、GMVに対するテイクレート(注)7.は、収益率の改善の観点より引き続き向上を目指してまいります。
(Zキャリアにおけるデータ蓄積・AI技術活用による転職体験向上を生み出す成長サイクル)

(注)1.年収別の給与所得者:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査結果」
学歴別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」
雇用形態別の労働人口:総務省「令和6年 労働力調査年報」
2.厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」、「令和6年賃金構造基本統計調査」
リクルートによるプレスリリース「未経験求人が2018年度比で3.2倍に増加。2022年度で急増 新たな業界・職種へチャレンジできる機会が増加」
3.厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」より情報通信業、金融業,保険業、不動産業,物品賃貸業、学術研究,専門・技術サービス業、教育,学習支援業、医療、福祉以外の産業の全体に対する割合。
4.厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」より以下の方法にて独自に推計。パートタイム労働者を除いた一般労働者への転職の中で情報通信業、金融業,保険業、不動産業,物品賃貸業、学術研究,専門・技術サービス業、教育,学習支援業、医療、福祉以外への業種への年間転職人数の合計にて算出。
5.(注)4.に記載の年間転職者数に国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査結果」における年収400万円以下比率(約48.0%)及びZキャリアの平均成約単価(約63万円)を乗じて算出。
6.GMV(Gross Merchandise Value)とはZキャリア内で転職が決定し、発生した採用成果報酬及び採用事務手数料の総額を指す。
7.プラットフォーム全体のGMVに対して当社の売上となる比率を示す。パフォーマンス収入(採用成果報酬+採用事務手数料)÷GMVにて算出。パートナー紹介会社経由によって発生した採用成果報酬はパフォーマンス収入には含まれず、GMVのみに含まれる。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、売上高の最大化が営業キャッシュ・フローの最大化ひいては企業価値向上につながると考えております。そのため、売上高を重要な経営指標と位置付け、将来的な売上高100億円の達成を目指し、高い成長率の維持を図ってまいります。Zキャリアはプラットフォームの規模・価値を表すGMV(注)1.、テイクレート(注)2.及びGMVの先行指標となる求職者登録数(注)3.と成約単価(注)4.を重視しております。
(注)1.GMV(Gross Merchandise Value)とはZキャリア内で転職が決定し、発生した採用成果報酬及び採用事務手数料の総額を指す。
2.プラットフォーム全体のGMVに対して当社の売上となる比率を示す。パフォーマンス収入(採用成果報酬+採用事務手数料)÷GMVにて算出。パートナー紹介会社経由によって発生した採用成果報酬はパフォーマンス収入には含まれず、GMVのみに含まれる。
3.Zキャリアに登録された累計の求職者登録数。
4.Zキャリア内で転職が決定した際の1名あたりの採用成果報酬及び採用事務手数料の総額を指す。GMV÷入社人数にて算出。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記を踏まえ、当社の中長期的な経営戦略を達成するために対処すべき課題として以下のような課題を認識し、これに対処してまいります。
① 業績の黒字化
当社は、今後大きな市場機会が見込まれるノンデスクワーカーの人材市場において早期のシェア獲得による高い成長率を重視するという考えに基づき、積極的な先行投資を行っております。このため、認知拡大のためのマーケティング費用、サービス開発のためのエンジニア及び転職支援人数増加のための営業人員拡充に伴う人件費等の負担から、2024年9月期まで当期純損失を計上しております。2025年9月期はback check事業の譲渡による特別利益の計上により黒字化を実現しており、下期には経常利益も黒字化を実現しております。2026年9月期は各種生産性の向上を目的とした施策により通期での黒字化を見込み、高い成長率を維持したうえで将来的に十分な営業利益率を確保するべく、安定した新規顧客の獲得及び業務効率化基盤の構築を目指してまいります。なお、市場動向・競合環境を鑑みて積極的な先行投資を継続する場合がございますが、健全な財務状態を維持できる範囲内にて先行投資を継続してまいります。
② 転職支援の属人性
当社の事業領域においては、転職支援という一人一人異なるニーズに対して求人をご紹介するという業務構造から属人性が高くなる傾向がございます。一方でプラットフォームとして非常に多くの選考データを有していることから、AIを含む最新のテクノロジーの活用が極めて有効的かつ中長期における差別化になると考えております。特に求職者と求人企業のマッチングにAIを活用することで転職支援の均一化のみならず、成約率の最大化、選考期間の短縮及びその他工数の削減を通じて生産性の改善を行いつつ、求職者と求人企業の満足度の向上を目指してまいります。
③ 組織体制の整備
当社は、高い成長率の継続には、優秀な人材を採用し、組織体制を整備していくことが重要であると認識しております。そのため、積極的な採用活動に加え、全社横断の能力開発プログラムを通じた従業員への研修を行い、従業員が中長期で成長できる支援の整備を行ってまいります。特に自社キャリアアドバイザーにおいては、蓄積したナレッジを活かしたオンボーディングを通じて早期の利益寄与を目指しております。属人的な業務となりやすいため、ハイパフォーマーの業務ナレッジやプラットフォームで得たデータを蓄積したAIを活用することで生産性の向上や均一な業務成果を担保しております。また、従業員が働きやすい環境や人事制度の拡充を実施してまいります。
④ 知名度・集客力の向上
当社は、サービスの成長において、ノンデスクワーカー及び求人企業からの健全な知名度の向上を図ることが必要と考えております。特に、求職者からの知名度はサービスの集客力に直結すると考えているため、各サービスの積極的な広告宣伝活動及び全社的な広報活動を推進してまいります。
また、当社は現在Webサイトのユーザー登録画面や広告訴求の改善、求職者獲得チャネルの拡大といった施策により集客獲得数は増加しており、面談単価は低下傾向にございます。今後におきましても集客チャネルの多様化を推進していくことで、固定媒体への依存度を抑制し、集客あたりの面談単価の最適化を図ることにより持続可能な集客力の確保を目指してまいります。
⑤ 新規開発サービスへの継続投資
当社は、持続的な成長のため、既存サービス以外の新規サービス開発に積極的に取り組んでおります。特にノンデスクワーカーの転職ニーズは多岐に渡るため、各ニーズに応える新規サービスの開発が求職者の集客力向上に直結すると考えております。労働力不足となる今後の日本市場においては求職者に選ばれることが最も重要であり、サービスラインナップを強化することで日本で最もノンデスクワーカーに選ばれる企業となることを目指してまいります。
⑥ 資金繰りの安定化
当社は、財務の充実と安定化を進めていくことが重要と考えております。これまで第三者割当増資及び借入による資金調達を実施しておりますが、今後も多様な資金調達手法を検討しながら、長期的な当社の成長を実現することに努めてまいります。
⑦ システムの安定稼働と強化
当社は、インターネット技術を活用して事業を運営していることから、事業運営上、システムの安定稼働が極めて重要であると認識しております。そのため、当社は、利用者の増加、取扱データ量拡大に応じたサーバー増強を含め、システムの安定稼働のため継続的にシステム強化に取り組んでまいります。
⑧ 情報管理体制の強化
当社の運営する事業は、膨大な個人情報を保持しております。そのため、個人情報保護に関しては重要課題と認識しており、ISO27001(ISMS)及びプライバシーマークの取得に加えて、社内で研修を行う等、情報管理を徹底してまいります。
⑨ 内部管理体制の強化
当社の継続的な成長には、経営上のリスクを正しく把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と認識しております。そのため、今後も事業運営上のリスク管理や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役会及びリスク・コンプライアンス委員会を基軸とするコーポレート・ガバナンス機能の充実等を図ってまいります。