有価証券報告書-第18期(2024/09/01-2025/08/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「A Company for Imagination & Innovation ― 常に変化と成長を続け顧客と社会に革新をもたらす知的創造企業」を企業理念とし、ITを駆使して顧客企業の価値を創造することをミッションとして、大手企業の組織及びITの変革に伴走する「エンタープライズDX事業」を展開しております。
かつて日本が高度経済成長を遂げた背景には、大手企業(エンタープライズ企業)の躍進がありました。技術革新や新しい文化・価値観の創出が相互に作用し、未来に対する希望が社会全体を支える中、日本の技術力や勤勉さは世界的にも高く評価され、大きな経済成長をもたらしました。
しかしながら、1990年代以降の「失われた30年」において、日本のエンタープライズ企業は国際競争力を徐々に失ってまいりました。当社グループは、その主たる要因が「組織」と「デジタル」にあると考えております。
日本経済が長期停滞を脱し再び成長軌道に乗るためには、エンタープライズ企業が事業を変革し、市場での競争優位性を取り戻すとともに、グローバルに事業を展開して新たな市場を開拓することが必要であると認識しております。一方で、歴史ある大企業においては、長年にわたり維持してきた既存の組織、人財、管理体制、システムといった成熟した資産が変革の足枷ともなり得ます。こうした状況を克服するためには、エンタープライズ企業が事業そのもののみならず、それを支える組織及びITを変革していくことが不可欠であると考えております。
当社グループでは、エンタープライズ企業が新たな価値を創出しながら組織とITの変革を進める取り組みを「エンタープライズDX」と位置づけ、ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融など各業界におけるリーディングカンパニーを主要な顧客とし、それぞれの事業特性や強みを深く理解したうえで、顧客のエンタープライズDXを実現する「エンタープライズDX事業」を展開しております。
日本のエンタープライズ企業には、長年にわたり培われた技術力、高品質なサービス、信頼されるブランドといった膨大なレガシー資産が蓄積されております。また、これらを支えてきた優秀な人財も多数在籍しており、潜在的な力は極めて大きいものと考えております。当社グループのエンタープライズDX事業は、こうしたエンタープライズ企業が保有するレガシー資産を最大限活用し、本来有している力を発揮できるようにすることを目的としております。そして、エンタープライズDXの推進を通じて創出される新たな価値が、日本経済全体の再成長につながるものと確信しております。
顧客企業の価値創造を通じて社会に革新をもたらすこと。それが私たちの使命であり、喜びであります。
(2) 経営環境
当社グループが提供するサービス領域は、エンタープライズ企業向けのDX市場であります。
経済産業省が2018年に公表した「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」(注1)において、2025年以降もレガシーシステムが残存することで発生するシステム障害に起因する経済損失が、最大で年間12兆円に達する可能性があると指摘されたことを契機に、国内企業のDX推進は急速に加速しております。
株式会社富士キメラ総研のレポートによると、国内のDX市場は2030年には投資額が9兆2,666億円に達し、2023年(4兆5,309億円)の約2倍に拡大すると予測されております(注2)。このように、DX関連投資は今後も拡大基調で推移する見込みです。
株式会社日経ビーピーコンサルティングのレポートによれば、日本は創業年数100年以上の企業数が世界で最も多く、さらに、売上高500億円以上の企業における創業年数100年以上の企業の出現率についても、主要国の中で最も高いと報告されております(注3)。
また、株式会社三菱総合研究所のレポート「IMD『世界競争力年鑑』2023年版からみる日本の競争力 第2回:分析編」(注4)においては、日本の競争力向上に資する主要な要素として、「企業におけるDX化」を含む「デジタル化」と「グローバル化」が挙げられております。
このような背景から、当社グループが主に対象としているエンタープライズ企業向けのDXサービス市場は裾野が広く、今後も国際的な競争力の向上に向けて積極的なDX投資が継続すると見込んでおります。
エンタープライズ企業がDXを推進するにあたり、特に重要な課題は「グローバルサウスを中心とした海外市場への事業拡大」「アジャイルな社内開発体制の構築」「DX推進人材の量・質の確保」の3点であると認識しております。当社グループは、これらの主要課題に対応可能なDXパートナーとして、独自の強みと優位性を有しております。
a.グローバルサウスを中心とした海外市場への事業拡大
日本では、少子高齢化や人口減少により国内市場の縮小が懸念されております。一方で、グローバルサウス諸国は豊富な人口や資源を背景に高い経済成長を続け、世界経済を牽引しております。
株式会社三菱総合研究所のレポート(注5)によれば、2050年には世界人口の約3分の2がグローバルサウスに居住すると予測されております。また、ゴールドマン・サックス・グループ・インクのグローバルペーパー(注6)では、今後30年間に世界GDPの重心がさらにアジア諸国へと移行すると分析されており、2050年にはインドネシアとブラジルが世界GDP上位10か国に加わると予測されております。さらに、2075年にはナイジェリア、パキスタン、エジプトなどの国々も新興経済大国として台頭する可能性があると報告されております。
当社グループの顧客においても、こうしたグローバルサウスを中心とする海外市場において、日本企業が有する高品質なサービスを展開することが、今後の成長を支える主要なドライバーになると認識しております。
b.アジャイルな社内開発体制の構築
経済産業省の「DXレポート2(中間とりまとめ)」(注7)では、DXの本質は、単に既存システムを刷新・高度化することにとどまらず、事業環境の変化に迅速に適応できる能力を身につけ、固定的な企業文化から脱却することにあると提言されております。
また、同レポートでは、競争力の源泉となるITシステムの構築にあたっては、企業自らが変革を主導することが重要であり、社外への長期間・一括発注による開発ではなく、アジャイル型の開発体制を社内に構築し、市場の変化に応じて小規模な開発を反復的に行うことが望ましいと指摘されております。
さらに、変革を確実に推進するためには、対等な立場で協働し、必要な技術やノウハウを提供できる企業とのパートナーシップを構築することが重要であるとされております。
しかしながら、現状のDX市場における支援サービスの多くは「オンライン会議の導入」や「ペーパーレス化」といった一部業務の効率化・省力化にとどまっております。当社グループが定義する「エンタープライズDX」、すなわち顧客が自ら新たな価値創出を実現しながら組織とITを変革する取り組みに伴走できるパートナーは、依然として限られているのが現状であります。
当社グループは、一般的なITコンサルティングファームやシステムインテグレータとは異なり、「出島型アプローチ」により顧客と一体的に変革を推進し、事業価値を自ら創造し続ける自走型DX組織への転換を支援する独自のポジショニングを確立しております。
c.DX推進人財の量・質の確保
DXの推進にあたっては、それを主導する人財の確保が極めて重要でありますが、近年、DX推進人財の不足が各所で指摘されており、深刻な課題となっております。
2019年に公表された「IT人材需給に関する調査」(注8)では、「従来型IT人材」から「先端IT人材」へスキル転換する人材の割合が1.0%にとどまる場合、2030年には「先端IT人材」が54.5万人不足する一方で、「従来型IT人材」は9.7万人の供給過多になる可能性があると報告されております。
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX白書2023」(注9)によれば、日本企業の83%以上がDX推進人材の「量」、86%以上が「質」について不足していると回答しております。さらに、同機構の「デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材」(注10)では、「システム全体を俯瞰して思考できる人材」や「ビジネスをデザインできる人材」、「IoT等の新技術の専門技術者」などの不足が課題であると指摘されております。
当社グループにおいては、グローバルDX人財の採用及び育成を成長力の源泉として重視しております。自社で実践している採用スキームや人財育成プログラムを顧客企業にも展開し、実践的なノウハウの蓄積を通じて、グローバルDX人財育成のエコシステムを構築しております。
(3) 経営戦略
当社グループは、エンタープライズ顧客のDXを支援する既存事業を着実に成長させながら、中長期では共創型事業によるスケーラブルな成長を目指していく計画であります。
<既存事業の着実な成長>既存事業の着実な成長においては、エンタープライズ顧客基盤の拡大とサービス提供力の拡大に取り組んでまいります。
当社はこれまで営業専任部署を設置せず、当社グループ経営層や既存顧客からの紹介、当社グループメンバーによる組織/IT変革に関する社外講演をきっかけにした引き合いを中心にすることで、他社と競合しづらく効率的な営業手段を確立してまいりました。今後は組織変革・グローバルDX人財育成サービスをはじめとしたDX支援プロダクト・サービス事業のマーケティング・営業企画力を強化し、新規顧客開拓を強化して顧客接点を拡大してまいります。さらに、既存顧客とは、出島型アプローチの取組テーマ数拡大、データ駆動型プラットフォームの展開、及び、顧客の海外事業拡大に現地で伴走する取組の拡大により、1社あたりの取引金額を拡大し、年間取引金額2億円以上のロイヤルカスタマーの数を拡大していく計画です。
2050年には、グローバルサウスの人口が世界の全人口の2/3を占めるものと予想されており、グローバルサウスを中心とした海外市場での事業拡大が国内企業の重要な成長ドライバーであると認識されております。顧客の海外事業拡大支援体制を一層強化するため、当社グループでは、海外出身の人財採用を積極的に推進しており、海外出身人財比率(注11)を将来的に40%以上にすることを目指しております。今後、ヨーロッパ・北米・東南アジアなどの海外にも進出し、顧客の海外事業拡大を現地で伴走する体制を強化してまいります。
サービス提供力の拡大においては、コンサルタント・エンジニア数を拡大するとともに、DXコンサルティング領域の拡大、データ駆動型プラットフォームにおけるAI/データ解析領域の取組強化により生産性向上に取り組んでおります。新卒採用においては、成長するフィールドと安心して働ける環境の提供により、直近5年の新卒定着率(注12)97%(2025年8月末時点)となっております。中途採用においても、リファラル・アルムナイ採用や当社SNS発信をきっかけとする海外出身人財からの直接応募獲得などユニークな採用力を有します。海外出身人財を積極的に採用、老舗エンタープライズ顧客のDX支援経験豊富なベテラン人財の活躍など、多様な人財が活躍し、結果としてコンサルタント・エンジニアを中心とする社員数は継続的に増加しております。併せて、独自のDX人財育成プログラムにより、IT未経験から4カ月でプロジェクトアサインを可能にするなど、エンタープライズ顧客の変革を実現するグローバルDX人財として成長する機会を継続的に提供しております。
また、データ駆動型プラットフォーム上でのAI/データ解析領域の取組強化による生産性向上にも取り組んでおります。顧客IT資産のモダナイゼーション実現、顧客が蓄積してきたデータからの新しい事業価値創出、及び、生成AIを前提とした開発による生産性革新に取り組んでまいります。
<共創型事業の拡大によるスケーラブルな成長>既存事業の着実な成長と合わせて、中長期では共創型事業を拡大してスケーラブルな成長を実現してまいります。
長期の視点で深い関係性を構築した主要顧客とともにデジタルサービスを共創し、当社顧客の製品・サービスを利用するユーザーのDXや、当社顧客が属する業界全体のDXを支援する「デジタルサービス共創事業」を創出し、レベニューシェアを含む売上・利益を得るビジネスモデルに取り組んでおります。デジタルサービス共創事業の今後の取り組み例として、データ駆動型プラットフォームの共同利用の推進に取り組んでいく計画です。これはデータ駆動型プラットフォーム上に業界内の非競争領域の業務やシステムを共通化するソリューションを構築し、業界盟主である顧客とともに顧客が属する業界内の同業他社に展開していくものです。
また当社はベンチャーキャピタルとしてグローバルで技術系スタートアップを発掘・育成している株式会社アイティーファームと2021年より資本業務提携を行っております。国内外スタートアップとの協業で顧客のDX推進に資する技術を目利きして提供することに取り組んでおり、今後この取り組みを拡大していく計画です。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当社が顧客に提供した価値の大きさを示す売上高、その収益性を示す営業利益、顧客と伴走するパートナーとしての評価を示す顧客維持率(注13)を重要な経営指標と位置づけております。また、顧客の国外市場への事業展開を支援するために必要となるグローバルDX人財の増強を進めており、その進捗状況を示す海外出身人財比率についても重要な経営指標に加えております。
売上高及び営業利益については、下表のとおり継続的に増加しており、順調に推移しているものと認識しています。
顧客維持率については、下表のとおり約90%を維持しており、当社のDXパートナーとしての価値が高く評価され、継続的な顧客層の形成に成功しているものと認識しています。
海外出身人財比率については、下表のとおり2025年8月期において大幅な増加を達成しており、顧客のグローバル事業展開を支援する体制の構築が順調に進捗しているものと認識しています。
コンサルタント・エンジニア社員数(注14)については、下表のとおり継続的に増加しており、順調に人財が確保できているものと認識しています。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが優先的に対処すべき課題は、以下の項目と認識しております。
a.人財の確保・育成
優秀な人財の確保は当社グループの成長の礎であり、当社グループでは採用活動と人財育成活動の強化に継続的に取り組んでおります。
当社グループでは、人事制度及び福利厚生制度を当社及びグループ子会社において統一的に運用しており、各人のキャリアや希望職種等に合わせてグループ内で異動することが可能な体制になっております。
採用活動においては、新卒採用活動に重点を置き、インターンシップ関連活動や採用広報活動を強化するとともに、海外からの留学生の採用強化のため、候補となる学生が多数在籍する大学等とのチャンネル構築を推進しております。
人財育成活動においては、プログラミング未経験からでも、IT基礎からデジタルサービス企画・アジャイル開発プロセス等を習得する技術研修プログラムを立ち上げ、DX人財育成を行うサービスへの展開を推進してまいります。またグループ共通の人事制度のもとで子会社間の人財交流を実施してDX実現に向けての全工程を支援できる人財を育成しております。
更に、多様な人財がそれぞれの特性を活かしつつ、他の社員と協調して成果を発揮できるよう、多様な働き方を想定した人事制度に加え、ダイバーシティや健康経営に関する取組みを継続しております。
b.企業認知度向上と新規顧客獲得
DX市場の拡大に合わせて当社グループが成長していくために、顧客の組織/IT変革の全工程に伴走するDXパートナーとしての認知度を向上させ、DX推進支援事業の新規顧客を獲得していくことが必要と認識しております。
顧客と共同での事例発表など認知度向上に向けた取り組みを実施しておりますが、今後これらの活動をより強化してまいります。
c.新たな収益モデルによる成長戦略の遂行
当社グループのこれまでの事業成長の過程においては、創業来の中核事業であるDX推進支援事業の拡大が大きく寄与してまいりましたが、この事業の成長は、コンサルタントやエンジニアなどの人的リソースの規模の制約を受けるものでありました。今後さらなる成長のためには、新たな収益モデルである「DX支援プロダクト・サービス事業」及び「デジタルサービス共創事業」の成長が不可欠であると考えております。そのためにこれらの事業への成長投資を加速するとともに、Web等での露出強化、導入事例発信、プロダクト・サービス間でのクロスセル推進、販売パートナーなどとのアライアンス推進、カスタマーサポート体制(問い合わせ対応体制)強化など、マーケティング活動・セールス活動・カスタマーサクセス活動を強化してまいります。
当社グループでは、新たな成長戦略に関わる企画・立案を当社代表取締役社長直轄のグループ戦略企画室のもとで一元的に統括し推進しております。更に、成長戦略の遂行に必要となる知見や体制を補完するために、テックベンチャー等との戦略的な事業提携やM&Aについても積極的に取り組んでいく方針であります。
d.グループ経営体制の強化・効率化
当社グループは、DXに必要な各領域で各子会社が高い専門性を有している点が特色であり、各専門分野での専門性やブランディングを訴求できるメリットがあるものの、グループ全体の拡大に応じて会社間での情報共有スピードの低下やリソースの分散による効率運営の低下などの課題が懸念されます。
そのためには、グループ経営体制のさらなる強化・効率化が必要であり、当社グループの内部統制及びコンプライアンス体制の強化のため、持株会社の経営管理機能を強化するとともに、グループ経営のオペレーション効率化に取り組んでおります。またグループ戦略企画室のもとでグループ全体の成長戦略推進・事業連携を強化してまいります。各子会社においては、各社が役割を明確にして専門領域で事業を成長させること、次世代経営陣の育成のため、各子会社では30代あるいは40代の役員が経営の舵取りをする体制を取っております。
e.技術革新への対応
当社グループが属するIT業界では技術革新が絶え間なく進化しており、近年は、IOT、データ分析、AI等の高度化及び普及等、新たな技術の導入・進化が進んでおり、併せてユーザーニーズも変化しております。このような事業環境のもとで、当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、新たな技術に適時に対応していくことが必要であると認識しており、新技術への適用及び新サービスの開発を継続的に行うとともに、優秀な人財の確保に取り組んでおります。
f.さらなる成長を実現するための財務基盤の強化
当社グループの属するDX市場は国内外において中長期的に拡大していくことが見込まれ、株主や各種ステークホルダーの期待に応えるためには、市場ニーズに応えるとともに、技術力などの競争力を維持、向上させるために、これまで以上の人的リソースを含む経営リソースに成長のための投資を実施していく必要があります。そのために必要な財務基盤として、創業以来利益剰余金の蓄積により内部留保を蓄積してまいりましたが、さらなる事業展開及び企業成長のためには、より一層な長期にわたる安定的な財務体質が必要であり、証券市場へのアクセスを通じた資金調達など多様な手法を通じた財務基盤の強化を継続して模索していく必要があると考えております。
(注)1.経済産業省. DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~. https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11253807/www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html,(参照 2025-10-29)
2.株式会社富士キメラ総研 2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編
3.株式会社 日経ビーピーコンサルティング. "世界の長寿企業ランキング、創業100年、200年の企業数で日本が1位". 2020年版100年企業<世界編>. 2020-03-18. https://consult.nikkeibp.co.jp/shunenjigyo-labo/survey_data/I1-03/,(参照 2025-10-29)
4.株式会社三菱総合研究所. IMD「世界競争力年鑑」2023年版からみる日本の競争力 第2回:分析編. 2020-10-30. https://www.mri.co.jp/knowledge/insight/20231030.html,(参照 2025-10-29)
5.株式会社三菱総合研究所. "ウクライナ危機で存在感増す「グローバルサウス」①". MRIエコノミックレビュー. 2023-05-16. https://www.mri.co.jp/knowledge/insight/20230516.html,(参照 2025-10-29)
6.ゴールドマン・サックス・グループ・インク. “グローバル・ペーパー 2075年への道筋-世界経済の成長は鈍化”. 2022-12-06. https://www.goldmansachs.com/japan/insights/pages/path-to-2075-f/report.pdf,(参照 2025-10-29)
7.経済産業省. DXレポート2(中間とりまとめ). https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13345036/www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004.html,(参照 2025-10-29)
8.経済産業省. IT 人材需給に関する調査. 2019年3月.
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf,(参照 2025-10-29)
9.独立行政法人情報処理推進機構. DX白書2023. 2023年2月.
https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf,(参照 2025-10-29)
10.独立行政法人情報処理推進機構. デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材. 2018年. https://www.ipa.go.jp/archive/files/000067935.pdf,(参照 2025-10-29)
11.海外出身人財比率の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。
12.「1 - (各年度中の新卒採用社員のうち現時点での離職者数 / 各年度中の新卒採用人数)」にて算出。
13.顧客維持率の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。
14.コンサルタント・エンジニア社員数の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。
(1) 経営方針
当社グループは、「A Company for Imagination & Innovation ― 常に変化と成長を続け顧客と社会に革新をもたらす知的創造企業」を企業理念とし、ITを駆使して顧客企業の価値を創造することをミッションとして、大手企業の組織及びITの変革に伴走する「エンタープライズDX事業」を展開しております。
かつて日本が高度経済成長を遂げた背景には、大手企業(エンタープライズ企業)の躍進がありました。技術革新や新しい文化・価値観の創出が相互に作用し、未来に対する希望が社会全体を支える中、日本の技術力や勤勉さは世界的にも高く評価され、大きな経済成長をもたらしました。
しかしながら、1990年代以降の「失われた30年」において、日本のエンタープライズ企業は国際競争力を徐々に失ってまいりました。当社グループは、その主たる要因が「組織」と「デジタル」にあると考えております。
日本経済が長期停滞を脱し再び成長軌道に乗るためには、エンタープライズ企業が事業を変革し、市場での競争優位性を取り戻すとともに、グローバルに事業を展開して新たな市場を開拓することが必要であると認識しております。一方で、歴史ある大企業においては、長年にわたり維持してきた既存の組織、人財、管理体制、システムといった成熟した資産が変革の足枷ともなり得ます。こうした状況を克服するためには、エンタープライズ企業が事業そのもののみならず、それを支える組織及びITを変革していくことが不可欠であると考えております。
当社グループでは、エンタープライズ企業が新たな価値を創出しながら組織とITの変革を進める取り組みを「エンタープライズDX」と位置づけ、ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融など各業界におけるリーディングカンパニーを主要な顧客とし、それぞれの事業特性や強みを深く理解したうえで、顧客のエンタープライズDXを実現する「エンタープライズDX事業」を展開しております。
日本のエンタープライズ企業には、長年にわたり培われた技術力、高品質なサービス、信頼されるブランドといった膨大なレガシー資産が蓄積されております。また、これらを支えてきた優秀な人財も多数在籍しており、潜在的な力は極めて大きいものと考えております。当社グループのエンタープライズDX事業は、こうしたエンタープライズ企業が保有するレガシー資産を最大限活用し、本来有している力を発揮できるようにすることを目的としております。そして、エンタープライズDXの推進を通じて創出される新たな価値が、日本経済全体の再成長につながるものと確信しております。
顧客企業の価値創造を通じて社会に革新をもたらすこと。それが私たちの使命であり、喜びであります。
(2) 経営環境
当社グループが提供するサービス領域は、エンタープライズ企業向けのDX市場であります。
経済産業省が2018年に公表した「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」(注1)において、2025年以降もレガシーシステムが残存することで発生するシステム障害に起因する経済損失が、最大で年間12兆円に達する可能性があると指摘されたことを契機に、国内企業のDX推進は急速に加速しております。
株式会社富士キメラ総研のレポートによると、国内のDX市場は2030年には投資額が9兆2,666億円に達し、2023年(4兆5,309億円)の約2倍に拡大すると予測されております(注2)。このように、DX関連投資は今後も拡大基調で推移する見込みです。
株式会社日経ビーピーコンサルティングのレポートによれば、日本は創業年数100年以上の企業数が世界で最も多く、さらに、売上高500億円以上の企業における創業年数100年以上の企業の出現率についても、主要国の中で最も高いと報告されております(注3)。
また、株式会社三菱総合研究所のレポート「IMD『世界競争力年鑑』2023年版からみる日本の競争力 第2回:分析編」(注4)においては、日本の競争力向上に資する主要な要素として、「企業におけるDX化」を含む「デジタル化」と「グローバル化」が挙げられております。
このような背景から、当社グループが主に対象としているエンタープライズ企業向けのDXサービス市場は裾野が広く、今後も国際的な競争力の向上に向けて積極的なDX投資が継続すると見込んでおります。
エンタープライズ企業がDXを推進するにあたり、特に重要な課題は「グローバルサウスを中心とした海外市場への事業拡大」「アジャイルな社内開発体制の構築」「DX推進人材の量・質の確保」の3点であると認識しております。当社グループは、これらの主要課題に対応可能なDXパートナーとして、独自の強みと優位性を有しております。
a.グローバルサウスを中心とした海外市場への事業拡大
日本では、少子高齢化や人口減少により国内市場の縮小が懸念されております。一方で、グローバルサウス諸国は豊富な人口や資源を背景に高い経済成長を続け、世界経済を牽引しております。
株式会社三菱総合研究所のレポート(注5)によれば、2050年には世界人口の約3分の2がグローバルサウスに居住すると予測されております。また、ゴールドマン・サックス・グループ・インクのグローバルペーパー(注6)では、今後30年間に世界GDPの重心がさらにアジア諸国へと移行すると分析されており、2050年にはインドネシアとブラジルが世界GDP上位10か国に加わると予測されております。さらに、2075年にはナイジェリア、パキスタン、エジプトなどの国々も新興経済大国として台頭する可能性があると報告されております。
当社グループの顧客においても、こうしたグローバルサウスを中心とする海外市場において、日本企業が有する高品質なサービスを展開することが、今後の成長を支える主要なドライバーになると認識しております。
b.アジャイルな社内開発体制の構築
経済産業省の「DXレポート2(中間とりまとめ)」(注7)では、DXの本質は、単に既存システムを刷新・高度化することにとどまらず、事業環境の変化に迅速に適応できる能力を身につけ、固定的な企業文化から脱却することにあると提言されております。
また、同レポートでは、競争力の源泉となるITシステムの構築にあたっては、企業自らが変革を主導することが重要であり、社外への長期間・一括発注による開発ではなく、アジャイル型の開発体制を社内に構築し、市場の変化に応じて小規模な開発を反復的に行うことが望ましいと指摘されております。
さらに、変革を確実に推進するためには、対等な立場で協働し、必要な技術やノウハウを提供できる企業とのパートナーシップを構築することが重要であるとされております。
しかしながら、現状のDX市場における支援サービスの多くは「オンライン会議の導入」や「ペーパーレス化」といった一部業務の効率化・省力化にとどまっております。当社グループが定義する「エンタープライズDX」、すなわち顧客が自ら新たな価値創出を実現しながら組織とITを変革する取り組みに伴走できるパートナーは、依然として限られているのが現状であります。
当社グループは、一般的なITコンサルティングファームやシステムインテグレータとは異なり、「出島型アプローチ」により顧客と一体的に変革を推進し、事業価値を自ら創造し続ける自走型DX組織への転換を支援する独自のポジショニングを確立しております。
c.DX推進人財の量・質の確保
DXの推進にあたっては、それを主導する人財の確保が極めて重要でありますが、近年、DX推進人財の不足が各所で指摘されており、深刻な課題となっております。
2019年に公表された「IT人材需給に関する調査」(注8)では、「従来型IT人材」から「先端IT人材」へスキル転換する人材の割合が1.0%にとどまる場合、2030年には「先端IT人材」が54.5万人不足する一方で、「従来型IT人材」は9.7万人の供給過多になる可能性があると報告されております。
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX白書2023」(注9)によれば、日本企業の83%以上がDX推進人材の「量」、86%以上が「質」について不足していると回答しております。さらに、同機構の「デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材」(注10)では、「システム全体を俯瞰して思考できる人材」や「ビジネスをデザインできる人材」、「IoT等の新技術の専門技術者」などの不足が課題であると指摘されております。
当社グループにおいては、グローバルDX人財の採用及び育成を成長力の源泉として重視しております。自社で実践している採用スキームや人財育成プログラムを顧客企業にも展開し、実践的なノウハウの蓄積を通じて、グローバルDX人財育成のエコシステムを構築しております。
(3) 経営戦略
当社グループは、エンタープライズ顧客のDXを支援する既存事業を着実に成長させながら、中長期では共創型事業によるスケーラブルな成長を目指していく計画であります。
<既存事業の着実な成長>既存事業の着実な成長においては、エンタープライズ顧客基盤の拡大とサービス提供力の拡大に取り組んでまいります。
当社はこれまで営業専任部署を設置せず、当社グループ経営層や既存顧客からの紹介、当社グループメンバーによる組織/IT変革に関する社外講演をきっかけにした引き合いを中心にすることで、他社と競合しづらく効率的な営業手段を確立してまいりました。今後は組織変革・グローバルDX人財育成サービスをはじめとしたDX支援プロダクト・サービス事業のマーケティング・営業企画力を強化し、新規顧客開拓を強化して顧客接点を拡大してまいります。さらに、既存顧客とは、出島型アプローチの取組テーマ数拡大、データ駆動型プラットフォームの展開、及び、顧客の海外事業拡大に現地で伴走する取組の拡大により、1社あたりの取引金額を拡大し、年間取引金額2億円以上のロイヤルカスタマーの数を拡大していく計画です。
2050年には、グローバルサウスの人口が世界の全人口の2/3を占めるものと予想されており、グローバルサウスを中心とした海外市場での事業拡大が国内企業の重要な成長ドライバーであると認識されております。顧客の海外事業拡大支援体制を一層強化するため、当社グループでは、海外出身の人財採用を積極的に推進しており、海外出身人財比率(注11)を将来的に40%以上にすることを目指しております。今後、ヨーロッパ・北米・東南アジアなどの海外にも進出し、顧客の海外事業拡大を現地で伴走する体制を強化してまいります。
サービス提供力の拡大においては、コンサルタント・エンジニア数を拡大するとともに、DXコンサルティング領域の拡大、データ駆動型プラットフォームにおけるAI/データ解析領域の取組強化により生産性向上に取り組んでおります。新卒採用においては、成長するフィールドと安心して働ける環境の提供により、直近5年の新卒定着率(注12)97%(2025年8月末時点)となっております。中途採用においても、リファラル・アルムナイ採用や当社SNS発信をきっかけとする海外出身人財からの直接応募獲得などユニークな採用力を有します。海外出身人財を積極的に採用、老舗エンタープライズ顧客のDX支援経験豊富なベテラン人財の活躍など、多様な人財が活躍し、結果としてコンサルタント・エンジニアを中心とする社員数は継続的に増加しております。併せて、独自のDX人財育成プログラムにより、IT未経験から4カ月でプロジェクトアサインを可能にするなど、エンタープライズ顧客の変革を実現するグローバルDX人財として成長する機会を継続的に提供しております。
また、データ駆動型プラットフォーム上でのAI/データ解析領域の取組強化による生産性向上にも取り組んでおります。顧客IT資産のモダナイゼーション実現、顧客が蓄積してきたデータからの新しい事業価値創出、及び、生成AIを前提とした開発による生産性革新に取り組んでまいります。
<共創型事業の拡大によるスケーラブルな成長>既存事業の着実な成長と合わせて、中長期では共創型事業を拡大してスケーラブルな成長を実現してまいります。
長期の視点で深い関係性を構築した主要顧客とともにデジタルサービスを共創し、当社顧客の製品・サービスを利用するユーザーのDXや、当社顧客が属する業界全体のDXを支援する「デジタルサービス共創事業」を創出し、レベニューシェアを含む売上・利益を得るビジネスモデルに取り組んでおります。デジタルサービス共創事業の今後の取り組み例として、データ駆動型プラットフォームの共同利用の推進に取り組んでいく計画です。これはデータ駆動型プラットフォーム上に業界内の非競争領域の業務やシステムを共通化するソリューションを構築し、業界盟主である顧客とともに顧客が属する業界内の同業他社に展開していくものです。
また当社はベンチャーキャピタルとしてグローバルで技術系スタートアップを発掘・育成している株式会社アイティーファームと2021年より資本業務提携を行っております。国内外スタートアップとの協業で顧客のDX推進に資する技術を目利きして提供することに取り組んでおり、今後この取り組みを拡大していく計画です。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当社が顧客に提供した価値の大きさを示す売上高、その収益性を示す営業利益、顧客と伴走するパートナーとしての評価を示す顧客維持率(注13)を重要な経営指標と位置づけております。また、顧客の国外市場への事業展開を支援するために必要となるグローバルDX人財の増強を進めており、その進捗状況を示す海外出身人財比率についても重要な経営指標に加えております。
売上高及び営業利益については、下表のとおり継続的に増加しており、順調に推移しているものと認識しています。
顧客維持率については、下表のとおり約90%を維持しており、当社のDXパートナーとしての価値が高く評価され、継続的な顧客層の形成に成功しているものと認識しています。
海外出身人財比率については、下表のとおり2025年8月期において大幅な増加を達成しており、顧客のグローバル事業展開を支援する体制の構築が順調に進捗しているものと認識しています。
コンサルタント・エンジニア社員数(注14)については、下表のとおり継続的に増加しており、順調に人財が確保できているものと認識しています。
| 2024年8月期 | 2025年8月期 | |
| 売上高 | 4,422,114千円 | 5,086,725千円 |
| 営業利益 | 602,600千円 | 774,446千円 |
| 顧客維持率 | 87.6% | 86.6% |
| 海外出身人財比率 | 14.6% | 19.1% |
| コンサルタント・エンジニア社員数 | 194名 | 213名 |
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが優先的に対処すべき課題は、以下の項目と認識しております。
a.人財の確保・育成
優秀な人財の確保は当社グループの成長の礎であり、当社グループでは採用活動と人財育成活動の強化に継続的に取り組んでおります。
当社グループでは、人事制度及び福利厚生制度を当社及びグループ子会社において統一的に運用しており、各人のキャリアや希望職種等に合わせてグループ内で異動することが可能な体制になっております。
採用活動においては、新卒採用活動に重点を置き、インターンシップ関連活動や採用広報活動を強化するとともに、海外からの留学生の採用強化のため、候補となる学生が多数在籍する大学等とのチャンネル構築を推進しております。
人財育成活動においては、プログラミング未経験からでも、IT基礎からデジタルサービス企画・アジャイル開発プロセス等を習得する技術研修プログラムを立ち上げ、DX人財育成を行うサービスへの展開を推進してまいります。またグループ共通の人事制度のもとで子会社間の人財交流を実施してDX実現に向けての全工程を支援できる人財を育成しております。
更に、多様な人財がそれぞれの特性を活かしつつ、他の社員と協調して成果を発揮できるよう、多様な働き方を想定した人事制度に加え、ダイバーシティや健康経営に関する取組みを継続しております。
b.企業認知度向上と新規顧客獲得
DX市場の拡大に合わせて当社グループが成長していくために、顧客の組織/IT変革の全工程に伴走するDXパートナーとしての認知度を向上させ、DX推進支援事業の新規顧客を獲得していくことが必要と認識しております。
顧客と共同での事例発表など認知度向上に向けた取り組みを実施しておりますが、今後これらの活動をより強化してまいります。
c.新たな収益モデルによる成長戦略の遂行
当社グループのこれまでの事業成長の過程においては、創業来の中核事業であるDX推進支援事業の拡大が大きく寄与してまいりましたが、この事業の成長は、コンサルタントやエンジニアなどの人的リソースの規模の制約を受けるものでありました。今後さらなる成長のためには、新たな収益モデルである「DX支援プロダクト・サービス事業」及び「デジタルサービス共創事業」の成長が不可欠であると考えております。そのためにこれらの事業への成長投資を加速するとともに、Web等での露出強化、導入事例発信、プロダクト・サービス間でのクロスセル推進、販売パートナーなどとのアライアンス推進、カスタマーサポート体制(問い合わせ対応体制)強化など、マーケティング活動・セールス活動・カスタマーサクセス活動を強化してまいります。
当社グループでは、新たな成長戦略に関わる企画・立案を当社代表取締役社長直轄のグループ戦略企画室のもとで一元的に統括し推進しております。更に、成長戦略の遂行に必要となる知見や体制を補完するために、テックベンチャー等との戦略的な事業提携やM&Aについても積極的に取り組んでいく方針であります。
d.グループ経営体制の強化・効率化
当社グループは、DXに必要な各領域で各子会社が高い専門性を有している点が特色であり、各専門分野での専門性やブランディングを訴求できるメリットがあるものの、グループ全体の拡大に応じて会社間での情報共有スピードの低下やリソースの分散による効率運営の低下などの課題が懸念されます。
そのためには、グループ経営体制のさらなる強化・効率化が必要であり、当社グループの内部統制及びコンプライアンス体制の強化のため、持株会社の経営管理機能を強化するとともに、グループ経営のオペレーション効率化に取り組んでおります。またグループ戦略企画室のもとでグループ全体の成長戦略推進・事業連携を強化してまいります。各子会社においては、各社が役割を明確にして専門領域で事業を成長させること、次世代経営陣の育成のため、各子会社では30代あるいは40代の役員が経営の舵取りをする体制を取っております。
e.技術革新への対応
当社グループが属するIT業界では技術革新が絶え間なく進化しており、近年は、IOT、データ分析、AI等の高度化及び普及等、新たな技術の導入・進化が進んでおり、併せてユーザーニーズも変化しております。このような事業環境のもとで、当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、新たな技術に適時に対応していくことが必要であると認識しており、新技術への適用及び新サービスの開発を継続的に行うとともに、優秀な人財の確保に取り組んでおります。
f.さらなる成長を実現するための財務基盤の強化
当社グループの属するDX市場は国内外において中長期的に拡大していくことが見込まれ、株主や各種ステークホルダーの期待に応えるためには、市場ニーズに応えるとともに、技術力などの競争力を維持、向上させるために、これまで以上の人的リソースを含む経営リソースに成長のための投資を実施していく必要があります。そのために必要な財務基盤として、創業以来利益剰余金の蓄積により内部留保を蓄積してまいりましたが、さらなる事業展開及び企業成長のためには、より一層な長期にわたる安定的な財務体質が必要であり、証券市場へのアクセスを通じた資金調達など多様な手法を通じた財務基盤の強化を継続して模索していく必要があると考えております。
(注)1.経済産業省. DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~. https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11253807/www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html,(参照 2025-10-29)
2.株式会社富士キメラ総研 2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編
3.株式会社 日経ビーピーコンサルティング. "世界の長寿企業ランキング、創業100年、200年の企業数で日本が1位". 2020年版100年企業<世界編>. 2020-03-18. https://consult.nikkeibp.co.jp/shunenjigyo-labo/survey_data/I1-03/,(参照 2025-10-29)
4.株式会社三菱総合研究所. IMD「世界競争力年鑑」2023年版からみる日本の競争力 第2回:分析編. 2020-10-30. https://www.mri.co.jp/knowledge/insight/20231030.html,(参照 2025-10-29)
5.株式会社三菱総合研究所. "ウクライナ危機で存在感増す「グローバルサウス」①". MRIエコノミックレビュー. 2023-05-16. https://www.mri.co.jp/knowledge/insight/20230516.html,(参照 2025-10-29)
6.ゴールドマン・サックス・グループ・インク. “グローバル・ペーパー 2075年への道筋-世界経済の成長は鈍化”. 2022-12-06. https://www.goldmansachs.com/japan/insights/pages/path-to-2075-f/report.pdf,(参照 2025-10-29)
7.経済産業省. DXレポート2(中間とりまとめ). https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13345036/www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004.html,(参照 2025-10-29)
8.経済産業省. IT 人材需給に関する調査. 2019年3月.
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf,(参照 2025-10-29)
9.独立行政法人情報処理推進機構. DX白書2023. 2023年2月.
https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf,(参照 2025-10-29)
10.独立行政法人情報処理推進機構. デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材. 2018年. https://www.ipa.go.jp/archive/files/000067935.pdf,(参照 2025-10-29)
11.海外出身人財比率の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。
12.「1 - (各年度中の新卒採用社員のうち現時点での離職者数 / 各年度中の新卒採用人数)」にて算出。
13.顧客維持率の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。
14.コンサルタント・エンジニア社員数の定義は「企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」の用語解説に記載しております。