訂正有価証券届出書(新規公開時)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「大地深く生命の根を張り大空高く自由に伸びよ」の社是のもと、常に10年先の事業継続を見据えながら、様々な国・地域における取引先の変化し続けるニーズに対して、カスタマイズされたサービスや課題解決の技術を間断なく提供し続けることで、安定した財務基盤を維持し、企業価値を高める取組みを一つでも多く実現させながら、取引先とともに発展し、社会に貢献する企業を目指しております。
また、当社グループは、祖業である商社事業と商社事業を通じて生まれた製造事業で構成されており、いずれも取引先との間で事業を行っていることから、「価値をつくりお取引先様によろこんでいただく」ことを経営の基本方針とし、その実現に向け以下のとおりグループ行動指針を定め、グループ全員が共通理解に立ち、常に10年先の事業継続を見据え、付加価値の創造に努めております。
① 常に挑戦し価値を創造する
② お互いに尊敬と信頼の念をもつ
③ 誠実に行動し説明責任を果たす
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、当社グループから取引先へお届けする製品やサービスの付加価値が、事業を継続させていただくための源泉であると考えており、営業利益及び営業利益率を重要な指標としております。
加えて、事業の強化に必要な再投資を継続的に行うために、必要な運転資本を営業利益で除した「運転資本回収期間」を指標として設定し、収益性と資金効率の両面から資金創出力を向上させるようにしております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループを取り巻く市場環境の変化は更に速度を上げ、それに伴い取引先の事業方針、サプライチェーン構造等も変化し続けており、その変化に柔軟かつ迅速に対応するための構造転換をはかっていくことが求められています。加えて、世界規模での感染症の拡大、特定地域での紛争リスク等、一企業、一個人ではどうすることも出来ない変化が起こっていることも事実であります。このような状況の下、当社グループでは、2023年2月に策定いたしました新3ヵ年経営計画(2024年3月期~2026年3月期)における基本方針を「やるべきことを“さらに”しぼりこみ、価値をあげる」と定め、常に10年先の事業継続を見据え、それぞれの事業をより強くする自力の取組みに注力した事業戦略を具現化しております。
また、各事業の保有技術を活かし、さらなる価値創造に必要な技術を獲得するための技術戦略、取引先に安心して取引いただくためのITセキュリティ基盤構築等のデジタル対応も中期的に継続して取り組んでまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新3ヵ年経営計画(2024年3月期~2026年3月期)における基本方針に基づき、取引先に更によろこんでいただけるよう当社グループからお届けするサービスの質をより一層高め、事業継続性と企業価値向上を実現すべく、製造事業・商社事業の双方に必要なグループの共通課題を定め、取引先から求められる役割や付加価値の違いに応じた製造事業と商社事業のそれぞれの課題を設定し、その改善、解決に取り組んでまいります。
<グループ共通>① 環境変化に応じた事業構造転換の推進
各国・地域における事業環境及び取引先のニーズの変化に対し、常に柔軟かつ迅速に対応するために事業構造転換をはかっていくことが求められております。そのためには、各国・地域の取引先に対して、各子会社が製・商品やサービスの安定供給を全うし、業務品質を向上させることで信頼関係を構築することが重要であり、定められた権限において各子会社で迅速な判断を行いながら、当社からグループを横断したリソース配分等の必要な支援を行ってまいります。
② 事業強化のための継続的な再投資
当社グループの事業を継続していくためには、取引先へお届けする製品やサービスの付加価値を原資として、適切に再投資を実行しなければなりません。その実現のためには、各子会社における営業利益及び営業利益率と運転資本回収期間の改善に取り組みながら収益性と資金創出力を高め、更なる事業強化のための再投資に繋げてまいります。当社では定期的なモニタリングを通じて、改善に必要な支援及び再投資についての効果・リスクの可視化を行ってまいります。
③ 取引先へ安心・安全を担保するITセキュリティの強化等のデジタル対応
当社グループは製造事業・商社事業問わず、取引先の間に入り事業を行っており、取引先の各種情報の取り扱いを含む情報セキュリティの強化・担保等のデジタル対応は、事業を継続する上で不可欠であります。そのため、当社では情報セキュリティ担当役員と専任部門を設置し、各子会社での情報セキュリティに関連する法令、規範、取引先との契約事項、規程類の遵守、特定部門で取得したISMS認証基準の国際規格であるISO27001の取得部門拡大等を通じて、情報セキュリティマネジメント体制を継続的に強化してまいります。
<製造事業>① 取引先の課題解決に資する開発技術の深化
当社グループの各製造子会社は、ニッチな事業領域で長年培ってきた独自の技術で製品・サービスを取引先に提供しております。今後の事業環境や取引先のニーズの変化に対して、現在の保有技術を更に高め、新たな技術を付加する必要があります。当社は、製造事業に特化した支援部門を設置し、技術力の向上・品質の改善、必要に応じた新技術獲得の投資やDX化等を積極的に取り組んでまいります。
② 技術人材の確保、育成
当社グループの各製造子会社では、技術力向上や新技術獲得のために、社内人材の育成・登用に加え、外部からの技術人材の積極的な採用が重要であり、当社の支援部門を通じた教育や必要な採用支援等を行ってまいります。
③ 損益分岐点の改善
当社グループの各製造子会社では、事業を継続していく上で、需要変動や材料費・労務費等の製造コストの上昇に対し、自動化を含めた生産工程の見直し等、生産性の改善や固定費の最適化といった損益分岐点の不断の改善が必要であり、今後も継続して取り組んでまいります。
<商社事業>① 車載戦略における適正利益の可視化と均質なグローバルサービス体制の構築
当社グループの商社事業において、当社子会社である黒田電気株式会社を中心に海外子会社と連携し、特定の顧客に対して、国・地域問わずグローバルな商品の安定供給体制を維持するとともに、提供する付加価値を可視化しながら、国内外で顧客の品質要求水準を満たした均質なサービスを展開していくことが重要であります。そのため、必要な専門人材の確保・社内人材の育成・登用を進めてまいります。
② 国・地域ごとの取引先と協業したカスタマイズサービスの提供
当社グループの商社事業において、車載関連以外では、各国・地域によって異なる取引先のニーズに対し、顧客と仕入先の双方にメリットのあるカスタマイズされたサービスを提供していくことが重要であります。各国・各地域の事業環境に適応し、取引先を繋ぐことのできる人材育成・登用・配置を行うことで国内外における現地化を推進してまいります。
③ 取引先のニーズを理解した提案営業力の向上
当社グループの商社事業において、顧客のニーズを理解した上で、そのニーズに合う商品やサービスを提案・コーディネートすることが求められます。そのためには、取扱商品に対する専門性を高めることが必要であり、各種展示会の開催や商品勉強会等を通じて提案営業力の向上をはかってまいります。