有価証券報告書-第8期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 15:31
【資料】
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【項目】
130項目
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
現在、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)の活用が世界的に加速していると認識しております。IoTデバイスの普及により、あらゆるモノがインターネットに接続され、データをリアルタイムで収集・分析することが可能となり、多岐にわたる分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進展していくことで、リアルタイムでのデータ通信や、大量のデータを活用したデータ分析を行うための通信インフラの重要性は益々高まっていくと推察されます。さらに、生成AI等の技術的進展に伴い、現場(フィジカル空間)で高度なデータ処理を行う「フィジカルAI」のニーズも顕在化しており、大容量かつセキュアな通信の役割は拡大しております。一方で、IoTサービスを運営するためには端末と通信手段の確保、データの収集と利活用の仕組みを構築するだけではなく、ユーザーへの連絡手段の確保や料金請求、デバイスの調達からキッティング、運用管理など、様々なビジネス機能も用意する必要があります。これらのビジネス機能を自社のみで用意することはIoTサービスに関する知見や技術力を必要とするため、IoTサービス導入の課題となっていると考えております。
また、MVNO市場においては、非通信事業者による参入がみられており、独自プランの設計、配送、キッティング(注)などにとどまらず、本人確認(eKYC)や料金請求等のシステム構築を含め、事業の立ち上げから運用までを包括的に支援する「MVNO as a Service」が必要とされるケースが増加していると認識しております。
当社グループは、イノベーション創出を目指す顧客の多様なニーズに応えるとともに、新たに定めた「ミーク品質憲章」に基づく強固で高品質・信頼性の高いサービスを提供することで、「世界を変える、そのイノベーションのそばに。」のVISION実現を目指してまいります。
(注)通信端末にSIMカードなどを挿入した状態で出荷することで、利用者がデバイス到着後にすぐに使用可能な状態にすること。
(2)経営戦略等
当社グループでは、モバイルIoT支援事業という単一セグメントのもと、IoTサービス事業者及びDXを推進する企業向けの「IoT/DXプラットフォームサービス」、及び多くのMVNO事業者にネットワーク等を提供する「MVNEサービス」の2つの基幹サービスを展開しております。トラフィック特性が逆になるこれら2つのサービスを同時展開することで通信の偏りを吸収し、帯域の空きを無駄なく有効活用する「帯域シェアリング」を推進しております。これが当社グループの価格競争力と高水準の経常利益率を支える独自の要となっております。
今後の持続的な成長に向けては、以下の「売上拡大を牽引する3つのドライバー」と「成長を加速させる2つの柱」を基本的な戦略として推進してまいります。
・売上拡大を牽引する3つのドライバー
①「MVNO as a Service」の提供による非通信事業者の参入支援
「MVNEサービス」において、通信の提供やSIM配送に加え、料金請求や顧客管理、カスタマーサポート等、これまでMVNO側で対応していた業務を幅広くカバーする「MVNO as a Service」を提供してまいります。通信事業のノウハウを持たない非通信事業者であっても、ブランドを提供するだけで容易にモバイル事業へ参入し、独自の経済圏や顧客基盤を強化できるよう伴走型で支援することで、リカーリングビジネスの根幹を担う契約回線数の継続的な拡大に取り組んでまいります。
②ビジネスサポートの拡充とIoT/DXプラットフォームのクロスセル
IoT事業の運営において顧客が共通して抱える課題のソリューションをサービス化し、プラットフォーム上で提供してまいります。既存の「MEEQ APPS」等に加え、新たにデバイスの調達からSIMのキッティングまでをワンストップで提供する「MEEQ ビジネスツールズ デバイスセレクト」などを通じ、顧客の業務効率化と事業のスピードアップに貢献するサポート領域を順次拡大し、クロスセルを推進することでIoTビジネスへのエントリーハードルを引き下げてまいります。
③業界専用サービスの展開と垂直的ソリューションの横展開
多様な業種の企業との提携関係を活かして、モビリティ、小売、エネルギーマネジメントなど、業界特有の課題解決につながる垂直的なソリューション(業界専用サービス)を開発・提供してまいります。有望なIoTサービサーとのパートナリング等を通じて特定の産業課題を解決し、そこで培ったノウハウや機能を他の業界へ横展開していくことで、さらなる事業拡大を図ってまいります。
・成長を加速させる2つの柱
④戦略的なM&A・出資による非連続な成長の追求
他社MVNO事業の統合等を通じた「規模の拡大」、オペレーション効率化ソリューション等の獲得による「機能強化」、エッジAIや次世代デバイス等の「新領域獲得」の3つをターゲットとして、戦略的なM&Aや出資を積極的に検討してまいります。事業シナジーと財務リターンの両面から案件を厳格に精査し、規律ある意思決定のもと、非連続的なインオーガニック成長を実現してまいります。
⑤AI実装による徹底した業務効率化と利益成長への貢献
事業立ち上げ当初から進めてきた徹底した業務効率化を一段と高めるため、各部門の実業務へのAI実装を本格化させてまいります。AI社員のみで構成される「AI-X課」の組成等を通じ、営業、人事、運用等の各部門においてAIエージェントが直接的な利益創出に貢献する仕組みを構築してまいります。人員増だけに頼らないスケーラブルな事業運営を可能にし、従業員1人当たりの営業利益及び全社の経常利益率を継続的に向上させてまいります。
(3)経営環境
国内のIoT市場及びMVNO市場においては、あらゆる産業分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展や、現場における高度なデータ活用ニーズの高まりを背景に、今後も継続的な拡大傾向が続くと認識しております。スマートフォン向け通信市場においては、自社の顧客基盤の強化や経済圏の拡大を目的に、非通信事業者が新たに参入する動きが活発化しております。
このような環境下において、当社グループのモバイルIoT支援事業がターゲットとするモバイル通信への需要は引き続き堅調に推移することが見込まれます。また、市場の拡大に伴い、単なるデータ通信回線の提供にとどまらず、ソフトウエアや各種ビジネスサポートといった通信周辺領域へのニーズも多様化・拡大しており、当社グループが強化を進めているIoT周辺領域サービスに対する成長の機会は一層広がっていくものと考えております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の継続的な向上を図る客観的な指標として、契約回線数や経常利益率を重視しております。当社グループの売上は顧客への継続的な通信回線提供によるリカーリング収益が大半を占めており、契約回線数は売上を拡大させるための基礎となる最重要の指標となっております。また、高い経常利益率は当社グループの優れた収益性及び効率的な事業運営を示す指標となると考えております。当社グループは、通信帯域の有効活用(帯域シェアリング)による原価抑制に加え、AI技術の実装(AI-X課の活用)等による徹底的な業務効率化、及びリカーリングビジネスの効率的な積み上げを推進することで、高水準の経常利益率を維持・向上させていく方針でございます。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
世界的なインフレの進行や急激な円安、国際的な対立や紛争の影響によるエネルギーの供給不足や原材料の高騰など、我が国経済を取り巻く不透明な状況が継続しております。そのような中、インターネットはあらゆる産業及び局面において、改めて重要なインフラであることが再認識されており、5Gのサービスの普及やWeb3、AIといった技術の普及など、大きな構造の変化も進んでおります。
(インターネット接続サービスにおける市場環境への対応)
スマートフォン等の普及によるインターネット接続のモバイルへのシフトは継続しており、モバイル通信事業者間の競争は激化しております。一方で、非通信事業者が自社の顧客基盤を強化する目的で独自のモバイル事業(MVNO)へ参入するケースが増加しております。当社グループでは、このような環境変化を機敏に捉え、通信のノウハウがなくても容易に事業を開始できる「MVNO as a Service」の展開や、独自のプラン設計が可能な「Self-Operated MVNO」の提供を通じ、顧客のモバイル事業参入を伴走型で支援していくことが重要であると認識しております。
(IoT/AI市場の高度化と「フィジカルAI」への対応)
あらゆるモノがインターネットにつながるIoTが拡大する中、昨今では生成AI等の技術的進展に伴い、現場(フィジカル空間)で高度なデータ処理や自律動作を行う「フィジカルAI」やロボティクス分野での通信需要が顕在化しております。当社グループでは、この新たな市場において、大容量の「上りトラフィック」に特化した通信の提供や、デバイス調達からキッティングまでをワンストップで支援する「MEEQ ビジネスツールズ デバイスセレクト」の提供など、企業の高度なDXの実現をトータルに支援する周辺ソリューションの拡充が課題であると認識しております。
(通信トラフィックの増大への対応と帯域の有効活用)
あらゆる産業でのIoT化やDX推進に伴い、データ通信のトラフィックは継続的に増大しております。このような市場環境において、安定した通信品質の提供とコスト競争力の両立が求められております。当社では、この環境下において高水準の利益率を維持するため、下りトラフィックが中心となる「MVNEサービス」と、上りトラフィックが中心となる「IoT/DXプラットフォームサービス」の2つの事業を同時展開することで通信の偏りを吸収しております。帯域の空きを無駄なく有効活用する「帯域シェアリング」をさらに推進することで、調達コストを継続的に最適化し、顧客への競争力のある価格でのサービス提供と、当社グループの高収益構造の維持・強化を図っていく方針でございます。
(AI実装やM&Aを活用した業務効率化と非連続な成長の追求)
今後さらなる事業拡大を推進するにあたり、単なる人員増加に頼らないスケーラブルな組織体制の構築と、新たな成長基盤の獲得が課題であると認識しております。社内においては、専門領域に特化したAI社員(AI-X課)の実業務への実装を本格化させ、徹底的な業務効率化と1人当たり営業利益の向上を図ってまいります。また、事業規模の拡大や提供機能の強化、エッジAI等の新領域獲得を目的としたM&Aや資本出資についても、規律ある意思決定のもと積極的に検討を進め、非連続的な成長の実現を目指してまいります。
(財務上の課題)
現状においては安定的に利益を計上しており、事業継続に支障を来たすような財務上の課題は認識しておりません。資金需要が生じた場合は自己資金を充当する方針でおりますが、金融機関からの借入やエクイティファイナンスも選択肢として対応してまいります。また、収益基盤の維持・拡大を図るためには、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、さらなる財務基盤の強化を図ってまいります。

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