訂正有価証券届出書(新規公開時)
(2) 戦略
当社では、サステナビリティを推進し企業の社会的責任を果たすため、社会課題の解決に向けたテーマを以下の3点から整理し、SDGs(持続可能な開発目標)活動を推進してまいりました。
① 「人と働き方」(人材方針)
一企業として社会に貢献するためには、まず従業員の幸せと働きがいの実現が不可欠と考えております。
当社の経営基盤の源泉は「人材」であり、海外市場の拡大に向けた国際社会での競争力の強化の側面からも、人材の多様性の確保ならびに人材育成は重要課題と認識しております。
多様な人材を確保・育成するためにはより働きやすい労働環境を整備する必要があります。そのために、当社が行った重要な改革のひとつが杜氏制度の廃止であります。
従来、日本酒は、製造責任者である杜氏と製造担当である蔵人たちが、出稼ぎで日本酒蔵に入り、冬季だけ働くという、いわゆる杜氏制度と呼ばれる方法で製造し、また、宿直を伴う夜間作業を必要としておりましたが、安定した雇用確保や時代に即した働き方を実現するため、分析機器の導入とデータに基づく製造体制の確立、夜間作業を無人化する機械の導入のほか、さまざまな業務の効率化などを推進することで、杜氏制度を廃止し、社員による日本酒製造を行っております。
その他の労働環境の改善としましては、蒸米を持ち上げるためのホイストの導入、完成品を段ボールに詰め込み、また、詰め込んだ段ボールをパレットに積み上げるためのケーサー・パレタイザーの導入などによる重労働負荷の軽減を行っております。当社はこれに留まらず、今後も、自動化設備を積極的に導入し、生産効率を向上させると同時に、労働負荷の軽減、安全性の向上に取り組んでおります。
また、従業員が働きやすく、働きがいのある環境を整備するため、全従業員を対象とした健康診断、予防接種の実施等の健康管理の充実、業績連動を含む賞与の充実を進めてまいりました。
現在の目標としましてはダイバーシティの更なる推進を掲げており、グローバル展開を支える人材の国際化、中長期的な女性管理職の育成と登用を進めてまいります。
a. ダイバーシティの推進
当社は1990年代から外国人・女性蔵人を採用するなど、国籍や性別によらず、酒造りへの情熱を持った人材を積極的に採用してきております。中長期的な企業価値の向上のためには、多様な人材がシナジーを生むととらえ、経験・価値観・性別・国籍・年齢など多様な人材について、単なる労働力の枠を超えて、新卒を対象とした採用に加え、即戦力として期待される中途採用を実施しております。
また、障害者雇用・高齢者雇用も推進し、働きやすい職場環境の実現に向けても制度・環境の整備を推進しております。また、女性、子育て世代が働きやすい環境づくりとして、女性の産後復帰支援や児童手当、就学手当等の充実を図っております。
b. 人材育成
当社の人材育成の方針としましては、各個人の目標と向上心の醸成のための目標管理制度やキャリアプラン、スキルに応じたコース選択制度を導入するなど、従業員一人一人が働きがいをもって能力を最大限発揮し、平等に成果を評価し、評価に応じ報酬等へ反映させる仕組みを整備しております。
従業員教育制度については、必要なスキル・部門に応じた専門スキルを身につけさせること以外に、職位、職能ごとのステップとキャリア形成を目的とした研修を実施し、継続的な育成に取り組んでおります。
さらに、若年層の定着率の向上、能力開発を目的として、新入社員、30歳未満の若手社員を対象とした、キャリア形成プログラム、リスキリングなどの研修を実施しております。
また、中期的な次世代のリーダー育成を目的として、MBA(経営学修士)プログラムに就学するための社内奨学金制度を創設し、当社の組織変革と継続した発展を担う人材の強化に取り組んでおります。
② 「原材料と環境への取り組み」(気候変動対策)
当社は、気候変動を重要リスクと位置付けており、中長期的な視点での検討を進めております。気候変動は、当社が仕入れる農産物原材料(米・果実など)の生産に大きな影響を及ぼし得るものと考えております。当社は、産地における収量及び収量の変化等について中長期的な情報収集と予測を行い、原材料調達に関わるリスクの低減に活かしております。
また、気候変動リスクに対する社会的責任を果たすべく、環境保全への主な取り組みとして以下の活動を実施しています。
a. 副産物の有効活用
梅酒を仕込んだ際の副産物である梅の実をペースト状に加工し梅酒にブレンドする再利用も兼ねて商品化した「あらごし梅酒」の販売、日本酒を仕込んだ際の副産物である酒粕を販売、肥料、飼料化する等、廃棄物削減のための活動を行っております。
b. エネルギー使用の効率化
化石燃料の使用量を抑え、二酸化炭素の排出量を削減するために、社内で使用するフォークリフトを電気フォークリフトへ統一、営業車のハイブリッド化の推進、製造現場で使用するボイラーについて、燃焼効率の良いガスボイラーの使用、社内の電気使用量について、デマンド管理による節電を実施等、エネルギー使用の効率化に向けた各種対策を実施しております。
c. 資源の有効活用
当社は、持続可能な社会の実現に向け、事業活動における資源の価値を最大化し、廃棄物ゼロを目指す「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」の考え方を推進しています。製造現場から排出される原材料の一斗缶や、社内で使用した段ボール、古紙については、貴重な資源として細分化した分別を徹底しています。これらを確実にリサイクルルートへ乗せることで、埋め立てや単純焼却による環境負荷を抑えられるものと考えております。
また、主力商品の容器として、洗浄して繰り返し使用可能な「リユース瓶」を積極的に採用するとともに、物流工程では繰り返し使用できるプラスチック製の通い箱(P箱)を広く活用しています。こうした取り組みにより、使い捨てとなる梱包資材の使用量を抑制し、廃棄物の発生そのものを低減する「リデュース」を実践しています。
③ 「地域社会との共生」(地域振興)
当社は、創業の地である奈良県において130余年、事業活動を行っております。当社では、事業継続を間接的に支えて頂いた地域への感謝の念を込めて、様々な地域貢献活動を実施しております。これは、地元とのコネクションを維持・強化し、地元との共創による価値創造を可能にするなど、社会貢献だけでなく当社の企業価値向上にも資する取り組みであると考えております。
具体的な活動といたしましては、地域社会との関係を強化するため、福祉施設との連携、地域清掃活動、杜氏会との連携、地元企業とのコラボレーション、スポーツ・文化活動への協賛、蔵開きイベントなどの活動を実施しております。
また、次世代の育成のため、小中学生向けの蔵見学・体験プログラムを実施するなど、奈良県が誇る酒文化の継承に取り組んでおります。
さらに、当社が事業活動を行うことが、原材料の地元調達による地産地消の推進、地域雇用の創出、地域産業の活性化への貢献となるものと考えております。
当社では、サステナビリティを推進し企業の社会的責任を果たすため、社会課題の解決に向けたテーマを以下の3点から整理し、SDGs(持続可能な開発目標)活動を推進してまいりました。
① 「人と働き方」(人材方針)
一企業として社会に貢献するためには、まず従業員の幸せと働きがいの実現が不可欠と考えております。
当社の経営基盤の源泉は「人材」であり、海外市場の拡大に向けた国際社会での競争力の強化の側面からも、人材の多様性の確保ならびに人材育成は重要課題と認識しております。
多様な人材を確保・育成するためにはより働きやすい労働環境を整備する必要があります。そのために、当社が行った重要な改革のひとつが杜氏制度の廃止であります。
従来、日本酒は、製造責任者である杜氏と製造担当である蔵人たちが、出稼ぎで日本酒蔵に入り、冬季だけ働くという、いわゆる杜氏制度と呼ばれる方法で製造し、また、宿直を伴う夜間作業を必要としておりましたが、安定した雇用確保や時代に即した働き方を実現するため、分析機器の導入とデータに基づく製造体制の確立、夜間作業を無人化する機械の導入のほか、さまざまな業務の効率化などを推進することで、杜氏制度を廃止し、社員による日本酒製造を行っております。
その他の労働環境の改善としましては、蒸米を持ち上げるためのホイストの導入、完成品を段ボールに詰め込み、また、詰め込んだ段ボールをパレットに積み上げるためのケーサー・パレタイザーの導入などによる重労働負荷の軽減を行っております。当社はこれに留まらず、今後も、自動化設備を積極的に導入し、生産効率を向上させると同時に、労働負荷の軽減、安全性の向上に取り組んでおります。
また、従業員が働きやすく、働きがいのある環境を整備するため、全従業員を対象とした健康診断、予防接種の実施等の健康管理の充実、業績連動を含む賞与の充実を進めてまいりました。
現在の目標としましてはダイバーシティの更なる推進を掲げており、グローバル展開を支える人材の国際化、中長期的な女性管理職の育成と登用を進めてまいります。
a. ダイバーシティの推進
当社は1990年代から外国人・女性蔵人を採用するなど、国籍や性別によらず、酒造りへの情熱を持った人材を積極的に採用してきております。中長期的な企業価値の向上のためには、多様な人材がシナジーを生むととらえ、経験・価値観・性別・国籍・年齢など多様な人材について、単なる労働力の枠を超えて、新卒を対象とした採用に加え、即戦力として期待される中途採用を実施しております。
また、障害者雇用・高齢者雇用も推進し、働きやすい職場環境の実現に向けても制度・環境の整備を推進しております。また、女性、子育て世代が働きやすい環境づくりとして、女性の産後復帰支援や児童手当、就学手当等の充実を図っております。
b. 人材育成
当社の人材育成の方針としましては、各個人の目標と向上心の醸成のための目標管理制度やキャリアプラン、スキルに応じたコース選択制度を導入するなど、従業員一人一人が働きがいをもって能力を最大限発揮し、平等に成果を評価し、評価に応じ報酬等へ反映させる仕組みを整備しております。
従業員教育制度については、必要なスキル・部門に応じた専門スキルを身につけさせること以外に、職位、職能ごとのステップとキャリア形成を目的とした研修を実施し、継続的な育成に取り組んでおります。
さらに、若年層の定着率の向上、能力開発を目的として、新入社員、30歳未満の若手社員を対象とした、キャリア形成プログラム、リスキリングなどの研修を実施しております。
また、中期的な次世代のリーダー育成を目的として、MBA(経営学修士)プログラムに就学するための社内奨学金制度を創設し、当社の組織変革と継続した発展を担う人材の強化に取り組んでおります。
② 「原材料と環境への取り組み」(気候変動対策)
当社は、気候変動を重要リスクと位置付けており、中長期的な視点での検討を進めております。気候変動は、当社が仕入れる農産物原材料(米・果実など)の生産に大きな影響を及ぼし得るものと考えております。当社は、産地における収量及び収量の変化等について中長期的な情報収集と予測を行い、原材料調達に関わるリスクの低減に活かしております。
また、気候変動リスクに対する社会的責任を果たすべく、環境保全への主な取り組みとして以下の活動を実施しています。
a. 副産物の有効活用
梅酒を仕込んだ際の副産物である梅の実をペースト状に加工し梅酒にブレンドする再利用も兼ねて商品化した「あらごし梅酒」の販売、日本酒を仕込んだ際の副産物である酒粕を販売、肥料、飼料化する等、廃棄物削減のための活動を行っております。
b. エネルギー使用の効率化
化石燃料の使用量を抑え、二酸化炭素の排出量を削減するために、社内で使用するフォークリフトを電気フォークリフトへ統一、営業車のハイブリッド化の推進、製造現場で使用するボイラーについて、燃焼効率の良いガスボイラーの使用、社内の電気使用量について、デマンド管理による節電を実施等、エネルギー使用の効率化に向けた各種対策を実施しております。
c. 資源の有効活用
当社は、持続可能な社会の実現に向け、事業活動における資源の価値を最大化し、廃棄物ゼロを目指す「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」の考え方を推進しています。製造現場から排出される原材料の一斗缶や、社内で使用した段ボール、古紙については、貴重な資源として細分化した分別を徹底しています。これらを確実にリサイクルルートへ乗せることで、埋め立てや単純焼却による環境負荷を抑えられるものと考えております。
また、主力商品の容器として、洗浄して繰り返し使用可能な「リユース瓶」を積極的に採用するとともに、物流工程では繰り返し使用できるプラスチック製の通い箱(P箱)を広く活用しています。こうした取り組みにより、使い捨てとなる梱包資材の使用量を抑制し、廃棄物の発生そのものを低減する「リデュース」を実践しています。
③ 「地域社会との共生」(地域振興)
当社は、創業の地である奈良県において130余年、事業活動を行っております。当社では、事業継続を間接的に支えて頂いた地域への感謝の念を込めて、様々な地域貢献活動を実施しております。これは、地元とのコネクションを維持・強化し、地元との共創による価値創造を可能にするなど、社会貢献だけでなく当社の企業価値向上にも資する取り組みであると考えております。
具体的な活動といたしましては、地域社会との関係を強化するため、福祉施設との連携、地域清掃活動、杜氏会との連携、地元企業とのコラボレーション、スポーツ・文化活動への協賛、蔵開きイベントなどの活動を実施しております。
また、次世代の育成のため、小中学生向けの蔵見学・体験プログラムを実施するなど、奈良県が誇る酒文化の継承に取り組んでおります。
さらに、当社が事業活動を行うことが、原材料の地元調達による地産地消の推進、地域雇用の創出、地域産業の活性化への貢献となるものと考えております。