訂正有価証券届出書(新規公開時)
対処すべき課題
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
2012年設立の当社グループは、「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」を経営理念に掲げ、国内市場にとどまらず海外市場においても経営コンサルティング事業を展開しております。また成果に拘りぬくコンサルティングを徹底しており、グループ内子会社と密接に協働することにより戦略立案後の実行フェーズの支援力を強化しております。
(2) 経営戦略
当社は上記経営方針の下で、以下の特徴を持ったサービス展開を行っております。
1.「5つの成果」にこだわるコンサルティング
当社は目先の業績だけを追求するコンサルティングではなくクライアント企業の持続可能な成長を最優先に考えており、それを実現していくためには「経営の一貫性」が重要と考えています。経営の一貫性とは、企業の経営理念に従い、市場環境の変化に対応した事業戦略、組織設計、人財育成が一貫していることを指します。
当社はクライアント企業が継続的に発展し、世の中にインパクトを与えるために、「5つの成果連鎖」で企業ストーリーを描くことを追求しております。当社が追求している「5つの成果」は下記です。
① 業績
② CIS(顧客感動満足)
③ EIS(社員感動満足)
④ 人財育成
⑤ よりよい仕組みづくり
この「5つの成果」のどれか一つが欠けても、企業組織の永続的な成長や発展は実現しないと考えております。“100年後の世界を良くする会社”とは志と情熱に溢れ、独自性と社会性を有しており、「5つの成果」を追求している会社だと考え、当社は、自分たちのコンサルティングが「5つの成果」の創出に貢献できているか常に自問自答し、クライアントとともに“100年後の世界を良くする会社” を目指し、企業活動に邁進しております。
2.現場に入り込み成果にこだわるコンサルティング
当社のコンサルティングはトップマネジメントの意思決定をサポートする全社戦略や事業戦略の立案にとどまらず、現場に入り込み、全社戦略や事業戦略の遂行を阻む経営課題を現場とともに解決していくことに強みを持っております。例えばグロース戦略の一環でマーケティング・営業戦略とそれを支える組織戦略を立案したものの、それを実行に移す人材がいない顧客などには株式会社プルーセルと連携して戦略を実行に移すためのBPO業務等を請け負います。顧客に提案した内容が机上論にならないように実行まで責任をもって伴走するところに特徴があります。
3.幅広い顧客企業
当社は大手企業から中堅・中小企業、ベンチャー企業まで幅広い規模の顧客にコンサルティングサービスを提供しております。これにより、ベンチャー企業支援で培った新規事業開発やグロース支援コンサルティングのノウハウを大企業の新規事業開発支援に活用したり、大手企業のベストプラクティスを中堅・中小企業支援で援用したりといったシナジーを生み出すことが可能になっており、これが当社の強み・差別化要因の一つとなっております。
顧客の所在地も首都圏だけでなく日本全国にまたがっております。さらに海外においても東南アジアのタイにてタイに進出した日系企業やタイの地場企業に対するコンサルティングも行っております。また韓国のコンサルティングファームISKRA CONSULTING INCと、韓国に進出した日本企業や日本に進出した韓国企業に対するコンサルティング支援などを目的とした戦略的業務提携を締結しております。海外と日本でのそれぞれの先進事例を相互に紹介・活用するなど、当社のコンサルティング支援に幅を持たせることを可能にしております。
4.採用・育成体制の特徴
顧客企業の直面する課題は多様化・複雑化しており、コンサルティング業界へのニーズは高まっております。この高まるニーズにこたえるために当社は新卒採用・中途採用ともに積極的に実施しております。
また現場に入り込み「5つの成果」にこだわるコンサルティングを高い水準で提供するためには、高い職業倫理と高度な専門性が求められるため、人材採用と育成を担う専門の部門を設置するとともに、各事業部でもメンター制度やトレーナー・トレーニー制度を整備し、研修とOJTの両輪によるコンサルタントとしての成長を早める制度・仕組を構築しております。
このような取り組みが評価され当社は世界60か国で展開している世界最大級の意識調査機関であるGreat Place to WorkⓇInstituteにより日本の中規模企業部門で2015年より12年連続で「働きがいのある会社」ランキングを受賞しております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは顧客へのサービス提供価値の大きさを表象する売上高の継続的な増加と、それをより効率的に行うことによる利益水準の向上の両輪を実現することが重要なKGIと認識しており、売上高成長率と営業利益率を重要な経営管理指標と捉えております。売上高成長率に関しては2024年末までの5年CAGRがおよそ22%であり今後も売上高成長率は高い水準で継続的に伸ばすことを目指しております。また営業利益率に関しては成長の為に必要な人材採用や投資を積極的に進めた上で、2024年末で営業利益率8.2%を確保しております。規模の拡大により本社コスト負担が小さくなり損益分岐点も下がることが想定され、営業利益率も高い水準での推移が見込まれます。
コンサルティング事業においては人的資本の充実度がサービス提供に直結するため、先行KPIとしてはコンサルタント人員数と生産性指標としてコンサルタント一人当たり売上高を事業のバリュードライバーとして認識しております。
(注)売上高の5年CAGRの算出にあたり2020年~2022年はリブ・コンサルティング単体売上高、2023年以降は連結売上高を使用して算出しております。
(注) 1.2020年~2022年はリブ・コンサルティング単体売上高、2023年以降は連結売上高を記載しております。
2.調整後EBITDA=営業利益+減価償却費+本店移転関連費用+取得関連費用で算出しております。2020年~2022年はリブ・コンサルティング単体の数値、2023年以降は連結数値を使用しております。
3. 期中平均コンサルタント数は、リブ・コンサルティング単体の数値です。期末に在籍していた社員の内、HR事業部・コーポレート本部・内部監査室・未配属(研修期間)・SaaS事業の社員を除いた社員数の期中平均値です。2022年12月期より集計を始めたため、2020年12月および2021年12月期は記載を省略しております。
4.コンサルタント1人あたり売上高は、リブ・コンサルティング単体の数値、国内コンサルティング事業の売上高と「期中平均コンサルタント数」を使用して算出しております。
(4) 経営環境
① 市場規模について
コダワリ・ビジネス・コンサルティングの「日本のコンサルティング市場規模と将来予測」(2024年版)によると、日本国内のコンサルティング市場は2017年から2023年までに年平均で13%成長となっており、2023年度では2兆22億円の市場規模となっております。また、2023年から2030年には2兆7630億円まで拡大することが予測されております。
当社の事業領域外であるシンクタンク系やFAS系の市場(コダワリ・ビジネス・コンサルティング推定)を除くと、当社がアプローチ可能な市場規模としてのSAMは2023年度が1兆8,455億円、2030年が2兆5468億円となります。
国内のマクロ動向をみると日本では労働力人口が急激に減少しており、事業ドメインやオペレーションの早期見直しを多くの企業が余儀なくされており、現場に入り込み顧客とともに成果創出に注力するハンズオン型のコンサルティングニーズが拡大しております。さらに総務省「令和7年版 情報通信白書」によると2024年時点において日本企業でDXに取り組んでいる企業はいまだ半分程度にとどまり、7割に上る米国、8割以上の企業が取り組んでいるドイツや中国と比べて未だデジタル化推進が遅れています。さらに企業規模別でみると大手企業は75%がDXを推進しているのに対して、中小企業では30%に留まっており、DX関連コンサルティングは引き続き成長余地があると考えます。
② 市場動向について
労働力人口減少による労働力不足、生成AIを含むDXによる生産性向上可能性の飛躍的増大など企業経営を巡る環境変化は目まぐるしく、企業経営者の抱える課題も多様化・複雑化しておりこれらの経営課題を解決する為に外部の知見を活用するケースとしてコンサルタントに対するニーズは継続的に高まってきております。生成AIなどのデジタル技術は今後も一層の発展を遂げるものと考えられ、新たな技術の活用に対するニーズと相まってより効率的な技術活用方法などを支援するコンサルティング市場は高成長を継続すると見込まれます。当社グループは、当該市場動向を踏まえ、クラインアント企業に対し、経営戦略、新規事業計画、人事組織戦略及びDX導入支援等を含めた顧客にとっての最適な経営コンサルティングサービスの提供を当社の強みであるハンズオン支援を通じて提供し、企業の生産性の向上ひいては日本経済の発展及び「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」ことに寄与できると考えています。この市場動向をとらえた支援を大企業に対してだけでなく、中堅・中小企業やベンチャー企業に対しても積極的に行っている点が当社の差別化の一つにつながっていると考えております。大企業支援での先端事例を中堅・中小、ベンチャーに活用し、反対に中堅・中小、ベンチャー支援でのノウハウを大企業向けの新規事業開発支援で活用する等、大企業からベンチャーまで幅広く支援しているからこその強みがあると自負しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 優秀な人材の採用、育成、定着
当社は、今後の事業を支える優秀な人材の採用と育成が重要であると認識しております。当社の顧客企業が直面している課題を解決し、「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」ためにはコンサルタントの提案力や課題解決力の向上が不可欠であると考えております。またそのようなコンサルタントを採用・育成する能力が当社の今後の成長に直接影響すると考えております。そのため、様々なバックグラウンドを持った優秀な人材の採用を進めるとともに、各コンサルタントが働きやすい環境・待遇の整備に注力することにより、モチベーションの向上に努めております。
さらに、多種多様な研修制度や勉強会を設けており、戦略立案や経営課題を解決するためのスキル向上を図るとともに、自主性を重んじた個人の成長を最大限に引き出し、コンサルタントの提案力・人間性の両面からの向上を図っております。なお、当社は、数々のプロジェクトを業界やサービス領域を超えて手がけてきたプロフェッショナルであるからこそ、顧客のニーズに応えた実現性のある戦略立案ができると考えており、特定の領域に限定することなく、様々な業界のプロジェクトを経験した高品質なサービスを提供できるプロフェッショナルな人材の育成を図っております。また、新卒の採用にも力を入れており、毎年20名近い新卒を採用しております。新入社員が即戦力化できる育成プログラムにも力を入れており、MBAプログラムと同等の内容を学ぶリブ・ユニバーシティー制度や、先輩コンサルタントがコーチとして指導するトレーナー・トレーニー制度など様々な仕組みを導入しております。加えて給与水準も人材の採用、定着に重要な要素と考えており、当社の国内コンサルティングに従事する社員の平均年収は977万円、マネージャーの平均年収は1,322万円にストック・オプションとなっており、平均昇給率も12.4%と定期的な人事考課に基づく昇給を実施しております。
② 高い生産性の追求
当社グループは、高い収益性を維持して持続的な成長をするために高い生産性(コンサルタント一人当たり売上高)を不断に追求することが重要であると認識しております。生産性を継続的に向上するために支援活動の工数見積もり精度を高くし適切な支援単価を設定しております。当社の特徴の一つである戦略立案から実行までの一貫した支援体制も顧客単価向上に寄与し生産性水準を高く維持することに貢献しております。また大手企業向けには営業を行う専任チームを設立することにより支援活動と営業活動の分業体制を確立し支援コンサルタントが高い生産性を維持できる体制を整えるとともに、コンサルタントのプール制を敷くことにより、支援業界毎の固有事情による変動要素をできるだけ平準化しております。
これらの施策を中心として安定して高い生産性を維持し、収益性と成長性とのバランスを図りながら事業活動に取り組んでおります。
③ 内部統制の確立と適正な運用
当社グループは、更なる事業拡大を推進し、企業価値を向上させていくためには、効率的なオペレーション体制を基盤としつつ、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しており、コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図っております。
④ 健全な財務基盤の維持と企業価値向上の追求
当社グループは財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決し持続的な成長を維持するための事業資金を確保し、新たな事業価値創造のために必要な機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを模索していくことを重要な財務上の課題として認識しております。
(1) 経営方針
2012年設立の当社グループは、「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」を経営理念に掲げ、国内市場にとどまらず海外市場においても経営コンサルティング事業を展開しております。また成果に拘りぬくコンサルティングを徹底しており、グループ内子会社と密接に協働することにより戦略立案後の実行フェーズの支援力を強化しております。
(2) 経営戦略
当社は上記経営方針の下で、以下の特徴を持ったサービス展開を行っております。
1.「5つの成果」にこだわるコンサルティング
当社は目先の業績だけを追求するコンサルティングではなくクライアント企業の持続可能な成長を最優先に考えており、それを実現していくためには「経営の一貫性」が重要と考えています。経営の一貫性とは、企業の経営理念に従い、市場環境の変化に対応した事業戦略、組織設計、人財育成が一貫していることを指します。
当社はクライアント企業が継続的に発展し、世の中にインパクトを与えるために、「5つの成果連鎖」で企業ストーリーを描くことを追求しております。当社が追求している「5つの成果」は下記です。
① 業績
② CIS(顧客感動満足)
③ EIS(社員感動満足)
④ 人財育成
⑤ よりよい仕組みづくり
この「5つの成果」のどれか一つが欠けても、企業組織の永続的な成長や発展は実現しないと考えております。“100年後の世界を良くする会社”とは志と情熱に溢れ、独自性と社会性を有しており、「5つの成果」を追求している会社だと考え、当社は、自分たちのコンサルティングが「5つの成果」の創出に貢献できているか常に自問自答し、クライアントとともに“100年後の世界を良くする会社” を目指し、企業活動に邁進しております。
2.現場に入り込み成果にこだわるコンサルティング
当社のコンサルティングはトップマネジメントの意思決定をサポートする全社戦略や事業戦略の立案にとどまらず、現場に入り込み、全社戦略や事業戦略の遂行を阻む経営課題を現場とともに解決していくことに強みを持っております。例えばグロース戦略の一環でマーケティング・営業戦略とそれを支える組織戦略を立案したものの、それを実行に移す人材がいない顧客などには株式会社プルーセルと連携して戦略を実行に移すためのBPO業務等を請け負います。顧客に提案した内容が机上論にならないように実行まで責任をもって伴走するところに特徴があります。
3.幅広い顧客企業
当社は大手企業から中堅・中小企業、ベンチャー企業まで幅広い規模の顧客にコンサルティングサービスを提供しております。これにより、ベンチャー企業支援で培った新規事業開発やグロース支援コンサルティングのノウハウを大企業の新規事業開発支援に活用したり、大手企業のベストプラクティスを中堅・中小企業支援で援用したりといったシナジーを生み出すことが可能になっており、これが当社の強み・差別化要因の一つとなっております。
顧客の所在地も首都圏だけでなく日本全国にまたがっております。さらに海外においても東南アジアのタイにてタイに進出した日系企業やタイの地場企業に対するコンサルティングも行っております。また韓国のコンサルティングファームISKRA CONSULTING INCと、韓国に進出した日本企業や日本に進出した韓国企業に対するコンサルティング支援などを目的とした戦略的業務提携を締結しております。海外と日本でのそれぞれの先進事例を相互に紹介・活用するなど、当社のコンサルティング支援に幅を持たせることを可能にしております。
4.採用・育成体制の特徴
顧客企業の直面する課題は多様化・複雑化しており、コンサルティング業界へのニーズは高まっております。この高まるニーズにこたえるために当社は新卒採用・中途採用ともに積極的に実施しております。
また現場に入り込み「5つの成果」にこだわるコンサルティングを高い水準で提供するためには、高い職業倫理と高度な専門性が求められるため、人材採用と育成を担う専門の部門を設置するとともに、各事業部でもメンター制度やトレーナー・トレーニー制度を整備し、研修とOJTの両輪によるコンサルタントとしての成長を早める制度・仕組を構築しております。
このような取り組みが評価され当社は世界60か国で展開している世界最大級の意識調査機関であるGreat Place to WorkⓇInstituteにより日本の中規模企業部門で2015年より12年連続で「働きがいのある会社」ランキングを受賞しております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは顧客へのサービス提供価値の大きさを表象する売上高の継続的な増加と、それをより効率的に行うことによる利益水準の向上の両輪を実現することが重要なKGIと認識しており、売上高成長率と営業利益率を重要な経営管理指標と捉えております。売上高成長率に関しては2024年末までの5年CAGRがおよそ22%であり今後も売上高成長率は高い水準で継続的に伸ばすことを目指しております。また営業利益率に関しては成長の為に必要な人材採用や投資を積極的に進めた上で、2024年末で営業利益率8.2%を確保しております。規模の拡大により本社コスト負担が小さくなり損益分岐点も下がることが想定され、営業利益率も高い水準での推移が見込まれます。
コンサルティング事業においては人的資本の充実度がサービス提供に直結するため、先行KPIとしてはコンサルタント人員数と生産性指標としてコンサルタント一人当たり売上高を事業のバリュードライバーとして認識しております。
(注)売上高の5年CAGRの算出にあたり2020年~2022年はリブ・コンサルティング単体売上高、2023年以降は連結売上高を使用して算出しております。
| 2020年12月期 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | |
| 売上高 (百万円)注1 | 2,210 | 2,645 | 3,360 | 3,957 | 4,976 |
| 調整後EBITDA (百万円)注2 | 102 | 332 | 256 | 31 | 554 |
| 期中平均コンサルタント数(人) 注3 | ― | ― | 133 | 166 | 157 |
| コンサルタント1人あたり売上高(百万円)注4 | ― | ― | 24.0 | 20.5 | 23.4 |
(注) 1.2020年~2022年はリブ・コンサルティング単体売上高、2023年以降は連結売上高を記載しております。
2.調整後EBITDA=営業利益+減価償却費+本店移転関連費用+取得関連費用で算出しております。2020年~2022年はリブ・コンサルティング単体の数値、2023年以降は連結数値を使用しております。
3. 期中平均コンサルタント数は、リブ・コンサルティング単体の数値です。期末に在籍していた社員の内、HR事業部・コーポレート本部・内部監査室・未配属(研修期間)・SaaS事業の社員を除いた社員数の期中平均値です。2022年12月期より集計を始めたため、2020年12月および2021年12月期は記載を省略しております。
4.コンサルタント1人あたり売上高は、リブ・コンサルティング単体の数値、国内コンサルティング事業の売上高と「期中平均コンサルタント数」を使用して算出しております。
(4) 経営環境
① 市場規模について
コダワリ・ビジネス・コンサルティングの「日本のコンサルティング市場規模と将来予測」(2024年版)によると、日本国内のコンサルティング市場は2017年から2023年までに年平均で13%成長となっており、2023年度では2兆22億円の市場規模となっております。また、2023年から2030年には2兆7630億円まで拡大することが予測されております。
当社の事業領域外であるシンクタンク系やFAS系の市場(コダワリ・ビジネス・コンサルティング推定)を除くと、当社がアプローチ可能な市場規模としてのSAMは2023年度が1兆8,455億円、2030年が2兆5468億円となります。
国内のマクロ動向をみると日本では労働力人口が急激に減少しており、事業ドメインやオペレーションの早期見直しを多くの企業が余儀なくされており、現場に入り込み顧客とともに成果創出に注力するハンズオン型のコンサルティングニーズが拡大しております。さらに総務省「令和7年版 情報通信白書」によると2024年時点において日本企業でDXに取り組んでいる企業はいまだ半分程度にとどまり、7割に上る米国、8割以上の企業が取り組んでいるドイツや中国と比べて未だデジタル化推進が遅れています。さらに企業規模別でみると大手企業は75%がDXを推進しているのに対して、中小企業では30%に留まっており、DX関連コンサルティングは引き続き成長余地があると考えます。
② 市場動向について
労働力人口減少による労働力不足、生成AIを含むDXによる生産性向上可能性の飛躍的増大など企業経営を巡る環境変化は目まぐるしく、企業経営者の抱える課題も多様化・複雑化しておりこれらの経営課題を解決する為に外部の知見を活用するケースとしてコンサルタントに対するニーズは継続的に高まってきております。生成AIなどのデジタル技術は今後も一層の発展を遂げるものと考えられ、新たな技術の活用に対するニーズと相まってより効率的な技術活用方法などを支援するコンサルティング市場は高成長を継続すると見込まれます。当社グループは、当該市場動向を踏まえ、クラインアント企業に対し、経営戦略、新規事業計画、人事組織戦略及びDX導入支援等を含めた顧客にとっての最適な経営コンサルティングサービスの提供を当社の強みであるハンズオン支援を通じて提供し、企業の生産性の向上ひいては日本経済の発展及び「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」ことに寄与できると考えています。この市場動向をとらえた支援を大企業に対してだけでなく、中堅・中小企業やベンチャー企業に対しても積極的に行っている点が当社の差別化の一つにつながっていると考えております。大企業支援での先端事例を中堅・中小、ベンチャーに活用し、反対に中堅・中小、ベンチャー支援でのノウハウを大企業向けの新規事業開発支援で活用する等、大企業からベンチャーまで幅広く支援しているからこその強みがあると自負しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 優秀な人材の採用、育成、定着
当社は、今後の事業を支える優秀な人材の採用と育成が重要であると認識しております。当社の顧客企業が直面している課題を解決し、「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」ためにはコンサルタントの提案力や課題解決力の向上が不可欠であると考えております。またそのようなコンサルタントを採用・育成する能力が当社の今後の成長に直接影響すると考えております。そのため、様々なバックグラウンドを持った優秀な人材の採用を進めるとともに、各コンサルタントが働きやすい環境・待遇の整備に注力することにより、モチベーションの向上に努めております。
さらに、多種多様な研修制度や勉強会を設けており、戦略立案や経営課題を解決するためのスキル向上を図るとともに、自主性を重んじた個人の成長を最大限に引き出し、コンサルタントの提案力・人間性の両面からの向上を図っております。なお、当社は、数々のプロジェクトを業界やサービス領域を超えて手がけてきたプロフェッショナルであるからこそ、顧客のニーズに応えた実現性のある戦略立案ができると考えており、特定の領域に限定することなく、様々な業界のプロジェクトを経験した高品質なサービスを提供できるプロフェッショナルな人材の育成を図っております。また、新卒の採用にも力を入れており、毎年20名近い新卒を採用しております。新入社員が即戦力化できる育成プログラムにも力を入れており、MBAプログラムと同等の内容を学ぶリブ・ユニバーシティー制度や、先輩コンサルタントがコーチとして指導するトレーナー・トレーニー制度など様々な仕組みを導入しております。加えて給与水準も人材の採用、定着に重要な要素と考えており、当社の国内コンサルティングに従事する社員の平均年収は977万円、マネージャーの平均年収は1,322万円にストック・オプションとなっており、平均昇給率も12.4%と定期的な人事考課に基づく昇給を実施しております。
② 高い生産性の追求
当社グループは、高い収益性を維持して持続的な成長をするために高い生産性(コンサルタント一人当たり売上高)を不断に追求することが重要であると認識しております。生産性を継続的に向上するために支援活動の工数見積もり精度を高くし適切な支援単価を設定しております。当社の特徴の一つである戦略立案から実行までの一貫した支援体制も顧客単価向上に寄与し生産性水準を高く維持することに貢献しております。また大手企業向けには営業を行う専任チームを設立することにより支援活動と営業活動の分業体制を確立し支援コンサルタントが高い生産性を維持できる体制を整えるとともに、コンサルタントのプール制を敷くことにより、支援業界毎の固有事情による変動要素をできるだけ平準化しております。
これらの施策を中心として安定して高い生産性を維持し、収益性と成長性とのバランスを図りながら事業活動に取り組んでおります。
③ 内部統制の確立と適正な運用
当社グループは、更なる事業拡大を推進し、企業価値を向上させていくためには、効率的なオペレーション体制を基盤としつつ、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しており、コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図っております。
④ 健全な財務基盤の維持と企業価値向上の追求
当社グループは財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決し持続的な成長を維持するための事業資金を確保し、新たな事業価値創造のために必要な機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを模索していくことを重要な財務上の課題として認識しております。