有価証券報告書-第7期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社グループは人財サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、設備投資や個人消費などの内需が底堅く推移しておりますが、2026年2月に勃発した中東紛争の影響で景気は足踏み状態が続いております。今後も、中東紛争の緊迫化、長期化に伴うエネルギー関連製品の更なる価格上昇や供給停止の懸念があり、当情勢も踏まえ、前年より継続していた日本銀行による金利引き上げは、一時的に政策金利を0.75%程に据え置く決定はなされたものの、依然として、先行き不透明な状況が継続することが予測されます。
このような中、当社グループは、プロスポーツ等多くの顧客が来場するイベントの準備から運営、撤収までの業務を提供するイベントマネジメント事業、商業施設を中心とした警備、設備保守、清掃、環境衛生といった業務を提供するビルマネジメント事業、商品販売支援や人材派遣、コールセンター業務などを提供する人財サポート事業を展開してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し366百万円減少し、10,814百万円(前連結会計年度末比3.3%減)となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の減少222百万円、使用権資産の減少143百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し1,014百万円減少し、7,942百万円(前連結会計年度末比11.3%減)となりました。その主な要因は、流動負債のコミットメントライン借入の返済798百万円、非流動負債のタームローン借入の返済468百万円であります。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較し648百万円増加し、2,871百万円(前連結会計年度末比29.1%増)となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加646百万円であります。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上収益20,094百万円(前年同期比19.6%増)、営業利益1,036百万円(前年同期比47.0%増)、税引前当期利益904百万円(前年同期比77.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益639百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて222百万円減少して1,273百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加したキャッシュ・フローは、1,370百万円(前連結会計年度は336百万円の増加)となりました。その主な増加要因は、税引前当期利益904百万円、減価償却費及び償却費289百万円、主な減少要因は法人所得税の支払額182百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少したキャッシュ・フローは、15百万円(前連結会計年度は62百万円の減少)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出16百万円、無形資産の取得による支出11百万円、その他の金融資産の売却による収入14百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少したキャッシュ・フローは、1,577百万円(前連結会計年度は729百万円の減少)となりました。その主な要因は、短期借入金の純減少額800百万円、長期借入金の返済による支出480百万円、リース負債の返済による支出174百万円、利息の支払による支出119百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c.販売実績
当社グループは人財サービスに関連する事業の単一セグメントですが、第6期及び第7期連結会計年度におけるサービス形態別の販売実績はそれぞれ次のとおりであります。
(注) 主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。経営者は、これらの見積りを行うに当たり過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって特に重要と認識しているものは以下のとおりであります。
(のれん及び無形資産の減損テスト)
当社グループは、のれん及び無形資産について、毎期末又は減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを実施しております。減損テストにおける資金生成単位の回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営者が承認した3年以内の事業計画のうち、資金生成単位であるヒトトヒト(株)と(株)ノティオ及び(株)エース警備保障と(株)エースガードに係る係数を基礎とし、算出が困難な場合は保守的に0%と仮定して計算した将来キャッシュ・フローの見積額を、現在価値に割り引いて算定しております。この事業計画は、既存案件及び新規案件の販売、費用、人員、投資、資金等それぞれの計画に基づいて見積り、過去の実績及び外部環境とも整合性を取ったうえで策定しております。
使用価値の測定で使用した割引率は、税引前加重平均資本コストを基礎に、外部情報及び内部情報を用いて事業に係るリスク等が適切に反映されるよう算定しております。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
当社グループの連結財政状態計算書においては、2026年3月期末時点で5,951百万円ののれんを計上しており、総資産に占める割合は55.0%となっております。
2024年3月期において一部の資金生成単位に係るのれんを減損処理しましたが、残る資金生成単位については回収可能価額が事業価値の帳簿価額を大幅に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲内で変更されたとしても、当該資金生成単位又はそのグループの回収可能価額が使用価値の帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。仮に税引前割引率が6.9%上昇した場合、又は将来キャッシュ・フローの見積額が41.5%減少した場合に減損損失が発生する可能性がありますが、今後3年間の成長率がゼロであった場合でも回収可能価額が使用価値の帳簿価額を十分に上回るため、減損の可能性は低いと考えております。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(経営成績)
(売上収益)
イベントマネジメント事業においては、プロバスケットボールリーグ(Bリーグ)チームの受注増に加え、大規模多目的スタジアムにおける定期業務の受注等により、前年比で売上収益が増加しました。
ビルマネジメント事業においては、前連結会計年度に受注した大型商業施設業務等の通期寄与に加えて、当連結会計年度にも新たに大型商業施設業務や大型臨時警備業務を受注するなど、前年比で売上収益が増加しました。特に当連結会計年度においては、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)関連業務の受託により1,452百万円の売上収益を計上しました。
人財サポート事業においては、店舗運営業務の拡大や大型臨時イベント業務の受注などにより、前年比で売上収益は増加しました。以上の結果、当連結会計年度の売上収益は20,094百万円(前年同期比19.6%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、売上収益の増加に伴い労務費・外注費が増加しました。加えて新規獲得業務で使用する警備用制服等の購入もあり、16,982百万円(前年同期比20.7%増)となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は3,112百万円(前年同期比13.6%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、東京証券取引所スタンダード市場上場に伴う一時的な費用が発生し、2,105百万円(前年同期比2.2%増)となりましたが、その他の費用の抑制に努めた結果、当連結会計年度の営業利益は1,036百万円(前年同期比47.0%増)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
金融費用は、市場金利上昇に伴う影響はあったものの、前連結会計年度に発生したリファイナンスに際しての一時費用が当連結会計年度は生じなかったことから減少し、137百万円(前年同期比31.1%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は639百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの事業活動のうち主な資金需要は、売掛金入金に先立つ労務費の支払等の運転資金の他、M&Aに際しての買収資金であります。当社グループでは、事業運営上必要となる資金の源泉を安定的に確保することで資金の流動性を維持することを基本方針としております。具体的には安定的な経営に必要となる運転資金は自己資金または金融機関からのコミットメントライン借入で調達し、事業成長のための設備投資やM&Aに必要な資金は金融機関からの長期借入またはエクイティ・ファイナンスもしくはその両方により調達する方針であります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「成長性」、「収益性」、「健全性」に関するそれぞれの指標を定めることで、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っていくことを考えております。
それぞれの期間の指標は以下のとおりです。
(注)ネット有利子負債とは、借入金とリース負債の合計から現金及び現金同等物と使用権資産の合計を差し引いた額と定義しております。
成長性に関する指標については、第7期連結会計年度は大阪・関西万博の一時収益等の影響により前連結会計年度比で大きく増加しております。
収益性に関する指標についても同様に、大阪・関西万博の影響により営業利益が前年同期比で大きく増加するとともに、営業利益率も前連結会計年度を上回っております。
健全性に関する指標については、利益剰余金の増加により自己資本を高めるとともに有利子負債の削減を進めることで各比率を低下させることを、経営上の優先課題として考えております。具体的数値として、のれん/自己資本比率については、当社の事業形態の特徴(長期安定した継続取引が主体)から仮にのれん減損の事態となっても半減程度と想定し、のれんの50%(のれん/自己資本比率が200%)まで自己資本を増強するとともに、ネット有利子負債/自己資本比率については、健全な水準としてネット有利子負債と同水準(ネット有利子負債/自己資本比率が100%)まで自己資本を増強することを目指しております。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社グループは人財サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、設備投資や個人消費などの内需が底堅く推移しておりますが、2026年2月に勃発した中東紛争の影響で景気は足踏み状態が続いております。今後も、中東紛争の緊迫化、長期化に伴うエネルギー関連製品の更なる価格上昇や供給停止の懸念があり、当情勢も踏まえ、前年より継続していた日本銀行による金利引き上げは、一時的に政策金利を0.75%程に据え置く決定はなされたものの、依然として、先行き不透明な状況が継続することが予測されます。
このような中、当社グループは、プロスポーツ等多くの顧客が来場するイベントの準備から運営、撤収までの業務を提供するイベントマネジメント事業、商業施設を中心とした警備、設備保守、清掃、環境衛生といった業務を提供するビルマネジメント事業、商品販売支援や人材派遣、コールセンター業務などを提供する人財サポート事業を展開してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し366百万円減少し、10,814百万円(前連結会計年度末比3.3%減)となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の減少222百万円、使用権資産の減少143百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し1,014百万円減少し、7,942百万円(前連結会計年度末比11.3%減)となりました。その主な要因は、流動負債のコミットメントライン借入の返済798百万円、非流動負債のタームローン借入の返済468百万円であります。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比較し648百万円増加し、2,871百万円(前連結会計年度末比29.1%増)となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加646百万円であります。
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上収益20,094百万円(前年同期比19.6%増)、営業利益1,036百万円(前年同期比47.0%増)、税引前当期利益904百万円(前年同期比77.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益639百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて222百万円減少して1,273百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加したキャッシュ・フローは、1,370百万円(前連結会計年度は336百万円の増加)となりました。その主な増加要因は、税引前当期利益904百万円、減価償却費及び償却費289百万円、主な減少要因は法人所得税の支払額182百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少したキャッシュ・フローは、15百万円(前連結会計年度は62百万円の減少)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出16百万円、無形資産の取得による支出11百万円、その他の金融資産の売却による収入14百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少したキャッシュ・フローは、1,577百万円(前連結会計年度は729百万円の減少)となりました。その主な要因は、短期借入金の純減少額800百万円、長期借入金の返済による支出480百万円、リース負債の返済による支出174百万円、利息の支払による支出119百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c.販売実績
当社グループは人財サービスに関連する事業の単一セグメントですが、第6期及び第7期連結会計年度におけるサービス形態別の販売実績はそれぞれ次のとおりであります。
| セグメントの名称 | サービス形態の 名称 | 第6期 連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 第7期 連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 販売高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 販売高 (百万円) | 前年同期比 (%) | ||
| 人財サービス | ビル マネジメント事業 | 9,368 | 112.2 | 11,503 | 122.8 |
| イベント マネジメント事業 | 4,481 | 104.6 | 4,772 | 106.5 | |
| 人財サポート事業 | 2,630 | 95.9 | 3,624 | 137.8 | |
| その他 | 322 | 138.2 | 193 | 59.9 | |
| 合計 | 16,803 | 107.7 | 20,094 | 119.6 | |
(注) 主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。経営者は、これらの見積りを行うに当たり過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって特に重要と認識しているものは以下のとおりであります。
(のれん及び無形資産の減損テスト)
当社グループは、のれん及び無形資産について、毎期末又は減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを実施しております。減損テストにおける資金生成単位の回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営者が承認した3年以内の事業計画のうち、資金生成単位であるヒトトヒト(株)と(株)ノティオ及び(株)エース警備保障と(株)エースガードに係る係数を基礎とし、算出が困難な場合は保守的に0%と仮定して計算した将来キャッシュ・フローの見積額を、現在価値に割り引いて算定しております。この事業計画は、既存案件及び新規案件の販売、費用、人員、投資、資金等それぞれの計画に基づいて見積り、過去の実績及び外部環境とも整合性を取ったうえで策定しております。
使用価値の測定で使用した割引率は、税引前加重平均資本コストを基礎に、外部情報及び内部情報を用いて事業に係るリスク等が適切に反映されるよう算定しております。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
当社グループの連結財政状態計算書においては、2026年3月期末時点で5,951百万円ののれんを計上しており、総資産に占める割合は55.0%となっております。
2024年3月期において一部の資金生成単位に係るのれんを減損処理しましたが、残る資金生成単位については回収可能価額が事業価値の帳簿価額を大幅に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲内で変更されたとしても、当該資金生成単位又はそのグループの回収可能価額が使用価値の帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。仮に税引前割引率が6.9%上昇した場合、又は将来キャッシュ・フローの見積額が41.5%減少した場合に減損損失が発生する可能性がありますが、今後3年間の成長率がゼロであった場合でも回収可能価額が使用価値の帳簿価額を十分に上回るため、減損の可能性は低いと考えております。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(経営成績)
(売上収益)
イベントマネジメント事業においては、プロバスケットボールリーグ(Bリーグ)チームの受注増に加え、大規模多目的スタジアムにおける定期業務の受注等により、前年比で売上収益が増加しました。
ビルマネジメント事業においては、前連結会計年度に受注した大型商業施設業務等の通期寄与に加えて、当連結会計年度にも新たに大型商業施設業務や大型臨時警備業務を受注するなど、前年比で売上収益が増加しました。特に当連結会計年度においては、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)関連業務の受託により1,452百万円の売上収益を計上しました。
人財サポート事業においては、店舗運営業務の拡大や大型臨時イベント業務の受注などにより、前年比で売上収益は増加しました。以上の結果、当連結会計年度の売上収益は20,094百万円(前年同期比19.6%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、売上収益の増加に伴い労務費・外注費が増加しました。加えて新規獲得業務で使用する警備用制服等の購入もあり、16,982百万円(前年同期比20.7%増)となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は3,112百万円(前年同期比13.6%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、東京証券取引所スタンダード市場上場に伴う一時的な費用が発生し、2,105百万円(前年同期比2.2%増)となりましたが、その他の費用の抑制に努めた結果、当連結会計年度の営業利益は1,036百万円(前年同期比47.0%増)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
金融費用は、市場金利上昇に伴う影響はあったものの、前連結会計年度に発生したリファイナンスに際しての一時費用が当連結会計年度は生じなかったことから減少し、137百万円(前年同期比31.1%減)となりました。
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は639百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの事業活動のうち主な資金需要は、売掛金入金に先立つ労務費の支払等の運転資金の他、M&Aに際しての買収資金であります。当社グループでは、事業運営上必要となる資金の源泉を安定的に確保することで資金の流動性を維持することを基本方針としております。具体的には安定的な経営に必要となる運転資金は自己資金または金融機関からのコミットメントライン借入で調達し、事業成長のための設備投資やM&Aに必要な資金は金融機関からの長期借入またはエクイティ・ファイナンスもしくはその両方により調達する方針であります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「成長性」、「収益性」、「健全性」に関するそれぞれの指標を定めることで、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っていくことを考えております。
それぞれの期間の指標は以下のとおりです。
| 指 標 | 第6期連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 第7期連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |||
| 単位: 百万円、% | 前年同期比増減率 (%) | 単位: 百万円、% | 前年同期比増減率 (%) | ||
| 成長性 | 売上収益 | 16,803 | 7.7 | 20,094 | 19.6 |
| 収益性 | 営業利益 | 705 | 190.7 | 1,036 | 47.0 |
| 営業利益率 | 4.2 | ― | 5.2 | ― | |
| 健全性 | のれん/ 自己資本比率 | 267.6 | ― | 207.2 | ― |
| ネット有利子負債 /自己資本比率 | 185.1 | ― | 107.1 | ― | |
(注)ネット有利子負債とは、借入金とリース負債の合計から現金及び現金同等物と使用権資産の合計を差し引いた額と定義しております。
成長性に関する指標については、第7期連結会計年度は大阪・関西万博の一時収益等の影響により前連結会計年度比で大きく増加しております。
収益性に関する指標についても同様に、大阪・関西万博の影響により営業利益が前年同期比で大きく増加するとともに、営業利益率も前連結会計年度を上回っております。
健全性に関する指標については、利益剰余金の増加により自己資本を高めるとともに有利子負債の削減を進めることで各比率を低下させることを、経営上の優先課題として考えております。具体的数値として、のれん/自己資本比率については、当社の事業形態の特徴(長期安定した継続取引が主体)から仮にのれん減損の事態となっても半減程度と想定し、のれんの50%(のれん/自己資本比率が200%)まで自己資本を増強するとともに、ネット有利子負債/自己資本比率については、健全な水準としてネット有利子負債と同水準(ネット有利子負債/自己資本比率が100%)まで自己資本を増強することを目指しております。