有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
市場環境等に起因するリスク
(1)M&A市場の動向について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
国内における中堅・中小企業のM&A市場は、1990年代後半から2000年代にかけて急激に増加し、リーマンショックの影響により減少に転じておりましたが、2010年代になると経営者の高齢化に伴う事業承継問題等を背景に再度拡大に転じております。また、近年はM&Aの活用について、企業成長加速を目的としたものに限定されず、スタートアップ企業における大企業とのオープンイノベーションや出口戦略として、また、非中核事業からの撤退手段としての活用等も増加する傾向が生じており、今後も市場拡大は継続していくものと認識しております。早期に市場変化に対応できるよう、引き続き定期的な市場動向のモニタリング及び各種情報の収集を実施してまいります。
しかしながら、今後において、景気動向等に伴う企業動向の変化、税制や法規制の変更、その他何らかの要因による中小M&Aにかかる需要動向に変化が生じた場合には、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)政府による中小M&A政策について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
近年、日本政府は、中小企業の後継者不足や経営者高齢化による廃業リスクを背景として、中小M&Aを事業承継と成長戦略の両面で推進しております。黒字廃業の増加や地域経済の縮小を防ぐこと等を目的として、事業承継にかかる税制措置や補助金制度や低利融資制度等が整備されております。
一方で、市場環境の整備のため、M&A支援機関に対する規律強化も併せて実施されております。具体的には、2020年に経済産業省・中小企業庁により「中小M&Aガイドライン」が策定され、M&A支援機関の行動指針等が明示されたほか、2021年にM&A支援機関登録制度が導入され、同ガイドラインの実効性の担保が図られ、2023年に同ガイドラインが改訂され(第2版)、善管注意義務・忠実義務や職業倫理の遵守が求められることの明記、仲介・FA契約締結前における書面による重要事項説明の義務化等の重要な事項が盛り込まれております。加えて2024年に同ガイドラインが改訂され(第3版)、手数料・提供義務の透明化、広告・営業や利益相反防止やネームクリア・テール条項に関する規律の見直し、経営者保証問題をはじめとするリスク事項や不適切な事業者の排除等の、重要な事項が盛り込まれております。
さらに、2025年8月には「中小M&A市場改革プラン」が公表され、売り手・中小M&A市場・買い手という3つの軸での支援、具体的には、同ガイドラインにおけるM&A契約ひな形への買戻し条項の導入や取引相場情報の可視化ツールの整備、中小M&Aアドバイザー資格制度の創設や、仲介・FA手数料のあり方に関する検討、小規模案件・個人向けファンド支援の促進や事業承継・M&A補助金におけるPMI推進枠の創設といった、公正で安心できる市場環境の構築を目指す施策等が打ち出されております。
当社は、これら政策を踏まえ、必要な対応を実施することにより事業を推進しており、現時点において政府政策は当社事業にとって追い風であると捉えております。しかしながら、将来において政府方針又は政策に大幅な変更等が生じた場合は、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制等について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社のM&Aテクノロジー事業において、業法として直接事業を規制する法令等は設けられておらず、中小企業庁による「中小M&Aガイドライン」及び業界団体が策定した自主規制ルールを遵守すべく事業を推進しております。また、事業に関連して個人情報保護法及び電気通信事業法等の規制を受けております。
今後において、当社事業において「中小M&Aガイドライン」に反する事象が発生し、行政当局の指摘(指導若しくは処分)やM&A支援機関登録制度にかかる登録取消等が生じた場合には、当社事業展開に重大な支障が生じる可能性があります。また、当該ガイドライン改訂や新たな法制化等による規制強化により当社事業に何らかの制約事項が生じた場合も併せて、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)技術革新への対応について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、「誰でも、何処でも、簡単に、自由にM&Aが出来る社会を実現する」というビジョンを実現するため、M&Aに対するノウハウとテクノロジーの力をかけ合わせて事業サービスを構築しております。近年は、生成AI技術等を積極的にプロダクトに取り入れることにより、自社及びSaaS提供顧客における業務オペレーションの効率化及びサービス向上を推進しております。将来において、かかるノウハウやテクノロジーの獲得及び活用に困難が生じる又は対応が遅れることにより、競合他社がより優れたサービスを展開し、相対的に当社の競争力が低下した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)競合について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
M&Aプラットフォーム業界は、業務を遂行するために許認可制度がなく、基本的に参入障壁が低い業界と考えられます。現在、数社が当社と同種又は類似する事業サービスを提供しており、それら企業との競合が生じております。また、近年における中小M&A市場の拡大もあり、今後も競合企業が参入する可能性があります。
当業界において、当社は、その出自からM&A取引にかかるノウハウを有していることが差別化要素であると認識しており、M&Aノウハウを組み込んだプロダクト開発やM&Aプラットフォーム運営における成約支援の提供等により、当社は同業他社に対して一定の優位性を確保しているものと考えております。また、業界における先発事業者であることから先行者としてのメリットを享受しているものと考えております。
しかしながら、今後において、既存事業者の事業拡大や大手資本による新規参入等による競争激化が生じる可能性は否定できず、売り手・買い手・M&A支援機関の他社への流出や獲得に伴うコスト増加、他社との案件競合による集客数及び成約数の減少等が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
M&Aテクノロジー事業運営に起因するリスク
(6)M&A支援機関について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社の事業展開において、M&A支援機関との連携は重要要素であると認識しております。M&A支援機関は、当社が提供するM&A SaaS(M&A支援機関向け業務支援SaaS)の導入顧客であるとともに、当社が運営するM&Aプラットフォームにおける売り案件の重要な提供元であり、当該プラットフォームの新規登録案件に占める同持込案件の割合は約5割であり、一定の依存度を有しております。当社は、M&A SaaSにおけるサービス向上及び各種施策等によりM&A支援機関との連携強化を推進しておりますが、当社M&A SaaSやM&Aプラットフォームのサービス品質の低下、競合、当社の信用低下等により、主要または多数のM&A支援機関の離反が生じる又は今後において新たな獲得が困難となる場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社が運営するM&AプラットフォームへのM&A支援機関による持込案件にかかるマッチング後のM&A取引については、当該M&A支援機関がFAまたは仲介者として主体的に関与するため、当社としてM&A取引案件にかかる進捗報告及び契約内容等にかかる確認は実施するものの、取引案件に対する関与は限定的なものとなっております。当該状況から、万が一にM&A支援機関における何らかの対応不備等に起因したトラブル等が生じた場合、M&Aプラットフォーム運営者である当社も間接的にレピュテーションその他の影響を受ける可能性があります。
なお、2026年4月以降においては、当社が運営するM&Aプラットフォームへの売り案件持込登録について、M&A支援機関登録制度への登録を必須とする取扱いとしております。
(7)M&Aプラットフォームの健全性・安全性の確保について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、運営するM&Aプラットフォームの信頼性を維持するためには、取引プロセスの安全性/健全性を確保することが極めて重要であり、その前提として、登録される案件内容や利用ユーザーの適格性、交渉過程の透明性、当事者間の契約内容にかかる適正性の確保及び円滑な契約義務履行が不可欠であると認識しております。このため、当社は独自の基準に基づき、全ユーザー及び全案件を対象とした登録審査を実施しております。登録後においては継続的なモニタリングを行うとともに、基本合意や最終契約の締結に際して取引に内在するリスクの確認を行っております。さらに、現在はM&Aプラットフォーム内で行われる当事者間の取引進捗及び適正性確保のための契約内容確認の網羅性向上のための取組み及び体制強化を推進しております。
しかしながら、当社が運営するM&Aプラットフォームの構造上、取引当事者間で行われる全ての交渉内容や契約内容、契約履行状況を完全に把握及び管理することは困難となる側面もあり、将来において当社の施策及び取組みが有効に機能しない又は当社審査・管理を潜脱するような意図的な虚偽情報の提供や不正な取引が行われ、ユーザー利用におけるトラブルや詐欺的行為等が発生した場合には、当社、M&Aプラットフォーム及び事業サービスの信用失墜に繋がり、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8)売り案件及び買い手ユーザーの獲得について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社事業において、M&Aプラットフォームにおける売り案件及び買い手ユーザーの獲得及びその拡大が重要な要素であると考えております。当社は、事業サービスにおける顧客満足及び信頼性向上を図るとともに、当該案件及びユーザー獲得のため、SEO施策を中心としたWEBマーケティング活動を展開するほか、売り案件獲得についてはM&A支援機関による登録及び紹介の促進に努めております。これら各施策については、獲得効率をモニタリングするとともに適時に最適と考えられる施策を実施することにより、集客及び獲得強化に努めております。
しかしながら、当社施策にも拘わらず、検索サイトにおけるアルゴリズム変更や競合他社のマーケティング動向、M&A支援機関の対応状況等により、売り案件又は買い手ユーザーの獲得が当社の想定通り推移しない可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)M&A取引にかかる成約未報告行為について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社売上高のうちM&A成約に伴い受領するシステム利用料(マッチングサービス)及びFA支援サービス手数料は、M&A取引にかかる譲渡実行時点で売上計上することとしております。譲渡事実の認識は、M&A取引に携わった買い手、売り手又はM&A支援機関より成約報告を受けることにより行っておりますが、譲渡事実を適切に報告せず、当社への支払いを免れようとする不正行為が発生するケースがあり、過年度においては報酬支払い拒否等により回収を断念する事案も生じております。
当社は、利用規約において、最終契約締結日から3営業日以内に成約の報告を行うものと定め、不正が発覚した場合の罰則規定を制定するほか、当社が運営するM&Aプラットフォームにて行われるM&A取引について、当社FA支援サービスによる取引への関与、未利用ユーザーに対しても取引進捗をシステム上検知する仕組みの導入や取引にかかる相談窓口設置による状況把握、取引完了後における譲渡事実を自動検知する仕組みの導入等により不正行為の防止及び未報告の成約案件の把握に努めております。加えて、現在は2026年4月における規約改定を含むM&A取引にかかる中間報告の義務化や表明保証保険(一定条件により無償付保)の拡大(買い手及び売り手の成約報告に対するインセンティブ向上)等の施策を推進しております。
現時点において、各種施策等により成約未報告による機会損失事案の影響は限定的であると認識しておりますが、今後において、不正行為方法が想定以上に悪質・複雑化され、当社施策が十分な有効性確保・維持が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)業績の季節偏重等について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社事業において、M&A取引にかかる意思決定及び実行が顧客(売り手及び買い手)の決算期末(主に9月、12月、3月)に集中する傾向があり、当社の売上はこれら四半期に偏重する傾向があります。
当社においては、継続課金収益型の季節性のないM&A SaaSを展開することにより、特定時期への過度な業績偏重を平準化するよう努めております。しかしながら、M&Aの成約は様々な要因に左右されうることから、偏重の傾向に大きな変動が生じた場合や、一部案件に期ズレが生じた場合等においては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、上記の季節変動要因に加えて、近年は、四半期業績に影響を与えるような比較的大型のM&A取引が成約するケースも生じており、このような案件の発生有無、頻度、個々の成約金額(当社手数料額)等により、当社の各四半期または各決算期の業績に変動が生じる可能性があります。
(11)サービス料金改定について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、提供するサービスについて、M&Aプラットフォーム領域においては、売り手及び買い手の成約率の向上や取引の安全性を強化できるように、また、M&A SaaS領域においては、加えて顧客業務に必要な又は効率化に資すると考えられる機能サービスを継続的に開発及び提供しており、システム利用料やユーザーのニーズや利用状況等を考慮した複数の料金プランを設定しております。また、各種機能サービスの拡充に伴い、過年度においても顧客利用動向の調査結果を考慮した上で適宜、料金プラン体系の見直し及び価格改定を実施しております。
今後において、当社が実施する料金プラン及び価格の改定に際して、顧客ニーズと合致せず相当程度の利用顧客の解約・離反等が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)先行投資について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社のM&Aテクノロジー事業は、サービス開発及び拡充のために先行的なソフトウエア開発投資を継続的に行う必要があり、それに必要となるAI活用等も含めたテックリード人材の確保が必要であると認識しております。また、売り案件の多様化に対応するため、M&A経験の豊富な人材の確保が必要であると認識しております。
当社は、今後においても、継続的にサービスの競争力を向上させるために、事業拡大及び利益率の向上を図りつつ上記の先行投資を継続していく方針でありますが、経営環境の急激な変化、その他本項記載の各リスクの顕在化等により、先行投資がその効果を発揮せず十分な成果に繋がらなかった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)新たな事業サービスの立上げについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、事業サービス強化のための追加機能又は新規サービスの拡充を継続的に実施するほか、既存事業の周辺領域における他事業者との連携を含む新規事業の展開を推進・検討しております。
当社においては、これら取組みにより顧客満足向上や新規顧客獲得による事業拡大を計画しておりますが、必ずしも新規の事業又はサービスによる効果が当社の想定通りに推移する保証はなく、その場合はコスト増加その他の要因から、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
事業運営/管理全般に起因するリスク
(14)ソフトウエア及びシステム等の不具合について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社のM&Aプラットフォーム運営及びSaaSサービス提供にかかるソフトウエアは重要なサービス基盤であり、信頼性及び安定性のある事業運営の根幹をなす要素であると認識しております。当社は、各種ソフトウエアを主に自社開発しており、開発・提供体制において品質の維持・向上に努めるほか、新たなサービス機能を導入する際はステージング環境での事前検証を十分に行う等、ソフトウエアにかかる不備や瑕疵の発生防止に努めております。
しかしながら、システムやソフトウエアに内在する全ての瑕疵を完全に解消することは困難となる側面もあり、当社が提供するサービスにおいて何らかの欠陥が発見される可能性があります。当社において事業運営に支障を来す様な致命的な不備や瑕疵が判明し、その解消に長期間を要する事態が生じた場合は、当社の信頼性低下やサービス停止等に繋がる可能性があり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社に対するサイバー攻撃や不正アクセスの発生や当社サービスに対する急激なアクセス増加によるシステム負荷の増大、大規模な通信ネットワーク又はデータセンター等のインフラ障害、その他予測不能なトラブル事象等に起因して当社事業サービスの継続が困難となる場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)情報管理について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社は、M&Aプラットフォーム運営及びSaaSサービス提供に際して、ユーザーの個人情報、法人情報や機密情報等を取り扱っており、利用規約及び秘密保持契約等により守秘義務を負い、これらを重要情報と認識して管理しております。
当社グループは、これら重要情報の適切な取り扱いを図るため、情報セキュリティマネジメントシステムの構築及び運用、ISMS認証の取得、情報管理にかかる社内規程の整備及び周知、役職員に対する研修や情報提供及び誓約書の受領等、管理体制の強化を図るとともに情報セキュリティリテラシーの向上に努めております。
しかしながら、こうした当社の取組みにも拘わらず、何らかの理由で個人情報や機密情報の外部漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、当社の信用失墜や損害賠償請求等の金銭補償等が生じる可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16)コンプライアンス体制について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、コンプライアンスが適正な事業運営と健全な発展に必要不可欠な要素であると考えており、当社役職員が、企業活動が社会からの信頼の上に成り立つことを自覚するとともに、自らがその一端を担っていることを深く認識し、常に誠実に判断し、行動する責務を果たすために遵守しなければならない旨をコンプライアンス基本方針として定めるほか、その実践のために各種社内規程を整備しております。また、コンプライアンス委員会の設置、適宜の社内研修実施等によりコンプライアンス意識の醸成及び対応の周知徹底を図ることにより、コンプライアンス体制の強化に努めております。
しかしながら、これらの取組みによってもコンプライアンスにかかるリスクを完全になくすことは困難であることから、何らかのコンプライアンス違反となる事象が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17)風評等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、自社の運営するM&Aプラットフォームの社会的信用及びブランドイメージを維持・向上させることが、既存顧客との関係強化や新規顧客の獲得、継続的な事業成長において重要であると考えております。このような考えのもと、毎年1度数百名のM&A支援機関を招いてのイベントであるM&A Professional Awardに代表される様々なセミナー主催/登壇、M&A業界専門誌の発刊、積極的なメディア露出・各種寄稿等に取り組んでいます。
しかしながら、当社事業に関連して生じた事象等に対して、マスコミ報道やソーシャルメディア等において、その事実の有無に関わらず、当社に対する否定的な風評が流布され拡散された場合には、当社のブランドイメージや社会的信用が低下し、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(18)訴訟等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、事業遂行にあたり、当社が提供するサービスの不備や情報漏洩等、ユーザーによる不適切な行為やトラブル等があった場合等、法令違反の有無に関わらず何らかの原因で当社が訴訟等を提起される可能性があります。
当社では、サービス使用にあたっての遵守事項、リスクと確認事項の発信や啓蒙、利用料の発生の事前説明や確認の徹底、社内外の弁護士との連携を行い、先の事例や経験をもとに訴訟を提起されるリスクの低減対策を行っております。
しかしながら、これらの訴訟が提起されること又は訴訟等において当社の主張が認められない場合、当社の信頼性低下や損害賠償金や和解金の負担等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(19)人材の獲得、確保、育成について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社の継続的な事業展開において、事業規模の拡大や質の高いサービス提供及び競争力向上を実現していくためには、優秀な人材を継続的に採用していくこと、採用人材を早期に育成することのほか、管理職人材及びプロフェッショナル人材の獲得及び育成を実施していくことが重要であると考えております。
当社の人材採用時においては、人事、対象部門、代表取締役と複数回の面談を行うことにより当社と人材の相互理解を深めることで採用力及び採用後の定着率向上を図っており、エンジニア等については専門の採用担当を配置する等、特に優秀な人材の確保に努めております。また、外部講師による研修等も拡充し、人材育成にも努めております。しかしながら、エンジニア及び管理職層等の人材確保に関する競争は激しく、優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進捗しなかった場合や当社人材の大量流出等が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(20)内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、適切な内部管理体制の整備を行い、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させることが、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくことに繋がると認識しております。各種法令・定款・社内規程等の遵守を行い、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制の適切な整備・運用に努めております。
しかしながら、急速な事業規模の拡大や新たな事業の展開に対し、内部管理体制の整備・運用が十分に追いつかない状況が生じた場合には、円滑な業務運営に支障を来す恐れがあり、当社の事業推進、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(21)知的財産権について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、事業運営において、商標権や特許権等の知的財産権が重要であると認識しており、現在は、自社ブランド保護のために重要性や影響度等を踏まえて商標権を取得しております。今後の事業展開においても、必要と考えられる商標権について取得する方針であります。また、現時点において特許権にかかる申請及び取得は生じておりませんが、当社の競争優位性に資する独自技術等の発明については取得を検討していく方針であります。
当社が新たに知的財産権を取得する際には、弁護士や弁理士等との連携を含めて十分な検証を行い、他社の知的財産権を侵害しないよう慎重に対応を図っており、また、自社が保有する知的財産を第三者に侵害される恐れがある場合には、必要な処置を講じていく方針であります。
しかしながら、これら施策にも拘らず、当社による他社に対する知的財産権侵害又は他社による当社に対する知的財産権侵害が発生し問題となる可能性は否定できず、訴訟等に発展する可能性があります。その結果、当社による知的財産利用が制約を受ける又は損害賠償責任が生じるような事態が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(22)固定資産の減損リスクについて(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、事業サービスにかかるソフトウエア開発に注力しており、継続的な開発投資を実施しております。当社における開発投資については、より確実な投資成果を得るために、市場・顧客ニーズを調査しその反応を慎重に確認した上で推進することに留意してきた結果、これまで減損に至る様な事態は生じておりません。
しかしながら、今後において、想定した開発投資による効果が実現せず、ソフトウエアにかかる減損損失計上の必要が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
その他のリスク
(23)株式会社日本M&Aセンターホールディングスとの関係について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
① 資本関係について
株式会社日本M&Aセンターホールディングスは、本書提出日現在、当社発行済株式総数の32.47%を保有しており、当社は同社の持分法適用関連会社に該当しております。
現時点において、同社は当社上場日以降も当社株式の一定数を継続保有する方針であり、上場後もその他の関係会社に該当する予定であります。しかしながら、将来において、同社及び同社グループの戦略や市場環境によっては、当社株式を売却する可能性は否定できず、当社株式の売却を行う場合には当社株式の市場価格等に影響が生じる可能性があります。
なお、当社経営において、同社の承認を必要とする事項等は存在しておらず、当社の独立した経営が確保されているものと考えております。しかしながら、同社は当社株式保有の一定割合を保有することから、議決権行使を通じて、当社の経営判断に一定程度影響を及ぼし得る立場にあり、同社利益が他の株主の利益と一致しない可能性があります。
② 人的関係について
本書提出日現在、同社グループからの役員の派遣、出向者の受入れ等の人的関係はありません。
③ 取引関係について
当社と同社グループの間では、当社サービスの利用又は当該グループのサービス利用、当該グループからの案件紹介に対する紹介料の支払い等の取引がありますが、合理的な取引かつ妥当な取引条件にて実施しており、取引の適正性を確保しております。また、これら取引は、取締役会において取引の事前承認及び定期モニタリングを実施することにより、取引の適正性を確保しております。2025年3月期における主な取引は以下のとおりであります。
(注)1.当社が提供するSaaS(大手M&A支援機関向け)にかかるシステム利用料を受領しております。当該取引条件については、市場価格を参考に価格交渉の上、一般取引条件と同様に決定しております。
2.当社が運営するM&Aプラットフォームへの「売り案件」登録にかかる紹介料であり、M&A成約時に紹介料を支払っております。当該取引条件については、当社が定める「紹介料に関する規約」に基づき他の一般取引条件と同様に決定しております。
3.当社のSaaS提供サービスの1機能である企業評価支援システムについて、同社より提供を受け利用料を支払っております。当該取引条件については、他の一般取引条件と同様に決定しております。
④ 事業領域について
同社グループの主要子会社である株式会社日本M&Aセンターは、M&A仲介業等を主たる事業として展開しております。M&A取引に関連する事業領域であるものの、同社はM&A仲介業務を主体とし、当社はM&Aプラットフォーム運営を主体としております。また、当社において有料サービスであるM&Aアドバイザー業務(FA支援サービス)を一部提供しておりますが、同社及び当社が取り扱うM&A対象案件は事業規模及び報酬額水準について異なることから、直接の競合関係は生じておりません。
なお、上記の棲み分けにより、同社において取扱い困難となる小規模案件について、一部当社が運営するM&Aプラットフォームへの紹介が行われておりますが、その割合は限定的であり特段の依存等は生じておりません。
(24)配当政策について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しておりますが、現段階では、事業拡大のための投資及び財務基盤の強化が最優先の課題であると認識しており、そのバランスを見極めながら、必要な内部留保を確保し安定した配当ができる体制が整った後に継続的に実施していくことを基本方針としております。
このことから、創業以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、経営環境及び業績、投資計画、財政状態等を勘案し株主への利益還元を検討していく方針でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
(25)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社役員、従業員に対して、優秀な人材の確保・獲得及び経営参画意識の向上のためのインセンティブとして、新株予約権を付与しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用することが考えられることから、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。
なお、本書提出日の前月末現在(2026年2月末現在)におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は842,400株であり、発行済株式総数4,312,300株の19.5%に相当しております。
(26)上場維持基準について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:低)
当社の時価総額は、東京証券取引所が定めるグロース市場の上場維持基準を下回って推移する可能性があります。
当社は、売上高及び利益の成長を通じて企業価値を継続的に向上させることで、時価総額規模を拡大することを基本的な方針としております。一方で、株価は、経営成績のほか市況等の様々な要因により変動するものであり、当社としては、あらゆる状況の中でも、当社株式の流動性を損なうことを回避するため、当社株式の市場における評価を注視し、企業再編や市場変更等の検討を含めた幅広い選択肢をもって、上場維持に努めていく方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
市場環境等に起因するリスク
(1)M&A市場の動向について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
国内における中堅・中小企業のM&A市場は、1990年代後半から2000年代にかけて急激に増加し、リーマンショックの影響により減少に転じておりましたが、2010年代になると経営者の高齢化に伴う事業承継問題等を背景に再度拡大に転じております。また、近年はM&Aの活用について、企業成長加速を目的としたものに限定されず、スタートアップ企業における大企業とのオープンイノベーションや出口戦略として、また、非中核事業からの撤退手段としての活用等も増加する傾向が生じており、今後も市場拡大は継続していくものと認識しております。早期に市場変化に対応できるよう、引き続き定期的な市場動向のモニタリング及び各種情報の収集を実施してまいります。
しかしながら、今後において、景気動向等に伴う企業動向の変化、税制や法規制の変更、その他何らかの要因による中小M&Aにかかる需要動向に変化が生じた場合には、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)政府による中小M&A政策について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
近年、日本政府は、中小企業の後継者不足や経営者高齢化による廃業リスクを背景として、中小M&Aを事業承継と成長戦略の両面で推進しております。黒字廃業の増加や地域経済の縮小を防ぐこと等を目的として、事業承継にかかる税制措置や補助金制度や低利融資制度等が整備されております。
一方で、市場環境の整備のため、M&A支援機関に対する規律強化も併せて実施されております。具体的には、2020年に経済産業省・中小企業庁により「中小M&Aガイドライン」が策定され、M&A支援機関の行動指針等が明示されたほか、2021年にM&A支援機関登録制度が導入され、同ガイドラインの実効性の担保が図られ、2023年に同ガイドラインが改訂され(第2版)、善管注意義務・忠実義務や職業倫理の遵守が求められることの明記、仲介・FA契約締結前における書面による重要事項説明の義務化等の重要な事項が盛り込まれております。加えて2024年に同ガイドラインが改訂され(第3版)、手数料・提供義務の透明化、広告・営業や利益相反防止やネームクリア・テール条項に関する規律の見直し、経営者保証問題をはじめとするリスク事項や不適切な事業者の排除等の、重要な事項が盛り込まれております。
さらに、2025年8月には「中小M&A市場改革プラン」が公表され、売り手・中小M&A市場・買い手という3つの軸での支援、具体的には、同ガイドラインにおけるM&A契約ひな形への買戻し条項の導入や取引相場情報の可視化ツールの整備、中小M&Aアドバイザー資格制度の創設や、仲介・FA手数料のあり方に関する検討、小規模案件・個人向けファンド支援の促進や事業承継・M&A補助金におけるPMI推進枠の創設といった、公正で安心できる市場環境の構築を目指す施策等が打ち出されております。
当社は、これら政策を踏まえ、必要な対応を実施することにより事業を推進しており、現時点において政府政策は当社事業にとって追い風であると捉えております。しかしながら、将来において政府方針又は政策に大幅な変更等が生じた場合は、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制等について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社のM&Aテクノロジー事業において、業法として直接事業を規制する法令等は設けられておらず、中小企業庁による「中小M&Aガイドライン」及び業界団体が策定した自主規制ルールを遵守すべく事業を推進しております。また、事業に関連して個人情報保護法及び電気通信事業法等の規制を受けております。
今後において、当社事業において「中小M&Aガイドライン」に反する事象が発生し、行政当局の指摘(指導若しくは処分)やM&A支援機関登録制度にかかる登録取消等が生じた場合には、当社事業展開に重大な支障が生じる可能性があります。また、当該ガイドライン改訂や新たな法制化等による規制強化により当社事業に何らかの制約事項が生じた場合も併せて、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)技術革新への対応について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、「誰でも、何処でも、簡単に、自由にM&Aが出来る社会を実現する」というビジョンを実現するため、M&Aに対するノウハウとテクノロジーの力をかけ合わせて事業サービスを構築しております。近年は、生成AI技術等を積極的にプロダクトに取り入れることにより、自社及びSaaS提供顧客における業務オペレーションの効率化及びサービス向上を推進しております。将来において、かかるノウハウやテクノロジーの獲得及び活用に困難が生じる又は対応が遅れることにより、競合他社がより優れたサービスを展開し、相対的に当社の競争力が低下した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)競合について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
M&Aプラットフォーム業界は、業務を遂行するために許認可制度がなく、基本的に参入障壁が低い業界と考えられます。現在、数社が当社と同種又は類似する事業サービスを提供しており、それら企業との競合が生じております。また、近年における中小M&A市場の拡大もあり、今後も競合企業が参入する可能性があります。
当業界において、当社は、その出自からM&A取引にかかるノウハウを有していることが差別化要素であると認識しており、M&Aノウハウを組み込んだプロダクト開発やM&Aプラットフォーム運営における成約支援の提供等により、当社は同業他社に対して一定の優位性を確保しているものと考えております。また、業界における先発事業者であることから先行者としてのメリットを享受しているものと考えております。
しかしながら、今後において、既存事業者の事業拡大や大手資本による新規参入等による競争激化が生じる可能性は否定できず、売り手・買い手・M&A支援機関の他社への流出や獲得に伴うコスト増加、他社との案件競合による集客数及び成約数の減少等が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
M&Aテクノロジー事業運営に起因するリスク
(6)M&A支援機関について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社の事業展開において、M&A支援機関との連携は重要要素であると認識しております。M&A支援機関は、当社が提供するM&A SaaS(M&A支援機関向け業務支援SaaS)の導入顧客であるとともに、当社が運営するM&Aプラットフォームにおける売り案件の重要な提供元であり、当該プラットフォームの新規登録案件に占める同持込案件の割合は約5割であり、一定の依存度を有しております。当社は、M&A SaaSにおけるサービス向上及び各種施策等によりM&A支援機関との連携強化を推進しておりますが、当社M&A SaaSやM&Aプラットフォームのサービス品質の低下、競合、当社の信用低下等により、主要または多数のM&A支援機関の離反が生じる又は今後において新たな獲得が困難となる場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社が運営するM&AプラットフォームへのM&A支援機関による持込案件にかかるマッチング後のM&A取引については、当該M&A支援機関がFAまたは仲介者として主体的に関与するため、当社としてM&A取引案件にかかる進捗報告及び契約内容等にかかる確認は実施するものの、取引案件に対する関与は限定的なものとなっております。当該状況から、万が一にM&A支援機関における何らかの対応不備等に起因したトラブル等が生じた場合、M&Aプラットフォーム運営者である当社も間接的にレピュテーションその他の影響を受ける可能性があります。
なお、2026年4月以降においては、当社が運営するM&Aプラットフォームへの売り案件持込登録について、M&A支援機関登録制度への登録を必須とする取扱いとしております。
(7)M&Aプラットフォームの健全性・安全性の確保について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、運営するM&Aプラットフォームの信頼性を維持するためには、取引プロセスの安全性/健全性を確保することが極めて重要であり、その前提として、登録される案件内容や利用ユーザーの適格性、交渉過程の透明性、当事者間の契約内容にかかる適正性の確保及び円滑な契約義務履行が不可欠であると認識しております。このため、当社は独自の基準に基づき、全ユーザー及び全案件を対象とした登録審査を実施しております。登録後においては継続的なモニタリングを行うとともに、基本合意や最終契約の締結に際して取引に内在するリスクの確認を行っております。さらに、現在はM&Aプラットフォーム内で行われる当事者間の取引進捗及び適正性確保のための契約内容確認の網羅性向上のための取組み及び体制強化を推進しております。
しかしながら、当社が運営するM&Aプラットフォームの構造上、取引当事者間で行われる全ての交渉内容や契約内容、契約履行状況を完全に把握及び管理することは困難となる側面もあり、将来において当社の施策及び取組みが有効に機能しない又は当社審査・管理を潜脱するような意図的な虚偽情報の提供や不正な取引が行われ、ユーザー利用におけるトラブルや詐欺的行為等が発生した場合には、当社、M&Aプラットフォーム及び事業サービスの信用失墜に繋がり、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8)売り案件及び買い手ユーザーの獲得について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社事業において、M&Aプラットフォームにおける売り案件及び買い手ユーザーの獲得及びその拡大が重要な要素であると考えております。当社は、事業サービスにおける顧客満足及び信頼性向上を図るとともに、当該案件及びユーザー獲得のため、SEO施策を中心としたWEBマーケティング活動を展開するほか、売り案件獲得についてはM&A支援機関による登録及び紹介の促進に努めております。これら各施策については、獲得効率をモニタリングするとともに適時に最適と考えられる施策を実施することにより、集客及び獲得強化に努めております。
しかしながら、当社施策にも拘わらず、検索サイトにおけるアルゴリズム変更や競合他社のマーケティング動向、M&A支援機関の対応状況等により、売り案件又は買い手ユーザーの獲得が当社の想定通り推移しない可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)M&A取引にかかる成約未報告行為について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社売上高のうちM&A成約に伴い受領するシステム利用料(マッチングサービス)及びFA支援サービス手数料は、M&A取引にかかる譲渡実行時点で売上計上することとしております。譲渡事実の認識は、M&A取引に携わった買い手、売り手又はM&A支援機関より成約報告を受けることにより行っておりますが、譲渡事実を適切に報告せず、当社への支払いを免れようとする不正行為が発生するケースがあり、過年度においては報酬支払い拒否等により回収を断念する事案も生じております。
当社は、利用規約において、最終契約締結日から3営業日以内に成約の報告を行うものと定め、不正が発覚した場合の罰則規定を制定するほか、当社が運営するM&Aプラットフォームにて行われるM&A取引について、当社FA支援サービスによる取引への関与、未利用ユーザーに対しても取引進捗をシステム上検知する仕組みの導入や取引にかかる相談窓口設置による状況把握、取引完了後における譲渡事実を自動検知する仕組みの導入等により不正行為の防止及び未報告の成約案件の把握に努めております。加えて、現在は2026年4月における規約改定を含むM&A取引にかかる中間報告の義務化や表明保証保険(一定条件により無償付保)の拡大(買い手及び売り手の成約報告に対するインセンティブ向上)等の施策を推進しております。
現時点において、各種施策等により成約未報告による機会損失事案の影響は限定的であると認識しておりますが、今後において、不正行為方法が想定以上に悪質・複雑化され、当社施策が十分な有効性確保・維持が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)業績の季節偏重等について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社事業において、M&A取引にかかる意思決定及び実行が顧客(売り手及び買い手)の決算期末(主に9月、12月、3月)に集中する傾向があり、当社の売上はこれら四半期に偏重する傾向があります。
当社においては、継続課金収益型の季節性のないM&A SaaSを展開することにより、特定時期への過度な業績偏重を平準化するよう努めております。しかしながら、M&Aの成約は様々な要因に左右されうることから、偏重の傾向に大きな変動が生じた場合や、一部案件に期ズレが生じた場合等においては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、上記の季節変動要因に加えて、近年は、四半期業績に影響を与えるような比較的大型のM&A取引が成約するケースも生じており、このような案件の発生有無、頻度、個々の成約金額(当社手数料額)等により、当社の各四半期または各決算期の業績に変動が生じる可能性があります。
(11)サービス料金改定について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、提供するサービスについて、M&Aプラットフォーム領域においては、売り手及び買い手の成約率の向上や取引の安全性を強化できるように、また、M&A SaaS領域においては、加えて顧客業務に必要な又は効率化に資すると考えられる機能サービスを継続的に開発及び提供しており、システム利用料やユーザーのニーズや利用状況等を考慮した複数の料金プランを設定しております。また、各種機能サービスの拡充に伴い、過年度においても顧客利用動向の調査結果を考慮した上で適宜、料金プラン体系の見直し及び価格改定を実施しております。
今後において、当社が実施する料金プラン及び価格の改定に際して、顧客ニーズと合致せず相当程度の利用顧客の解約・離反等が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)先行投資について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社のM&Aテクノロジー事業は、サービス開発及び拡充のために先行的なソフトウエア開発投資を継続的に行う必要があり、それに必要となるAI活用等も含めたテックリード人材の確保が必要であると認識しております。また、売り案件の多様化に対応するため、M&A経験の豊富な人材の確保が必要であると認識しております。
当社は、今後においても、継続的にサービスの競争力を向上させるために、事業拡大及び利益率の向上を図りつつ上記の先行投資を継続していく方針でありますが、経営環境の急激な変化、その他本項記載の各リスクの顕在化等により、先行投資がその効果を発揮せず十分な成果に繋がらなかった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)新たな事業サービスの立上げについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、事業サービス強化のための追加機能又は新規サービスの拡充を継続的に実施するほか、既存事業の周辺領域における他事業者との連携を含む新規事業の展開を推進・検討しております。
当社においては、これら取組みにより顧客満足向上や新規顧客獲得による事業拡大を計画しておりますが、必ずしも新規の事業又はサービスによる効果が当社の想定通りに推移する保証はなく、その場合はコスト増加その他の要因から、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
事業運営/管理全般に起因するリスク
(14)ソフトウエア及びシステム等の不具合について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社のM&Aプラットフォーム運営及びSaaSサービス提供にかかるソフトウエアは重要なサービス基盤であり、信頼性及び安定性のある事業運営の根幹をなす要素であると認識しております。当社は、各種ソフトウエアを主に自社開発しており、開発・提供体制において品質の維持・向上に努めるほか、新たなサービス機能を導入する際はステージング環境での事前検証を十分に行う等、ソフトウエアにかかる不備や瑕疵の発生防止に努めております。
しかしながら、システムやソフトウエアに内在する全ての瑕疵を完全に解消することは困難となる側面もあり、当社が提供するサービスにおいて何らかの欠陥が発見される可能性があります。当社において事業運営に支障を来す様な致命的な不備や瑕疵が判明し、その解消に長期間を要する事態が生じた場合は、当社の信頼性低下やサービス停止等に繋がる可能性があり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社に対するサイバー攻撃や不正アクセスの発生や当社サービスに対する急激なアクセス増加によるシステム負荷の増大、大規模な通信ネットワーク又はデータセンター等のインフラ障害、その他予測不能なトラブル事象等に起因して当社事業サービスの継続が困難となる場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)情報管理について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社は、M&Aプラットフォーム運営及びSaaSサービス提供に際して、ユーザーの個人情報、法人情報や機密情報等を取り扱っており、利用規約及び秘密保持契約等により守秘義務を負い、これらを重要情報と認識して管理しております。
当社グループは、これら重要情報の適切な取り扱いを図るため、情報セキュリティマネジメントシステムの構築及び運用、ISMS認証の取得、情報管理にかかる社内規程の整備及び周知、役職員に対する研修や情報提供及び誓約書の受領等、管理体制の強化を図るとともに情報セキュリティリテラシーの向上に努めております。
しかしながら、こうした当社の取組みにも拘わらず、何らかの理由で個人情報や機密情報の外部漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、当社の信用失墜や損害賠償請求等の金銭補償等が生じる可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16)コンプライアンス体制について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、コンプライアンスが適正な事業運営と健全な発展に必要不可欠な要素であると考えており、当社役職員が、企業活動が社会からの信頼の上に成り立つことを自覚するとともに、自らがその一端を担っていることを深く認識し、常に誠実に判断し、行動する責務を果たすために遵守しなければならない旨をコンプライアンス基本方針として定めるほか、その実践のために各種社内規程を整備しております。また、コンプライアンス委員会の設置、適宜の社内研修実施等によりコンプライアンス意識の醸成及び対応の周知徹底を図ることにより、コンプライアンス体制の強化に努めております。
しかしながら、これらの取組みによってもコンプライアンスにかかるリスクを完全になくすことは困難であることから、何らかのコンプライアンス違反となる事象が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17)風評等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、自社の運営するM&Aプラットフォームの社会的信用及びブランドイメージを維持・向上させることが、既存顧客との関係強化や新規顧客の獲得、継続的な事業成長において重要であると考えております。このような考えのもと、毎年1度数百名のM&A支援機関を招いてのイベントであるM&A Professional Awardに代表される様々なセミナー主催/登壇、M&A業界専門誌の発刊、積極的なメディア露出・各種寄稿等に取り組んでいます。
しかしながら、当社事業に関連して生じた事象等に対して、マスコミ報道やソーシャルメディア等において、その事実の有無に関わらず、当社に対する否定的な風評が流布され拡散された場合には、当社のブランドイメージや社会的信用が低下し、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(18)訴訟等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社は、事業遂行にあたり、当社が提供するサービスの不備や情報漏洩等、ユーザーによる不適切な行為やトラブル等があった場合等、法令違反の有無に関わらず何らかの原因で当社が訴訟等を提起される可能性があります。
当社では、サービス使用にあたっての遵守事項、リスクと確認事項の発信や啓蒙、利用料の発生の事前説明や確認の徹底、社内外の弁護士との連携を行い、先の事例や経験をもとに訴訟を提起されるリスクの低減対策を行っております。
しかしながら、これらの訴訟が提起されること又は訴訟等において当社の主張が認められない場合、当社の信頼性低下や損害賠償金や和解金の負担等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(19)人材の獲得、確保、育成について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社の継続的な事業展開において、事業規模の拡大や質の高いサービス提供及び競争力向上を実現していくためには、優秀な人材を継続的に採用していくこと、採用人材を早期に育成することのほか、管理職人材及びプロフェッショナル人材の獲得及び育成を実施していくことが重要であると考えております。
当社の人材採用時においては、人事、対象部門、代表取締役と複数回の面談を行うことにより当社と人材の相互理解を深めることで採用力及び採用後の定着率向上を図っており、エンジニア等については専門の採用担当を配置する等、特に優秀な人材の確保に努めております。また、外部講師による研修等も拡充し、人材育成にも努めております。しかしながら、エンジニア及び管理職層等の人材確保に関する競争は激しく、優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進捗しなかった場合や当社人材の大量流出等が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(20)内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、適切な内部管理体制の整備を行い、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させることが、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくことに繋がると認識しております。各種法令・定款・社内規程等の遵守を行い、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制の適切な整備・運用に努めております。
しかしながら、急速な事業規模の拡大や新たな事業の展開に対し、内部管理体制の整備・運用が十分に追いつかない状況が生じた場合には、円滑な業務運営に支障を来す恐れがあり、当社の事業推進、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(21)知的財産権について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、事業運営において、商標権や特許権等の知的財産権が重要であると認識しており、現在は、自社ブランド保護のために重要性や影響度等を踏まえて商標権を取得しております。今後の事業展開においても、必要と考えられる商標権について取得する方針であります。また、現時点において特許権にかかる申請及び取得は生じておりませんが、当社の競争優位性に資する独自技術等の発明については取得を検討していく方針であります。
当社が新たに知的財産権を取得する際には、弁護士や弁理士等との連携を含めて十分な検証を行い、他社の知的財産権を侵害しないよう慎重に対応を図っており、また、自社が保有する知的財産を第三者に侵害される恐れがある場合には、必要な処置を講じていく方針であります。
しかしながら、これら施策にも拘らず、当社による他社に対する知的財産権侵害又は他社による当社に対する知的財産権侵害が発生し問題となる可能性は否定できず、訴訟等に発展する可能性があります。その結果、当社による知的財産利用が制約を受ける又は損害賠償責任が生じるような事態が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(22)固定資産の減損リスクについて(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、事業サービスにかかるソフトウエア開発に注力しており、継続的な開発投資を実施しております。当社における開発投資については、より確実な投資成果を得るために、市場・顧客ニーズを調査しその反応を慎重に確認した上で推進することに留意してきた結果、これまで減損に至る様な事態は生じておりません。
しかしながら、今後において、想定した開発投資による効果が実現せず、ソフトウエアにかかる減損損失計上の必要が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
その他のリスク
(23)株式会社日本M&Aセンターホールディングスとの関係について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
① 資本関係について
株式会社日本M&Aセンターホールディングスは、本書提出日現在、当社発行済株式総数の32.47%を保有しており、当社は同社の持分法適用関連会社に該当しております。
現時点において、同社は当社上場日以降も当社株式の一定数を継続保有する方針であり、上場後もその他の関係会社に該当する予定であります。しかしながら、将来において、同社及び同社グループの戦略や市場環境によっては、当社株式を売却する可能性は否定できず、当社株式の売却を行う場合には当社株式の市場価格等に影響が生じる可能性があります。
なお、当社経営において、同社の承認を必要とする事項等は存在しておらず、当社の独立した経営が確保されているものと考えております。しかしながら、同社は当社株式保有の一定割合を保有することから、議決権行使を通じて、当社の経営判断に一定程度影響を及ぼし得る立場にあり、同社利益が他の株主の利益と一致しない可能性があります。
② 人的関係について
本書提出日現在、同社グループからの役員の派遣、出向者の受入れ等の人的関係はありません。
③ 取引関係について
当社と同社グループの間では、当社サービスの利用又は当該グループのサービス利用、当該グループからの案件紹介に対する紹介料の支払い等の取引がありますが、合理的な取引かつ妥当な取引条件にて実施しており、取引の適正性を確保しております。また、これら取引は、取締役会において取引の事前承認及び定期モニタリングを実施することにより、取引の適正性を確保しております。2025年3月期における主な取引は以下のとおりであります。
| (単位:千円) |
| 属性 | 会社等の名称 | 所在地 | 資本金 | 取引の内容 | 取引金額 |
| その他の関係会社の子会社 | 株式会社 日本M&Aセンター | 東京都千代田区 | 100,000 | システム利用料の受領(注)1 | 48,000 |
| 紹介料の支払い(注)2 | 2,068 | ||||
| 株式会社企業評価総合研究所 | 東京都中央区 | 10,000 | システム利用料の支払い(注)3 | 6,600 |
(注)1.当社が提供するSaaS(大手M&A支援機関向け)にかかるシステム利用料を受領しております。当該取引条件については、市場価格を参考に価格交渉の上、一般取引条件と同様に決定しております。
2.当社が運営するM&Aプラットフォームへの「売り案件」登録にかかる紹介料であり、M&A成約時に紹介料を支払っております。当該取引条件については、当社が定める「紹介料に関する規約」に基づき他の一般取引条件と同様に決定しております。
3.当社のSaaS提供サービスの1機能である企業評価支援システムについて、同社より提供を受け利用料を支払っております。当該取引条件については、他の一般取引条件と同様に決定しております。
④ 事業領域について
同社グループの主要子会社である株式会社日本M&Aセンターは、M&A仲介業等を主たる事業として展開しております。M&A取引に関連する事業領域であるものの、同社はM&A仲介業務を主体とし、当社はM&Aプラットフォーム運営を主体としております。また、当社において有料サービスであるM&Aアドバイザー業務(FA支援サービス)を一部提供しておりますが、同社及び当社が取り扱うM&A対象案件は事業規模及び報酬額水準について異なることから、直接の競合関係は生じておりません。
なお、上記の棲み分けにより、同社において取扱い困難となる小規模案件について、一部当社が運営するM&Aプラットフォームへの紹介が行われておりますが、その割合は限定的であり特段の依存等は生じておりません。
(24)配当政策について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しておりますが、現段階では、事業拡大のための投資及び財務基盤の強化が最優先の課題であると認識しており、そのバランスを見極めながら、必要な内部留保を確保し安定した配当ができる体制が整った後に継続的に実施していくことを基本方針としております。
このことから、創業以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、経営環境及び業績、投資計画、財政状態等を勘案し株主への利益還元を検討していく方針でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
(25)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社役員、従業員に対して、優秀な人材の確保・獲得及び経営参画意識の向上のためのインセンティブとして、新株予約権を付与しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用することが考えられることから、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。
なお、本書提出日の前月末現在(2026年2月末現在)におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は842,400株であり、発行済株式総数4,312,300株の19.5%に相当しております。
(26)上場維持基準について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:低)
当社の時価総額は、東京証券取引所が定めるグロース市場の上場維持基準を下回って推移する可能性があります。
当社は、売上高及び利益の成長を通じて企業価値を継続的に向上させることで、時価総額規模を拡大することを基本的な方針としております。一方で、株価は、経営成績のほか市況等の様々な要因により変動するものであり、当社としては、あらゆる状況の中でも、当社株式の流動性を損なうことを回避するため、当社株式の市場における評価を注視し、企業再編や市場変更等の検討を含めた幅広い選択肢をもって、上場維持に努めていく方針であります。