訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2026/06/11 10:00
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【項目】
146項目

有報資料

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は「夢中体験を、次々と。」をミッションに掲げ、ビジョンである「子どもの未来をつくるサードプレイス。」の開発に取り組んでおります。
当社ではサードプレイスを「親も子も行きたくなる場所」と定義し、子どもたちが周囲から認められることで安心し自分らしくいられ、挑戦に夢中になり、その結果として子どもたちの個性が伸び自己肯定感が高まる、そのような場所になることを目指しております。
当社が解決したい社会課題の1つはこころの問題であります。文部科学省が毎年実施している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、少子化の進展により小・中学校の在籍児童生徒数は1991年度の1,434万人から2024年度は918万人まで減少した一方で、不登校児童生徒数は5倍に増加し、約35万人もの子どもが不登校となっていると発表されております。なお不登校とは何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあること(病気や経済的理由によるものを除く。)と定義されております。
[不登校児童生徒数の推移] 単位:万人

(文部科学省 令和6年度児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査結果より)
当社が解決したい社会課題の2つ目が、子どもたちが伸び伸びと運動できる環境づくりであります。現代社会において、子どもたちの体力低下が懸念されております。そして子どもたちの体力低下と、前述のこころの問題の間には、強い関連があると考えております。
[小学生の体力合計点の推移] 単位:点

(スポーツ庁 令和7年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果より)
(注) 1.体力合計点は筋力(握力)、敏捷性(反復横とび)、跳躍力(立ち幅とび)、柔軟性(長座体前屈)、筋持久力(上体起こし)、全身持久力(20mシャトルラン)等の各項目の得点の合計。
2.平成23年及び令和2年度は調査実施なし。
体力低下の要因には運動不足が挙げられ、様々な環境変化により、子どもたちの遊び方に変化が起きているものと考えられます。インターネットやスマートフォンの普及、近年の厳しい天候、公園における規制、外遊び・放課後部活動の減少等により、子どもたちの運動機会が年々減少している状況であります。
[子どもの運動実施頻度の推移]

(笹川スポーツ財団 子ども・青少年のスポーツライフ・データより)
(注) 1.非実施群「過去1年間にまったく運動・スポーツをしなかった」/低頻度群「運動頻度が年1回以上週3回未満」/中頻度群「運動頻度が週3回以上週7回未満」/高頻度群「運動頻度が週7回以上」
そのような課題認識の下、当社は、将来的に「ネイス体操教室」を全国に1,000店舗作ることを目指しております。体操は室内型のスポーツで天候に左右されず実施でき、運動能力を向上させるとともに、段階練習により技術の習得もさることながら、子どもたちのこころ、自己肯定感を高めるのに最適なスポーツであると考えております。自己肯定感を高く持てると、人と比較したり、ストレスを溜め込んだりせず、心豊かに人生を送ることができます。自分が自分らしくあり、自らを誇れる人が多くいる社会を目指し、当社はサードプレイスを作り続けます。
(2) 経営環境
① 体操教室事業
体操教室事業が属する国内子ども向け習い事市場の2026年の市場規模は約7,450億円と予測されており、そのうち、スポーツ系の習い事市場は約3,650億円とされております(矢野経済研究所 2025年版こども市場総合マーケティング年鑑より)。子ども向け習い事市場は、少子化によって子どもの数の減少が進む一方、シックスポケットと言われるように子ども一人当たりにかける教育費は年々上昇し、結果として市場規模は横ばいが予想されております。体操教室はスポーツ系の習い事において水泳に次いで高い人気を誇っており、今後教室数が増加するに連れ更なる人気の高まりが期待されます。
[習い事に関するアンケート調査結果](N=414)

(いこーよ ユーザーアンケート「今春から新しく始めさせたい習い事」(2022)より)
当社は体操教室チェーンのパイオニアとして市場開拓を進めておりますが、水泳教室の拠点数が約6,800拠点(スポーツ庁「体育・スポーツ施設現況調査」より)ある中、体操教室の拠点数は約1,200拠点(公開情報に基づき当社調べ)に留まっていることから供給が不足している状態にあると認識しており、市場全体の約1割となる750億円程度の潜在市場が存在すると試算しております。
② 発達支援事業
発達支援事業が属する障害児通所支援市場は2024年度で8,826億円とされており(厚生労働省 こども家庭庁「障害福祉サービス等の最近の動向(令和7年6月まで)」より)、2012年の制度開始以降、利用児童数及び一人当たり利用費用の増加により市場規模は約10倍に拡大しております。
[障害児通所支援の市場規模] 単位:億円

市場拡大の背景として発達障害の社会的認知の高まりがあり、障害を抱える子どもの数は年々増加し、その数は12万人に上ります(文部科学省「通級による指導を受けている児童生徒数の推移」より)。市場の拡大と同時に事業者の数も増加傾向にありますが、利用者の数は今後益々の拡大が予測されており、依然として成長余地が大きい状態にあると考えられます。
(3) 経営戦略
当社が提供するサービスにおける、保護者の本質的なニーズは不変であると考えております。親は子に「自立して生きていく力を身につけてほしい」と考え、それに対し当社は、非認知能力及び運動能力の向上といった価値の提供に取り組んでおります。
当社のサービス提供において何より重要であるのが当事者である子ども達の「やってみたい!」という気持ちを如何に引き出すかであります。当社では店舗が最大のマーケティングと考え、ショッピングセンター内で子どもの目に付くように配置を工夫し、独自のキャラクターや色使い、興味関心を引く体操器具を設置し、スモールステップでどんどん上達するレッスン・カリキュラムを組む等、一連の仕組みにより夢中体験を実現することで、他社との差別化に結び付けております。
また、習い事においては週1回、保護者による送迎が必須となるため、顧客の暮らしの動線に立地することが重要となっております。当社店舗の約9割はショッピングセンター内の出店となっておりますが、これまでに積み重ねてきた集客実績により、不動産デベロッパー、商業施設等から好条件で店舗賃貸を獲得することができ、高い参入障壁を築き上げております。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社が重視する経営指標(KPI)は、店舗数及び会員数としております。適正な投下資本利益が確保できる領域に資本を投下するとともに、その利益を継続的に拡大するための経営戦略を推進してまいります。また当社では講師ひとり一人のサービス力が重要であることから、体験レッスンから入会に至る比率を表す入会率、及び退会率についても重要な経営指標と考えております。
各期末時点の店舗数及び会員数の推移は以下となります。
店舗数会員数
(体操教室事業)(発達支援事業)(体操教室事業)
2021年8月期31 店1 店9,783人
2022年8月期58 店4 店16,378人
2023年8月期86 店7 店24,186人
2024年8月期115 店10 店35,069人
2025年8月期151 店10 店44,616人
2026年8月期 中間171 店11 店49,598人
2026年8月期(見込)195 店12 店55,000人

(注) 1.上記KPIについては提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
なお、体操教室事業における直営及びフランチャイズ毎の店舗数の実績は以下のとおりとなります。
[店舗数の推移] (単位:店)

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(1)および(3)に記載の、経営方針及び中期経営計画を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① 継続的な新規出店及びエリアの拡大
当社のビジョンを実現するためにも、継続的な出店は不可欠であります。今後、出店ペースを年間60~100店舗まで加速させ、中期ターゲットである530店舗体制を目指してまいります。
体操教室事業においては、創業からこれまでは、人口が集積しており親子で通いやすい立地として、政令指定都市のショッピングセンター内を中心に出店を重ねてまいりました。近年では、都市部の商業施設や路面店、ビルイン、郊外型のロードサイド等も含めた出店検討を進めております。また、エリアとしても未出店地域が未だ数多く存在しております。当社では全国のデベロッパー、サプライヤーとのネットワーク及びこれまでに培ってきた出店戦略のパッケージを活かし、出店までに要する期間や投資回収期間の短縮に努めながら、積極的な拡大を進めてまいります。
発達支援事業においては、既存店舗を構える関東圏を中心とし強固なドミナントを形成する方針です。
② 店舗当たり会員数の増加
店舗数の拡大とともに既存店舗の更なる会員数増加が重要であると考えております。体験獲得、入会率及び退会率の改善に努めるにあたり、各種プロモーション施策の実行、店舗業務の改善、レッスン品質及び顧客サービスの向上、社員の質向上に努めてまいります。当社では顧客満足度向上のため、店舗に設置している見守りカメラ(CCTVカメラ)の活用による品質管理、目安箱又はコールセンターの運用、各種口コミサイトの全件確認、覆面調査・臨店の実施を行っており、引き続きサードプレイスの実現に努めてまいります。
③ 収益力の強化
レッスン品質を維持・向上していくためにも、今後益々の収益力強化が必要であります。当社教室の売上高は主に月会費、入会金、年会費、物販等により構成され、会員数の増加に比例し売上高が拡大します。前項の施策により店舗当たり会員数を最大化するとともに、2025年に販売を開始したゼリー飲料等の物販の強化、プライシングの最適化等により得た収益を従業員の待遇向上及び新規開発投資等へ結び付け、好循環を作ることで他の追随を許すことなく、事業の競争力を高めてまいります。また既存事業の拡大とともに新規事業にチャレンジし、新たなサードプレイスの創出ならびに収益源の多角化に努めてまいります。
④ 財務基盤の強化
当社は現時点において財務上の課題は特段認識しておりませんが、新規店出店時の設備資金、人件費、地代家賃等に係る資金については、安定的な事業資金の確保を目的とし、短期的な運転資金が必要となる場合は、金融機関からの借入金で充当しております。上場後においては、自己資金、金融機関からの借入に加え、増資資金で賄う等の施策により、財務基盤を強化していく方針であります。

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