訂正有価証券届出書(新規公開時)
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「世の中の課題をクラウドで解決する」というビジョンのもと、先進的なテクノロジー活用によるデータを可視化する技術やノウハウを武器に、データ活用による企業の売上高拡大、業務効率化や省力化、意思決定を支援するサービスを展開しております。
(2)経営環境
当社が提供する「LTV-Labシリーズ」はクラウド型CRM市場に属します。クラウド型CRM市場の市場規模は2029年度には1.2兆円超の市場となる予測((注)1)であります。また、国内AIシステムの市場規模は2029年には4.1兆円超の市場予測((注)2)となっており、AIによる自動化・パーソナライズ化に伴い、より一層の活用及び市場の拡大が見込めると考えております。
デジタルマーケティング市場においては、企業が保有する顧客データを活用した顧客体験の向上・パーソナライズ施策への重要性が増しております。加えて、AI技術の進化により、企業が保有する顧客データ等を収集・構造化し、AIが活用可能なデータとして蓄積することの重要性が高まっております。
さらに、企業においては、様々な情報が複数のシステムや部門に分散して管理され、統合・一元化ができていないケースが多く、活用するための人材やノウハウも不足しております。
当社は、前述のとおり多岐に渡る業界に向けて複数のSaaS型クラウドサービスを開発・展開するコンパウンドSaaS構想を推進しており、それぞれの市場で様々な規模の企業に当社サービスを利用いただくことにより、各ユーザーの顧客満足度向上がもたらす各市場の拡大と合わせて、当社事業も順調に拡大し得ると考えております。
(注)1.出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社 「マーテック市場の現状と展望 2025年度版クラウド型CRM市場編 (第9版)」
(注)2.出典:IDC Japan株式会社「2024年国内AIシステム市場予測を発表」
(3)経営戦略
当社の推進するコンパウンドSaaS構想は、複数のプロダクトを複数の市場に向けて展開することで、①多様なニーズをカバーできる、②クロスセルによる販売機会の最大化、③顧客のロイヤリティ向上による継続率の向上、④市場環境の変動リスクを最小化といった特徴を持ちます。特定の分野にフォーカスしたソリューションだけを提供するのではなく、統合的に顧客のニーズを解決できるソリューションを提供する体制を構築することが当社の経営戦略の中心となる考え方であります。
また、当社の推進するSaaS型クラウドサービス事業は、継続率の高いサービス利用料が収入の大半を占めるストック型ビジネス(サブスクリプションモデル)であり、収益・投資等の計画を立てやすく、スケールメリットを得やすいビジネスモデルのため、基本的には堅調な事業推進が可能となっております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は「世の中の課題をクラウドで解決する」というビジョンのもと、特定の分野にフォーカスしたソリューションだけを提供するのではなく、統合的に顧客のニーズを解決できるソリューションを提供する体制を構築するため、以下のとおり当社の事業上及び財務上の課題として掲げております。
①顧客に対する提供価値の向上と販路の拡大
当社事業には競合する企業が多数存在しておりますが、次の3点について他社との差別化を図っております。
a.充実したカスタマーサポート
近年多くの企業がカスタマーサポートをメールやチャットのみの対応としておりますが、当社は課題解決の即時性及び有効性を重視し、電話対応も行っております。電話での問答で課題解決が図れない場合は、オンラインMTGで画面共有しながらサポートを行うなど、完全伴走型で顧客の課題解決をサポートする体制は当社の強みの一つであると考えております。
b.新アジャイルモデルによるサービスのカスタマイズ性
新アジャイルモデルとは、SaaS型だけでは不満、スクラッチ型では費用が増大になる、といった両者の課題を解決した開発モデルになります。
汎用的な部分はSaaS型によるリカーリングモデル((注)3)による提供、そこに各企業の要望部分の開発を一部加える事で、SaaSでもない、スクラッチ開発でもない、新たなアジャイルモデルの提供になります。独自開発を一部加える事により、顧客独自のシステムとなり、顧客継続率・LTVの最大化を実現化しております。
(注)3.継続的に価値を提供し、長期的な収益(継続収益)を得るビジネスモデル
<新アジャイルモデル モデル比較表>・SaaS型とスクラッチ開発型両方のメリットを提供
[特徴]
・SaaS型では要望が満たせない、スクラッチ型では費用が膨大になるという企業課題を解決
・汎用的な部分はSaaS型で月額課金、そこに各企業の要望部分の開発(スポット課金)を加えるこ
とで、SaaSでもない、スクラッチでもない新たなアジャイルシステムとなり、顧客継続率・LT
Vの最大化を実現
c.低価格・従量課金の仕組み
当社のサービスは、競合他社に比べると安価に導入・運用が可能です。クラウドサービスであるため多額の初期費用がかからないことはもちろん、ランニングコストも低く抑えられることで、顧客の導入コスト及び運用負荷を軽減することが可能です。
また当社サービスは、メール配信機能を持つツールとして一般的なメール配信数による従量課金を行っておりません。これは、メールの配信数(課金)を気にして十分な施策を打てない(メールマガジンを配信できない)ことを避けるためであり、大きな特徴の一つであります。
これらの点をふまえ、当社はこれまでもサービス面、性能面、機能面で競争力を高めてまいりました。今後も顧客の声を積極的に取り入れ、性能面の改善や新機能の追加を継続的に提供することにより、顧客への提供価値向上を図ることが重要であると考えております。また、今後も継続して広告宣伝活動の強化、提携代理店等との連携強化等を通じ、自社サービスの販路拡大を進めてまいります。
②優秀な人材の確保
当社が中長期的に成長するにあたり、提供するサービスの付加価値を高め、新規顧客を獲得するとともに、サービスの解約率を低く抑えることが重要であると考えております。そのためには、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えております。事業の拡大に合わせて優秀な人材の採用と、優秀な人材の育成を継続して進めてまいります。
③情報管理体制の強化
当社は、顧客が保有する個人情報を含め様々な情報を預かっているため、当該情報管理を継続的に強化し続けることが重要であると考えております。そのため、プライバシーマークを取得し情報管理体制の維持向上を図るといった対策を行っております。また、情報管理規程等に基づき管理を徹底するだけでなく、社内教育・社内研修の実施やシステムの整備等を継続して行っております。
④システムの安定性の確保
当社は、インターネットを利用して顧客にサービスを提供しているため、システムの安定稼働が必要不可欠であります。このため、顧客の増加に合わせたサーバーの処理能力を増強する施策を計画的に実施し、システムの安定性確保に努めてまいります。また、災害発生時に備えてバックアップサーバーを構築する施策も継続して実施しております。
⑤内部管理体制の強化
当社は成長段階にあり、業務運営の効率化やガバナンス、リスクマネジメントのための内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。そのため当社は監査等委員会の設置、社外取締役の選任、内部監査体制の強化などを通じて、コンプライアンス強化に努めております。また、内部監査人と監査等委員会との連携強化等の施策により業務執行の適法性・妥当性・透明性を監視する機能を強化し、財務報告に係るリスクを最小化して、経営の健全化に努めてまいります。
⑥財務上の課題
当社は無借金経営を維持しており、キャッシュ・フロー及び手元流動性ともに安定した状態を確保しており、本書提出日現在において対処すべき財務上の重要課題はございません。なお、今後の事業拡大に備えて、更なる内部留保資金の確保等により、引き続き財務基盤の強化に努めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社が提供するサービスは、サービス利用料としての月額料金を課金することで、継続的な収益を獲得することができるものであるため、MRR、金額解約率を指標として重視しております。
<用語集>
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「世の中の課題をクラウドで解決する」というビジョンのもと、先進的なテクノロジー活用によるデータを可視化する技術やノウハウを武器に、データ活用による企業の売上高拡大、業務効率化や省力化、意思決定を支援するサービスを展開しております。
(2)経営環境
当社が提供する「LTV-Labシリーズ」はクラウド型CRM市場に属します。クラウド型CRM市場の市場規模は2029年度には1.2兆円超の市場となる予測((注)1)であります。また、国内AIシステムの市場規模は2029年には4.1兆円超の市場予測((注)2)となっており、AIによる自動化・パーソナライズ化に伴い、より一層の活用及び市場の拡大が見込めると考えております。
デジタルマーケティング市場においては、企業が保有する顧客データを活用した顧客体験の向上・パーソナライズ施策への重要性が増しております。加えて、AI技術の進化により、企業が保有する顧客データ等を収集・構造化し、AIが活用可能なデータとして蓄積することの重要性が高まっております。
さらに、企業においては、様々な情報が複数のシステムや部門に分散して管理され、統合・一元化ができていないケースが多く、活用するための人材やノウハウも不足しております。
当社は、前述のとおり多岐に渡る業界に向けて複数のSaaS型クラウドサービスを開発・展開するコンパウンドSaaS構想を推進しており、それぞれの市場で様々な規模の企業に当社サービスを利用いただくことにより、各ユーザーの顧客満足度向上がもたらす各市場の拡大と合わせて、当社事業も順調に拡大し得ると考えております。
(注)1.出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社 「マーテック市場の現状と展望 2025年度版クラウド型CRM市場編 (第9版)」
(注)2.出典:IDC Japan株式会社「2024年国内AIシステム市場予測を発表」
(3)経営戦略
当社の推進するコンパウンドSaaS構想は、複数のプロダクトを複数の市場に向けて展開することで、①多様なニーズをカバーできる、②クロスセルによる販売機会の最大化、③顧客のロイヤリティ向上による継続率の向上、④市場環境の変動リスクを最小化といった特徴を持ちます。特定の分野にフォーカスしたソリューションだけを提供するのではなく、統合的に顧客のニーズを解決できるソリューションを提供する体制を構築することが当社の経営戦略の中心となる考え方であります。
また、当社の推進するSaaS型クラウドサービス事業は、継続率の高いサービス利用料が収入の大半を占めるストック型ビジネス(サブスクリプションモデル)であり、収益・投資等の計画を立てやすく、スケールメリットを得やすいビジネスモデルのため、基本的には堅調な事業推進が可能となっております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は「世の中の課題をクラウドで解決する」というビジョンのもと、特定の分野にフォーカスしたソリューションだけを提供するのではなく、統合的に顧客のニーズを解決できるソリューションを提供する体制を構築するため、以下のとおり当社の事業上及び財務上の課題として掲げております。
①顧客に対する提供価値の向上と販路の拡大
当社事業には競合する企業が多数存在しておりますが、次の3点について他社との差別化を図っております。
a.充実したカスタマーサポート
近年多くの企業がカスタマーサポートをメールやチャットのみの対応としておりますが、当社は課題解決の即時性及び有効性を重視し、電話対応も行っております。電話での問答で課題解決が図れない場合は、オンラインMTGで画面共有しながらサポートを行うなど、完全伴走型で顧客の課題解決をサポートする体制は当社の強みの一つであると考えております。
b.新アジャイルモデルによるサービスのカスタマイズ性
新アジャイルモデルとは、SaaS型だけでは不満、スクラッチ型では費用が増大になる、といった両者の課題を解決した開発モデルになります。
汎用的な部分はSaaS型によるリカーリングモデル((注)3)による提供、そこに各企業の要望部分の開発を一部加える事で、SaaSでもない、スクラッチ開発でもない、新たなアジャイルモデルの提供になります。独自開発を一部加える事により、顧客独自のシステムとなり、顧客継続率・LTVの最大化を実現化しております。
(注)3.継続的に価値を提供し、長期的な収益(継続収益)を得るビジネスモデル
<新アジャイルモデル モデル比較表>・SaaS型とスクラッチ開発型両方のメリットを提供
| SaaS型 | スクラッチ型 | LTV-Xシリーズ | |
| 導入 | ○ (低い) | × (高い) | 〇 (低い) |
| コスト | ○ (比較的安価) | × (高価) | ◎ (安価) |
| カスタマイズ | △ (低い) | ○ (高い) | 〇 (SaaS+カスタマイズ) |
[特徴]
・SaaS型では要望が満たせない、スクラッチ型では費用が膨大になるという企業課題を解決
・汎用的な部分はSaaS型で月額課金、そこに各企業の要望部分の開発(スポット課金)を加えるこ
とで、SaaSでもない、スクラッチでもない新たなアジャイルシステムとなり、顧客継続率・LT
Vの最大化を実現
c.低価格・従量課金の仕組み
当社のサービスは、競合他社に比べると安価に導入・運用が可能です。クラウドサービスであるため多額の初期費用がかからないことはもちろん、ランニングコストも低く抑えられることで、顧客の導入コスト及び運用負荷を軽減することが可能です。
また当社サービスは、メール配信機能を持つツールとして一般的なメール配信数による従量課金を行っておりません。これは、メールの配信数(課金)を気にして十分な施策を打てない(メールマガジンを配信できない)ことを避けるためであり、大きな特徴の一つであります。
これらの点をふまえ、当社はこれまでもサービス面、性能面、機能面で競争力を高めてまいりました。今後も顧客の声を積極的に取り入れ、性能面の改善や新機能の追加を継続的に提供することにより、顧客への提供価値向上を図ることが重要であると考えております。また、今後も継続して広告宣伝活動の強化、提携代理店等との連携強化等を通じ、自社サービスの販路拡大を進めてまいります。
②優秀な人材の確保
当社が中長期的に成長するにあたり、提供するサービスの付加価値を高め、新規顧客を獲得するとともに、サービスの解約率を低く抑えることが重要であると考えております。そのためには、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えております。事業の拡大に合わせて優秀な人材の採用と、優秀な人材の育成を継続して進めてまいります。
③情報管理体制の強化
当社は、顧客が保有する個人情報を含め様々な情報を預かっているため、当該情報管理を継続的に強化し続けることが重要であると考えております。そのため、プライバシーマークを取得し情報管理体制の維持向上を図るといった対策を行っております。また、情報管理規程等に基づき管理を徹底するだけでなく、社内教育・社内研修の実施やシステムの整備等を継続して行っております。
④システムの安定性の確保
当社は、インターネットを利用して顧客にサービスを提供しているため、システムの安定稼働が必要不可欠であります。このため、顧客の増加に合わせたサーバーの処理能力を増強する施策を計画的に実施し、システムの安定性確保に努めてまいります。また、災害発生時に備えてバックアップサーバーを構築する施策も継続して実施しております。
⑤内部管理体制の強化
当社は成長段階にあり、業務運営の効率化やガバナンス、リスクマネジメントのための内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。そのため当社は監査等委員会の設置、社外取締役の選任、内部監査体制の強化などを通じて、コンプライアンス強化に努めております。また、内部監査人と監査等委員会との連携強化等の施策により業務執行の適法性・妥当性・透明性を監視する機能を強化し、財務報告に係るリスクを最小化して、経営の健全化に努めてまいります。
⑥財務上の課題
当社は無借金経営を維持しており、キャッシュ・フロー及び手元流動性ともに安定した状態を確保しており、本書提出日現在において対処すべき財務上の重要課題はございません。なお、今後の事業拡大に備えて、更なる内部留保資金の確保等により、引き続き財務基盤の強化に努めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社が提供するサービスは、サービス利用料としての月額料金を課金することで、継続的な収益を獲得することができるものであるため、MRR、金額解約率を指標として重視しております。
<用語集>
| 用語 | 説明 |
| アジャイルモデル (アジャイル型) | アジャイル開発のこと。 アジャイル開発とはソフトウエア開発手法のひとつで、機能単位の小さなサイクルで[計画・設計・開発・テスト]までの工程を繰り返す開発方法。変化に対応しながら進めることで、リスクを最小限にすることが出来る。 |
| スクラッチ型 | スクラッチ型開発のこと。 スクラッチ開発とは、ソフトウエアやコンピュータシステムをゼロの状態から、完全オーダーメイドで作り出す開発手法のこと。 |
| スポット課金 | 継続型の従量課金に対して、単発での課金形態のこと。 初期費用や追加の開発費用などがこれにあたる。 |
| MRR | MRRは、Monthly Recurring Revenueの略で、「月次経常収益」や「月間定期収益」のように、毎月繰り返し得ることのできる月額料金。該当期の最終月の数値のこと。また、毎年繰り返し得ることのできる年額料金をARRといい、Annual Recurring Revenueの略で、該当期の最終月のMRRを12倍した数値のこと。 |
| 金額解約率 | 金額解約率は、年間MRRに占める年間解約金額(前月解約による当月MRR減収額の年間合計)のこと。 |