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訂正有価証券届出書(新規公開時)

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2026/10/14 11:00
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(2)【手取金の使途】
上記の手取概算額695,336千円については、「1 新規発行株式」の(注)3.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限223,440千円と合わせた合計手取概算額上限918,777千円について、設備資金、研究開発費、運転資金に充当する予定であります。
① 設備資金
研究所への設備投資として研究関連機器の購入を予定しております。名古屋研究所に「フローサイトメトリー」の購入で20,000千円、宮崎研究所に「抗体の親和性測定機器」及び「セルサイトソーター」の購入で100,000千円の合計120,000千円を投資する計画です。「フローサイトメトリー」の購入は、2028年3月、「セルサイトソーター」の購入は2029年3月、「抗体の親和性測定機器」の購入は2030年3月を予定しております。「フローサイトメトリー」は、蛍光色素で標識した抗体を用いて細胞を生きたまま染色し、細胞の膜表面に抗体が結合するタンパク質が存在するかどうかを解析する機器です。当社のプロジェクトの多くが細胞膜上面に存在するタンパク質に対する抗体を取得するプロジェクトであり、この機器を研究に導入することで、より早くより正確に抗体の評価を行うことが可能となり、研究の効率化につながると期待しております。「セルサイトソーター」は、前述の「フローサイトメトリー」の細胞分析機能に、細胞の選別機能を付加した機器です。当社は、抗体スクリーニングの工程にこの機器を導入し、細胞に高い親和性で結合する抗体を短期間で取得し、研究効率の向上を目指します。この投資により自社プロジェクトを効率化することで抗体スクリーニングに必要な時間を30%~50%程度短縮できると考えております。これにより、共同研究先の製薬会社が求める抗体を短期間で提供できることになり、早期のマイルストーン収入が期待でき、より早期の投資回収が可能となります。さらに、研究期間を短縮できれば、パイプライン数を増加させることが可能となり、より多くの収益機会が得られることを期待しております。
② 研究開発費
今後新規に開始されるプロジェクトを含めた自社プロジェクトの研究開発並びに基盤技術の開発を推進するために必要な研究開発費として合計542,000千円を投資する計画です。
資金使途の内訳は、研究開発にかかる人件費として220,500千円(2028年3月期71,500千円、2029年3月期73,500千円、2030年3月期75,500千円)、小規模な薬効確認試験費用などの外部委託費として123,250千円(2028年3月期42,000千円、2029年3月期48,000千円、2030年3月期33,250千円)、試薬・消耗品費として117,250千円(2028年3月期42,000千円、2029年3月期42,000千円、2030年3月期33,250千円)、大学との共同研究契約に伴う共同研究費及び産学連携費として81,000千円(2028年3月期27,000千円、2029年3月期27,000千円、2030年3月期27,000千円)の支出を予定しております。
自社プロジェクトで取得した抗体を用いて、当社で小規模な薬効確認試験を実施し、当該抗体医薬品の上市確率を向上させることが可能です。医薬品は、基礎的な研究からスタートして、臨床試験を成功に導き、患者の手元に医薬品を届けることができる上市確率が非常に低いと言われており、特に、臨床試験で期待される治療効果が得られず、開発を中断する可能性が高いことが特徴です。ペット用の医薬品開発においては、本格的な臨床試験を行う前に、対象とする動物種であるイヌやネコに開発中の医薬品を探索的に投与する試験を行うことができます。この試験で、薬効が確認できれば、臨床試験における投与量や投与間隔等の参考になり、臨床試験の成功率が格段に向上することが見込まれ、医薬品が承認を受けて市場で利用される上市確率の向上が見込まれます。当社の事業規模では、自社で医薬品の開発を行い、かつ、販売までを行うことは難しいため、医薬品の種(シーズ)を大手製薬会社に導出(他社へライセンス供与または権利譲渡すること)することになります。これらの試験結果を導出先候補企業に示すことにより、導出先の候補企業は臨床試験や医薬品製造方法の開発を効率的に進めることが可能となります。そのため、このデータを取得したパイプラインの価値は導出契約時の経済条件の向上が見込まれるため、現状の導出契約よりも、抗体導出時の契約時一時金、マイルストーン収入額(導出後の開発の進捗度により支払われる報酬のこと)及び販売ロイヤリティの料率が高くなることが期待されます。
これらの試験を実施するための抗体作製費用を「試薬・消耗品費」として計上し、小規模な薬効確認試験は試験受託機関で試験を実施するため、「外部委託費」として計上しております。
抗体医薬の分野においてもAI(人工知能)を活用し、より活性の強い抗体を短期間で開発することが可能となっています。このような状況を鑑み、当社のプラットフォーム技術にAIを活用し、創薬開発の強化を図る予定です。当社はこれまで多数の抗体スクリーニングを手掛け、スクリーニングによって取得した抗体のアミノ酸配列をデータベース化して保有しております。AIは一般的に学習させる基礎データが多いほど、解析能力が向上し、有用なデータをフィードバックできることが知られております。AI学習させる基礎データとして、イヌやネコの抗体配列を多数登録しているこのデータベースはAIに学習させるうえで非常に利用価値が高く、このような多数の抗体配列を保有していない同業他社よりも優れたAI創薬の可能性が期待できます。AI活用により、より短期間でより活性の強い抗体を提供できる環境となり、当社のパイプライン構築に大いに貢献すると考えております。これらの資金は、「外部委託費」のうち、2029年3月期20,000千円、2030年3月期10,000千円が予算計上されております。
③ 運転資金
運転資金として、256,777千円を充当いたします。内訳は、研究員以外の人件費として209,577千円(2028年3月期100,000千円、2029年3月期4,577千円、2030年3月期105,000千円)、人材派遣等の外注費として16,200千円(2028年3月期4,200千円、2029年3月期9,000千円、2030年3月期3,000千円)、新規顧客開拓のための海外(北米)イベント参加費として、9,000千円(2028年3月期2,000千円、2029年3月期3,000千円、2030年3月期4,000千円)、海外(北米・欧州)の取引先との情報交換のための出張費として、22,000千円(2028年3月期7,400千円、2029年3月期7,300千円、2030年3月期7,300千円)を予定しております。
当社は現在ペット用抗体医薬品の研究開発を中心に事業を進めておりますが、成長のためには別の領域での抗体医薬品の研究開発が必須であると考えています。特に獣医療領域では、世界の売上の半分程度を牛豚等の産業用動物が占めております。産業用動物への抗体医薬品の応用は、抗体医薬品の製造コストの問題やどのような疾患領域に抗体医薬を応用するかなどの情報が少なく、当社としてこの領域への研究開発は手掛けておりません。Animab社は、家畜を対象とした経口投与可能な抗体医薬品の開発を手掛ける会社です。2025年にAnimab社が開発するNanoprotec®(毒性大腸菌を標的とした経口投与可能な抗体を飼料に混ぜて子豚に投与することで、生後間もない子豚の感染性下痢症に治療効果を発揮する新しい抗体医薬品)をHuvepharma社が販売権を獲得したというニュースが発表されました(Animab社プレスリリース:https://animab.com/press_april2025)。当社がプラットフォームを保有するラクダの単鎖抗体は製造コストを安く抑えることができますので、今後これらの領域への業務拡大を目指し、国際イベント等に参加して新規顧客の開拓を進めたいと考えております。
当社は既にペット用抗体医薬品4品目をパートナーとなる企業に導出済みで、開発活動の主体はパートナー企業となっております。当社の今後の事業収益はパートナー企業の開発進捗に伴う開発マイルストーン収入や販売ロイヤリティ収入の占める割合が大きくなっていきます。また、2025年3月に代表取締役新庄と取締役研究開発部執行役員前田がフランスのCeva社及びVirbac社を訪問し、導出した抗体医薬品の開発計画の確認を行いました。その場においては、当該抗体医薬品の開発計画に関する議論に加えて、Ceva社及びVirbac社が興味のある疾患分野や新規標的分子に関する情報交換を行うことができ、当社のパイプライン構築に非常に有用な情報を多数得ることができました。今後もパートナー企業との直接のコミュニケーションを積極的に行い、現在の顧客がリピーターとなるように海外出張への投資を増やしていきたいと考えています。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等にて運用する予定であります。
また、上記手取概算額が予定額を下回った場合には、当社の中長期的な成長基盤の確保に必要な支出である研究開発費への充当を最優先とし、次いで設備資金、運転資金の順に充当する方針であります。研究開発費については、自社プロジェクトの研究開発及び基盤技術の開発を継続的に推進するために必要な費用であり、原則として予定どおり充当する方針です。設備資金については、研究開発効率の向上に資する研究関連機器の購入を予定しておりますが、手取金が不足する場合には、当該機器の導入時期の一部延期又は購入内容の見直しを行う可能性があります。運転資金については、事業拡大に伴う人件費、外注費、海外イベント参加費及び出張費等に充当する予定ですが、手取金が不足する場合には、海外イベント参加費、出張費等の支出を優先的に延期又は縮小する方針であります。
なお、手取金が予定額を下回ったことにより不足額が生じた場合には、自己資金、営業収入及び必要に応じて金融機関からの借入れ等により補うことを検討する方針であります。また、上記の各資金使途に充当後、未充当額が生じた場合には、当社における事業拡大のための研究開発費及び運転資金に充当する予定であります。
(注)1.設備資金の内容については、「第二部 企業情報 第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」の項をご参照下さい。

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