有価証券報告書(内国投資証券)-第24期(平成27年6月1日-平成27年11月30日)
(1)【投資方針】
本投資法人は、規約において、中長期にわたり安定収益の確保を図ることを目標とし、資産を主として不動産等資産のうち不動産、不動産の賃借権、地上権及びこれらの資産のみを信託する信託の受益権に対する投資として運用することを目的とする旨、定めています(規約第26条)。本資産運用会社は、本投資法人の規約及び本投資法人との資産運用委託契約に基づいて、本投資法人の規約に定める基本方針を踏まえ、本資産運用会社の社内規程として資産運用ガイドラインを制定し、本投資法人の運用資産に係る運用方針を定めています。なお、資産運用ガイドラインは、不動産市場・資本市場・金融市場の現況と推移、一般経済情勢や不動産関連商品の市況、本投資法人の財務内容等を総合的に考慮して定められた、本投資法人の資産運用に係る基本方針を示した社内規程であり、今後これらの状況の変化に即して、本投資法人の規約及び本投資法人との資産運用委託契約の規定を踏まえつつ機動的に改定を行います。
規約及び資産運用ガイドラインに基づく本投資法人の投資方針は概ね以下のとおりです。
① 基本方針
投資対象不動産の取得に当たり、本投資法人は、中長期にわたり安定収益の確保を図ることを目標とし、そのため、投資対象不動産の用途及び投資地域の双方において、その時々の経済情勢・不動産市場動向等に応じた最適なポートフォリオの構築を目指し、各種リスクの軽減を図った資産運用を行い、以下のとおり、投資対象不動産の用途と投資地域において分散された、いわゆる総合型ポートフォリオを目指します。
(イ)投資対象不動産の用途
本投資法人は、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の用途の不動産(不動産を除く不動産等、不動産対応証券、特定社債券及び不動産関連ローン等資産の各裏付けとなる不動産を含みます。)に対して投資します(規約第27条第2項)。本資産運用会社の資産運用ガイドラインにおいては、「その他」にはコールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設等を含むと規定しています。
本資産運用会社は、かかる方針に従い、その時々の経済情勢、不動産市場動向等を考慮した上で取得する投資対象不動産を決定します。投資に際しては、各用途の投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合の上限を、原則として本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の60%とし、主として投資する投資対象不動産の用途を限定せず、最適なポートフォリオの構築を目指します。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(ロ)投資地域
本投資法人は、主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部の不動産(不動産を除く不動産等、不動産対応証券、特定社債券及び不動産関連ローン等資産の各裏付けとなる不動産を含みます。)に対して投資を行います(規約第27条第2項)。
本資産運用会社は、かかる方針に従い、首都圏の投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合を、原則として本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の50%以上とし、それ以外を首都圏を除く政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びその周辺部の投資対象不動産に対して投資することとしています。但し、首都圏を除く政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びその周辺部における投資は、1地域経済圏(注)当たりの投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額による投資割合が本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の1/3を超えないように投資を行うものとします。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(注)本書において「地域経済圏」とは、1つ又は複数の大都市及びその周辺都市から成る経済圏で、当該大都市の経済情勢及び不動産市場動向の影響等を強く受ける地域を意味します。
<主たる投資地域>
(注)首都圏とは、1都7県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県及び山梨県)を指します。
(ハ)本資産運用会社が目指すポートフォリオ構成のメリット
本資産運用会社は、本資産運用会社が目指すポートフォリオ構成に関して、以下のような利点があるものと考えています。
a.安定的な収益性
(ⅰ)投資対象不動産の用途
一般的に商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の投資対象不動産の収益性は、その用途にかかわらず、全国レベルの経済情勢、不動産市場動向等の影響を受けることが不可避である一方で、それぞれの用途毎の個別の市場が存在し、需要と供給の市場バランスがそれぞれの用途毎に異なる動向を示す傾向があります。したがって、本資産運用会社は、本投資法人の投資対象不動産の用途について一定の分散した投資が行われることにより、特定の用途の投資対象不動産に係る市場環境の動向がポートフォリオ全体の収益状況に及ぼす影響が平準化され、中長期的に比較的安定した収益性を確保することが可能になると考えています。
(ⅱ)投資地域
わが国の現在の経済環境においては、内在するリスク特性と収益性の観点から、東京都を中心とした首都圏における投資のみならず、首都圏以外の地域における投資についても、相当の合理性があるものと考えられます。したがって、本資産運用会社は、投資地域について一定の分散が行われることにより、特定の地域の経済情勢、不動産市場動向等がポートフォリオ全体の収益状況に及ぼす影響が平準化され、中長期的に比較的安定した収益性を確保することが可能になると考えています。また、本資産運用会社は、投資地域について一定の分散が行われることにより、地震等の地域的な自然災害等がポートフォリオ全体に及ぼすリスクを低減させることが可能になると考えています。
b.潜在的な外部成長力
前述のとおり、投資対象不動産の収益性は、それぞれの用途毎の個別の市場が存在し、需要と供給の市場バランスがそれぞれの用途毎に異なる動向を示す傾向があることに依拠しています。一方、本投資法人は、内包するリスクが比較的低く、収益性が比較的高いと判断され得る条件にて、可能な限りポートフォリオの拡大充実を図ることが重要であると考えています。こうした理解のもと、本資産運用会社は、本投資法人が取得する投資対象不動産の用途を限定せず、また、投資地域の分散を行うことは、安定した収益性の確保のみならず、外部成長の機会を増大させるという観点からも、投資主の利益の最大化に寄与するものと考えています。
(ニ)最適なポートフォリオの構築を可能にする本資産運用会社の能力
本資産運用会社における現在の経営陣及び主要な人材は、不動産の開発、購入、管理、売却等について丸紅グループにおいて専門的な知識を培ってきた者、及び金融機関において投資業務について経験を積んできた者から構成されており、現在の本資産運用会社の組織体制は、これらの人材が中核となって本投資法人の資産運用業務にあたることを企図しています。上記経営陣及び主要な人材の主な出身母体となった丸紅グループは、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の用途の不動産に関する開発・投資・運用等を行って参りました。
② 投資態度
(イ)本投資法人は、資産の運用の方針として、特定不動産の価額の合計額の本投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合が100分の75以上となるように運用します。なお、特定不動産とは、本投資法人が取得する特定資産のうち、不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を意味します(規約第27条第1項)。
(ロ)本投資法人の投資する不動産(不動産を除く不動産等、不動産対応証券、特定社債券及び不動産関連ローン等資産の各裏付けとなる不動産を含みます。)の用途は、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他とします(規約第27条第2項)。本資産運用会社の資産運用ガイドラインにおいては、「その他」にはコールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設等を含むと規定しています。
(ハ)投資対象地域は、主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部とします。また、インフラ等関連資産の投資対象地域は日本国内に限るものとします(なお、インフラ等関連資産の各裏付けとなる資産を含みます。)(規約第27条第2項)。
(ニ)本投資法人は、不動産等、不動産対応証券、特定社債券、不動産関連ローン等資産及びインフラ等関連資産への投資に際しては、十分なデュー・デリジェンス(詳細調査等。以下「デュー・デリジェンス」といいます。)を実施し、その投資価値を見極めた上で、投資環境等に応じてその投資を決定します(規約第27条第3項)。
(ホ)本投資法人は、その資産の運用にあたっては、不動産等のうち不動産及び不動産を信託する信託の受益権への投資を基本としますが、投資環境、資産規模等によっては、その他の不動産等(不動産等のうち不動産及び不動産を信託する信託の受益権を除いたものをいいます。)、不動産対応証券、特定社債券又は不動産関連ローン等資産への投資を行います。また、上記のほか、市況動向、政治経済情勢、インフラ市場動向等に鑑み、場合によっては、インフラ等関連資産への投資を行うこともできるものとします(規約第27条第4項)。
(ヘ)本投資法人は、運用資産の売却代金、有価証券(投信法において定義される意味を有します。以下同じです。)に係る償還金、利子等、匿名組合出資持分に係る分配金、不動産の賃貸収入その他収入金を再投資することができるものとします(規約第27条第5項)。
③ 運用方針
本投資法人は、中長期にわたり安定した収益性を確保しうる不動産を「本源的価値」を有する不動産と定義し、投資対象不動産の用途と投資地域の双方において分散が図られた総合型ポートフォリオを目指すとの投資方針のもと、幅広い投資対象の中から「本源的価値」を有する不動産の取得を行うとの厳選投資方針の実践を目指します。
厳選投資方針の実践のため、本投資法人は、不動産の「本源的価値」を決定づける第一の要素が「立地」、二次的要素が「スペック」、「テナント」及び「契約条件」と考え、投資対象不動産の取得にあたっては、各要素につき以下の項目について、「物件収益の成長余力」、「代替テナントの可能性」、「将来的な用途の汎用性」、「キャッシュ・フローの安定性」等の観点から検証及び分析を行います。
本資産運用会社は、前述の基本方針及び投資態度に基づき、上記運用方針のもと、以下の運用基準により、本投資法人の資産を運用します。
(イ)ポートフォリオ運用基準
a.保有期間
本資産運用会社は、原則として中長期保有を目的とした運用資産の取得を目指し、短期売却を目的とする資産取得を行わないものとします。
b.取得基準
本資産運用会社は、本投資法人が投資を行う主たる投資対象である運用資産に投資を行う際、その現在状況、将来にわたる収益性、リスク、立地、建物及び設備の保守管理状況、修繕履歴、劣化又は陳腐化への対応、耐震性、権利関係、テナントの状況、建物賃貸借契約内容、環境、地質等の調査及び不動産の鑑定評価(不動産鑑定士が鑑定評価と同様の手法を用いて行う価格調査等を含むものとします。以下同じです。)を含むデュー・デリジェンスを行います。本資産運用会社は、その結果を踏まえ、将来にわたる経済情勢、不動産市場の動向、物件の将来のテナント入居可能性、今後予想される収益に影響を与える大きな費用項目の有無を勘案し、また当該運用資産の取得がポートフォリオ全体の成長に寄与するか否か、ポートフォリオのパフォーマンスの向上につながるか否かにつき中長期的な観点から評価を行い、投資利回りを重視した総合的な投資判断を行います。さらにポートフォリオの用途・地域構成について、本資産運用会社は、不動産毎の用途、地域に応じた市況の動向、中長期の見通しについて常時調査・分析し、必要に応じて組入割合の見直し等を実施します。
(ⅰ)用途
本資産運用会社は、資産運用ガイドラインにおいて、その時々の経済動向及び不動産市場の動向等を考慮の上、ポートフォリオにおける各用途の投資割合を設定することとしており、各用途の投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額(注)に基づく投資割合の上限については、本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の60%としています。
なお、投資対象不動産の用途が複数にわたる場合には、以下の基準により各用途の割合を算出します。
A. 当該投資対象不動産の取得価格が50億円以下の場合は、その全てを賃貸可能面積が最大となる用途に区分します。
B. 当該投資対象不動産の取得価格が50億円超の場合は、当該投資対象不動産の各用途の賃貸可能面積比率に基づき評価額を按分して各用途に区分します。但し、賃貸可能面積が当該投資対象不動産の35%以下となる用途については、賃貸可能面積比率が最大となる用途に加えるものとします。
(注)取得した投資対象不動産について前期末における最新の鑑定評価額(不動産鑑定士の調査価格その他合理的且つ客観的に算定された評価額を含むものとします。以下同じです。)の総額から期中に売却した投資対象不動産の鑑定評価額の合計を控除し、期中に取得した投資対象不動産に係る鑑定評価額の合計を加算して求められた額をいいます。以下同じです。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(ⅱ)投資地域
資産運用ガイドラインにおいて、首都圏における投資は、首都圏に所在する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合が、本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の50%以上(注)となることとしています。
また、各地域の経済環境、市場動向等も考慮して、主要経済活動の中心である首都圏以外の各地域経済圏における投資は、それぞれの地域経済圏に所在する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合が本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の1/3を上回らないこととします。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(注)首都圏への配分を50%以上とした理由は、首都圏では各用途共に市場規模が他の地域に比べて際立って大きいこと、市場流動性が高いこと等を考慮し、当該地域をポートフォリオのコア部分を構成すべき地域と認識したためです。
(ロ)具体的投資基準
上記の各用途に関する現在の市場状況の理解に基づき、本資産運用会社は、資産運用ガイドラインに従って本投資法人の投資基準を以下のとおりとします。
a.投資対象不動産の属性
(ⅰ)商業施設
A. 立地
主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部を投資対象エリアとします。
B. その他
立地特性(交通の便・道路付け等)及び当該商圏の範囲を適正に認識・設定した上で、商圏人口、人口動態、年齢構成、世帯数、平均所得、持ち家比率等多岐にわたる商圏分析の上、当該商圏が有する潜在性、成長性等を的確に把握すると共に、テナントの業態と商圏の適合性についての十分な分析を行います。また、競争力の観点からは、商圏内での競合状況、潜在的な新規競合発生の余地等を含めて、慎重に分析を行います。以上の分析を踏まえ、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、商圏の規模、業態毎の標準的な規模、各テナントとの賃貸借契約の内容、代替テナント確保の容易性、地域の将来性等を総合的に考慮した上で、投資を行います。
(ⅱ)オフィスビル
A. 立地
主として、首都圏及び政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市を投資対象エリアとします。
首都圏及び政令指定都市以外の日本全国の主要都市に所在するものに関しては、その都市で十分な競争力のあるものに限定して投資を行います。
B. その他
内外装のグレード感、天井高、設備仕様(電気容量、空調方式、通信回線数、セキュリティー等)等のビルの仕様が、当該ビジネスエリアの中で十分な競争力を持っているものを投資対象とします。その上で、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性、地域の将来性等を総合的に考慮した上で、投資を行います。
(ⅲ)ホテル
A. 立地
主として、首都圏及び政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市を投資対象エリアとします。
B. テナントとの賃貸借契約
原則として、リース方式(賃貸借直営方式)により運用する形態のものを投資対象とします。
C. 規模
個別の立地特性による地域性や機能又は業態毎の標準的な規模をベースとし、地域の将来性を考慮の上で、適正規模を判断します。
D. 種類
投資対象とするホテルの種類は限定しません。
E. その他
立地特性及びマーケット動向(商圏・競合状況、宿泊目的・種別・人数・料金・稼働率等)、オペレーターの業績、決算内容等信用状況、賃料水準、賃貸借期間、敷金金額、中途解約条件内容、代替テナントの可能性等を総合的に考慮した上で投資します。
(ⅳ)住居
A. 立地
主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部を投資対象エリアとします。
B. その他
建物のグレード感、設備仕様、賃料水準、収益の安定性等に留意し、投資を行います。
(ⅴ)その他
その他の投資対象不動産には、コールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設等が含まれます。その他の投資対象不動産については、用途が多様であることに鑑み、具体的な立地及び規模の制限は設けませんが、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性、設備の汎用性等を総合的に考慮した上で、投資を行います。
b.投資額
投資額については、資産運用ガイドラインにおいて、以下のとおり定めています。なお、本項における投資額とは取得する運用資産の取得価格を意味します。
(ⅰ)1運用資産当たりの最低投資額
1運用資産当たりの最低投資額は、投資対象不動産を対象とする場合は、原則として、用途毎にそれぞれ、商業施設は15億円以上、オフィスビルは20億円以上、ホテルは15億円以上、住居は10億円以上とし、その他については最低投資額を定めないものとします。投資対象不動産以外を対象とする場合は原則として、1億円(匿名組合出資持分等の場合は10百万円)以上とします。なお、本投資法人が保有する運用資産のうち、本号の基準を満たしていない運用資産もありますが、それら運用資産の属性や収益性、また旧NCI物件は本合併時点の時価を受入価格として承継していること等に鑑みて投資対象としています。
所有者を同じくする複数の運用資産を同時に取得する案件において、少なくとも1運用資産が最低投資額の基準を満たす場合においては、最低投資額の基準未満の運用資産が含まれていても、当該運用資産について安定収益もしくは短期売却が見込める場合は、当該運用資産への最低投資額の基準を適用しないこととします。
(ⅱ)1運用資産当たりの最高投資額
1運用資産当たりの最高投資額は、原則として当該運用資産取得後の運用資産への投資額累計の20%以下とします。投資額累計とは、前期末における保有運用資産の最新の鑑定評価額の総額から当期に売却した運用資産の鑑定評価額を控除し、当期に取得した運用資産の取得時における鑑定評価額の合計及び新たに投資する運用資産の取得時における鑑定評価額を加算して求められた額とします。なお、不動産鑑定士による鑑定評価額や調査価格を用いることができない資産の場合は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準・慣行により付されるべき価格を用いるものとします。
(ⅲ)取得価格の算定基準
投資対象不動産に投資する場合の取得価格は、鑑定評価額を参考に判断しますが、ポートフォリオのパフォーマンスの向上につながるか否かにつき中長期的な観点から評価を行い、また投資利回りを重視し、総合的に投資判断を行います。
スポンサー関係者から取得する場合の取得価格は、鑑定評価額と同等か又はそれ未満の金額としますが、第三者から取得する場合は、鑑定評価額を上回って取得する場合があります。
c.開発中の不動産
開発中又は開発を予定する不動産(以下「開発不動産」といいます。)への投資は原則として行わないものとします。但し、竣工後のテナントが確保されている場合、又は完工・引渡しに関するリスクが軽減若しくは最小化されると判断される場合、建物竣工後の取得を条件に投資対象不動産の取得のための契約を締結できるものとします。
なお、以下の場合は、開発不動産と見做さないものとします。
A. 土地のみを投資対象とする不動産(底地)で、借地人と賃貸借契約(予約契約を含む)が締結されている場合。
B. 増築中又は増築を前提とした不動産で、増築部分の延床面積が、既存部分の延床面積を上回らない場合。
(ハ)デュー・デリジェンス
本資産運用会社は、運用資産を取得するに際して、デュー・デリジェンスを行うことを予定しています。デュー・デリジェンスに際しては、本投資法人の費用負担において弁護士、公認会計士、不動産鑑定士、エンジニア、マーケットリサーチャー等専門家に調査を依頼し、様々な視点から精緻な調査を行うものとします。
デュー・デリジェンスにおける調査項目は、原則として以下の表に記載する事項とします。但し、個々の記載事項は投資対象不動産及びその他運用資産の裏付けとなる不動産の用途・個別特性によってその重要性が異なることがあり、以下の表に記載する全ての項目について調査を行うとは限りません。また、記載事項以外の調査を行うこともあります。
以下の表に記載する項目は、運用資産の取得の判断にあたっての調査項目であり、本投資法人が取得する運用資産が、その特性又は取得の状況等によって、結果的に以下の項目の一部について基準を満たさないこともあります。たとえば、耐震性については、原則として新耐震基準適合又は同水準以上の不動産を投資対象としますが、耐震補強工事実施済(取得後に工事実施が可能な場合を含みます。)の不動産についても投資対象とします。
(ニ)付保方針
付保方針については、資産運用ガイドラインにおいて以下のとおり定めています。
a.火災等の災害や事故により生じる建物の損害又は対人対物を保険事由とする第三者からの損害賠償請求による損害等に対応するため、個別の物件の特性に応じて適切と判断される内容の火災保険や賠償責任保険等の損害保険の付保を行います。
b.地震保険の付保に関しては、ポートフォリオPMLを基準に、災害による影響と損害保険料とを比較考慮の上、付保の判断を行います。但し、1物件のPMLが20%を超える物件がある場合には、その物件について個別に地震保険の付保を行います。
(注)PML(Probable Maximum Loss)とは、地震による予想最大損失率をいいます。PMLには個別物件に関するものと、ポートフォリオ全体に関するものとがあります。PMLについての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に、想定される最大規模の地震(再現期間475年の大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達原価に対する比率(%)で示したものをいいます。
(ホ)売却方針
売却方針については、資産運用ガイドラインにおいて以下のとおり定めています。
a.取得する運用資産は、中長期的な保有を基本方針とします。
b.個々の運用資産の売却は、中長期的な不動産市況、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性、不動産の劣化又は陳腐化に対する資本的支出額等の見込み、ポートフォリオの構成並びに資金調達環境等を考慮の上総合的に判断します。
c.本投資法人が適用する会計基準に照らし「減損の兆候あり」と判定された物件については、「減損管理物件」として売却の検討を開始します。但し、「減損管理物件」であっても資産運用に関する総合的な見地により売却しないと判断することもあります。
(ヘ)財務方針
以下のとおりの財務方針に基づき、財務戦略を立案、実行します。
a.借入れ及び投資法人債の発行
(ⅰ)本投資法人は資産の効率的な運用及び運用の安定化を図るため、資産の取得資金、賃貸を行う不動産及び信託受益権に係る信託財産である不動産に係る工事代金、敷金・保証金の返還、分配金の支払、本投資法人の費用の支払、借入金及び投資法人債の債務の履行を含む債務の返済及び運転資金を使途として、借入れを行い又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。以下本a.において同じです。)を発行できます。但し、借入金と投資法人債の限度額はそれぞれ1兆円とし、かつ、その合計額は1兆円を超えないものとします(規約第33条第1項、第2項)。
(ⅱ)前記(ⅰ)に基づき借入れを行う場合、借入先は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号、その後の改正を含みます。以下「金融商品取引法」といいます。)に規定する適格機関投資家(但し、租税特別措置法第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)に限るものとします(規約第33条第3項)。
(ⅲ)本資産運用会社は、前記(ⅰ)に基づき借入れを行う場合、資本市場及び金利の動向、本投資法人の資本構成又は既存投資主への影響等を総合的に考慮し、将来にわたる経済・社会情勢の変化を予測の上、借入期間及び固定・変動の金利形態といった観点から効率的な資金調達手段を選定します。
(ⅳ)本投資法人は、特定資産の新規購入、テナント預り金の返還又は運転資金等への機動的な対応を目的として、手元流動性の見地において、不動産市況等のほか、金融市場の動向や資金の需給環境も考慮しつつ、特定融資枠設定契約、コミットメントライン契約等の、事前の融資枠設定又は随時の借入れの予約契約の締結を検討するものとし、必要に応じ、これらの契約を締結します。
(ⅴ)借入れ及び投資法人債の発行に際して、本投資法人は運用資産を担保として提供することができるものとします(規約第33条第4項)。
(ⅵ)本投資法人の資産総額(注)のうち、借入金及び投資法人債発行残高が占める割合(以下「LTV」といいます。)の上限については、60%を目途としますが、資産の取得及び評価額の変動等に伴い、一時的に上記数値を超えることがあります。
(注)資産総額とは、LTV計算時における直近の決算期末貸借対照表における資産の部の金額をいい、特定不動産について鑑定評価に基づいて算定した価格と期末帳簿価格との差額を当該特定不動産の期末帳簿価格に加減して求めた金額とします。
b.投資口の追加発行
投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口の割合持分の低下)に配慮した上で、投資口の追加発行を適時行うものとします。
(ト) 運用管理方針
a.賃貸方針
(ⅰ)新規テナントとして入居を希望する法人・個人の業種、業容、業績、財務状況等の信用情報について十分に精査を行った上で賃貸借契約を締結します。
(ⅱ)新規テナントに対しては、可能な限り中長期にわたる賃貸借契約の締結に努めます。既存テナントに対しては、個々の投資対象不動産の良好な管理状態を保つことにより、満足度を向上させ、中長期にわたって賃貸借契約が更新できるように努めます。
b.管理方針
(ⅰ)取得した投資対象不動産においては、中長期的視点から継続的な設備投資による資産価値・競争力の維持・向上を図り、かつ収入拡大(賃料等の増加、空室率の低減、契約期間の長期化及び固定化等)と費用(外注委託費、水道光熱費等)の適正化を図り運用収益の安定的な成長を目指します。
(ⅱ)本資産運用会社は、各投資対象不動産の特性に応じて、また、過去の関与度合い等を考慮に入れながら、投資対象不動産毎に可能な限り最適なプロパティ・マネジメント会社を選定し、委託するプロパティ・マネジメント業務の具体的な内容や報酬等について細部を交渉します。
当期末時点で保有する投資対象不動産に関しては、それぞれ以下のプロパティ・マネジメント会社に対してプロパティ・マネジメント業務を委託しています。
(平成27年11月30日時点)
(注1)平成27年10月1日付で「株式会社ザイマックスプロパティズ」のプロパティ・マネジメント業務は「株式会社ザイマックスビルマネジメント」へ吸収分割により承継され、「株式会社ザイマックスビルマネジメント」は、同日付で商号を「株式会社ザイマックスアルファ」へ変更しています。
(注2)平成28年2月1日より、委託先を株式会社長谷工ライブネットに変更しています。
(ⅲ)本投資法人は、投資対象不動産の維持又は価値向上に必要と認められる長期修繕積立金、支払準備金、配当準備金並びにこれらに類する積立金及び引当金等を積み立てることができます。このうち、修理・修繕・貸付工事に対応する積立金は、投資対象不動産毎に定める工事計画に基づき決定します。
(ⅵ)収益の大幅な減少や変動の要因となり得る事項のうち、天災事変に対しては、損害保険(火災保険、賠償責任保険等)の付保等の諸手段を講じ、テナント退去による収益の大幅な減少や変動に対しては、用途と地域を限定しない総合型リートの強みを活かし、特定用途・地域・テナントへの集中リスク低減を図ります。
c.「要管理物件」の基準
下記A.~C.のいずれかの基準に該当している、収益状況の悪化している保有物件を「要管理物件」とし、収益改善のための施策を立案・実施して、収益改善の早期実現に努めます。
A. 月次毎の稼働率が65%を下回り、その状態が6か月以上継続した場合。
B. 毎決算期に開示するNOIに基づいて算出された年換算利回りが2.5%を下回った場合。
C. 毎決算期に開示する鑑定評価額が、当該決算期末時点簿価の70%を下回った場合。
(注)NOI(Net Operating Income)とは、減価償却前の賃貸事業損益をいいます。但し、物件取得時に資産計上する公租公課等特殊要因があるものについてはこれを排除した理論値に修正したもので算出します。
(チ) 開示方針
a.本投資法人は、投信法、金融商品取引法、東京証券取引所、一般社団法人投資信託協会等がそれぞれ要請する内容及び様式に沿って開示を行います。
b.投資家に対して正確で偏りのない情報をできる限り迅速に伝達できる環境を整えることに努めます。
c.投資家に対してできる限りの情報開示に努めると共に、投資家にわかりやすい情報の提供に努めます。
本投資法人は、規約において、中長期にわたり安定収益の確保を図ることを目標とし、資産を主として不動産等資産のうち不動産、不動産の賃借権、地上権及びこれらの資産のみを信託する信託の受益権に対する投資として運用することを目的とする旨、定めています(規約第26条)。本資産運用会社は、本投資法人の規約及び本投資法人との資産運用委託契約に基づいて、本投資法人の規約に定める基本方針を踏まえ、本資産運用会社の社内規程として資産運用ガイドラインを制定し、本投資法人の運用資産に係る運用方針を定めています。なお、資産運用ガイドラインは、不動産市場・資本市場・金融市場の現況と推移、一般経済情勢や不動産関連商品の市況、本投資法人の財務内容等を総合的に考慮して定められた、本投資法人の資産運用に係る基本方針を示した社内規程であり、今後これらの状況の変化に即して、本投資法人の規約及び本投資法人との資産運用委託契約の規定を踏まえつつ機動的に改定を行います。
規約及び資産運用ガイドラインに基づく本投資法人の投資方針は概ね以下のとおりです。
① 基本方針
投資対象不動産の取得に当たり、本投資法人は、中長期にわたり安定収益の確保を図ることを目標とし、そのため、投資対象不動産の用途及び投資地域の双方において、その時々の経済情勢・不動産市場動向等に応じた最適なポートフォリオの構築を目指し、各種リスクの軽減を図った資産運用を行い、以下のとおり、投資対象不動産の用途と投資地域において分散された、いわゆる総合型ポートフォリオを目指します。
(イ)投資対象不動産の用途
本投資法人は、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の用途の不動産(不動産を除く不動産等、不動産対応証券、特定社債券及び不動産関連ローン等資産の各裏付けとなる不動産を含みます。)に対して投資します(規約第27条第2項)。本資産運用会社の資産運用ガイドラインにおいては、「その他」にはコールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設等を含むと規定しています。
本資産運用会社は、かかる方針に従い、その時々の経済情勢、不動産市場動向等を考慮した上で取得する投資対象不動産を決定します。投資に際しては、各用途の投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合の上限を、原則として本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の60%とし、主として投資する投資対象不動産の用途を限定せず、最適なポートフォリオの構築を目指します。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(ロ)投資地域
本投資法人は、主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部の不動産(不動産を除く不動産等、不動産対応証券、特定社債券及び不動産関連ローン等資産の各裏付けとなる不動産を含みます。)に対して投資を行います(規約第27条第2項)。
本資産運用会社は、かかる方針に従い、首都圏の投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合を、原則として本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の50%以上とし、それ以外を首都圏を除く政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びその周辺部の投資対象不動産に対して投資することとしています。但し、首都圏を除く政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びその周辺部における投資は、1地域経済圏(注)当たりの投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額による投資割合が本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の1/3を超えないように投資を行うものとします。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(注)本書において「地域経済圏」とは、1つ又は複数の大都市及びその周辺都市から成る経済圏で、当該大都市の経済情勢及び不動産市場動向の影響等を強く受ける地域を意味します。
<主たる投資地域>
| 首都圏(注) | 地方 | ||
| 東京都心6区 | 東京23区 | 首都圏地域 | 政令指定都市(首都圏所在のものを除く)をはじめとする日本全国の主要都市(周辺部を含む) |
| 千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区、品川区 | 東京都内23区から東京都心6区を除いた地域 | 首都圏から東京都内23区を除いた地域 | |
(注)首都圏とは、1都7県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県及び山梨県)を指します。
(ハ)本資産運用会社が目指すポートフォリオ構成のメリット
本資産運用会社は、本資産運用会社が目指すポートフォリオ構成に関して、以下のような利点があるものと考えています。
a.安定的な収益性
(ⅰ)投資対象不動産の用途
一般的に商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の投資対象不動産の収益性は、その用途にかかわらず、全国レベルの経済情勢、不動産市場動向等の影響を受けることが不可避である一方で、それぞれの用途毎の個別の市場が存在し、需要と供給の市場バランスがそれぞれの用途毎に異なる動向を示す傾向があります。したがって、本資産運用会社は、本投資法人の投資対象不動産の用途について一定の分散した投資が行われることにより、特定の用途の投資対象不動産に係る市場環境の動向がポートフォリオ全体の収益状況に及ぼす影響が平準化され、中長期的に比較的安定した収益性を確保することが可能になると考えています。
(ⅱ)投資地域
わが国の現在の経済環境においては、内在するリスク特性と収益性の観点から、東京都を中心とした首都圏における投資のみならず、首都圏以外の地域における投資についても、相当の合理性があるものと考えられます。したがって、本資産運用会社は、投資地域について一定の分散が行われることにより、特定の地域の経済情勢、不動産市場動向等がポートフォリオ全体の収益状況に及ぼす影響が平準化され、中長期的に比較的安定した収益性を確保することが可能になると考えています。また、本資産運用会社は、投資地域について一定の分散が行われることにより、地震等の地域的な自然災害等がポートフォリオ全体に及ぼすリスクを低減させることが可能になると考えています。
b.潜在的な外部成長力
前述のとおり、投資対象不動産の収益性は、それぞれの用途毎の個別の市場が存在し、需要と供給の市場バランスがそれぞれの用途毎に異なる動向を示す傾向があることに依拠しています。一方、本投資法人は、内包するリスクが比較的低く、収益性が比較的高いと判断され得る条件にて、可能な限りポートフォリオの拡大充実を図ることが重要であると考えています。こうした理解のもと、本資産運用会社は、本投資法人が取得する投資対象不動産の用途を限定せず、また、投資地域の分散を行うことは、安定した収益性の確保のみならず、外部成長の機会を増大させるという観点からも、投資主の利益の最大化に寄与するものと考えています。
(ニ)最適なポートフォリオの構築を可能にする本資産運用会社の能力
本資産運用会社における現在の経営陣及び主要な人材は、不動産の開発、購入、管理、売却等について丸紅グループにおいて専門的な知識を培ってきた者、及び金融機関において投資業務について経験を積んできた者から構成されており、現在の本資産運用会社の組織体制は、これらの人材が中核となって本投資法人の資産運用業務にあたることを企図しています。上記経営陣及び主要な人材の主な出身母体となった丸紅グループは、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の用途の不動産に関する開発・投資・運用等を行って参りました。
② 投資態度
(イ)本投資法人は、資産の運用の方針として、特定不動産の価額の合計額の本投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合が100分の75以上となるように運用します。なお、特定不動産とは、本投資法人が取得する特定資産のうち、不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を意味します(規約第27条第1項)。
(ロ)本投資法人の投資する不動産(不動産を除く不動産等、不動産対応証券、特定社債券及び不動産関連ローン等資産の各裏付けとなる不動産を含みます。)の用途は、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他とします(規約第27条第2項)。本資産運用会社の資産運用ガイドラインにおいては、「その他」にはコールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設等を含むと規定しています。
(ハ)投資対象地域は、主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部とします。また、インフラ等関連資産の投資対象地域は日本国内に限るものとします(なお、インフラ等関連資産の各裏付けとなる資産を含みます。)(規約第27条第2項)。
(ニ)本投資法人は、不動産等、不動産対応証券、特定社債券、不動産関連ローン等資産及びインフラ等関連資産への投資に際しては、十分なデュー・デリジェンス(詳細調査等。以下「デュー・デリジェンス」といいます。)を実施し、その投資価値を見極めた上で、投資環境等に応じてその投資を決定します(規約第27条第3項)。
(ホ)本投資法人は、その資産の運用にあたっては、不動産等のうち不動産及び不動産を信託する信託の受益権への投資を基本としますが、投資環境、資産規模等によっては、その他の不動産等(不動産等のうち不動産及び不動産を信託する信託の受益権を除いたものをいいます。)、不動産対応証券、特定社債券又は不動産関連ローン等資産への投資を行います。また、上記のほか、市況動向、政治経済情勢、インフラ市場動向等に鑑み、場合によっては、インフラ等関連資産への投資を行うこともできるものとします(規約第27条第4項)。
(ヘ)本投資法人は、運用資産の売却代金、有価証券(投信法において定義される意味を有します。以下同じです。)に係る償還金、利子等、匿名組合出資持分に係る分配金、不動産の賃貸収入その他収入金を再投資することができるものとします(規約第27条第5項)。
③ 運用方針
本投資法人は、中長期にわたり安定した収益性を確保しうる不動産を「本源的価値」を有する不動産と定義し、投資対象不動産の用途と投資地域の双方において分散が図られた総合型ポートフォリオを目指すとの投資方針のもと、幅広い投資対象の中から「本源的価値」を有する不動産の取得を行うとの厳選投資方針の実践を目指します。
厳選投資方針の実践のため、本投資法人は、不動産の「本源的価値」を決定づける第一の要素が「立地」、二次的要素が「スペック」、「テナント」及び「契約条件」と考え、投資対象不動産の取得にあたっては、各要素につき以下の項目について、「物件収益の成長余力」、「代替テナントの可能性」、「将来的な用途の汎用性」、「キャッシュ・フローの安定性」等の観点から検証及び分析を行います。
| 立 地 | ||
| 地理的位置関係、地質・地盤・土壌等の状態、 都市形成及び公共施設の整備の状態、商圏、地域経済等 | ||
| スペック | テナント | 契約条件 |
| 建物用途、構造・規模、築年数、管理体制・コスト、汎用性、容積率・建ぺい率等の充足状況等 | 信用度、テナント数、業種・業態、後継テナント、リレーションシップ等 | 賃料、契約期間、契約種類、収益性、周辺賃料水準、テナントの業種毎の賃料負担能力、賃料の増額・減額の可能性等 |
本資産運用会社は、前述の基本方針及び投資態度に基づき、上記運用方針のもと、以下の運用基準により、本投資法人の資産を運用します。
(イ)ポートフォリオ運用基準
a.保有期間
本資産運用会社は、原則として中長期保有を目的とした運用資産の取得を目指し、短期売却を目的とする資産取得を行わないものとします。
b.取得基準
本資産運用会社は、本投資法人が投資を行う主たる投資対象である運用資産に投資を行う際、その現在状況、将来にわたる収益性、リスク、立地、建物及び設備の保守管理状況、修繕履歴、劣化又は陳腐化への対応、耐震性、権利関係、テナントの状況、建物賃貸借契約内容、環境、地質等の調査及び不動産の鑑定評価(不動産鑑定士が鑑定評価と同様の手法を用いて行う価格調査等を含むものとします。以下同じです。)を含むデュー・デリジェンスを行います。本資産運用会社は、その結果を踏まえ、将来にわたる経済情勢、不動産市場の動向、物件の将来のテナント入居可能性、今後予想される収益に影響を与える大きな費用項目の有無を勘案し、また当該運用資産の取得がポートフォリオ全体の成長に寄与するか否か、ポートフォリオのパフォーマンスの向上につながるか否かにつき中長期的な観点から評価を行い、投資利回りを重視した総合的な投資判断を行います。さらにポートフォリオの用途・地域構成について、本資産運用会社は、不動産毎の用途、地域に応じた市況の動向、中長期の見通しについて常時調査・分析し、必要に応じて組入割合の見直し等を実施します。
(ⅰ)用途
本資産運用会社は、資産運用ガイドラインにおいて、その時々の経済動向及び不動産市場の動向等を考慮の上、ポートフォリオにおける各用途の投資割合を設定することとしており、各用途の投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額(注)に基づく投資割合の上限については、本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の60%としています。
なお、投資対象不動産の用途が複数にわたる場合には、以下の基準により各用途の割合を算出します。
A. 当該投資対象不動産の取得価格が50億円以下の場合は、その全てを賃貸可能面積が最大となる用途に区分します。
B. 当該投資対象不動産の取得価格が50億円超の場合は、当該投資対象不動産の各用途の賃貸可能面積比率に基づき評価額を按分して各用途に区分します。但し、賃貸可能面積が当該投資対象不動産の35%以下となる用途については、賃貸可能面積比率が最大となる用途に加えるものとします。
(注)取得した投資対象不動産について前期末における最新の鑑定評価額(不動産鑑定士の調査価格その他合理的且つ客観的に算定された評価額を含むものとします。以下同じです。)の総額から期中に売却した投資対象不動産の鑑定評価額の合計を控除し、期中に取得した投資対象不動産に係る鑑定評価額の合計を加算して求められた額をいいます。以下同じです。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(ⅱ)投資地域
資産運用ガイドラインにおいて、首都圏における投資は、首都圏に所在する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合が、本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の50%以上(注)となることとしています。
また、各地域の経済環境、市場動向等も考慮して、主要経済活動の中心である首都圏以外の各地域経済圏における投資は、それぞれの地域経済圏に所在する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額に基づく投資割合が本投資法人がその時点で保有する投資対象不動産に対する最新の不動産鑑定士による評価額の合計額の1/3を上回らないこととします。
但し、安定収益の確保に資する投資対象不動産でかつポートフォリオ構成上必要な投資対象不動産を取得する場合は、一時的に前記の比率を超過する場合があります。
(注)首都圏への配分を50%以上とした理由は、首都圏では各用途共に市場規模が他の地域に比べて際立って大きいこと、市場流動性が高いこと等を考慮し、当該地域をポートフォリオのコア部分を構成すべき地域と認識したためです。
(ロ)具体的投資基準
上記の各用途に関する現在の市場状況の理解に基づき、本資産運用会社は、資産運用ガイドラインに従って本投資法人の投資基準を以下のとおりとします。
a.投資対象不動産の属性
(ⅰ)商業施設
A. 立地
主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部を投資対象エリアとします。
B. その他
立地特性(交通の便・道路付け等)及び当該商圏の範囲を適正に認識・設定した上で、商圏人口、人口動態、年齢構成、世帯数、平均所得、持ち家比率等多岐にわたる商圏分析の上、当該商圏が有する潜在性、成長性等を的確に把握すると共に、テナントの業態と商圏の適合性についての十分な分析を行います。また、競争力の観点からは、商圏内での競合状況、潜在的な新規競合発生の余地等を含めて、慎重に分析を行います。以上の分析を踏まえ、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、商圏の規模、業態毎の標準的な規模、各テナントとの賃貸借契約の内容、代替テナント確保の容易性、地域の将来性等を総合的に考慮した上で、投資を行います。
(ⅱ)オフィスビル
A. 立地
主として、首都圏及び政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市を投資対象エリアとします。
首都圏及び政令指定都市以外の日本全国の主要都市に所在するものに関しては、その都市で十分な競争力のあるものに限定して投資を行います。
B. その他
内外装のグレード感、天井高、設備仕様(電気容量、空調方式、通信回線数、セキュリティー等)等のビルの仕様が、当該ビジネスエリアの中で十分な競争力を持っているものを投資対象とします。その上で、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性、地域の将来性等を総合的に考慮した上で、投資を行います。
(ⅲ)ホテル
A. 立地
主として、首都圏及び政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市を投資対象エリアとします。
B. テナントとの賃貸借契約
原則として、リース方式(賃貸借直営方式)により運用する形態のものを投資対象とします。
C. 規模
個別の立地特性による地域性や機能又は業態毎の標準的な規模をベースとし、地域の将来性を考慮の上で、適正規模を判断します。
D. 種類
投資対象とするホテルの種類は限定しません。
E. その他
立地特性及びマーケット動向(商圏・競合状況、宿泊目的・種別・人数・料金・稼働率等)、オペレーターの業績、決算内容等信用状況、賃料水準、賃貸借期間、敷金金額、中途解約条件内容、代替テナントの可能性等を総合的に考慮した上で投資します。
(ⅳ)住居
A. 立地
主として、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部を投資対象エリアとします。
B. その他
建物のグレード感、設備仕様、賃料水準、収益の安定性等に留意し、投資を行います。
(ⅴ)その他
その他の投資対象不動産には、コールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設等が含まれます。その他の投資対象不動産については、用途が多様であることに鑑み、具体的な立地及び規模の制限は設けませんが、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性、設備の汎用性等を総合的に考慮した上で、投資を行います。
b.投資額
投資額については、資産運用ガイドラインにおいて、以下のとおり定めています。なお、本項における投資額とは取得する運用資産の取得価格を意味します。
(ⅰ)1運用資産当たりの最低投資額
1運用資産当たりの最低投資額は、投資対象不動産を対象とする場合は、原則として、用途毎にそれぞれ、商業施設は15億円以上、オフィスビルは20億円以上、ホテルは15億円以上、住居は10億円以上とし、その他については最低投資額を定めないものとします。投資対象不動産以外を対象とする場合は原則として、1億円(匿名組合出資持分等の場合は10百万円)以上とします。なお、本投資法人が保有する運用資産のうち、本号の基準を満たしていない運用資産もありますが、それら運用資産の属性や収益性、また旧NCI物件は本合併時点の時価を受入価格として承継していること等に鑑みて投資対象としています。
所有者を同じくする複数の運用資産を同時に取得する案件において、少なくとも1運用資産が最低投資額の基準を満たす場合においては、最低投資額の基準未満の運用資産が含まれていても、当該運用資産について安定収益もしくは短期売却が見込める場合は、当該運用資産への最低投資額の基準を適用しないこととします。
(ⅱ)1運用資産当たりの最高投資額
1運用資産当たりの最高投資額は、原則として当該運用資産取得後の運用資産への投資額累計の20%以下とします。投資額累計とは、前期末における保有運用資産の最新の鑑定評価額の総額から当期に売却した運用資産の鑑定評価額を控除し、当期に取得した運用資産の取得時における鑑定評価額の合計及び新たに投資する運用資産の取得時における鑑定評価額を加算して求められた額とします。なお、不動産鑑定士による鑑定評価額や調査価格を用いることができない資産の場合は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準・慣行により付されるべき価格を用いるものとします。
(ⅲ)取得価格の算定基準
投資対象不動産に投資する場合の取得価格は、鑑定評価額を参考に判断しますが、ポートフォリオのパフォーマンスの向上につながるか否かにつき中長期的な観点から評価を行い、また投資利回りを重視し、総合的に投資判断を行います。
スポンサー関係者から取得する場合の取得価格は、鑑定評価額と同等か又はそれ未満の金額としますが、第三者から取得する場合は、鑑定評価額を上回って取得する場合があります。
c.開発中の不動産
開発中又は開発を予定する不動産(以下「開発不動産」といいます。)への投資は原則として行わないものとします。但し、竣工後のテナントが確保されている場合、又は完工・引渡しに関するリスクが軽減若しくは最小化されると判断される場合、建物竣工後の取得を条件に投資対象不動産の取得のための契約を締結できるものとします。
なお、以下の場合は、開発不動産と見做さないものとします。
A. 土地のみを投資対象とする不動産(底地)で、借地人と賃貸借契約(予約契約を含む)が締結されている場合。
B. 増築中又は増築を前提とした不動産で、増築部分の延床面積が、既存部分の延床面積を上回らない場合。
(ハ)デュー・デリジェンス
本資産運用会社は、運用資産を取得するに際して、デュー・デリジェンスを行うことを予定しています。デュー・デリジェンスに際しては、本投資法人の費用負担において弁護士、公認会計士、不動産鑑定士、エンジニア、マーケットリサーチャー等専門家に調査を依頼し、様々な視点から精緻な調査を行うものとします。
デュー・デリジェンスにおける調査項目は、原則として以下の表に記載する事項とします。但し、個々の記載事項は投資対象不動産及びその他運用資産の裏付けとなる不動産の用途・個別特性によってその重要性が異なることがあり、以下の表に記載する全ての項目について調査を行うとは限りません。また、記載事項以外の調査を行うこともあります。
以下の表に記載する項目は、運用資産の取得の判断にあたっての調査項目であり、本投資法人が取得する運用資産が、その特性又は取得の状況等によって、結果的に以下の項目の一部について基準を満たさないこともあります。たとえば、耐震性については、原則として新耐震基準適合又は同水準以上の不動産を投資対象としますが、耐震補強工事実施済(取得後に工事実施が可能な場合を含みます。)の不動産についても投資対象とします。
| 評価項目 | 調査事項 | |
| 経済的調査 | テナント調査 | ①テナントの信用情報 ②テナントの賃料支払状況等 ③テナントの業種、テナント数、賃借目的、契約内容等 ④過去の稼働率、賃料推移及び将来の見通し ⑤各建物における各テナントの占有割合、分布割合等 |
| 市場調査 | ①市場賃料、稼働率 ②競合物件・テナント需要動向等 ③周辺の開発計画の動向 ④商圏分析:商圏人口、世帯数、商業指標等(商業施設特有) | |
| 収益関係 | ①テナント誘致・物件の処分性等の競争力調査 ②賃貸契約水準、賃貸借契約体系及び更新の可能性 ③費用水準、費用関連の契約体系及び更新の可能性 ④適正賃料水準、適正費用水準の調査、将来予想される費用負担の可能性 ⑤修繕計画との比較における修繕積立状況 | |
| 物理的調査 | 立地要因 | ①街路の状況、鉄道等主要交通機関からの利便性 ②利便施設、経済施設、官公署、娯楽施設等の配置、近接性 ③周辺土地の利用状況並びに将来の動向 ④日照、眺望、景観、騒音等環境状況 ⑤地域の知名度、評判等の状況 |
| 建築・設備・仕様 概要 | ①意匠、主要構造、築年数、設計・施工業者等 ②内外装の部材の状況 ③貸室の状況、フリーアクセス床、分割対応、天井高等 ④電気設備、空調方式、防犯設備、給排水設備、昇降機設備、駐車場等その他共用設備の状況等 | |
| 耐震性能診断 | ①新耐震基準(昭和56年に改正された建築基準法(昭和25年法律第205号、その後の改正を含みます。以下「建築基準法」といいます。)に基づく建物等の耐震基準を指します。)又はそれと同水準以上の性能の確保 ②地震リスク分析を実施し、PMLが20%超の物件については詳細な耐震診断実施 | |
| 建物・管理診断 | ①関係法規(消防法(昭和23年法律第186号、その後の改正を含みます。以下「消防法」といいます。)、都市計画法(昭和43年法律第100号、その後の改正を含みます。以下「都市計画法」といいます。)その他建築法規)の遵守状況等 ②建物状況報告書における将来(10~15年程度)の修繕費見込み ③建物管理状況の良否、管理規約の有無・内容、管理会社へのヒアリング | |
| 環境・土壌等 | ①アスベスト・フロン・PCB等の有害物質の使用・管理状況 ②土地利用履歴、土壌等の環境調査 | |
| 法的調査 | 権利関係への対応 | 前所有者等の権利の確実性を検討。特に共有・区分所有・借地物件等、本投資法人が所有権を有しないか又は単独では所有権を有しない等権利関係が複雑な物件について、以下の点を含めその権利関係について慎重に検討します。 ①借地権に関する対抗要件具備の有無及び借地権に優先する他の権利の有無 ②敷地権登記の有無、建物と敷地権の分離処分の制限及びその登記の有無、持分割合の状況 ③敷金保全措置、長期修繕計画に基づく積立金の方針・措置 ④共有物不分割特約及びその登記の有無、共有物分割請求及び共有持分売却等に関する適切な措置の有無並びに共有者間における債権債務関係 ⑤区分所有の区分性 ⑥本投資法人による取得前に設定された担保の設定状況や契約の内容とその承継の有無 ⑦借地権設定者、区分所有者及び共有者等と締結された規約・特約等の内容(特に優先譲渡条項の有無とその内容) ⑧借地権設定者、区分所有者及び共有者等の法人・個人の別等の属性 ⑨信託受益権については信託契約の内容 |
| 境界調査 | ①境界確定の状況、越境物の有無とその状況 |
(ニ)付保方針
付保方針については、資産運用ガイドラインにおいて以下のとおり定めています。
a.火災等の災害や事故により生じる建物の損害又は対人対物を保険事由とする第三者からの損害賠償請求による損害等に対応するため、個別の物件の特性に応じて適切と判断される内容の火災保険や賠償責任保険等の損害保険の付保を行います。
b.地震保険の付保に関しては、ポートフォリオPMLを基準に、災害による影響と損害保険料とを比較考慮の上、付保の判断を行います。但し、1物件のPMLが20%を超える物件がある場合には、その物件について個別に地震保険の付保を行います。
(注)PML(Probable Maximum Loss)とは、地震による予想最大損失率をいいます。PMLには個別物件に関するものと、ポートフォリオ全体に関するものとがあります。PMLについての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に、想定される最大規模の地震(再現期間475年の大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達原価に対する比率(%)で示したものをいいます。
(ホ)売却方針
売却方針については、資産運用ガイドラインにおいて以下のとおり定めています。
a.取得する運用資産は、中長期的な保有を基本方針とします。
b.個々の運用資産の売却は、中長期的な不動産市況、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性、不動産の劣化又は陳腐化に対する資本的支出額等の見込み、ポートフォリオの構成並びに資金調達環境等を考慮の上総合的に判断します。
c.本投資法人が適用する会計基準に照らし「減損の兆候あり」と判定された物件については、「減損管理物件」として売却の検討を開始します。但し、「減損管理物件」であっても資産運用に関する総合的な見地により売却しないと判断することもあります。
(ヘ)財務方針
以下のとおりの財務方針に基づき、財務戦略を立案、実行します。
a.借入れ及び投資法人債の発行
(ⅰ)本投資法人は資産の効率的な運用及び運用の安定化を図るため、資産の取得資金、賃貸を行う不動産及び信託受益権に係る信託財産である不動産に係る工事代金、敷金・保証金の返還、分配金の支払、本投資法人の費用の支払、借入金及び投資法人債の債務の履行を含む債務の返済及び運転資金を使途として、借入れを行い又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。以下本a.において同じです。)を発行できます。但し、借入金と投資法人債の限度額はそれぞれ1兆円とし、かつ、その合計額は1兆円を超えないものとします(規約第33条第1項、第2項)。
(ⅱ)前記(ⅰ)に基づき借入れを行う場合、借入先は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号、その後の改正を含みます。以下「金融商品取引法」といいます。)に規定する適格機関投資家(但し、租税特別措置法第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)に限るものとします(規約第33条第3項)。
(ⅲ)本資産運用会社は、前記(ⅰ)に基づき借入れを行う場合、資本市場及び金利の動向、本投資法人の資本構成又は既存投資主への影響等を総合的に考慮し、将来にわたる経済・社会情勢の変化を予測の上、借入期間及び固定・変動の金利形態といった観点から効率的な資金調達手段を選定します。
(ⅳ)本投資法人は、特定資産の新規購入、テナント預り金の返還又は運転資金等への機動的な対応を目的として、手元流動性の見地において、不動産市況等のほか、金融市場の動向や資金の需給環境も考慮しつつ、特定融資枠設定契約、コミットメントライン契約等の、事前の融資枠設定又は随時の借入れの予約契約の締結を検討するものとし、必要に応じ、これらの契約を締結します。
(ⅴ)借入れ及び投資法人債の発行に際して、本投資法人は運用資産を担保として提供することができるものとします(規約第33条第4項)。
(ⅵ)本投資法人の資産総額(注)のうち、借入金及び投資法人債発行残高が占める割合(以下「LTV」といいます。)の上限については、60%を目途としますが、資産の取得及び評価額の変動等に伴い、一時的に上記数値を超えることがあります。
(注)資産総額とは、LTV計算時における直近の決算期末貸借対照表における資産の部の金額をいい、特定不動産について鑑定評価に基づいて算定した価格と期末帳簿価格との差額を当該特定不動産の期末帳簿価格に加減して求めた金額とします。
b.投資口の追加発行
投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口の割合持分の低下)に配慮した上で、投資口の追加発行を適時行うものとします。
(ト) 運用管理方針
a.賃貸方針
(ⅰ)新規テナントとして入居を希望する法人・個人の業種、業容、業績、財務状況等の信用情報について十分に精査を行った上で賃貸借契約を締結します。
(ⅱ)新規テナントに対しては、可能な限り中長期にわたる賃貸借契約の締結に努めます。既存テナントに対しては、個々の投資対象不動産の良好な管理状態を保つことにより、満足度を向上させ、中長期にわたって賃貸借契約が更新できるように努めます。
b.管理方針
(ⅰ)取得した投資対象不動産においては、中長期的視点から継続的な設備投資による資産価値・競争力の維持・向上を図り、かつ収入拡大(賃料等の増加、空室率の低減、契約期間の長期化及び固定化等)と費用(外注委託費、水道光熱費等)の適正化を図り運用収益の安定的な成長を目指します。
(ⅱ)本資産運用会社は、各投資対象不動産の特性に応じて、また、過去の関与度合い等を考慮に入れながら、投資対象不動産毎に可能な限り最適なプロパティ・マネジメント会社を選定し、委託するプロパティ・マネジメント業務の具体的な内容や報酬等について細部を交渉します。
当期末時点で保有する投資対象不動産に関しては、それぞれ以下のプロパティ・マネジメント会社に対してプロパティ・マネジメント業務を委託しています。
(平成27年11月30日時点)
| プロパティ・マネジメント会社 | 保有する投資対象不動産 |
| 丸紅リアルエステートマネジメント株式会社 | ダイエー碑文谷 大丸ピーコック芦屋川西店 レランドショッピングセンター イオンモール宇城 天神ルーチェ |
| ヤマダ電機テックランド堺本店 宮前ショッピングセンター | |
| コナミスポーツクラブ香里ヶ丘 | |
| アクティオーレ南池袋 Tip's町田ビル maricom-ISOGO・システムプラザ横浜(敷地) アクティオーレ関内 Luz自由が丘 アクティオーレ市川 ビバホーム横浜青葉店(敷地) ヤマダ電機テックランド青葉店(敷地) ヨドバシカメラマルチメディア吉祥寺 ヤマダ電機テックランドNew松戸本店 鳴海ショッピングセンター(敷地) プラッシングウェーブ江の島 グランベル銀座ビル Luz湘南辻堂 丸増麹町ビル | |
| 新大阪セントラルタワー | |
| 川崎東芝ビル | |
| UUR東陽町ビル パシフィックマークス月島 パシフィックマークス赤坂見附 グランスクエア新栄 グランスクエア名駅南 芝520ビル 広瀬通SEビル |
| プロパティ・マネジメント会社 | 保有する投資対象不動産 |
| 新宿ワシントンホテル本館 東横イン品川駅高輪口 MZビル ホテルルートイン横浜馬車道 ホテルJALシティ那覇 UUR四谷三丁目ビル ホテルルートイン名古屋今池駅前 ザ・ビー六本木 東横イン川崎駅前市役所通 東横イン広島平和大通 東横イン那覇国際通り美栄橋駅 駒沢コート スカイコート芝大門 太平洋セメント社宅(メゾン浮間) 太平洋セメント社宅(習志野社宅) アプリーレ新青木一番館 UURコート千葉蘇我 太平洋セメント東久留米寮新館 南山コート1号館 南山コート2号館 MA仙台ビル UURコート札幌篠路壱番館 パークサイト泉(注2) UURコート錦糸町 UURコート志木 リリカラ東北支店 ザ プレイス オブ トウキョウ クオーツタワー | |
| 阪急阪神ビルマネジメント株式会社 | ジョイパーク泉ヶ丘 |
| 株式会社ザイマックスアルファ(注1) | アルボーレ神宮前 |
| イトーヨーカドー尾張旭店 | |
| SK名古屋ビルディング | |
| パシフィックマークス新宿パークサイド | |
| パシフィックマークス新浦安 | |
| 赤坂氷川ビル | |
| 横浜相生町ビル | |
| パシフィックマークス川崎 | |
| 名古屋錦シティビル | |
| 壺川スクエアビル | |
| 三井不動産住宅リース株式会社 | T&G東池袋マンション |
| クリオ文京小石川 | |
| 三井不動産リアルティ札幌株式会社 | UURコート札幌北三条 |
| UURコート札幌南三条プレミアタワー | |
| 株式会社ミニテック | グランルージュ栄 |
| エイブル保証株式会社 | グランルージュ栄Ⅱ |
| UURコート名古屋名駅 | |
| 株式会社ダイエー | ダイエー宝塚中山店 |
| 株式会社ジェイ・エス・ビー | UURコート大阪十三本町 |
| 株式会社ビービーアセット | フォーシーズンビル |
| JAG国際エナジー株式会社 | 福岡アーセオンビル |
| 六番町Kビル |
| プロパティ・マネジメント会社 | 保有する投資対象不動産 |
| BMS株式会社 | 心斎橋OPA本館 |
| 心斎橋OPAきれい館 | |
| パシフィックマークス江坂 新習志野物流センター | |
| 伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社 | アルボーレ仙台 |
| 横浜狩場ショッピングセンター | |
| 双日商業開発株式会社 | モラージュ柏 |
| 三井不動産ビルマネジメント株式会社 | 日立ハイテクビルディング |
| パシフィックマークス新宿サウスゲート | |
| パシフィックマークス西梅田 | |
| パシフィックマークス肥後橋 | |
| パシフィックマークス札幌北一条 | |
| 新札幌センタービル | |
| KDDI府中ビル | |
| 株式会社エム・エス・ビルサポート | T&G浜松町ビル |
| UUR築地ビル | |
| パシフィックマークス渋谷公園通 | |
| 浜松町262ビル | |
| リーラヒジリザカ | |
| 株式会社日本プロパティ・ソリューションズ | パシフィックマークス横浜イースト |
| パシフィックマークス新横浜 | |
| シービーアールイー株式会社 | 大塚HTビル |
| アリーナタワー | |
| 四谷213ビル ロジスティクス東扇島 | |
| 株式会社ベスト・プロパティ | 湯島ファーストビル |
| 株式会社東急コミュニティー | 道玄坂スクエア |
| 株式会社長谷工ライブネット | グランルージュ中之島南 グレンパーク梅田北 |
| 株式会社イムズ | 天神ロフトビル |
| 株式会社シーアールイー | 第1・第2MT有明センタービル |
| 日本商業開発株式会社 | ライフ西九条店(敷地) ライフ玉造店(敷地) |
| 総合システム管理株式会社 | UUR天神西通りビル |
(注1)平成27年10月1日付で「株式会社ザイマックスプロパティズ」のプロパティ・マネジメント業務は「株式会社ザイマックスビルマネジメント」へ吸収分割により承継され、「株式会社ザイマックスビルマネジメント」は、同日付で商号を「株式会社ザイマックスアルファ」へ変更しています。
(注2)平成28年2月1日より、委託先を株式会社長谷工ライブネットに変更しています。
(ⅲ)本投資法人は、投資対象不動産の維持又は価値向上に必要と認められる長期修繕積立金、支払準備金、配当準備金並びにこれらに類する積立金及び引当金等を積み立てることができます。このうち、修理・修繕・貸付工事に対応する積立金は、投資対象不動産毎に定める工事計画に基づき決定します。
(ⅵ)収益の大幅な減少や変動の要因となり得る事項のうち、天災事変に対しては、損害保険(火災保険、賠償責任保険等)の付保等の諸手段を講じ、テナント退去による収益の大幅な減少や変動に対しては、用途と地域を限定しない総合型リートの強みを活かし、特定用途・地域・テナントへの集中リスク低減を図ります。
c.「要管理物件」の基準
下記A.~C.のいずれかの基準に該当している、収益状況の悪化している保有物件を「要管理物件」とし、収益改善のための施策を立案・実施して、収益改善の早期実現に努めます。
A. 月次毎の稼働率が65%を下回り、その状態が6か月以上継続した場合。
B. 毎決算期に開示するNOIに基づいて算出された年換算利回りが2.5%を下回った場合。
C. 毎決算期に開示する鑑定評価額が、当該決算期末時点簿価の70%を下回った場合。
(注)NOI(Net Operating Income)とは、減価償却前の賃貸事業損益をいいます。但し、物件取得時に資産計上する公租公課等特殊要因があるものについてはこれを排除した理論値に修正したもので算出します。
(チ) 開示方針
a.本投資法人は、投信法、金融商品取引法、東京証券取引所、一般社団法人投資信託協会等がそれぞれ要請する内容及び様式に沿って開示を行います。
b.投資家に対して正確で偏りのない情報をできる限り迅速に伝達できる環境を整えることに努めます。
c.投資家に対してできる限りの情報開示に努めると共に、投資家にわかりやすい情報の提供に努めます。